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更新日:2022年7月8日

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定例会見(2022年7月6日)結果概要

過去の知事記者会見の様子をテキスト版でご覧いただけます。

 発表項目以外

海岸の安全対策の緊急実施について

 はじめに、発表項目ではありませんが、海岸の安全対策についてです。
 県内では、7月1日に鎌倉海岸の由比ガ浜海水浴場が3年ぶりに開設されるなど、既に開設された海水浴場には、週末には多くの利用者が訪れ、大変賑わっていました。
 また、今年は、梅雨明けが統計開始以来最も早く、暑い日が続いており、海水浴場が開設される前の海岸にも、多くの利用者が訪れています。
 そこで、県では、海水浴場が開設され、監視員等が配置されるまでの間、緊急に、管理する海岸の安全対策を実施しています。
 具体的には、7月1日から各海水浴場が開設されるまでの間、多くの利用者が訪れる土日の海岸には、ライフセーバーを配置するとともに、それ以外の曜日においても、警備員や県職員を配置しています。
 また、今年、海水浴場が開設されない三浦市内の3か所の海岸にも、ライフセーバーや警備員を配置しています。さらに、複数の海岸を統括するライフセーバーをエリアマネージャーとして配置し、巡回等を行っています。
 また、県では、2年前から独自に、ドローンを活用した海の安全対策を行ってきましたが、今年は、海水浴場が開設されない三浦海岸において実施するとともに、新たな取組みとして、ドローンによる監視を普及させるため、逗子海岸や葉山海岸において、ライフセーバー向けのドローン講習会を実施します。
 今後、台風4号から変わった温帯低気圧の影響により、波が高い状態が続くことがありますので、海にお出かけの際には、波の状況を確認するなど、十分に気を付けてください。
今年の海水浴シーズンも、海における死亡事故ゼロをめざします。

発表項目

県立図書館の新しい「本館」がオープンします

 次に、県立図書館の新しい「本館」のオープンについてです。
 県では、県立図書館の再整備を進めており、このたび、新しい「本館」が9月1日13時にオープンしますので、お知らせします。こちらが外観の写真であります。
 これに伴い、開館式を当日10時から行います。開館式の終了後には、関係者や報道向けに施設の内覧会も実施します。14時からは、オープニングイベントとして、ブックディレクターの幅允孝氏をお招きして、「本と人を結ぶ場所をつくる」と題したトークイベントを開催します。応募の詳細については、資料2に記載していますので、後程ご覧ください。
 新しい本館には、新たに、利用者どうしが議論しながら学びを深めることのできる「学び・交流エリア」を設置します。また、静ひつな空間で読書に集中できる「静寂読書室」や、「研究個室」など、多様な閲覧スペースを設けます。さらに、新たに設けるライブラリーショップでは、都道府県立の図書館では全国初となる、県立図書館のロゴマークを使用したグッズを販売します。それがこちらです。文字がロゴマークになっております。
 このように、読書だけでなく、利用者どうしの交流の場を提供することで、県民の皆さんの学びが、より広がるよう支援していきます。

