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更新日:2024年1月26日

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定例会見(2024年1月26日)結果概要

過去の知事記者会見の様子をテキスト版でご覧いただけます。

発表項目以外

「令和6年能登半島地震」被災地等への支援について

 はじめに、発表項目ではありませんが「令和6年能登半島地震」被災地等への支援についてコメントします。
 先程、記者発表したとおり、あす1月27日土曜日から、緊急消防援助隊神奈川県大隊、第七次派遣隊を現地に向けて派遣します。9日の第一次派遣隊の出動に当たって、私も激励を行いましたが、第六次派遣隊までで、延べ408隊1,429人の消防職員が派遣され、余震や降雪などの厳しい環境の中、救出救助活動や救急搬送、火災現場での捜索活動などに精力的に取り組んでいるとの報告を受けています。
 能登半島地震の発生から26日が経過し、本県からの派遣人数は、1月25日時点で、緊急消防援助隊やDMAT、DPATのほか、県や市町の事務職員や保健師、応急給水隊など、延べ1,820名、このうち県職員の派遣も131名となっており、派遣職員からの活動報告を受ける機会も出てきました。
 先日は、石川県庁に派遣した江口CIO兼CDOから報告を受けました。
 江口CIOは、石川県からの要請に基づき、被災地における避難所での通信支援を目的とした衛星ブロードバンドStarlinkの調達、配置調整や、県、市町、自衛隊、DMATで別々に収集管理していた避難所のマスターデータの構築など、被災地におけるデジタル支援に取り組んでいますが、現地での活動を受け、本県において以下のような提案がありました。(1) 衛星通信システムの整備、(2)PHV車の導入、(3)マイナンバーカードを活用した避難者の把握システム、(4)県で運用している情報連携基盤の強化と市町村との運用連携強化、などです。
 県では、来年度にかけて地震被害想定調査を実施し、次期地震防災戦略を取りまとめる予定であり、庁内でも戦略に位置付ける重点施策などの検討を進めています。
 その一環で、今回の能登半島地震における、ライフラインの長期停止や孤立化地域の発生などの課題への対応策についても、議論を行っているところですが、江口CIOからの提案も踏まえ、来月発表予定の令和6年度当初予算案に盛り込んで、速やかに対応を進めたいと考えています。

発表項目

「新型コロナウイルス感染症 神奈川県対応記録」をとりまとめました

 それでは、発表項目に入ります。
 はじめに、「『新型コロナウイルス感染症 神奈川県対応記録』をとりまとめました」についてです。
 令和2年2月に横浜港に入港したダイヤモンドプリンセス号への対応から始まった新型コロナとの闘いは、昨年5月の5類移行までの3年半に及び、この間、県は医療提供体制「神奈川モデル」をはじめ、さまざまな対策を実施し、難局を乗り切ってきました。
 この苦難に満ちた取組みの記録について、県は、昨年7月に「新型コロナウイルス感染症神奈川県対応記録『保健医療編』」を取りまとめ、公表していますが、このたび、保健医療対策以外のさまざまな対応を整理した「対策本部運営編」を作成しました。
 そして、「保健医療編」「対策本部運営編」の主なポイントを分かりやすく記載した「全体版『新型コロナウイルスとの闘いの足跡』」を取りまとめました。
 今回、取りまとめた対応記録は、具体的なテーマ毎に、取組みの経過や概要とともに、対応を通じて明らかになった課題や得られた教訓を可能な限り盛り込みました。
 「全体版」では、個別の取組みに加え、「数字で見る神奈川のコロナ対応」として、感染者数や医療体制など、数字の上で本県の対策の特徴をつかんでいただけるよう工夫しました。
 また、3年半に及ぶコロナとの闘いは、新型コロナ対策パーソナルサポートをはじめ、デジタル技術の活用を抜きには語れません。
そこで、コロナ対応におけるデジタル施策を主導した江口CIOの寄稿文を「対策本部運営編」に記載しました。
 この対応記録については、本日から県のホームページで公開するとともに、今後冊子に製本し、次代に引き継いでいきたいと思います。この取組みが、今後、再来するかもしれない新たなパンデミックへの対応の一助になることを願っています。

