ホーム > 電子県庁・県政運営・県勢 > 県政情報 > 県全体の広報 > 記者会見 > 定例会見(2022年10月17日)結果概要

更新日:2022年10月19日

ここから本文です。

定例会見(2022年10月17日)結果概要

過去の知事記者会見の様子をテキスト版でご覧いただけます。

発表項目以外

県施設における男性用トイレへのサニタリーボックスの設置

 はじめに、発表項目ではありませんが、「県施設における男性用トイレへのサニタリーボックスの設置」について、コメントします。
 私は、6月の県議会本会議代表質問で、治療中や治療後のがん患者さんへの支援として、新たに県施設の男性用トイレにサニタリーボックスを設置することを表明しました。
 その後、県の各施設でサニタリーボックスの設置が順調に進んでいますので、現時点の状況について、お知らせします。
 9月30日までに、県庁本庁庁舎、保健福祉事務所、県立図書館、かながわ県民センター含め、約70の県有施設の男性用トイレへ約500個のサニタリーボックスの設置が完了しています。
 それ以外に約30の施設で10月以降に設置が完了する予定となっています。県内各市町村でも、徐々に設置が進んでいると承知しています。今後、民間の施設でも設置を進めていただければと思います。

発表項目

オミクロン株対応ワクチンの県大規模接種会場での対象者を18歳以上の県民に拡大します

 それでは発表項目に入ります。はじめに、「オミクロン株対応ワクチンの県大規模接種会場での対象者を18歳以上の県民に拡大します」についてです。
 県では、市町村が行う新型コロナワクチンの接種を補完し、医療提供体制等を維持するため、海老名駅周辺の県大規模接種会場において、ワクチンの接種を行っていますが、このたび、接種対象者を 18 歳以上の全ての県民の方に拡大するとともに、新たな 11 月の接種日程については、本日 10 月 17 日午後2時から特設サイトで予約受付を開始します。
 引き続き、県大規模接種会場では、「接種券なし」「予約なし」での来場も可能ですので、ぜひ、積極的にご利用ください。
 前回の会見でも申し上げましたが、「オミクロン株対応ワクチン」については、現在、供給済みのほとんどが「BA.1対応型」で、今後、「BA.4/5対応型」の供給も進んでいく中、新しいワクチンを待った方がよいのか、県民の皆様の中には、迷うという声もあると聞きます。
 そこで、「オミクロン株対応ワクチン」の効果や、ワクチンの接種タイミングに関する専門家の見解などを、県の公式YouTubeチャンネル内の「教えて!黒岩さん」で動画にて紹介していますので、そのダイジェストをご覧ください。
 これまでの2年間、年末年始に新型コロナウイルスは流行しており、インフルエンザとの同時流行も懸念されています。
 そのため、年末までにオミクロン株対応ワクチンの接種を完了するよう、お勧めします。

県大規模接種会場(ノババックス)の接種日程を追加します

 次に、「新型コロナワクチン県大規模接種会場(ノババックス)の接種日程を追加します」についてです。
 県大規模接種会場では、現在、武田社のノババックスワクチンによる、1・2回目接種、3回目接種も行っています。
 ノババックスの接種については、これまで10月末までの予定としていましたが、希望する方への接種を進めるために、11月以降の日程を追加し、来年3月まで延長することとしました。
 ご予約については、本日午後4時から特設サイトで受付を開始します。
 オミクロン株対応ワクチンは、従来型ワクチンの1・2回目接種が完了していないと打つことができません。
 まだ、1・2回目接種がお済みでない方は、年内の接種をお勧めしていますので、県大規模接種会場でのノババックスの接種について、ご検討ください。

令和4年度共生共創事業の今後のラインアップ発表!

