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更新日:2022年8月18日

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定例会見(2022年8月16日)結果概要

過去の知事記者会見の様子をテキスト版でご覧いただけます。

発表項目以外

新型コロナ感染者の死亡事案について

 はじめに、発表項目ではありませんが、2点コメントいたします。
 まず、新型コロナウイルス感染症の感染者が、自宅で死亡したという事案についてです。
 先週9日、新型コロナウイルス感染症の感染者、鎌倉市在住、90代の女性の方が、ご自宅でお亡くなりになり、県として昨日、公表を行いました。
 この方は、病院に搬送されたが満床のため、入院せずに自宅に帰宅され、翌日にお亡くなりになったと公表しましたが、この事案についての経緯を改めて搬送先の病院に確認したところ、搬送受入れ後に入院適用ではないと判断し、かかりつけ医との調整・了解の上、自宅に戻られたということでした。
 この件については、県として、改めて情報を整理してまいります。
 そうは言いましても、病床のひっ迫度は非常に今、厳しい状況になっています。
 病床につきましては、8月15日時点において、県内のコロナ全体の入院患者数は、1,913人であり、確保病床ベース2,100床で見ると病床利用率は全体で91.10%となっており、一見すると高い数値となっています。
 一方、この状況下で、今までコロナを診なかった医療機関の協力をはじめ、各医療機関からの積極的な協力により、これは31病院185床となっておりますけど、確保病床を上回る即応病床を準備いただき、8月15日時点で、2,435床確保しており、即応病床ベースの病床利用率は全体で78.56%となっています。
 県としては、引き続き病床の確保にしっかりと取り組んでまいります。

「『かながわPay』第2弾のPR動画」について

 次に消費喚起事業「『かながわPay』第2弾のPR動画」についてです。
 7月19日のポイント付与開始から、約1か月経過しました。
 第2弾の還元総額は100億円ですが、そのうち既に20億円がポイントとして還元されています。
 そのポイント還元のために利用された決済金額は160億円に上っており、第1弾と比べると3倍以上のペースでご利用いただいています。
 また、加盟店は、第1弾開始時の1万1千店から倍増し、2万2千店を突破。アプリのダウンロード数は、既に130万を突破し、ご好評いただいています。
 この度、さらなる利用拡大のため、PR動画を作成しました。
 この動画は中小企業支援課と知事室で共同制作したもので、イラストやナレーション、演出、編集など、すべて職員で行いました。
 かながわPayがお得であることを多くの人に知っていただけるよう親しみやすい漫画で表現しています。
 この動画を、本日から、「かなチャンTV」や「かながわPay公式サイト」で配信します。
 さらに、今後は、交通広告、映画館のスクリーン広告などさまざまな媒体で順次公開し、積極的な広報を行ってまいります。
 加盟店は、スーパーやコンビニ、飲食店などさまざまですので、皆様、ぜひご利用ください。
 また、加盟店もまだまだ募集中ですので、まだ加盟していない事業者の方は、ぜひ、お申込みください。

発表項目

「新型コロナウイルス感染症を踏まえた避難所運営ガイドライン」を修正しました

 それでは発表項目にはいります。「『新型コロナウイルス感染症を踏まえた避難所運営ガイドライン』を修正しました」についてです。
 県は、避難所における感染症対策に万全を期すため、令和2年6月にガイドラインを策定し、市町村に提供しました。
 しかし、新型コロナウイルスの感染状況は当時と大きく異なり、現在、多くの方がご自宅で療養されています。
 そこで県は、このような中で災害が発生しても、市町村が自宅療養者などを避難所で円滑に受け入れる体制を整備し、県民の皆様が安心して避難できるようガイドラインを修正しました。
 今回の主な修正ポイントは3つあります。
 1つ目が避難所のレイアウトについて、各避難所の状況に応じて一般避難者と自宅療養者を分けること。
 2つ目が避難所の受付について、原則、受付で健康状態を確認した後に避難所に入所すること。ただし、避難者が滞留するなど、避難所運営に支障が出る場合は、症状のある方の待機スペースを設けるなどの対応をすること。
 3つ目が避難者の健康管理について、避難者自身による健康確認に加えて、医療従事者による避難所の巡回と健康管理の指導や、状況に応じ医療機関への入所措置ができる体制を確保すること。
 また、避難者の心のケアやエコノミークラス症候群の予防、夏場の熱中症予防にも配慮することなどです。
 この新しいガイドラインにより、県は市町村と連携して、感染症がまん延している状況でも、県民の皆様が安全に避難できる体制の確保に努めてまいります。

「かながわ県民文化祭2022」がいよいよスタート!