交通死亡事故多発警報制度を新設します

 次に、「交通死亡事故多発警報制度を新設します」についてです。
 県内において、交通死亡事故の発生が一定期間に集中した場合、関係機関・団体との交通死亡事故抑止対策を機動的に推進することで、県民の皆様への一層の注意喚起と交通安全意識の高揚を図るため、神奈川県交通死亡事故多発警報制度を新設し、7月11日から運用を開始します。
 まず、制定に至る背景ですが、昨年、県内の交通事故死者数は142人となり、全国でワースト1位となりました。そこで県では、交通事故のない安全で安心して暮らせる社会を目指す、第11次神奈川県交通安全計画に掲げる目標、「年間の24時間死者数130人以下」の達成に向けて、機動的な制度の必要性を検討した結果、本制度を新設することとしました。
次に、警報の発表基準ですが、7日間で7件以上の交通死亡事故が発生したときなどに、発表します。
 警報発表期間中は、県は、県警察、市町村、教育委員会、道路管理者及び交通関係団体と連携・協力しながら、交通事故への注意を呼び掛ける広報啓発活動などを、強化します。
県は、今回新たに導入する、神奈川県交通死亡事故多発警報制度を活用し、交通死亡事故の増加の兆候を捉え、機動的に啓発を強化することで、交通事故のない安全で安心して暮らせる社会を目指してまいります。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事については、事前に送付した資料のとおりですが、そのうち、1件コメントしておきます。
 あす7日、電力ひっ迫に係る1都8県テレビ会議が開催されます。当日は、17時から、西庁舎6階の災害対策本部室にて行いますので、ぜひ取材をお願いします。
 私からの発表は以上です。皆さんからのご質問をどうぞ。

質疑

「交通死亡事故多発警報制度を新設します」について

記者: 発表事項から1点ご質問なのですが、交通死亡事故多発警報制度なのですけれども、全国的には同様の仕組みがあるのでしょうか。それとも全国で初というものなのでしょうか。

知事: 警報制度又は交通事故非常事態宣言のような何らかの制度を設けているのは、本県を含め43の都道府県になります。本県のように警報制度と交通事故非常事態宣言を設けている県は、確認できる範囲では、北海道、千葉県、埼玉県、岐阜県、愛知県及び京都府の6道府県となります。

新型コロナウイルスの感染状況について

記者: きょうの発表事項ではないのですけれども、新型コロナウイルスの感染状況についてなのですが、ここに来てかなり増え始めていると思うのですけれども、直近の感染状況をどのように評価されていらっしゃるでしょうか。

知事: 7月4日時点で、県内の自主療養を含む新規感染者数は1,871人と、前週比で1,084人上回っており、増加傾向が見られます。コロナ入院患者数も、7月4日時点において274人であり、前週比で74人増加していますけれど、病床使用率は重症病床で3.3%、全体で13.05%と、ひっ迫した状態ではありません。県は、6月13日に病床フェーズを「2」から「1」に引き下げ、確保病床は1,000床としていますが、入院患者の発生に対して、病床は十分に確保されていると考えているため、現時点では現状の体制の変更は考えておりません。引き続き、入院患者の動向を注視していきたいと思っています。きょうもかなり増えそうな勢いでありますけれど、われわれは病床の方をしっかり見ていますが、病床の方はまだひっ迫してない、はるかにひっ迫していないという状況が続いていますので、用心深く動きは見ていきたいと思っています。

海外視察について

記者: 最後に1点なのですけれども、確か知事、今年度の当初予算の中で、確か東南アジアに行かれる予算を計上されていたと思うのですけども、コロナの感染状況を見ながらということでしたけれども、検討状況はどのようなっていますでしょうか。

知事: 今ぎりぎりの調整を行っているところであります。その調整が整い次第、発表させていただきたいと思います。

電力ひっ迫に係る1都8県テレビ会議の開催について

記者: あしたの電力ひっ迫に係るテレビ会議のことでお伺いいたします。あしたの意見交換の内容ですとか、例えば、こういったものを決めて政府に提言を提出するだとか、内容をもう少し詳しく教えていただきたいのと、知事として、この直近の電力ひっ迫状況をどのように感じていらっしゃるか、現時点でお聞かせお願いいたします。

