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更新日:2023年12月18日

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定例会見(2023年12月14日)結果概要

過去の知事記者会見の様子をテキスト版でご覧いただけます。

発表項目

第38回「神奈川工業技術開発大賞」が決定しました

 はじめに、「第38回『神奈川工業技術開発大賞』が決定しました」についてです。
 この賞は、県内の中堅・中小企業の技術開発の奨励と技術開発力の向上を図ることを目的に、優れた技術・製品を表彰するもので、神奈川新聞社と共催で実施しています。
 このたび、20件の応募の中から「大賞1件」、「奨励賞3件」、「未来創出賞3件」を決定しましたので、お知らせします。
 それでは、「大賞」と、「奨励賞」のうち1件についてご紹介します。
 まず、大賞は、株式会社クォークテクノロジーが開発した「紫外線レーザーを用いたレーザーリフトオフ技術の製品化」です。
 これは、半導体の高性能化により、「数百ミクロンメートルのウェハを数十ミクロンメートルまで薄くしたい」というニーズの高まりにあわせて開発されたものです。ウェハとは、シリコンなどを薄くした板のことであり、その上で細かい加工をほどこし、ICチップなどを作るため、半導体の製造には欠かせない材料です。薄いウェハは、そのままでは扱えないため、ガラスに固定して加工し、あとでレーザー光線を照射して、ウェハをガラスから剥がします。これまで赤外線レーザーを照射していましたが、ウェハが高温になってしまい、壊れたり歪んだりするというデメリットがありました。今回、受賞された製品は、レーザーに用いる光を紫外線に変更することのできる技術を開発しました。この技術により、熱による不良品の発生を減らすことができ、さらに、剥がす処理時間が従来の3分の1となり、生産性の向上に大きく貢献するものです。
 続いて、奨励賞です。UNTRACKED株式会社が開発した「立位年齢検査装置StA2BLEの開発」です。
 これは、転倒リスクをはかる新たな検査装置です。こちらの小さな機器を指先に取り付けて、1分の間に振動を与えたり止めたりすることで、体のふらつき具合をはかります。高齢者の転倒事故の防止や、転倒リスクの高い労働現場などへの活用が期待されます。
他の受賞製品も、優れた技術による社会への貢献度が高いものばかりです。
 表彰式は、12月20日水曜日、14時より、本庁舎の3階大会議場で開催しますので、是非、取材にお越しください。 

第78回市町村対抗「かながわ駅伝」競走大会開催!わがまちの代表を応援しよう!

 次に、「第78回市町村対抗『かながわ駅伝』競走大会開催!わがまちの代表を応援しよう!」についてです。
 「かながわ駅伝」は今年で78回を数える歴史と伝統ある大会です。丹沢湖を舞台に市町村対抗形式により実施し、代表チームは、中学生から社会人までの幅広い年代で構成され、世代を超えた選手がタスキをつなぐのが特徴です。
 今年度は、新型コロナウイルス感染症と昨年度の降雪による中止を経て、実に4年ぶりの開催となります。
 また、今回、大会盛り上げのための目玉として、箱根駅伝出場経験のある県内大学駅伝チームによる「大学エキシビションレース」も同時開催します。出場予定の大学は、神奈川大学、関東学院大学、東海大学、日本体育大学の4校です。
 本大会の開催に当たり、県内の多くの企業の皆様にもご協賛をいただき、大会運営や大会の盛り上げにお力添えをいただいています。
 参加市町村及び出場選手の発表は令和6年1月中旬以降を予定しています。ぜひ県民の皆様には「わがまちの代表」となるランナーを応援していただきたいと思います。

発表項目以外

今年の漢字一字

 私からの発表は以上ですが、日本漢字能力検定協会が、毎年その年の世相を象徴する漢字を発表しております。皆さんご承知のとおり、今年の漢字は12月12日に「税」と発表されました。
 恒例となっておりますが、私も、「今年の漢字」を披露したいと思います。
 「熱」であります。今年の夏はとにかく暑かったです。熱風が吹くような高熱の中で熱中症対策にもしっかり取り組みました。また、今年は野球熱が盛り上がりました。大谷選手の一挙手一投足にわれわれは熱中しました。神奈川県としては夏の高校野球では慶応義塾高校が全国制覇して熱狂しました。政策としては「当事者目線の障害福祉推進条例」に情熱をもって取り組みました。観光客が戻って各地は熱気むんむんとなっています。デジタル行政の推進に熱心に取り組みました。先日は遼寧省、ベトナムで熱烈歓迎を受けました。ということで、今年一年振り返ると「熱」であります。 