 次に、「『かながわ県民文化祭2022』がいよいよスタート!」についてです。
 今年度から新たに、文化の日を中心とした9月から12月に「かながわ県民文化祭」を開催します。
 期間内に行われる文化プログラムを募集し、集中的に広報することで文化芸術を盛り上げます。
 期間中には、子どもからシニアまで、幅広い世代にお楽しみいただける文化プログラムが、県内各地で開催されますので、お住まいの地域だけでなく、それ以外のプログラムにもぜひご参加いただきたいと思います。
 今回の「かながわ県民文化祭2022」のテーマは「心躍る、花開く、新たな文化」です。
 県や市町村、民間事業者等による参加プログラムは、資料に記載しているマグカル・ドット・ネットの「県民文化祭2022特集ページ」から検索することができますので、ぜひご確認ください。
 また、開催を記念し、8月25日から10月5日の間に抽選で30名様に、箱根寄木細工やスカジャンなどの神奈川県ゆかりの品が当たるリツイートキャンペーンの第1弾を実施します。
 応募するには、マグカル・ドット・ネットのツイッター公式アカウントをフォローの上、応募期間内に「キャンペーンツイート」をリツイートしてください。
 応募期間によって当選商品が変わるほか、マグカル・ドット・ネットの特集ページから気になる文化プログラムを探し、ハッシュタグをつけてプログラム名をツイートしていただいた方には、特別賞の箱根ペア宿泊券が当たるチャンスがありますので、ぜひご参加ください。
 今年の秋には、多くの県民の皆様が、文化芸術に触れ、心躍るような体験をすることで、新たな文化が生まれることを期待しています。

綾瀬シニア劇団Haleが、いろ~~~んな年代の方々と行うワークショップの成果を発表します

 次に、綾瀬シニア劇団Haleがさまざまな年代の方々と行うワークショップの成果発表についてです。
 こちらも、「かながわ県民文化祭2022」のプログラムの一つとして開催します。
 県では、年齢や障がいなどにかかわらず、すべての人が舞台芸術に参加し楽しめる「共生共創事業」を実施しています。
 「共生共創事業」の一環として創設した綾瀬シニア劇団Haleが、現在、劇団員以外から募集しているさまざまな年代の方々と一緒に、2日間、演劇ワークショップを行います。
 そのワークショップで創作した寸劇を、9月19日、敬老の日の15時から、かながわアートホールで発表します。
 ワークショップで創作した寸劇を発表しますので、どのような発表会になるか、開演まで全く分かりません。
 発表会の料金は無料ですが、事前に申込みが必要です。
 本日より、申込みを受け付けています。
 多くの皆様のご来場をお待ちしております。また、記者の皆様におかれましては、取材をお願いします。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事については、事前に送付した資料のとおりですが、そのうち、2件お知らせがあります。
 8月17日水曜日に「かながわハイスクール議会2022」の本会議に出席します。
 この議会では、県内から多くの高校生が参加して、県議会の常任委員会を模した8つの委員会に分かれて議論をします。
 本会議では、議論の成果を、各委員会からの質問と政策提言という形で、高校生議員から発表していただきます。
 今年で16回目になりますが、若い世代が政治に関心を持ち、真剣に議論する場を継続していることは大変意義深いものと思っています。
 高校生ならではの、新鮮な政策提言を楽しみにしています。
 次に、8月20日土曜日に、県立スポーツセンターにおいて、東京2020大会1周年記念事業「かながわ県民スポーツ祭」を開催します。
 さまざまな競技を気軽に体験できる「スポーツ体験会」や、昨年の東京2020大会で公道走行ができなかった聖火ランナーの方々に、陸上競技場等を走行していただく「リレーイベント」などを実施します。
 私はリレーイベントのゴールとなる特設ステージにおいて聖火ランナーの方々をお迎えし、その後、東京2020大会で活躍されたアスリートの方とのトークショーを行います。
 ぜひ、取材にお越しください。
 私からの発表は以上です。皆さんからのご質問をどうぞ。