知事: 去る6月3日、埼玉県、千葉県、東京都と連携して、電力ひっ迫に係る1都3県共同メッセージを発出して、都民県民の皆様に、国に先駆けて省エネ、節電をお願いいたしました。
しかしながら、この電力需給のひっ迫というのは1都3県だけの課題ではありません。そこで、東京電力管内の1都8県で連携して、取り組むことといたしました。東京都の呼びかけで、あしたテレビ会議を行うこととしたものであります。
 こうした中で、6月26日に発令された電力需給ひっ迫注意報、これは6月30日をもって解除されたわけでありますけれども、例年以上の暑さが続く中、今後も電力需給がひっ迫する懸念があります。こうしたことから、県民の皆様、企業の皆様には引き続き、省エネと節電にご協力いただきたいと思っています。
 例えば、エアコンの室温設定を下げすぎないようにして、定期的にフィルターを清掃する。また、冷蔵庫の温度設定を「強」から「中」にして、物を詰め込みすぎないようにする。こういった行動を心がけてくださいということを呼び掛けてまいります。
また暑い時間帯にはエアコンを適切に活用し、水分補給を行うなど、熱中症にならないよう十分に注意して、無理のない範囲で、こういった省エネ、節電に取り組んでいただきたいと考えています。こうしたお一人お一人の行動の積み重ね、これが電力不足の回避につながるといった思いを、1都8県で共同メッセージとしてお出しすることになると思っております。

新型コロナウイルスの感染状況について

記者: コロナの件で、ちょっと改めてなのですが、今、知事は現在増えている状況を第7波というふうに見ていらっしゃるかということと、先日、感染症対策協議会を開かれて医療や福祉現場のコロナ対策緩和策について話し合われたと思います。出口戦略を考えつつあるというお話でしたが、今また増えている状況の中で、県民にどういうふうなメッセージを発したいか。行動変容ですね、何かを促すご予定はあるか、そのへんを伺いたいのですが。

知事: 第7波かどうかということについては、その可能性はあると思いますけれども、私自身で判断できる立場にはないと思っています。今、増加傾向というのはかなり明らかになっている。まだ天井は見えていないという状況になってきている。これが、どこで天井を迎えるか、それによっていわゆる第7波と言われるようになるかもしれないと思っています。ただやはり、これまでと違うのは、デルタ株、アルファ株と全然違うのは、感染者の数は増えても、病床に入院される方、特に重症になられる方、これが本当に少ないということです。この間の感染症対策協議会でも、皆さんにご覧いただいた中での意見交換でありましたけれども、感染者の数そのものについて、もう一喜一憂する時代ではないだろうと。やはり病床がひっ迫するかどうか、ここにしっかりと焦点当てて見ていくべきだと。そのような中で医療の現場でも患者と向き合うときに、今までは従来型のコロナということで、かなり重装備な形で、感染にはもう大変気を使いながら、診察に当たっていた。その分だけ医療従事者に対して非常に大きな負担にはなっていたわけですけれども、そこまでしなくていいのではないかということで、ガイドラインみたいなものを作っていこうという話になってきました。その後も感染者の数は増え続けているわけですけれども、病床のひっ迫というのは、特に進んでいるわけではないです。この間の感染対策協議会で話をした内容が、今も生きていると思っています。

記者: コロナに関連して、今後さらに拡大したときは、行動制限等については、今どのようにお考えがありますか。また今、県民割などやられていますが、経済施策の継続についての見解もお伺いできればと思います。

知事: 基本的な感染防止対策は続けてくださいということは、前から申し上げているわけです。ですから、人と人が接触するような中でのやはりマスクといったものを着用という、これはしっかりやっておいてほしいといったことを言っております。これはだから引き続きお願いしていくことになると思いますけれども、さらに、いわゆる行動制限といったものに踏み込むかどうかですね。これはまず、やはり政府の方でどうお考えなのか。政府の方の専門家の皆さんが、どういう方向性を打ち出されるか。それに伴って政府がどういう方向を打ち出されるかといったことが、まずは基本だと思っていて、われわれがそういったことを無視して、神奈川県だけで、ある種の行動制限に突然踏み切るといったことは考えていません。ただどういうことになるかはしっかりと注視しなければいけないとは思っています。