 次に、「令和4年度共生共創事業の今後のラインアップ発表!」についてです。
 県では、文化芸術の魅力で人を引きつけ、地域のにぎわいをつくり出す、マグネット・カルチャーの取組みを通じて、共生社会の実現を後押ししています。
 このたび、年齢や障がいなどにかかわらず、全ての人が舞台芸術に参加し楽しめる「共生共創事業」の今後のラインアップを決定しましたので、お知らせします。
 令和2年度及び令和3年度は、コロナ禍においても多くの方に文化芸術に触れる機会を提供するため、朗読劇やダンス、演劇の映像作品を無料でオンライン配信しました。
 今年度は、ドキュメンタリー映像作品を無料でオンライン配信するとともに、舞台芸術本来の魅力を楽しんでいただくため、集客公演を実施します。
 ラインアップの主なものとしては、まず、綾瀬シニア劇団Haleの第3回公演「Hale版 しあわせの王子」を、11月12 日土曜日に綾瀬市オーエンス文化会館で実施します。こちらは現在、申込を受付中です。
 次に、小田原シニア劇団チリアクオールディーズの第3回公演を来年1月28日土曜日に、小田原三の丸ホールで実施します。
 この劇団は、令和2年の設立以来、初めて観客の前でパフォーマンスを行います。
 次に、「やまゆり園×劇団かかし座」の映像作品を来年3月上旬に公開します。
 こちらは、県立障害者支援施設である津久井やまゆり園と芹が谷やまゆり園の利用者が、日本初の影絵劇団・かかし座と、影絵作品を創作・上演するドキュメンタリーです。
 最後に、「OriHimeプロジェクト@星の王子さまミュージアム」における取組みです。
 箱根にあります「星の王子さまミュージアム」が、分身ロボット「OriHime」を活用することで、外出困難者が、ご自宅から『星の王子さま』を朗読するなどの接客を行ったり、来園者としてミュージアムを体験できるプロジェクトを、11月19日土曜日から12月18日日曜日まで開催します。
 開催期間中、県が「共生共創事業」として、OriHimeを使って制作した、「リーディング『星の王子さま』」と、そのドキュメンタリー映画の2つを上映していただくことになりました。
 その他の取組みは、資料に記載のとおりです。
 多くの皆様のご視聴・ご来場をお待ちしております。また、記者の皆様におかれましては、取材をお願いします。

いよいよ開催間近!ねんりんピックかながわ2022

 次に「いよいよ開催間近!ねんりんピックかながわ2022」についてです。
 まず、ねんりんピックかながわ2022スマイリングフェスタの詳細決定についてです。
 11月12日土曜日から15日火曜日までの大会期間中、山下公園周辺の4会場で、「ねんりんピックかながわ2022スマイリングフェスタ」を実施します。
 山下公園では、ダンスや音楽のステージイベント、かながわのグルメ、特産品の販売等を行います。
 大さん橋ホールでは、パラスポーツやe-Sports等のさまざまなスポーツが体験できます。
 横浜産貿ホールでは、未病改善に関する展示や各種測定、機器の装着体験、高齢者の経験・知識・技術をいかした地域文化・生活文化の展示を行います。
 神奈川県民ホールでは、全国の高齢者が創作した作品を展示する美術展や県内老人クラブ連合会による地域文化伝承館のステージ発表などをご覧いただけます。
 美術展の展示風景は、大会終了後、12月1日木曜日から、ねんりんピックかながわ2022大会専用ウェブサイト上において公開します。これは、グーグルのストリートビューのように3D空間で実際にギャラリーを鑑賞しているようなコンテンツとなっています。
 なお、本イベントの出演者やブース出展者等の詳細は、大会総合ガイドブックをご覧ください。
子どもから高齢者まで幅広い世代にお楽しみいただける無料のイベントとなっておりますので、皆様お誘いあわせの上、ぜひご参加ください。
 次に、新横浜駅コンコースのドレッシングの実施についてです。
 総合開会式会場横浜アリーナの最寄り駅で、ねんりんピックかながわ2022の玄関口ともいえる新横浜駅コンコースのドレッシングを実施します。
 期間は、10月19日水曜日から、大会終了の11月15日火曜日まで実施し、大会開催を広く周知するとともに、来県する選手の皆さんを歓迎ムードで包みます。
 次に、ねんりんピックかながわ2022がデザインされた宝くじの発売についてです。
 大会ロゴやマスコットキャラクターのかながわキンタロウがデザインされた「関東・中部・東北自治宝くじ」が10月26日水曜日から、11月21日月曜日まで販売されます。
 販売地域は、東京都を除く関東、中部、北海道、東北地方の各県と三重県です。
 金額は1枚100円で発売し、当せん金は1等1千万円となっています。
 この機会にぜひ、県内の宝くじ売り場でお買い求めください。
 次に、総合開会式のライブ配信についてです。
 総合開会式、スマイリングフェスタ、交流大会の一部などについて、ライブ映像、または録画映像による動画配信を実施します。
 この動画は、ねんりんピックの主催者の一つである一般財団法人長寿社会開発センターの公式サイト上で公開します。
 総合開会式は、会場の収容人数の関係で一般の方の入場はできませんが、パソコンやスマートフォンからご覧いただきたいと思います。
 大会開催まで1か月を切りました。開催機運をさらに高め、多くの方に楽しんでいただけるよう、全力で準備を進めてまいります。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事については、事前送付した資料のとおりです。特に私から付け加えることはありません。私からの発表は以上です。ご質問があればどうぞ。