質疑

新型コロナ感染者の死亡事案について

記者: 冒頭でコメントを頂戴しましたが、コロナ感染者の死亡事案についてですけれども、ご説明によりますと、病院の関係者が、その患者さんは入院の必要が無いと判断したといった意味と受け止めましたが、受入れの要請を受けた病院というのは1か所だけなのでしょうか。

知事: 1か所です。われわれが確認したのは、その病院でこの患者さんを診察されて、その判断をされた。その病院のことを言っています。

記者: そちらでそのような判断を受けたので、もう他の病院に当たる必要はないというように、救急隊員が判断したということになりますか。

知事: 救急隊員が判断したのではなく、先程申し上げたように、その病院が診察をした。そしてかかりつけ医の方と調整して、了解の上、これはご自宅に戻して大丈夫だろうということで、戻されたといったことでありました。

記者: このように判断したその病院の名称、所在地というのは明かしていただけますか。

知事: これは鎌倉市在住の方でありますからその近辺です。

記者: 固有名詞等は明かしていただくことはできないということですか。

知事: これは後で、事務局と相談して対応します。

【補足】
「新型コロナウイルス感染症の報道に関しては、これまでも感染者を診療した病院の名称を公表しておらず、また、発生届の提出より前に亡くなられた方についての事案であることから、病院の名称について、公表は差し控えさせていただきます。」

記者: いずれにしても入院の要否の判断をするのも人ですので、病床がひっ迫してくると入院が必要であると判断するハードルが上がってしまう可能性もあるのかなと思うのですけれども、県としてはそういうことも踏まえて十分な病床を確保するという取組みに、今回問題はなかったのかどうか、改めてご所見をお伺いできますでしょうか。

知事: 前から発表をさせていただいておりますけれども、病床がひっ迫しないよう、医療機関の負担をなるべく減らそうといったことで、まずは自主療養届出制度といったものを県は独自に今年の1月からスタートしております。ですから、その方々はもう医療機関にかからずに自主的に療養できるという体制を整えております。このことによって、医療のひっ迫をかなり抑えているとは思っています。それと同時に、確保病床です。神奈川県の場合には、各病院とそれぞれしっかりと協定を結んで、フェーズごとに何床まで何床までといったことでお約束しているわけでありますけども、今かなり感染者が激増している状況の中で、その協定を結んだ以上に、改めてお願いをしているという状況の中で、各病院も、先程申し上げたように31病院、185床です。これは協定外の数字でありますけども、医療機関の皆さんも大変協力していただいて、病床確保、今どんどん進んでいるところでありまして、今感染激増というなかなか厳しい状況が続いている中で、さらに病床を確保していくために、県もこれからも最大限努力していきたいということであります。

知事政策秘書官: 1点だけ補足説明させてください。

医療危機対策法務担当課長: 今の知事のコメントに補足させていただきます。搬送された医療機関の方なのですけれども、病床の方が満床であったと昨日の会見で申し上げましたが、そういった状況ではなかったということを補足させていただきます。

「『新型コロナウイルス感染症を踏まえた避難所運営ガイドライン』を修正しました」について

記者: まず、発表項目で、今回の避難所運営ガイドラインを修正されたという件で伺います。これから台風等、災害の発生するシーズンになろうかと思うのですが、こうしたガイドラインを修正した内容の実効性を高めるために、市町村にどのようなことを期待するか、どう連携をとっていくかということについて、コメントをお願いします。

知事: 従前から、市町村には新型コロナ対策を踏まえて、避難所の指定や避難スペースの拡大等をお願いしてまいりました。県は市町村から、県有施設を指定避難所に指定したいとの意向があれば、積極的に協力する考えであります。また、発災後、市町村から避難所に指定していない県有施設を避難所として活用したいとの要請があれば、積極的に協力することが、地域防災計画に基づく県の方針でもあります。加えまして、県は、神奈川県旅館ホテル生活衛生同業組合との協定により、民間施設の活用による支援を行う体制を整えております。