知事出席主要行事

 知事出席主要行事については、事前に送付した資料のとおりですが、そのうち、2件お知らせがあります。
 12月15日金曜日に、川崎市で映画「めぐみ-引き裂かれた家族の30年」上映会を開催します。
 この映画は、拉致問題の経緯や被害者御家族の救出活動などを描いたドキュメンタリー映画であり、当日は、横田めぐみさんのお母様である横田早紀江さんからのビデオメッセージも上映します。
 また、特定失踪者である齋藤正治さんのご兄弟である齋藤良司さんにも、お越しいただき、当時の状況や再会を待ちわびている御家族の思いを、直接、お話していただきます。
 併せて、横田めぐみさんや、神奈川県にゆかりのある特定失踪者の方々のパネル展示も行います。
 県では、拉致問題を風化させないため、12月10日から16日までの「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」にさまざまな取組みを行って拉致問題についての関心を喚起しています。ぜひ、取材にお越しください。
 次に、12月19日火曜日に、「脱炭素化促進のためのペロブスカイト太陽電池の普及に関する連携協定」締結式を開催します。
 次世代型の太陽電池として大きな期待をされている「ペロブスカイト太陽電池」の普及に向けて、実用化を見据えた実証等に連携して取り組むため、県、独自の施工技術を有する日揮株式会社、スタートアップ企業として先進的な研究開発を進めている株式会社エネコートテクノロジーズの3者で、協定を締結するものです。
 この協定により、発電効率に優れ、安価で施工や交換が容易に行えるというペロブスカイト太陽電池の特長を、県内企業や市町村とも連携しながら強くアピールし、普及を図っていきたいと考えています。
 私からの発表は以上です。みなさんからのご質問をどうぞ。

質疑

「今年の漢字一字」について

記者: 知事の今年の漢字のことから伺っていきたいと思います。「熱」ということでしたけれども、これはこれしかないというものでしたでしょうか。何か候補の中で迷って選ばれましたでしょうか。

知事: いろいろ自分で候補を考えました。うちの政策推進のメンバーもいろいろ考えてくれたみたいです。政策推進グループが20個ぐらい上げてくれましたが、その前に私自身が選んでおりまして、その20個の中に「熱」はありませんでした。いろいろ考えた中、発表したように、「熱」につながるいろんな言葉を考えてみると、これしかないという感じがします。

記者: 非常にポジティブな内容で良かったと思いましたけれども、漢検が選んだ「税」という字について、知事はどのように受け止めたか教えていただけますか。

知事: 少しピンとこない感じがします。言われてみればそうかもしれないけれど、今年1年を「税」だけで振り返るというのは、私にとっては実感と違います。やはりコロナを脱して、あの暑い夏を経て、そして、野球の話ばかりしましたけれども、ラグビーワールドカップもあったわけで、スポーツイベントにも燃え上がったりして何かこう活気づいていったという、そういう1年だったという感じがしています。

記者: 次回の記者会見でもテーマが出るかもしれませんが今年は概して振り返ると、活気、熱気があった良い年だったとお感じですか。

知事: コロナで本当に苦しい思いをしましたから、それが5月の段階で5類に移行して、日常がだんだん戻ってきた。そして経済の方も、だんだん活性化に向かって進んでいるような実感もあるし、デジタルの流れもだんだん出来てきて、何か未来に向かって進んでいっている、そのような感じを私は実感として思っています。

共同会幹部の参考人招致について

記者: 発表のテーマではないのですが、先程厚生常任委員会がありまして、愛名やまゆりの職員が逮捕されてしまった案件がテーマでしたけれども、中井やまゆり園でも、虐待事案が先日発表いただいたところで、やはり続いてしまっている、終わってないという印象を受けます。知事はそれについてどのような所感をお持ちかというのと、先程の委員会では、予算足りていますかというような趣旨と思われる委員から質問がありましたので、県としてどういったサポートができるのか、直営とお願いしているのは別にあると思いますけれども、お考えをお聞かせいただけたらと思います。