質疑

「県施設における男性用トイレへのサニタリーボックスの設置」について

記者: 男性用トイレのサニタリーボックスの件なのですけれども、今の時点で、ユーザーから便利になったとか、どのような反応があるのでしょうか。

がん・疾病対策課長: 私どもの方で直接そういったお話は聞いておりません。現場の方でおそらくそういった話になっていると思いますけど、直接そういった話は聞いておりません。

来年の知事選について

記者: 来年の知事選についてお伺いします。週末に、自民党の小泉県連会長が会見をされて、その中で、来年の知事選に関して、タイミングを含めて、知事の意向の表明については、知事の判断を尊重したいというお話がありました。現状で、ご自身の4期目についての検討状況と、意向の表明のタイミングについてのお考えはいかがでしょうか。

知事: あと半年ぐらいになってきましたか。現状としては、まだ白紙というのが正直なところです。どっちもありうるのではないかと思っていますが、まだ決められていない状況です。それよりもやはり今、目の前に迫ったことがいっぱいありますので、これを何とかしっかり仕上げていくということに全力を注ぐというのが、今の正直な気持ちです。

記者: 今お言葉があったのですけれども、半年ぐらいだということなのですが、ご自身の判断については、いつまでが目途とか、そういったものはあるのでしょうかというのがまず1点と、どういった状況が揃えば、ご自身で決断できるというふうにお考えでしょうか。

知事: 時期もまた難しいものです。あんまりそういうことを自分の中で考えるという、気持ちの部分がないです。それよりもやはり、この間通していただいた当事者目線の障害福祉推進条例、これを本当に実効性あるものにしていくという、大きな大きな課題がありますから、そういうことをしっかりやっていくということに全力を注いでいきたいという気持ちがあって、知事選がいつまでにどういう対応で、どういう条件が整ったらどうか、どうこうするか、全くそういうことは考えていません。

リニア中央新幹線について

記者: リニアについてお尋ねします。先日一部報道で、山梨県の知事が、それに関連して、静岡の静岡空港に東海道新幹線の新駅を作ったらいいのではないかと、期成同盟の方にも、これについて提案したいというお話がありました。直接ルートとは関係ないのですけれども、これに関してどうお考えでしょうか。

知事: 私も報道で知っている限りではありますけれども、この研究会は、リニアの開業の効果を最大限享受できる高速交通の将来像について調査研究するために設置されるものであると承知をしておりまして、今後具体的な施設等についてはその中で、議論していくものと認識をしております。

記者: まだ正式に何か話があったとか、そういう段階ではなくて、報道ベースでしかご存知ないということでしょうか。

知事: そういうことです。まだ正式なお話は聞いていません。

「県施設における男性用トイレへのサニタリーボックスの設置」について

記者: サニタリーボックスの関連なのですけれども、県の方から、県内の市町村の方にも設置を呼びかける文書とか通知を出していたと思うのですけれども、現時点でそれに応えている市町村がどれぐらいあるのか、少しお聞きしたいです。