県庁東庁舎レストランの運営事業者を再募集します

 次に、「県庁東庁舎レストランの運営事業者を再募集します」についてです。
 これまでコロナの影響等で2度不調になり、空室となっていましたが、募集条件を見直し、レストラン運営事業者を再募集します。
 東庁舎は日本大通りに面し、レストランは地上47メートルから横浜港などを一望できる、大変素晴らしいロケーションにあります。
 募集概要ですが、店舗スペースは、東庁舎12階の一部、約377平方メートルで、賃貸借期間は、令和6年5月1日から令和11年4月30日までの5年間で、再契約も可能です。
 賃料は年額1,188万円以上とし、開店に係る工事・準備等の期間は最長6か月まで無償とします。選定方法は条件付き一般競争入札によります。
 主なスケジュールですが、入札参加申請期間は令和6年1月29日月曜日から2月26日月曜日まで。入札書の提出は、3月14日木曜日まで。落札者の決定は4月上旬ごろを予定しています。
 応募要項等は県のホームページから入手できます。ぜひ、多くの事業者の方々のご応募をお待ちしています。

「精神科医療の意見箱」を開設します

 次に、「『精神科医療の意見箱』を開設します」についてです。
 東京都八王子市の精神科病院である滝山病院で発生した患者への虐待事案については、この病院へ県内にお住いの患者も入院されていたことから、県としても、これまで政令市や東京都と連携し、転院を希望する患者の調整などを行ってきたところです。
 そうした状況を踏まえ、県では県内の精神科病院において、患者への閉鎖的、差別的な扱いがないか、その実態を「当事者目線」で把握するため、このたび病院に対する調査に合わせて、新たに県のホームページに「精神科医療の意見箱」を開設し、患者さんやご家族、病院で働く職員からの「生の声」を伺うこととしました。
 この意見箱には、例えば、現在入院中の方や入院の経験がある方、そのご家族は、病院での扱われ方や職員の態度・言葉使いをはじめ、不自由に感じていることなどについて、また、病院で働いている方、働いた経験がある方は、院内で患者への暴力や暴言などを見たことがあるかといったことや職場で問題と感じていることなどについて、さまざまな声をいただきたいと考えています。
 こうした中で、もし、暴力行為など、不適切な対応に関する情報が寄せられた場合には、事実確認の上、立入や改善指導など、適切に対応していきます。
 その上で、県内の精神科病院の体制が「当事者目線」に立った、よりよいものとなるよう、県の精神科病院協会とも連携して、さまざまな施策を検討していきます。
 意見箱を開設する期間は、本日1月26日金曜日から3月15日金曜日までとしています。ぜひ、多くの方からの声をいただきたいと考えています。