新型コロナの感染状況について

記者: もう1件コロナの関係なのですけども、今の感染状況について評価をいただきたいです。ちょうど2週間前に対策強化宣言を出されたかと思います。この宣言の効果等について今どう見ているのか、また今の感染者数の状況についてどう見ているのか、コメントお願いします。

知事: 前の週と比較するというのが一番分かりやすいです、大きな傾向としては。きょうの数字はまだ出ていませんけども、6日連続前週を下回っているという状況になっておりまして、これは神奈川県だけではなく全国的にそういうところが多いとは見ております。特に首都圏はそういう感じがします。1日単位では増えているところもありますけども、大体グラフを書いてみると少し下がってきたという感じはいたします。これが宣言とどう関係しているのか今の時点ではよく分かりませんけれども、このまま本当に峠を越えて、ピークを越えて、減少してくるといったことになれば、本当にありがたいことだと思っておりますけども、しっかりとわれわれは気を抜くことなく、感染者の推移を見守ってまいりたいと思っております。

全国知事会と厚労大臣の意見交換会について

記者: この後、15時から全国知事会と国の意見交換があると思うのですけども、各県で状況は違うと思うのですけれども、神奈川県知事として、国に対してどのような意見、それから主張を行っていきたいか改めてお聞かせください。

知事: 加藤厚労大臣、新しく、再び、三度でしょうか、関わられるようになったといったことの中で全国知事会ときっちりとすり合わせをしていこうということで急きょ開かれることになりました。全国知事会としても、これまで国に対し要望してきたことを、新しい厚労大臣、加藤大臣にしっかりとお伝えするという趣旨でありますので、きょう特別に新たなことを申し上げるということは考えていません。私からは、前から申し上げているように、2類相当といったものを早く考えていくべきではないかといったことを前から申し上げておりましたけども、岸田総理もそういう形で発言もされておりますが、そういったことを踏まえまして、感染症法上の位置付けの問題についての問題意識をしっかりとお伝えしたいと思っております。

新型コロナ感染者の死亡事案について

記者: 冒頭にご説明があった、きのう発表された死亡事案のことで伺いたいのですけれども、きのうの説明だと8日に感染が判明した後に、搬送をする必要があるとお医者さんが判断して、搬送先を探したけれども見つからなくて、運べなくて自宅に戻った。それが、満床が理由だったというご説明が担当課の方からあったのですけれど、これについて県として訂正されるということでよろしいでしょうか。

知事: そういうことです。私もその件を重大に受け止めて、どういうことがあったのかということについて、徹底的に調査を求めました。病院の方も非常に今、大変お忙しい中で、情報をしっかりと受け止めることに少し時間がかかったのですけれど、何とか、この記者会見の時間までには、先程申し上げたような程度まで分かりました。ですから、きのうの発表はある種、間違いがあったということです。つまり、搬送先が見つからず、そして満床であったがためにご自宅に戻られたといったようなことを県が公表したわけでありますけれども、きちんと情報を精査したところそうではなかった。つまり、受入れ先があったということです。その受入れ先で患者さんはしっかりと診察をしていただいた。その上で、その病院とかかりつけ医が相談をして、そして満床でもなかったということでありますから、受け入れようとすれば、受け入れることは可能であった。しかし、かかりつけ医との相談の上、入院する必要はないだろうといったことで、ご自宅に戻っていただいたというのが正確な経緯でありました。ですから、きのうの発表が間違っていたことについては、お詫びを申し上げたいと思います。

記者: きのうの間違った説明に至ってしまった経緯というのは、その情報が整理できてなかったとかいろいろあるかと思うのですが、そこについてご説明いただけますか。

知事: 今、その件も調べているところです。こういった非常に感染者が増えて、現場がさまざまに混乱している状況の中で出てきた情報といったものをきちんと精査しないまま、ある程度公表してしまったといったことがどうもあったようでありますが、どうしてそういう間違った行為に至ったのかといったことについてもしっかりと検証していきたいと思っています。