知事: 虐待は絶対にあってはならない行為であり、県は「当事者目線の障害福祉推進条例」を制定し、今はその具現化を全力を上げて目指しています。そのような中で起きた事件であり、大変重く受け止めています。厚木精華園で虐待事案が明らかになったことに加え、愛名やまゆり園の事案では、職員が逮捕されるという事態に発展したことは、県への信頼を揺るがす由々しき問題だと考えています。県としては、指定管理者であるかながわ共同会と原因究明を徹底して行い、同じことが二度と繰り返されないよう再発防止に全力で取り組んでまいります。きょうの午前中、議会とのやりとりもあったという報告を受けました。その中で、かながわ共同会も当事者目線の障害福祉をとにかくしっかり実現していくという強い決意を示されたと聞いておりますので、県も共同会の流れをしっかりと見ながら、一緒になって、新しい障害福祉を実現するために頑張っていきたいと思っています。そういうことであって、財政的にどうだこうだという話は、特に今のところ予定はしていません。

ライドシェアについて

記者: ライドシェアに関してお尋ねしたいと思います。これもまた議会の委員会の話ですけれども、新年度の予算の中で実証実験に向けて予算付けをされていく方向性が伺えましたけれども、それまで、少なくとも4か月ぐらいあるという印象を受けますので、全体的なお金の話をいったんセットできた後でのスケジュール感を改めてどのようにお持ちかですとか、それまでの4か月間、どういうことをやっていくというお考えなのか、お聞かせいただけたらと思います。

知事: だんだん合意ができ上がってきて、それをいよいよ実証実験やっていこうという流れができています。そのような中で、これはあくまでデジタルの力によって実現できるという話であります。アプリを開発しなければいけないということで、時間がかかるということを聞いておりまして、そのための時間だと受け止めております。だから来年度始まってから実証実験が行われるということになると思っています。ですからそのための予算措置をしているということです。

記者: 開発と同時並行で、予算が執行できるように進めていかれるというお考えですか。

知事: 年度が変わったら、なるべく早く実行に移したいと考えています。

「第38回『神奈川工業技術開発大賞』が決定しました」について

記者: きょう発表がありました技術開発のイノベーションですけれども、もっと広い意味で、特に環境、介護、育児、人材不足とか、そういった社会課題が、どんどん広くなる、深くなる中で、こういう技術開発というのが問われると思います。神奈川県として、神奈川県の企業もしくは県の強みを生かして、どのようなところ、分野で、こういう先端の技術を生かそう、育成していく、支えていこうと考えているのでしょうか。

知事: さまざまな社会課題を乗り越えるために役に立つテクノロジーをわれわれとしては期待しているところです。圧倒的な勢いで進む超高齢社会をどう乗り越えていくのかという中で、さまざまな福祉関係のロボットとか、手術をできるようなロボットとか、ロボットの力によってさまざまなヘルスケア分野で新たな展開を作っていくということもあるでしょうし、それから脱炭素といった大きな課題の中で、それぞれのテクノロジーが、それに対して力を入れてくるということもあるだろうと思います。それとともに人手不足という課題もあります。これを解消するために、さまざまなテクノロジーが補ってくれるということがある。そういった形で、幅広い分野で、いろんな社会課題を乗り越えるためのテクノロジーがどんどん進んでいくことを心から期待をしたい。われわれとしては、そういったすばらしい取組みに対しては、これを表彰するといったことで応援していきます。

庁舎のセキュリティ強化について

記者: 県議会の方の議論で、県が来年度に向けて庁舎のセキュリティを強化しようという話が出ていました。自治体の庁舎を狙った脅迫であるとか、あるいは要人へのテロだとかいろいろなことも頻発しているということが背景にあるようですけれども、知事はこの方針について、どのように受け止めているのか教えてください。