発表します!女性が開発に貢献した優れた商品

 次に、「発表します!女性が開発に貢献した優れた商品」についてです。
 県では、女性の活躍を促進するため、女性が開発に貢献した商品を「神奈川なでしこブランド」として、また、女性が自ら商品化に向け取り組むアイデアを「なでしこの芽」として認定しています。
 今年度は9回目の募集となり、「神奈川なでしこブランド」の認定商品は今回認定した17商品を含め、累計で162件となります。なお、今回「なでしこの芽」に認定されたアイデアはありませんでした。
 それでは、今年度認定しました商品についてお知らせします。商品の詳細は、記者発表資料の別紙のとおりですが、認定商品のうち、特徴的なものを別紙記載の番号順に4点ご紹介します。
 まず1つ目は、別紙の1ページ、5番の「ミツハシライス×シーサイドラインボトル米」です。これは、横浜市神奈川区の株式会社ミツハシが金沢区の鉄道会社、シーサイドラインとのコラボレーション商品として開発したものです。
 この商品は、自動販売機で購入できる、ボトルに入ったお米です。ボトルには、シーサイドラインの車両やシーサイドラインをモチーフにしたキャラクターの鉄道むすめ「柴口このみ」がデザインされています。お米は、横浜市産の「はるみ」を使用しており、地産地消の取組みや地域の活性化に貢献しています。また、この商品は、県内企業同士のコラボレーションというだけでなく、これまでは数キログラム単位で販売していたお米を少量でも売れる商品にしたという点で先進的です。
 2つ目は、別紙の2ページ目の10番、「海ごみネイル」です。これは、茅ヶ崎市のネイルケアサロン、Plumeria Nailが開発したものです。
 この商品は、県内の海岸で収集した海洋プラスチックを再利用し、ネイルチップへとアップサイクルしたものです。一つとして同じものはない海洋プラスチックを、手軽で安全なおしゃれとして楽しめるよう、繰り返し使えるネイルチップに生まれ変わらせました。
 この商品は、同社の代表で、障がい当事者である有本奈緒美さんが、砂浜用車椅子を利用したゴミ拾いから、商品の製作・販売までを、ご自身で行われています。また、有本さんは、他の車椅子ユーザーでもゴミ拾いを行えるよう、砂浜用車椅子を利用したゴミ拾い活動の普及を目指しているほか、女性向けにネイルチップの製作講座を開講するなど、障がいのある方や女性の就労支援にも取り組まれています。
 3つ目は、別紙の2ページ目の一番下、13番の「プリザーブド墓花」です。これは、プリザーブドフラワーのレンタルや販売を行っている横須賀市の事業所、プリフラ・sayumiが開発したものです。
 この商品は、お墓にお供えするプリザーブドフラワーです。県内の金型加工会社と共同で設計した専用スタンドをお墓の花筒に入れるだけで飾ることができます。こちらの花は、約半年間咲き続けるため、お供えする花をこまめに取り替えたり、花筒を掃除したりする負担を軽減できるほか、自動販売機で手軽に購入することも可能です。また、入替え用の花も販売しており、ケースとスタンドは繰り返し使用できるため、廃棄花のゴミ排出量削減など、環境保全にも役立つ商品です。
 4つ目は、別紙の3ページ目の一番下、17番の「医療介護現場の不調を未然に防ぐオンラインケア面談」です。これは、茅ヶ崎市の株式会社きゃりこん.comが開発したサービスです。こちらの企業は、本県のベンチャー支援拠点「SHINみなとみらい」のコミュニティに参加する企業です。
 サービスの内容については、こちらのスライドをご覧ください。こちらのサービスは、介護現場に従事される方自身が、アプリを利用して受けたコンディション診断の結果や国家資格キャリアコンサルタントとのオンライン面談の結果を、経営層に匿名でフィードバックする仕組みになっています。サービスを通じて、介護現場の従事者のコンディションを可視化し整えることで、従事者の未病改善や定着率向上に貢献しています。また、女性従業員が多くを占める介護業界において、社内では相談しづらい家庭での悩み等に対応することで、介護業界に長く従事できる環境を整備し、業界における人材の拡充を目指しています。
 主な認定商品のご紹介は以上となります。
 なお、認定式は、2月5日月曜日の15時から、神奈川県庁本庁舎3階大会議場で行います。当日は、私から認定証をお渡しするとともに、今回認定した17商品と前回までに認定を行った商品の一部の展示も行いますので、ぜひ、取材に来ていただきたいと思います。

地域経済を支える優良工場を表彰!

 次に、「地域経済を支える優良工場を表彰!」についてです。
 県では、県内に立地し、製造業を営む中小企業の工場のうち、生産技術などが特に優れており、労働災害の発生防止などに取り組んでいる工場を「神奈川県優良工場」として表彰しています。今年度は、新たに7つの工場を表彰します。
 受賞工場は、相生電子工業株式会社、尾崎ギヤー工業株式会社本社工場、協伸サンテック株式会社、栄商事株式会社、有限会社津田製作所、有限会社馬場製作所及び有限会社深沢製作所の7社です。
 いずれも県内のものづくり産業の発展に貢献している工場です。詳細は別紙をご覧ください。
 表彰式は、1月31日水曜日16時より本庁舎の4階正庁で開催しますので、ぜひ、取材にお越しください。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事については、事前に送付した資料のとおりです。特に私から付け加えることはありません。私からの発表は以上です。ご質問があればどうぞ。

質疑

「『新型コロナウイルス感染症 神奈川県対応記録』をとりまとめました」について

記者: 知事からお話がありました新型コロナウイルスの記録。既に保健医療編は発表されていましたけれども、きょう、全体版が完成したということでしたので、以前の保健医療編のときにも、知事には、取りまとめの上でお話伺ったところもあるのですが、改めて今回の記録、今後また同じような感染症が広がったときに、重要な資料の1つになると思うのですが、知事が、この編纂する上で、一番意識された点を教えてください。

