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更新日:2024年10月25日
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過去の知事記者会見の様子をテキスト版でご覧いただけます。
はじめに、「中央新幹線『神奈川県駅(仮称)』で『さがみはらリニアフェスタ』を開催します!」についてです。
このたび、相模原市、JR東海と共催し、11月9日(土曜日)及び10日(日曜日)に、中央新幹線「神奈川県駅(仮称)」新設工事現場内で、県として初めての取組みである「さがみはらリニアフェスタ」を開催しますのでお知らせします。
本日は、本村賢太郎相模原市長と水野孝則JR東海代表取締役副社長にお越しいただきましたので、市長と副社長とともに「さがみはらリニアフェスタ」の実施概要等について発表します。
黄色で囲んである部分が工事現場全体図であり、今回のイベントでは、リニア工事現場を幅広く活用し、赤で囲った地下部と青色の地上部でイベントを実施します。
地下部は地上から約30メートル掘削したところに位置し、今後この場所が駅のホームとなります。当日は、今まさに工事が進んでいる現場を実際に歩くことができます。
「今だけ」のリニア工事現場を見学していただくとともに、さらに特別な機会とするため、この地下工事現場内に特設ステージを設けます。この特設ステージのオープニングを飾っていただくのは、かながわ観光親善大使でいらっしゃる、アーティストの河村隆一さんによるライブパフォーマンスです。
また、特設ステージでは、河村さんに引き続き、県内で活動する新進気鋭のアーティストの方々にご出演いただき、音楽やダンスなどのパフォーマンスを披露していただきます。
そのほか、地上ステージ、リニアひろばでは、地元の高校生や団体の方々のパフォーマンスを実施し、エンタメの力で「さがみはらリニアフェスタ」を盛り上げてまいります。
さらに、地下トンネル内で行われるプロジェクションマッピングでは、大迫力の映像でリニアの未来を体感することができます。
また、会場内ではARを通じて、工事内容や完成後のイメージ等を見ることができます。
そのほか、地上部での「さがみはらロボット産業特区」のPRブースなど、さまざまなプログラムをお楽しみいただけます。
プログラムの詳細は、お配りした資料のとおりです。
入場は無料ですが、事前の申込みが必要です。詳しくは県及びJR東海のホームページから申込フォームへアクセスしてください。
私からの説明は以上になりますが、ここで、本村相模原市長、水野JR東海代表取締役副社長からご挨拶をいただきたいと思います。
本村相模原市長: 皆さんこんにちは。相模原市長の本村賢太郎でございます。本日、神奈川県にお邪魔しまして、神奈川県、そしてJR東海と「さがみはらリニアフェスタ」の開催に向けた共同会見を行えたこと大変うれしく思います。私は地元におりましたが、黒岩知事から、この夏に視察にこられた際に、すぐに電話かかってまいりまして「本村さんすごいぞ、これを生かさない手はない」ということで、地下をご覧いただいた黒岩知事から本当に、高まった声で。これは本当にわくわくする話だと私も感じておりました。そうした中で、神奈川県とJR東海の皆様にご協力いただく中で、今回のリニアフェスタが開催されますこと本当にうれしく思いますし、世界的にも、なかなか今、掘割でやっている工事は少ないという話を聞いていますので、ぜひこれから2034年以降、リニア新幹線が供用開始される前に、現在の工事の状況も見ていただきながら、そして「降りたくなる駅」「訪れたくなるまち」をしっかりと神奈川県のリード、知事の強いリーダーシップによって、相模原市とともに協力をしながら今進めているところでございます。JR東海の水野副社長におかれましても、工事の見える化を、リニアひろばを作っていただいたり、マッピングをやっていただいたり、これまでJR東海の皆様にも、リニアに対して私は賛成ではありますけども、慎重派な方もいらっしゃいます。そういった中で多くの皆さんにまずご覧いただきたいという私たちの希望に応えていただいて、非常にご努力を積み重ねていただいていることに感謝をしたいと思います。今回、両日で約6,000人の皆様がいらっしゃることになりますので、ぜひ神奈川県、JR東海、相模原市の3者で実現する、本当に世界でも多分例がない新たな試み、黒岩知事の発想によって、ここまで引っ張っていただいたわけでございますが、ぜひこれからも、神奈川県とJR東海と協働しながら、相模原市もわくわくするまちづくり、特に市制70周年を迎える本市でございますので、これからも3者でしっかり連携して、「素晴らしいまち」「訪れたくなるまち」になるような取組みを進めていきたいと思います。