がん・疾病対策課長: 私どもの方も市町村については詳細な調査しておりませんので、報道レベルとか連絡いただいた情報なのですけれども、今把握していますのは、平塚市、秦野市、座間市、伊勢原市、綾瀬市、鎌倉市、二宮町で設置がされたとお聞きしています。

「オミクロン株対応ワクチンの県大規模接種会場での対象者を18歳以上の県民に拡大します」について

記者: ワクチン接種について、きょう発表いただきました。先週以降、現時点で、ワクチン接種率がどれぐらいになっているかというのを少し確認させていただきたいのですが。

知事: 10月13日現在、県内のオミクロン株対応ワクチンの接種者数は約14万人で、12歳以上の1・2回目の接種者を分母としますと、1.9%が接種を完了していることになります。これは全国平均の1.7%より高い接種率ではありますが、希望する方へオミクロン株対応ワクチンの接種を年末までに進めていくため、市町村等と連携をとりながら、接種体制の確保を図っていきたいと考えております。

記者: オミクロン株対応ワクチンについて18歳以上に拡大したその背景というか、材料として伺いたいのですけれども、大規模接種会場でのオミクロン株対応ワクチンの現在までの接種実績はどのようになっていますでしょうか。

知事: 海老名にあります県の大規模接種会場では、9月30日から、60歳以上の方、基礎疾患のある方、医療関係や高齢者、児童施設の従事者、学校関係者等のエッセンシャルワーカーを優先的な対象としまして、オミクロン株対応ワクチンの接種を実施してまいりました。これまで10月13日現在で8日間実施し、合計で約1,000人の方が接種を行いましたが、予約枠にはまだかなり余裕があります。これまでの2年間、年末年始に新型コロナは流行しています。今後、全国旅行支援や海外旅行者の入国緩和など、人流の活発化が見込まれ、年末年始のインフルエンザとの同時流行も懸念されます。こうした中、県大規模接種会場の対象を18歳以上のすべての県民に拡大することで、市町村の住民接種を補完し、オミクロン株対応ワクチンの接種を推進しようとするものでありました。県民の皆さんはぜひ積極的にご利用いただきたいと思います。

記者: もう1点、事務的な確認で申しわけないのですが、接種運営日の来年2月22日まで、今まで確かオミクロン対応ワクチンの接種会場のお尻というか、最後の日は決まってなかったと記憶しているのですけれども、2月22日にいつ決まった、今、決まったのでしょうか。

ワクチン接種担当課長: これまでは10月までの日程について発表していたのですけれども、今回2月というところでお示しをさせていただきました。

「令和4年度共生共創事業のラインアップ決定!」について

記者: 共生共創事業の発表をいただいたのですけれども、この中の一つでやまゆり園の方がご出演されるということだと思うのですけれども、そこに知事も特別な思いといいますか、これに関するお考えがおありかと思うのですが、これから完成させていくのだとは思うのですけれども、どういったものを期待されるのか伺えればと思います。

知事: 県では、平成28年に発生しました津久井やまゆり園での事件を受けて、ともに生きる社会かながわの実現に向けて取り組んでいるところであります。共生共創事業というのはこうした取組みと、マグカルをクロスさせるものとして、平成30年度に開始いたしました。今回、やまゆり園の利用者の方々と、日本で最初にできた現代影絵の専門劇団の「かかし座」が一緒に作品を創作するということで、どのようなドキュメンタリー作品になるのか、非常に期待をしているところであります。私自身どのような形になるのかということ、あまり今この時点では詳細に把握をしていませんので、表現のかたちによっては、みんなが少し驚くようなさまざまなところで発見があるような作品になるのではないかなという期待感を持っているところであります。