記者: きのうのご説明だと、亡くなられた方は90代で基礎疾患がおありで、1週間ぐらい前から点滴とかが必要でお具合が悪い状態と伺ったのですけれども、正しい説明を伺うと、かかりつけ医の判断で、入院が必要ないということだったということなのですが、そこは何か特別な事情があって、入院はしなくていいという判断があったのか、もしそこらへんで少し分かっていることがあれば教えてください。

知事: 今の時点では、まだそこまでは分かってないです。なぜそういう判断でやっていたのかということです。さまざまなことが考えられると思いますけれども、われわれ、今この時点で把握しているのは、先程申し上げたようなことでありまして、なぜそうだったのか、具体なことはまだこの時点では分かっていません。

医療危機対策企画担当課長: 補足させていただいてよろしいでしょうか。患者さんの状況ですけれども、酸素濃度が96%ぐらいありまして、コロナの軽症という判断で進められていたと聞いております。

記者: 自宅で亡くなった方の件なのですけれども、これまで県としては、ご自宅で亡くなられた方がいらっしゃったり、あるいは宿泊療養施設で亡くなった方がいらっしゃった場合に、県としての、対応の問題点ですとか、課題を洗い出すような会議を開いて、問題点をあぶり出すようなことをやっていましたけれども、本件は、今回の件はそれに当てはまらないという認識でしょうか。

知事: どういうことがあったのかということを今、聞き取っている最中でありますから、そのことによってどう対応するかということは決めていきたいと思っています。

全数把握について

記者: あともう1点なのですけれども、県が毎日発表する自宅療養者数の累計のお話なのですが、ここのところだいぶ減ってきて、昨日の発表では6万人ちょっとになってだいぶ減っているんですけれども、その背景には、自宅療養者全員を数えているわけじゃなくて、重点観察対象者だけを計上するように対応が変更されているらしいのです。そうすると、現在何人が新規感染者かは分かるのですけれども、今コロナで何人ぐらいの方が自宅に待機しているのかということの状況が分からなくなると思うのですが、そのあたり現状がこう見えにくくなるあたりについて、知事はどのようにお考えでしょうか。そもそも、分からなくなることが危ないといいますか、良くないことだっていうご判断もあるでしょうし、そもそも、総理がおっしゃっているように、全数把握をしないということになれば、自宅療養者数の総数も把握できなくなるわけで、問題ないという考え方もあると思うんですけれども、知事としてはどのようにお考えでしょうか。

知事: そのあたりは、先日の感染症対策協議会で、まさに皆さんと議論したポイントだと思います。われわれが要するに、今までは、コロナとコロナ以外といったものを峻別してコロナに関しては特別対応するというこういう体制をずっと取ってきたわけであります。その中でこれから目指すべきは一般医療の中で、コロナを診ていくという流れを作っていかなくてはいけないといったことであります。そのためにいきなり今、コロナとコロナ以外を峻別するところを、いきなりその壁をとっぱらって一般医療でというのは、それはなかなか難しいだろう。多くの皆さんがそれを納得してくださって受け入れてくださる時間も必要だろう。そういう中でステップを踏んで、徐々に一般医療に近づけていくということをやっていこうという中で、この間、皆さんにお示しをした、われわれの作った原案といったものがありました。そこから議論がスタートしているわけであります。ですから、もう既に全数を完全に把握するといったことから、少しは前のステージに来ている、といった流れで動いているということになっていると受け止めていただければと思います。

記者: 今のお話に少しあったのですけれども、自宅療養者数の把握がもう今、多分、全然実態の数がこれから先出てこなくなってきたりですとか、軽症の方とか重点観察者以外の方については、健康観察とか保健所からの連絡もなくなったりとか、結構これ大幅な変更だと思うんですけれども、先週、感染症対策協議会の場で、何となくもうやってますみたいな形での発表になっていたんですけれども、これやはりちゃんと改めて、こういう趣旨でこういう形で、こういう理由でやっていくんだっていうことをちゃんと説明することが必要じゃないかなと、気が付いたら何か変わっていたみたいな形でだと県民としても感染が拡大したからやりきれなくなって、もうなんかやってないのではないかみたいな、いらぬ疑惑も招くのではないかと思うのですが、そのあたりはいかがお考えでしょうか。