知事: 3年半にも及ぶ記録をまとめると、このようにすごいのです。振り返ってみて、先の見えない闘い、前例のない闘いを続けてきたということを改めて振り返るところであります。こういうものがないと、あのとき何があったのか、もう分からなくなってきてしまいます。今、振り返ってみても3年半という時間が一瞬のように凝縮されていて、どの順番で何があったのか、ほとんど記憶をたどれないような、そのような感じがする次第です。こういった取りまとめの中でこういうのがあった、ああいうのがあった、そして、その1つ1つのことを県民の皆様と対応しながら進めてきたというか、なかなかご理解いただけないこともあったと思いますけれども、さまざまな形で、休業要請とか時間短縮の要請とかさまざまなお願いをしてきたといったこと、そういったこともこれを見れば、こういうことがあったのだと全部分かるようになっておりますので、今後またそういうパンデミック起きたときには、きっと参考になると思います。

記者: 同じ資料に関連して、「III」で項目立てされている「本部体制」というところで、「1都3県との連携」というところも項目としてまとめられているのですけれども、コロナが最初に確認されてから感染が進むにつれて、各都県の感染の地域毎の状況ですとか、そういったところも、若干その差が生まれ、1都3県が常に同じ結論、まん延防止等重点措置の幅ですとかも含めて、出すのが難しいという状況があったかと思うのですけれども、ここに課題と教訓ということで、今、簡単には手元の資料には書かれているのですが、知事の言葉で、そういう1都3県での連携の難しかった点ですとか、今後の課題、その点をお聞かせください。

知事: 1都3県は、比較的近い環境にあったと思います。人口が多い、お店も非常に多い、そういった共通点の中で、1都3県の知事会議だけでも28回、共同メッセージ24回、共同での緊急要望14回、非常に密接に連携してやってきたというのが実感としてあります。その都度、その都度、若干違いがあったとは思いますけれども、それは致命的な大きな亀裂とかそういうことではなかった。そういった少しずつの違いを、コミュニケーションをとりながらしっかり調整して、基本的には連携をとれてできたと思っています。

「県庁東庁舎レストランの運営事業者を再募集します」について

記者: 県庁東庁舎レストランの件について教えてください。まずこちら空室になっているということで、これはいつから空室だったのかということと、今、観光という意味では、ユニークベニューの活用という形で、いろいろな歴史的な建物でイベントをしたりとか、レストランに活用したりという活用方法もあると思うのですけれども、そういったことももしかしたらできるスペースなのかなと思うのですが、今後どういった形で、運営事業者は入札にはなると思うのですけれども、活用してもらえるのが良いと知事としてお考えでしょうか。

庁舎管理課長: 庁舎が完成したのは、令和3年の2月です。

知事: それからずっと決まらなかったということです。コロナ禍ということもあって、あの時は、飲食店が非常に厳しい状況になっておりましたから非常に悪いタイミングでの募集になって、なかなか成果が出なかったわけです。あそこは行ってみると、景色は最高です。県庁本庁舎、キングの塔も見えるし、クイーン、ジャックの塔も見えるし、大さん橋も上から見えるし、本当に素晴らしい景観のところです。これがレストランとして活用されれば、いろんなお客様が来られたときに、ここでパーティーができるとか、今までそういうスペースはなかったのです。われわれ、ベトナムをはじめさまざまな国際交流をやっておりますけれども、海外からしょっちゅうお客様が来られますけれども、例えば、会食をしようとしても、自分たちのところでそのようなお招きをする場所がなかったということです。ですから時間帯をうまく調整すれば、そこでの会食とかパーティーとかをできると思いますし、それから別の展示とかコンサートとか、いろんなフォーラム的なこととかもできるスペースにはなるのではないか。早く事業者が決まって、レストランとして使えるようになるということを本当に期待しています。

「『精神科医療の意見箱』を開設します」について

記者: 精神科医療の意見箱で教えてください。内容によっては相当重いものがくることが考えられまして、その数、予見はできないと思いますけれども、職員さんだけだと相当負担が重いと思うのですが、これは協力してやられる組織というのはあるのでしょうか。