知事: 神奈川県庁というのは、開かれた神奈川県庁ということで歴史を持ってきたことは素晴らしいと思います。ただ正直なところ、私の立場から見ると、開かれ過ぎているのではないのかと感じています。国やいろいろな市役所、区役所等々の役所を見ても、これだけノーチェックなところはありません。横浜市役所も新しく建て替わったという状況の中で、自由に市民がどこでも入れるということではありません。最低限チェックがあるというのは普通です。この神奈川県庁は、本当にノーチェックで、どこでも入れて誰でも入ることができる。そういう状況があって、今まで大きな出来事はありませんでしたけれども、今、どこで何が行われるか分からないといった社会情勢の中で、少し開かれすぎていた気がします。大きな出来事が起きてから対応するのではなくて、やはりある程度やむを得ないと思います。遅きに失したぐらいだと思っています。ただやはり、あまりに強固なセキュリティチェックによって、このせっかくの開かれた神奈川県庁という歴史を根本から変えてしまうというのには、私は抵抗感があるので、ある程度開かれた形はあるけれども、控え目ながら最低限のセキュリティチェックをやるという体制を整えるということは、大事なことではないかと思っています。

政治と金の問題について

記者: きょう、岸田政権の内閣改造が行われています。政治資金パーティーの献金のキックバックを発端とした予期せぬ内閣改造だと思いますけれども、知事は今回の一連の疑惑についてどのように見てらっしゃいますか。

知事: 私自身、今回のことについては報道で情報を知るだけのことであって、それ以上のことは分かりませんけれども、また政治と金の問題がこうやってクローズアップされてしまったことは非常に残念な思いであります。私も知事という政治家の一員ではありますけれども、私たちからすれば、すべての入りと出は、完璧に透明性をもって出しているわけです。それで見えない金の流れというのは全くないと胸を張って言えると思います。しかし、キックバックということが、ずっと長年行われてきたというのは、やはり大きな問題だと言わざるをえない。これから先、私自身、知事としてというよりは、かつてキャスターをしていたという立場からすると、今までの政治の歴史、政治の流れを見てきた中で、私自身が担当した番組の中でもこういった問題を何度も取り上げました。こういった政治と金の問題が急浮上するときというのは、その後、大きな政界の動きにつながったという歴史を見てまいりました。かつてリクルート事件があったりとか、東京佐川急便事件があったりとか、政治の金の問題というのは、爆発的な力を持って、何か新しい時代を作っていく可能性があると思います。それが今どうなっていくのか、私としては、予見も全くつきませんけれども、またこういうことが繰り返されるということは、残念な思いであります。

記者: 国は、これから新年度予算を編成する過程の最終段階にあって、自治体にも当然影響が出てくる話になるかと思います。そのあたりも含めて国政の安定、このあたりについてはどのような注文をつけますでしょうか。

知事: 本当に早く安定的な政権になって、そしてしっかり予算をまず組んで、それをしっかり通していただくということ、それはわれわれと、地方行政と全部連動するものであります。物価高騰で苦しまれている方もたくさんいらっしゃる状況で、本当に待ったなしと思います。その中でわれわれもしっかりと準備をしているわけですけれども、やはり国と連動しなくてはいけないこともたくさんありますので、そこはしっかりと早く軌道修正して、しっかりと予算編成ができて、執行できる形に持っていってほしい。これはもう要望するしかない、期待するしかないです。われわれは、それはそれとして、次世代を睨みながら、県としてやれることは、着々と淡々とやっていくということだと思います。

「今年の漢字一字」について

記者: 知事の今年の漢字で、ほかにいくつか候補があったということで、例えば直前まで残った候補があれば教えてください。

知事: コロナを脱したという意味で「脱」というのを思い浮かべましたが、考えてみれば何年か前に「脱」という漢字をここで公表したことがあると思って、同じ漢字を出すのは嫌だと思い、出しませんでした。今となってみれば「熱」という漢字をいったん思いついてしまえば「熱」しかないと思っています。 

庁舎のセキュリティ強化について

記者: セキュリティゲートの件について、おっしゃっている趣旨はよく分かるのですが、1つ懸念は、当局もチェックしているという心理的な圧力というか影響を与えて、目的の不明者という言い方をしていましたけれども、それを遠ざけると言いますか、来ないようにするということを答弁でおっしゃっていたのですけれども、県庁を歩いているとふらっと来て屋上の景色を見るとか少し涼みに来るとか、割と人が立ち寄る避暑的な場所ですとか、そういった方も遠ざける可能性がある懸念についてどう思われるのかというところと、もう1つは本庁舎においては歴史的建造物ですからロケで使われていると思うのですけれども、最新設備を入れるとロケですとか撮影に影響するとか、いわゆるフィルムコミッション的なものに影響してくると思うのですが、このあたりの影響はどうお考えでしょうか。 