記者: その上で最後に1点だけ伺うのですけれども、「かかし座」は歴史があるということで、ご存知の方も多いと思うのですけれども、少し手前味噌で申しわけないんですが、以前「かかし座」にお話を、この間1か月位前に伺ったときに、やはりコロナの影響で、やはりその予約が切れたりとか、そのお客さんの入りを定員の半分にしているので、相当収益的に苦しい状況で、年内に資金がショートしそうであるという切実な訴えを聞かせていただいたところだったんですが、そのときにこの「かかし座」の話も実は伺っていまして、場合によっては、この3月、完成まで会社がもたないかもしれないというお話を伺っていて、かなり切実な切迫した状況だと思うんですけれども、ただ、県としてできることは限られると思うんですが、何らかそういったこの文化芸術団体等、苦境に陥っているところまだいっぱいあると思うんですけれども、県としてまた、知事として、どのような支援を考えられるか、伺えればと思います。

知事: コロナ禍で舞台ができなかったということで、文化芸術関係に携わっている方は、「かかし座」だけではなくて、大変大きなダメージを受けられたと思います。そのような中で、今第7波が、割と感染者は減少傾向、最近少し下げ止まりのような感じもありますけども、そういった中で、基本的には今までさまざまなお願いをした規制といったものはなくなってきているといったことで、イベント関係、演劇関係等々においては、日常的な姿に戻ってきているということがあります。こういうことをもって、何とかその危機を乗り越えていっていただきたいと思っているところであります。「かかし座」の経営状況のことについて私は十分把握はしていませんでしたが、こういった取組みをしてくださっているということがありますので、われわれはその作品の上映に向けてさまざまな形で、ブームアップといったもの、告知をしっかりやって、皆様のところにいろんな形でお金が回ってくるような流れができればと、そういったあたりでお手伝いをしていきたいと考えています。

「オミクロン株対応ワクチンの県大規模接種会場での対象者を18歳以上の県民に拡大します」について

記者: 冒頭で発表がありましたオミクロン株対応のワクチンの件でお伺いします。18歳以上に拡大するということで使用するワクチンはBA.1対応だということですが、県の大規模接種会場では、今後BA.4/5対応に切り換える予定はあるのでしょうか。

ワクチン接種担当課長: 今現在、県大規模接種会場では、モデルナのオミクロン株対応ワクチンを使っています。モデルナについては現在、供給されているのがBA.1対応型ということですので、国の方にまた薬事の方の申請もされていると聞いておりますけれど、現在はこれまでどおり、モデルナのBA.1対応型ワクチンを使っていくと考えております。

記者: そうすると、モデルナでBA.4/5型対応ワクチンが承認された場合は切り替えることもあり得るということでしょうか。

ワクチン接種担当課長: 国から供給されるかどうかにも関わってくるものですので、国の供給の方針等を踏まえた上で、検討していきたいと思っています。

アビガンの開発中止について

記者: 新型コロナの関係で、先日富士フイルムが、新型コロナ用のアビガンの開発を中止したという発表がありました。これについては県も期待していたのではないかと思うのですけれども、受け止めを聞かせていただけますでしょうか。

知事: コロナの2年半を超える戦いの中で、非常に記憶にしっかり覚えていることであります。コロナはどのような病気なのかと言ったときに、随分早い段階で、アビガンが効くという話が入ってきて、アビガンってそういえば聞いたことがあると思い、振り返ってみたらわれわれは特区を使って、ヘルスケアニューフロンティアという政策を進めている。その中で富士フイルムがアビガンという新型インフルエンザの特効薬を作ったという話があり、それを国際的に展開するというときに、富士フイルムの皆さんと一緒に、というかわれわれが行くときに富士フイルムの方も一緒に来られたわけですけども、アビガンというものの国際展開を一緒にやったような形になっていました。そのアビガンが、今この新型コロナで特効薬として出てきたのかといったことで、われわれの特区がこれだけの時間を経て、すごく大きなパワーになったのかなと喜んだのが正直なところでありました。ところが、われわれの期待とは反して、なかなか承認されないという、そして国の方からも政府の方からも、もうすぐだもうすぐだという話があって、われわれもずっと期待をしていたんですけど、なかなかゴールにたどり着かないという状況の中で時間だけが経過していったといったことで、最終的には私もこのアビガンの開発を断念というニュースを聞いて大変驚いています。私も何が起きたかよく分からないところがあります。薬の承認の問題といったことにおいては、日本はかなり高い高いハードルを持ってやってきました。安全性と有効性をしっかり確認できないと承認しないといったことがありましたけども、議論としては、安全性が確保されれば、有効性は少し後回しでもいいのではないかというような議論もいろいろあった中で、アビガンはそういう感じである程度進んでいくのかなと思っていましたけども、そうじゃなかったという状況でした。これは日本の薬の承認のあり方の現状と、このアビガンに起きた物語がどのように関連しているのかをしっかり検証する必要があるのではないかと思います。塩野義の特効薬と称されたものも、われわれも宿泊療養施設で治験が進むようにさまざまな形でご協力をしていたわけですけども、これも特効薬として認められるのかと思ったら、結論出ずということで延期になっている。こういったものがコロナにおける特別な環境だからこそうまく臨床ができないのかという状況になっている話なのか、そもそも日本の薬の承認システムの問題がそこに反映しているのか、このあたりも含めて、やはりしっかりと検証していく必要があるのではないのか。今はそのような思いであります。