知事: これは取りあえず、どのような意見が出てくるか、どのぐらいの量が出てくるかによると思います。それによって、職員だけで対応できないという場合には、さまざまなことを考えていかなければいけないと思います。病院機構等もありますから、そういったところと連携しながら、知恵を絞っていくということになると思います。まずは、どのような声が上がってくるのか。これは見えない世界で、われわれが「当事者目線の障害福祉推進条例」を作っていく中では、やはり障害者施設の見えないところでは、さまざまなことがあったわけです。虐待と言われるようなものがあった。そういったことで、その精神科病院の実態はどうなっているのかといったところ、今回しっかりと実態を把握するというところから、作業を始めたいと思います。

記者: もう1つ関連で、情報を寄せる場合は実名・匿名、それは選択できるような形になっているのでしょうか。

知事: 基本的にはお名前を書いていただきたい。匿名をご希望の方は、匿名でも、という形にしております。

記者: 今の関連で、精神科医療の意見箱についてお伺いしたいのですけれども、こういった寄せられた意見の中には、おそらく想像するに、個人的なことで、どうしても、施策として直結して取り入れにくいものがあると思うのですけれども、これまで県が実施してきた意見箱で、実際に、それが施策として反映されましたみたいな実績っていうのはあるのでしょうか。というのも、せっかく意見を寄せたとしても、何のフィードバックもなかったらそれ自体が不信に陥ってしまうと思いまして、そのあたり何か、同じものはないかもしれないのですけれども、他の事例で何か取組みとかががあれば教えてください。

政策推進担当課長: 意見箱というものではないと思いますけれども、常に県民の皆さんから意見が、県への提案という形でいただくものがありますし、そういったものには返信が必要な場合はそういう形で記載することになっていますけれど、そういうことについては県から随時、返信をしている形なので、特にそれを放置しているということはないと思います。

記者: 今回の意見箱の場合は、あくまでも一方通行というか、受けて、その意見に対して返信をするといった形ではないのでしょうか。

知事: 内容によると思います。実態調査が必要だという場合には実態調査に入ることになると思います。

「発表します!女性が開発に貢献した優れた商品」について

記者: 4件目の女性が開発に貢献した優れた商品について、あげていただいた4点というのは、知事が「これすごいな」といってあげていただいたものなのか、どういうチョイスをされたのか教えてください。

知事: 私も「これ面白いな」と言ったものばかりです。本当にこれもすごいと思いました。私は、昨年母を亡くしましたけれども、お墓は神戸にあります。そこに生花を置いても長くはもたないです。行くたびにまた生花を綺麗にして洗ってというところではありますけれど、これだったら本当に綺麗なお花がずっと長く置いとけるという点で非常にいいなと思いました。それとネイルです。これもすごい。そばでご覧になったら分かると思いますけれども、ものすごく綺麗です。プラスチックごみから出来たのかとびっくりするぐらい綺麗なものになっています。しかも、これは車椅子に乗っていらっしゃる方が浜辺に行って、浜辺に車椅子ってどうやって入るのかなと思ったら、そういった浜辺でも走るような、動けるような車椅子に乗って、ゴミを集めて、こういうものにされたという、こういうものも素晴らしいと、私もこれがいいと思って選んだものです。

「『新型コロナウイルス感染症 神奈川県対応記録』をとりまとめました」について

記者: コロナウイルスのまとめの件ですけれども、ホームページに掲載をされるということで、今後何か、スライドを実際にどこかで講演したりですとか発表したりですとか、そういった場を設けられる予定があるのか教えてください。

知事: いろんな形で使うことになると思いますけれど、全体をどこかで発表するということは、今は考えていないです。

「『精神科医療の意見箱』を開設します」について

記者: 精神科医療の意見箱についてお伺いします。昨年末の記者会見で、県内70の精神科病院に実態調査、早ければ1月から行うという話があったかと思うのですけれども、今回の意見箱が実態調査の第1弾ということになるのですか。それともまた別に調査に入られるということでしょうか。