知事: きちんと県民の皆さんには、丁寧にご説明しなくてはいけないと思っていますけど、すでに前回の第一段階の中の最初のところです、そこはもう国の方からも通知が出ていたと承知しています。ですから、もう全数把握ということではなくて、ある程度絞っていきましょうということは、もう国からの方針が出ているということでありまして、われわれはその先のプロセスを描いて、みんなで議論を始めようとしたところであったといったことであります。しかも、そういった流れを受けて国の方でも岸田総理の方からも全数把握といったものについては、これから見直していこうという方向性も出されていると受け止めています。

記者: 今回のこの変更というのは、全数把握の見直しに向けた第一歩という位置付けということでよろしいでしょうか。

知事: 基本的にはそうなると思います。ですから、一般医療に近づけていくプロセスが始まっているということです。

記者: 県民の中には、とはいえ、全然連絡も来ない、健康観察もされないっていうことに対して、神奈川県何もやってくれないんだなという不安を感じる方もいらっしゃると思うのですが、そういう皆さんに対しては、どういうメッセージをお出しになりますか。

知事: さまざまな形でわれわれは皆さんに対して、発表しているわけであります。ですから、この自主療養届出制度といった、これは神奈川県がアイデアとして出して、そして実践をしているという状況があります。これも、その制度を使って、自主的に療養されている方の数というものは、ある日には6,000人を超えるということにもなっておりますので、そういったことをしっかりと受け止めてくださっているのかなとは思っておりますけれど、こういったことをしっかりとコミュニケーションをとり続けていく、情報をしっかりお伝えし続けていくということは、これからも大事なことだと思っています。

記者: 今の全数把握の考え方の件で伺いたいのですが、先日県は自主療養者と発生届が出た人の数を合算した数を新規感染者として打ち出すという考え方を示されました。これと全数把握はもう必要ないのではないかというお考えの整合性と言いますか、今後県としてどうしていきたいのか分からないのですが、お考えを伺います。

知事: 県としてどうしていきたいのかということは、繰り返し申し上げていますけども、コロナ対応といったものを、一般医療の中で受け止めていくという流れ、それに至るプロセスといったものは県独自の一つのアイデアというものを提示して、議論を始めたところで、きょうこれは加藤大臣の方にも、国もそういうことをやっていくべきではないかといったことの話をしようと思っています。やはり、この場合、いわゆる全数把握といったものは何のことを言っているのか。いわゆるハーシスに登録した数字のことを言っているのか。でも、われわれは自主療養届出制度というものを作ったわけですから、ハーシスには入ってないはずです。でも、その分、われわれは情報をしっかり出しているということです。これがハーシスに入っていると思われる分、これは、それ以外の分だということで、情報をしっかり出しているといったことでありますから、システムとしてポンと数字が出てくるというわけではないかもしれないですが、全数ということで、今の状況を捕まえようとすれば、できる状況にはなっている。これまでやってきた情報の出し方との整合性といったものを考えながら、今そういう流れを作っているということです。

感染症対策企画担当課長: 1点補足します。今知事が申し上げましたように、実質の実態を表すために、自主療養というのを加えております。全体把握というのは、数だけの問題ではなく、患者さんの一人一人の状況を全部把握して、ハーシスに入れてあるという形の把握の仕方が全数把握なのですけれども、今、まだ法が改正されていない中で、全国において、どういう感染の広がりをしているのかという状況をきっちりつかむ必要があると思うので、本県においては自主療養の方の数というものも含めて、感染状況の全体像として捉えるために数字を加えているということです。

「『新型コロナウイルス感染症を踏まえた避難所運営ガイドライン』を修正しました」について

記者: 先程、自宅療養者の方の人数について、重点的に観察する人の数のみ、今後確認されるということで、そのことと、今回の避難所運営ガイドライン、これは要するに県としては自主療養者がどこにいるのかということをもう把握できていない状況ではあるけれども、こうやって一般避難者と自宅療養者を分けるというガイドラインを打ち出されていますけれど、ここでいう自宅療養者は、県が重点的に観察している人だけを指しているのか、そこはいかがなのでしょうか。