当事者目線の障害福祉推進条例について

記者: 当事者目線の条例についてお伺いします。先程おっしゃったように、成立して、これから実効性を確保していく上で、残り任期、知事も限られています。どのようなことを施行までにやっていこうとしているのか、教えてください。

知事: この条例の制定に向けては、条例の議論が始まった昨年9月から1年間、県議会との議論を積み重ねてきました。私自身、障がい当事者の皆様と対話を行うなど、さまざまな方のご意見を伺いながら、先進的な良い条例ができたと思っています。しかし、条例制定というものは「当事者目線の障がい福祉」の新たなスタートであります。ゴールではありません。今後、障がい者の差別、虐待を無くすことや、障がい者の社会参加に向けて、政策立案に関する会議に参加していただくなど、条例を実現していくための施策を練り上げていきたいと思っています。また、条例の目的や理念等を多くの県民の皆様に知っていただくため、現在作成しています、条例の「わかりやすい版」も活用しながら、普及啓発に取り組んでいきたいと思います。「当事者目線の障がい福祉」を実現し、みんなのいのちが輝き、誰もが安心していきいきと暮らすことができる、ともに生きる社会を目指して、一歩一歩着実に取り組んでまいります。これは当事者の皆さんからも、検討委員会の中で、やはり出てきた言葉ですけれども、条例ができたからといって、それを現場の支援者、利用者、障がい当事者の皆さん、家族の皆さんがその内容を知らないと、何の意味もないですよねと言われました。それはまさにそのとおりだと思います。ですから、出来上がったら、とにかく、こういう条例ができたのだといったことを、しっかりまずはその現場に周知していく努力といったものは、当然必要だと思いますし、それも形にしていくためには、それなりのそのお金もかかってきますので、そういった予算措置といったものも、しっかりとやっていきたいと考えています。

来年の知事選について

記者: 重ねてお伺いします。知事選の対応の関係で、少しお伺いします。小泉県連会長をはじめ、自民党県連の幹部が、これまでの知事の県政を振り返って、新型コロナ対応でも緊張感を持って県のリーダーシップを発揮しているとか、非常に肯定的な受け止めを述べられたと私は受け止めているのですけれど、敬意と感謝を持って、今後、知事とコミュニケーションを取っていきたいとおっしゃっていました。この点については、知事はどのようにお考えになりますか。

知事: そういう形で評価していただいているということは、非常にありがたいことだなと思います。それは、私がどうだというだけではなく、県議会の皆さんとも、しっかり対話を重ねながらやってきたわけでありまして、県庁職員も、本当にこのコロナ対応に関しては、全庁コロナ体制で乗り越えてきたわけでありますから、こういう形になっておりますけども、しかしまだ、出口に辿り着いたわけではありません。しかも、障がい福祉の問題もこれから新たなスタートに立ったということを申し上げていますから、これまでがどうだったというだけで、これからどうだということは、なかなか言えない非常に難しい課題だと思っております。

(以上)

このページに関するお問い合わせ先

このページの所管所属は政策局 知事室です。