知事: 先程申し上げましたように、病院の調査と同時にこれをやる。病院の調査というのは、私もどこまで本当にできるかなというのが正直あります。対応の仕方によっては、全然奥の奥が見えないかもしれない。ですからこういった意見箱。さまざまな実態が浮かび上がってくる可能性もある。だから病院の調査とそういう生の声を集める調査。これをダブルで進めるということです。

記者: この意見箱でまず意見を募った後に、実態調査に入るというそういう理解でよろしいでしょうか。

知事: そうです。これは第1次情報になりますから、それが本当なのかどうなのかといったことの調査に入ることになると思います。

記者: 確か滝山病院に入所されている方が亡くなられて、死因も分からないというお話で、県から病院に対して、実態調査に入りたいとお願いしたけれども、拒否されたという話もあったかと思います。その後、滝山病院に対する調査といいますか、何か進展があったのか教えてください。

知事: 滝山病院の入院患者の状況については、今月10日、県の担当職員が依頼のために、滝山病院を訪問しました。この中で、病院長に、県民の命を預かる県として、本県在住患者の状況を確認したいという点を丁寧に説明した結果、協力いただけることとなりましたので、現在患者への面談に向けて、本人やご家族の同意を取るといった調整を行っているところです。来週には職員がすでに同意をいただいた2名の患者とお会いする予定になっております。

衛星通信について

記者: まず、冒頭にあった被災地の支援の関係なのですけれども、提案が江口CIOからあったということで、その中の1つ目の衛星通信の整備ということがあげられていたと思うのですが、現状、確か県は衛星通信を持っていたと思うのですけれども、その運用状況というか、何回線ぐらい持っているのかという現状について伺いたいのと、それから、確か衛星通信の中でだいぶ老朽化しているので更新しなければいけないものがあったと思うのですが、その更新の費用についても来年度予算に盛り込まれてくると考えてよろしいでしょうか。

くらし安全防災局企画調整担当課長: 県で保有している衛星通信の状況ということで、防災行政通信網の中で衛星通信も持っておりますが、手元に詳細なデータがありませんので後程回答させていただきます。それから、来年度予算での更新については、そちらは今現在、衛星通信、防災行政通信網を今年度までにかけて再整備をしたところですので、特に予定はございません。ただ内容は精査確認した上で後程回答させていただきます。

記者: 後程のご回答で結構ですけれども、安防が持っている無線、衛星通信だけではなくて、他局も持っているはずなので県庁全体としてどうなっているのかというところを伺ったつもりでした。時間がかかっても結構ですので、いつ災害が来るか分からないということで、県庁全体としてどうなっているのかという、他局が持っているものが絶対にあるはずですので、そこのまとめをお願いできればと思います。

「『新型コロナウイルス感染症 神奈川県対応記録』をとりまとめました」について

記者: コロナの対応記録ですが、例えば、今回のコロナもスペイン風邪から100年後ぐらいに来たということで、本当に何十年後ぐらいに次の感染症、新興感染症が来るか分からないというところから、それでまとめられたというのが1つあると思うのですけれども。そういった意味では時の知事が何を考えて、どう総括していたのかというポイントも重要だと思います。その意味で今アップされたサイトの本体の部分を見てみたのですけれども、知事のお言葉が載っていないといいますか、本体に入っていなくて、知事メッセージがサイトの案内文に載っているような形になっていました。知事の振り返りと言いますか、この今回の対策本部運営編に多分入っていないと思うのですけれども、400ページぐらいで全部見られてないのですが、入ってない場合は何で入れられなかったのかという理由が分かれば教えてください。

知事: だからその最初のメッセージに入れたつもりです。そこに書いてあります、1番先のページに書いたということです。

記者: ざっと拝見したのですけれども、1都3県の取組みは書かれていたのですけれども、県と県内市町村との関係もいろいろあったかと思うのですけれども、特にコロナの初期の頃ですと、いろんな市町村が知事の要望に来られたりとか、あるいは県と市町村の間で調整に時間がかかったりとか、そういった苦労もあったかと思うのですけれども、そういった点について足跡の部分では、記載が見られないのですけれども、そこについては、何か総括することはなかったのでしょうか。

知事: 個別で、ある町を除いて対応するとかそういうのがありましたが、県内の市町村とかなり非常に大きく揉めたとか、方針が違って大変なことになったとか、あまりそういう記憶はないです。それをわざわざ特記するまでのこともなかったのかなというのが私の認識です。