知事: もう既に2類相当というのは、保健所が全部把握している、どこに誰がいるか全部把握しているという状況です。われわれが自主療養届出制度を出した段階でも、そうではなくなっているわけです。ですから、自分が感染していますということをおっしゃってくださいという流れになっていますから、避難されるときもご自分がそうだといったことをそれぞれおっしゃっていただきたいという趣旨です。

感染症対策企画担当課長: おっしゃるとおり、重点観察対象者については、しっかりと、字、番地まで入っております。自宅療養者の非重点観察対象者については、ハーシスに入力されていますけれども市区町村名までという形になっておりますので、お住まいのすべて、ご自宅の所在の詳細までは把握できていない状況です。加えてそこに、自主療養で今知事が申し上げたような形で3層になっているということです。避難所運営ガイドラインについては、知事が申し上げたとおり、すべての方が、感染者としてきちんと自己申告していただいてという形になるかと思います。

病床ひっ迫度合に関する認識について

記者: 先程知事から、コロナの病床のひっ迫度合についてご説明がありましたけれども、改めてご認識といいますか、現状認識を伺いたいのですが、昨日発表があった鎌倉の90代の女性については、満床ではなかったということなのですけれども、そうは言っても現状、毎日、自己都合とはいえ、入院待機者が出ていると、毎日において出ているということがあり、これは県の発表ではないのですけれども、県内の保健所設置市の中で、同様に、自宅で体調が悪くなり、入院調整に入ったけれども入院先が決まらず亡くなるということがつい最近あったのですけれども、このようになかなか入院先が決まらないということも出てきているようです。また、総務省か消防庁のまとめている救急搬送の困難事案も、神奈川県でかなり増えているようなのですけれども、こういった総合的に考えて、県内で医療ひっ迫状況をどのようにお考えでしょうか。

知事: これはしっかりとわれわれは対処すべき、全力を尽くさなくてはいけないと思っています。それはこの間、感染症対策協議会の中でもそういう議論が行われていたと思っていますけども、つまり、受け入れる病床というもの、これまでコロナを受け入れる病床というのは限定されていたわけです。しかも厳密に一般の患者さんと分ける、つまり、病棟単位で患者を受け入れなくてはいけないとかありましたけども、それはもう病室単位でいいとか、だんだん緩和をしてくるという流れを作ってずっとやってきました。それによって少しでも多くの皆さんに、多くの医療機関に受け入れていただこうといったことで、病院協会、医師会の方からも呼びかけていただいて、だんだん病床が増えているといったことが一つあります。それとともにそれだけではなくて、後方搬送です。コロナ対応したところから、その方がある程度良くなられたときにその次に送っていく、その受入れ先です。これを増やすといったことはこの回転率を上げるために非常に有効だと、こういったことを総合的に今進めているということです。これをしっかりこれからもやっていきたいと思っています。

病床確保の状況分析について
記者: 今あった病床の関係なのですけれども、冒頭のコメントの部分でも実際は78%というお話がありました。とは言え県民の目線で見るとやはり8割近いということで、高い数字だと思うのですけれども、今、本当に必要な人が、入院が必要な人が、入院できる環境にあるのかどうなのかっていうのは、そのあたりの評価、どう分析されているでしょうか。

知事: そのへんは現場が必死に頑張っているところです。少しでも確保病床を増やす、回転率を上げるために、努力をし続けているところであります。本当ならばデータも即応病床ベースで発表できた方がまだいいのですけども、国の方の一応ルールがありますので、なかなかその発表はできてない現状ではありますけども、そこは何とか皆さんを受け入れられるように、医療機関等々、行政等々も全力を挙げて対応しているというところです。やはり振り返ってみると、皆さんお一人お一人が、感染しないようにしてくださるといったことが何よりも大事なことだと思います。ですから、改めてですけども、基本的な感染防止対策をしっかりやっていただきたい。それを改めて訴えたいと思います。

(以上)

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