記者: 医療保健体制の強化などについては、今のところ考えなどはありますか。

知事: 感染者の数は増えておりますけれども、先程申し上げたように、入院患者が増えているわけではない、重症患者も増えているわけではないということなので、医療現場の体制を変える必要は、今はないと思っていますが、今後の展開をしっかりと見極めながら、柔軟に対応していきたいと思っています。

記者: コロナのことで改めてなのですが、増加傾向の要因、何が理由になっていると考えられるか、この点についてお願いいたします。

知事: 特に専門家の皆さんのご意見を伺ったわけではないのですけれども、私自身が肌で感じているのは、やはり飲食の場ではないかと思います。今、何の制限もかけてないわけですけれども、われわれは、もともと飲食の場は感染する危険性が高いといったことなので、マスク飲食といったことを提唱してきたわけです。私自身は完全に実施していますけれども、私も食事の場に行って皆さんを見ていると、やはりもう皆さんそういう状況ではなくなっているということをすごく感じます。それから、外を歩いていらっしゃるときは、この暑い中でも、政府の方でも、外を歩くときは、人とそう近いところにいない状況であるならば、別にマスクしなくてもいいですよと呼びかけていても、多くの皆さんがマスクをずっとされている状況であるにも関わらず、その皆さんがいったんお店に入ってきて、そして特に夜に「乾杯」とか始まると、マスクを取ってわーっとやってらっしゃるという。これは横から見ていて、危ないなというふうには実は私はずっと感じていました。ただ、今こういう中で、マスク飲食といったものをもう1回徹底的に呼びかけるといったことが、果たして皆さんの気持ちとうまくそぐうかどうか、そういったこともやはり、私も少し疑念がありますので、あまり大きな声では言いませんけれども、なんでこんなに増えているのかと思うと、私の肌で感じる直感は、そこに原因があるのかなと思います。

記者: そうすると、とは言えここはちょっと、今おっしゃられたマスク飲食を改めてこう呼びかけるのも、少しそぐうのかというお話がありましたが、では、どういう対策を呼びかけるかというのは、今、お考えとしてはいかがでしょうか。

知事: それぞれ、お一人お一人が基本的な感染防止対策、これをしっかり続けてくださいということを改めてお願いするしかないと思います。やはり2年半に及ぶさまざまにお願いをした行動制限と、もうそれに対してうんざりされている方というのは、もうよく分かります。そのような中で感染者が増えているといえども、それだけ重症化して、もう医療が崩壊して大変なことだろうという状況でないのならば、という思いが皆さんどこかにあると思うのです。そういう皆さんに対して厳しい行動制限をお願いするということ、マスク飲食を徹底してくださいということを呼びかけても、何かそれが皆さんのハートに届くかということが何となく思いますので、改めてお一人お一人で感染防止策をしっかりやってくださいということを申し上げる、ここがベストかと思っています。

海外視察について

記者: 冒頭にもありました海外訪問のお話なのですけれども、以前の県議会の委員会では、シンガポールに夏頃、行かれるご予定があると。その場合は新型コロナの感染状況を考慮した上で、というお話だったかと思うのですが、現在の感染状況としては、シンガポールに視察に行っても大丈夫かどうかというのは、これはどうお考えでしょうか。

知事: そういったことも含めて今、総合的に調整しているところでありまして、決まったら、またご報告したいと思っています。

記者: 今の時点ではまだ訪問されるかされないかも決まってないということですか。

知事: ですから、そういうことを含めて調整中でありますので、決まったらご報告させていただきたいと思います。

新型コロナウイルスの感染状況について

記者: 今、やりとりの中で飲食の場がちょっと原因じゃないかというような知見をお話になられていましたけれども、飲食店に対する時短要請とか、何かそういうことは、必要だというお考えということでしょうか。

知事: いえ、それは今、考えていません。やはりお一人お一人、皆さんお気を付けになるといったことで、何とか乗り越えていきたいと思っています。

(以上)

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