「県庁東庁舎レストランの運営事業者を再募集します」について

記者: レストランの運営事業者の募集なのですが、前回までに募集したときよりも、賃料の年額、多分、半額ぐらいになっているかと思うのですけれども、下げた理由と下げ幅についての算定の考え方、半分ぐらいになっていると思うのですが、かなり下げたと思うのですけれども、どういう事情でここまで下がっているのか教えていただければと思います。

知事: これは2度も不調になったという経過から、改めて事業者に丁寧にヒアリング等を行ったところ、総じて初期投資や賃料負担が重い、こういう意見がありました。そこでまず初期投資の負担を軽減するため、どのような店舗でも必要な換気設備についてあらかじめ県で設置をいたしました。また、賃料についても、1階のコンビニエンスストアの落札結果などを参考に引き下げました。このように、どうしたら応募可能な条件に近づくことができるかなど、十分に検討を重ねたことにより、今回の再募集まで少し時間がかかってしまいましたけれども、こういった金額になったということです。

「『精神科医療の意見箱』を開設します」について

記者: 精神科医療の意見箱なのですけれども、これすべて取りまとめて締め切りが過ぎて、中にはデリケートな内容もあるので難しいかもしれないのですけれども、このような意見があって県としてこう対応しますというような、報告書というかまとめというか、何かその外部に向けて県民に広く向けてまとめて提供するというかお知らせするようなご予定はあるのでしょうか。

知事: まずは調査してどのようなご意見が上がってくるか、それを見ながら対応していくということになると思います。それは全体的にまとめて発表した方が良い話なのか、それよりも、そのようなことをやっているよりも早くその実態を解明して、実態究明に向かった方がいいか、そういったことがこれから始まるので、今の段階では出口はまだ言えないところです。

防災体制について

記者: 能登半島地震の件でお尋ねしたいのですけれども、先週の知事会見で江口CIOが帰ってこられて、防災体制を根本的に見直さないといけないという話を聞いたと知事から伺いました。今週江口CIOからの提案についてご説明いただいたのですけれども、見直さなければいけないところとしてどういう指摘を受けたのかですとか、知事として、それに対してどうお考えなのかとかそのあたりをお聞かせいただけますでしょうか。

知事: それは先程申し上げた、本県において以下のような提案があったという4項目。これが今、江口CIOから言われた、先週段階では抜本的に直さなきゃいけないという内容の具体策です。衛星通信システムの整備、それから、PHV車の導入、マイナンバーカードを活用した避難者の把握システム、県で運用している情報連携基盤の強化と市町村との運用連携強化、こういったことです。

記者: 今の体制ですと避難者の情報ですとか、市町村とか県の情報連携とか、そこに不具合を期すリスクが高いとか、そういう意味なのでしょうか。

知事: そういうことです。現場でどういうことが起きているかということを江口CIOに聞きましたけど、避難所に避難されている方がいつの間にか家に帰られている。避難所にいなくなって、その後どこに行ったのかということが分からない。家に帰られているのか、親戚のところに行かれたのか。つまり、避難所を出た瞬間にその人が行方不明になるということです。これではまずいだろうということで、避難所に入るときに、マイナンバーカードでピッとやって登録する。出るときにはまたピッとやって登録する。そういったことをやることによって全体を把握しなければ、全体像が分からないので対応の仕方もない。これ非常に大事なことだということを言っていました。

記者: 来年度にかけて被害調査をして防災戦略を取りまとめられるということで、もともとこれはスケジュールとして決まってらっしゃったと思うのですけれども、今回の地震を受けて、新たにそういった被害についても、防災戦略の中で盛り込んでいかれるお考えだということなのでしょうか。

知事: そうです。当然、今回の江口CIOだけではなくてたくさんの人間が入っておりますから、そこから報告を聞きながら、防災戦略に反映できるものは反映したいと思いますし、まだ予算編成の直前ですから、今から突っ込めるものがあれば突っ込んでいきたいと思います。