知事: 涼みに来られるとか、本来役所はそういう場所じゃないはずです。自由に誰でも入ってきて扉を開ければどこの部屋でも入っていけるというのは、普通はあり得ない。今までそのようなこと行われていたというのはそうだったと思いますが、それが決して健全だとは思わない、非常にある種危険なことをやっていたと思わざるを得ないです。見学されたいならされたいなりに、そういった方の希望を受け止める仕掛けを考える必要はあると思います。今は東庁舎の食堂がまだオープンしていないですが、あそこがオープンすれば本来一般のお客さまも入れるということになってくると思うので、その時には一般のお客さまのルートと県庁に御用のある方のラインをどう分けるかという課題が出てくると思いますが、レストランがオープンすれば一般の方も来られるという流れができてくると思います。それと、フィルムコミッションという撮影の時に使うということについては、その時にご登録いただいてそして承認してやるということですから、突撃で何か撮りに来るということはないでしょうから、事前にご要望があればそれに対して対応するということはこれまで通りだと思いますので、影響はないと思います。

記者: フィルムコミッションで伝えにくかったのですけれども、要は歴史的建造物としての景色を撮られているので、最新のゲートとかの電子機器が入ると撮影に影響が出るのではないかという趣旨でした。

知事: 今の県庁ということでお使いになるならばゲートが写ってもしょうがないでしょうし、昔の県庁というもので撮りたいということだったら、今の技術でしたらコンピューターで修正するということもできるでしょうし、映像ですから撮り方、どこからどう撮るかの角度とか、そういったことで今あるものの障害を見えないようにするのは十分可能だと思います。

内閣支持率について

記者: 知事に政治家から県民の目線になっていただき、内閣支持率がどの報道各社の調査でもだんだん下がってきていて、何やっても下がるって言われておりますが、この内閣の支持率がどんどん下がっている現状について、原因をどのようにお考えでしょうか。

知事: それは今の政治とカネの問題が大きいのではないでしょうか。連日この問題が報道されていて、そのキックバックという、見えないお金の流れがあったということが明らかになって、そのようなことをまだやっていたのかとみんな怒りに走っているというところが数字に表れてきているのかなというふうには思います。ただ、私はさっき申し上げたような、例えば東京佐川急便事件、私が報道2001のキャスターをやっているときに起きたわけでありますけれども、そのときは本当にその問題があっという間に広がり、政界、政治改革っていう議論の流れになり、そしてそれによって新党が出てきて、解散総選挙があって、自民党が下野するという、まさに政界再編、大激動が起きた。今、これだけ内閣支持率がどんどん低下してきているという状況の中で、私が今見る、目にする限りで言えば、野党の方に支持率がどんどん上がってきているのかと言ったら、そういうことでもないようなので、何か政治そのものへの支持率というか、それが下がってきているように見えるので、こういった流れがどう次に展開してくるのかというのは、今の私では、全く読めないです。だから本気で野党が結集していって、何か1つの形になってくるのだったならば本当に政界再編が起きても不思議ではないような状況だと思いますけれども、そういう状況のときに野党が何かまた分裂するというニュースが入ってくると、本当に先が見えないという気がいたします。

知事の報酬について

記者: 先日の県議会で知事、特別職、議員も含め、別の議案ですけれども、期末手当の増額についての条例案が出されたと思いますが、きのうの総務政策常任委員会では議員の分だけ日本維新の会が反対していました。何故、知事や副知事の議案について反対しないのか取材しました。政治家は自分で判断するものだと。そういう理由もおっしゃっていたのですけれども、近隣では横浜市の山中市長は、増額分については何らか寄附とか還元とか何か考えたいとおっしゃっていて増額を受け取らない方針を示されたのですけれども、知事としては、このボーナス、増額をどのようにされるご予定でしょうか。