政治と金について

記者: 県政から離れるのですけれど、自民党の派閥についてお伺いします。一連の政治資金パーティーの裏金事件等をめぐって、自民党の最大派閥であるとか、首相出身派閥であるとかが、解散するというような事態になりつつあります。この問題が発覚する当初の知事の会見で、もしかしたらドラスティックな動きにつながっていく可能性があるのではないかと知事もおっしゃっていましたけれども、今の状況をどう見てらっしゃるのか。また、知事もフジテレビの時代には、派閥の番記者も務められたと思いますけれども、当時を振り返っていろいろ思いもあると思います。そのあたり、どのように見てらっしゃるのか教えてください。

知事: 当時はキャスターとして、今は離れた知事として見ていますけれども、今起きている現象というのは、見たことがある景色だと思って見ています。同じ議論がありました。派閥解消。自分が「報道2001」のキャスターをしていたとき、この問題は毎週のようにテーマで扱っていたことがありました。派閥の弊害という人たちは政治と金の問題に絡めて出す。総理総裁候補を掲げて戦うといったところはいいけれども、それがやはり政治の金の問題に結びついていくのはよくないだろうという中では、当時は選挙制度の問題ともリンクしていました。だから、中選挙区制度で1つの選挙区から、自民党は自民党でも複数の人間が当選するから派閥ができるのみたいな話をしていました。でも、それによって、政治に金がかかりすぎるから、派閥は解消するべきだということになって派閥は解消しました。そして派閥の事務所が閉鎖されるときに、荷物を運び出す映像を見ていました。それがいつの間にか、政策勉強会という形で復活していって、当時メディアも、政策研究会という名前で、旧何とか派という言い方をしていました。当初は、旧何とか派、旧何とか派、政策研究会旧何とか派と言っていたものが、いつの間にか、旧が取れて、なぜ取れたかよく分からないです、私もあのとき。旧が取れて、何とか派、何とか派と言って、いつの間にか派閥が完全復活していました。だから最初は、復活、旧何とか派、政策研究会だって言ったときは、どこかまだこの恥じらいというか、てらいがあったのでしょうけど、どこかのタイミングで、堂々とみんな何とか派、何とか派というようになって、メディアも一体となって、それを良しとしてきたという歴史を私自身はずっとその中で歩んでいましたから、だから今回起きたことにおいても、また同じこと繰り返すのではないのか、そのような気がします。

記者: そもそもその裏金事件と派閥の解消は、そもそもの問題の解決にならないのではないかという論証もありますけれども、やはりまた派閥の復活とか、意味のない議論というか、中身の空虚な議論が今行われているというように、知事は見ていらっしゃるということでしょうか。

知事: この議論がどういう展開してくるか、まだ全然分からないと思います。安倍派っていうところの話とか、それから、麻生派という話の中で、さまざまないろんな亀裂が生じ始めるというようなところも見えます。これがどう展開するのか、激震が走るときには、かつてはそのことで自民党は割れたわけですから、そこまで行くようなことになったら、大激変が起きてくると思うけど、なんだかんだ言いながら、乗り越えていくのであれば、あまり変わらないのかもしれないけど、様子見ないと分からないのではないでしょうか。ただ、自民党総裁選挙も、だんだん近づいてくるし、選挙のタイミングがどうなのかと言った中でのことも関係するだろうし、まだまだ読みきれないでしょう。波乱含みの政局が続いていくのではないでしょうか。

マイナンバーカードの活用について

記者: 最初に能登半島地震の発表の中で、江口CIOからのやりとりの話が出てきたと思うのですが、その中のマイナンバーカードの活用について、やりとりの中で可能な範囲で教えていただきたいのですが、災害に遭ったときは、何も持っていない方とかも多いと思いまして、カードというのは結構限定されると思ったのですけど、その中で江口CIOは、やはりマイナンバーカードの活用が有効だということをおっしゃっていたのでしょうか。

知事: マイナンバーカードを持っていらっしゃる方は、それをうまく使う。そうではない方はそうではない方法をいろいろ考えているようです。

「県庁東庁舎レストランの運営事業者を再募集します」について

庁舎管理課長: 正確を期すために、再度説明をさせていただきます。完成という言葉がございましたが、庁舎が建設物として完成したのは令和2年11月、業務で使用を開始したのは、令和3年2月です。

(以上)

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