知事: これはもう決まったことでありますので私としては、淡々と対応したいと思っています。増額分を返納するというのも実はなかなか難しいと聞いています。寄附行為に当たるということになったりすると、そういった道が実はなかなか難しい。山中市長がどういう対応されるのか分かりませんけれども、私が聞いた範囲だと、難しいという話を聞きました。

県営水道料金改定案について

記者: 企業庁で経営努力を行い、「25%」から「22%」に下げる方針を示し、さらに県議会の意見を受けて、来年度「16%」からスタートして段階的に引き上げるという方針が示されました。議案提出はこれからだと思いますが、やはり物価高騰とか、県民、事業者苦しむ中での引き上げのタイミングになっているということもありますけれども、この間の経緯、知事はどのようにご覧になっているのか教えてください。

知事: 先般、県議会に「物価高騰対策」として「光熱費等に対する支援」などを提案したところであり、「水道料金」の改定については、将来に亘る安定給水に不可欠ではあるものの、大幅な改定率となることには問題意識もありました。企業庁が示していた「22%」は、安定給水の前提となる「健全経営」上、ギリギリの線であったと考えています。しかし、その後、企業庁から、長期にわたる物価高騰の中、県民生活や企業活動を優先すべきとの考えの下、一定の経営リスクを負いながらも経過措置を講じる案にしていきたいという相談があったため、この「16%」から始めるという案について、私も了解しました。これにより、物価高騰に苦しむ県民の皆様の負担を少しでも軽減しつつ、30年後には現在と比べ、大地震後の断水戸数が約9割減に、復旧日数は約6割減に、との目標を達成していきたいと考えていますので、県民の皆様のご理解をお願いします。また、県民の皆様におかれては、ご自身の水道料金がどの程度変わるのか心配な方もいらっしゃると思います。そこで、現時点での概算の水道料金をご確認いただけるよう、近日中に県営水道ホームページに料金計算ツールやお問合せフォームを用意するとともに、年明けを目途に、チャット形式でご確認いただけるサービスを開始したいと考えています。

政治資金について

記者: 政務についてお伺いします。先程、政治資金パーティーの話が出ました。今回、国会を揺るがしているのは、キックバックされた部分が収支報告書に記載されていない裏金という問題ではありますが、一方でその政治資金パーティーそのものが、実際にパーティー券を買った方が、ほとんどが利用されていないとか、ある程度の抜け道になっているような指摘もあると思います。知事自身も今月政治資金パーティーを予定されていると思いますけれども、こういったやり方に対して、知事としてどうお考えかというところと、何かこういう国の問題が起きている中で、知事が今回、気をつけていらっしゃることがあれば教えていただきたいと思います。

知事: 政治資金法に基づいて、それに則った形でやる政治資金パーティーは認められているわけですから、それを公明正大にしっかりやるということは問題ないと思います。例えば、私の立場で言うと、知事としての業務の中で公務と政務というのは明確に分けています。実は、私としてはそこまで明確に分けられないのではないかと思うようなこともありますが、やはりこれは誤解を招かないような形で、夜の会合等もほぼ全部政務にしているという事です。政務にするとどうなるかというと、公用車を使わないということになります。例えば、そういう時の帰りの交通費とか出てまいります。事務所車というのは、やはり必要になってきます。これは全部公用車で動くということができない状況になりますので、それは例えば、横浜よりずっと離れたところから、ぜひ話をしてほしいと言われることもあるし、それは公務じゃないという中でいうと、その移動には事務所車を使うというようなことになってきて、それとともに、さまざまな県民の皆様からのご要望やお問合せ等々が、個人事務所に入ってくることが、たくさんあるわけです。それを政務として扱うために、やはりそれなりの個人事務所を開いていかなければならないし、そのためのスタッフの経費と言ったものも最低限必要だということです。だからそういった、ある程度のお金がかかるということがありますので、その分を見ていただく皆さんからサポートしていただくために、政治資金規制法で認められている政治資金パーティーをやるということ。この中で問題は、要するに見えない部分があるということが問題だと思いますが、それを入りはどれだけ出はどれだけという、はっきりお示しするということにおいては、問題はないと思うし、何を心掛けるかと言ったらば、それを改めて徹底したいと、公明正大にやって、どこからもその批判されないような形でパーティーを行うといったことをしっかり心掛けていきたいと思っています。

(以上)

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このページの所管所属は政策局 知事室です。