水野副社長:JR東海の水野でございます。常日頃より、リニア中央新幹線の工事にご理解ご協力を賜りまして、誠にありがとうございます。黒岩知事様、それから本村市長様からもございましたけれども、この度、神奈川県、相模原市とともに「さがみはらリニアフェスタ」を開催させていただくことになりました。中央新幹線神奈川県駅、これは仮称ではありますが、この工事につきましては2019年11月に着手して以降、神奈川県、相模原市、地元の皆様方をはじめとします多くの関係者の方々のご協力をいただきながら、着実に工事を進めてまいっております。現在は、先程知事からご紹介がありましたように、駅の中央部から駅の西の端、ここのところまでのトンネル部までの掘削が完了しているところであります。本年は、県、市とともに多くの皆様方に、地下の工事空間を体験し、音楽やさまざまなパフォーマンスを楽しみいただけるイベントを開催する運びとなりました。工事の現場が会場となりますので、工事共同企業体とともに、私ども、安全確保に最大限配慮して開催することといたしております。なお、来年以降につきましては、地下での工事が進みまして、安全上、一般の多くの皆様方には地下に降りていただくことは難しくなってくると想定されますけれども、そのような中におきましても、地下空間をどのように活用できるかについて、神奈川県、相模原市とご相談させていただいて検討してまいるところでございます。また本イベントを共催いただく、神奈川県、相模原市とともに、ご協力いただきます東京電力パワーグリッド株式会社様、株式会社ディー・エヌ・エー様、相模原橋本ロータリークラブ様にも、この場をお借りいたしまして、厚く御礼を申し上げます。この「さがみはらリニアフェスタ」が地域の皆様に、ますますリニア中央新幹線事業へのご理解を深めていただき、また広く多くの方々に、本事業へのご関心を高めていただく機会となりますことを祈願しております。そういうことになりましては大変ありがたいと考えているところでございます。
知事: 今回のイベントは、工事現場でのエンタメを体感できる貴重な機会です。県、相模原市、JR東海で連携し、イベントを最大限盛り上げますので、皆さんぜひ会場にお越しください。なお、今回のイベントをきっかけに、今後、この工事現場を例えば、「リニア・ステーションシアター」のようなエンターテインメントを発信する場として活用したいと考えていますので、JR東海とも相談しながら検討を進めてまいります。この件について、ご質問があればどうぞ。
記者: 知事と水野副社長にお伺いしたいのですけれども、先程本村市長からも、工事の見える化で、多くの方にご覧いただきたいというお話があったかと思うのですけれども、改めてこういう場を、特に知事は、実際に現場をご覧になっていると思うのですけれども、こういう現場を多くの一般市民に開放することの意義だったり、ねらいだったり、どういったことを感じてほしいかというところを教えていただきたいのと、水野副社長は、昨年JR東海さんの方で、実際にコンサートなど行われていると思うのですけれども、そういったことをやられた手応えも含めて、ねらい、意義などを教えていただければと思います。
知事: 本来ならば3年後にリニア新幹線が通って、神奈川県駅として稼動するはずでありましたが、ご承知のとおり、工事が大幅に遅れて、実際にリニア新幹線が通るのは、はっきりしませんけど10年ぐらいかかるのではないか。駅はもう着実に工事が進んでいますので、3年後には完成できるような流れができておりますけども、ということは巨大な空間が10年間ほど、そのまま放置されるということになりかねないということです。これは、あまりにももったいないのではないかという中で、地下空間でかつて高校生達の吹奏楽の演奏をやったと聞きましたので、これは面白いと思って、1回見に行ってみようということで、見に行ってまいりました。そしたらそこをうまくやれば、劇場空間にも使えると思ったのです。もともと先程、相模原市の本村市長の話もありましたけども、リニアの駅ができたときには「降りたくなる駅」にしようということでやってまいりましたけど、駅ができるまでの間も「行きたくなる駅、工事現場」にしていきたいということで「神奈川県駅ってあそこにあるのだな」「あそこに行ったら面白いな」という流れを実際のリニア新幹線が通るまでの間も使って、引きつけていく、そういう流れをしっかり作っていくということをやっていきたいと思っています。今回は、一つのきっかけ、第一歩となりますので、しっかりとこういった新たな流れを作っていきたいと思っています。
水野副社長: 2022年には、プロジェクションマッピングを活用しました「さがみはらリニアビジョン」に知事、市長にご出席いただいて、オープニングを務めていただいたわけですが、こういったもの。それから今、ご質問にありました2023年、昨年につきましては、地元の相原高校、また弥栄高校の吹奏楽部の皆様にもご参加いただきまして、私どもの会社の音楽クラブ、社長も参加させていただきましたが、その時にコンサートをやりました。昨年は1日で1,900名ほどの方にご来場いただきまして、地元の皆様にも非常に楽しんでいただいて、リニアという乗り物、それからプロジェクトとしてどういう工事が行われているかということをご理解いただいたとともに、周りの方々、駅周辺だけではなく、多くの人たちに、見ていただいたという効果があったと思います。そういったことを踏まえ、今回の工事の状況、先程知事からもございましたけれども、今だけという瞬間がございますので、その今だけという中での、一番活用できる方策を県と考え、このような形のリニアフェスタを開催させていただくことになったということでございます。
記者: 事前申し込みが必要だということなのですが、2日間で定員どれぐらいまで入れるということで想定されているのでしょうか。
知事: イベント全体では、1日あたり約3,000人の来場を見込んでいます。また、地下に同時に降りられる人数は、河村隆一さんのステージの際は300人、それ以外の時間では400人程度を想定していますが、状況によって調整させていただく場合があります。今回のイベントにお越しいただく皆様には、地下エリアで工事が進む様子をご覧いただきながら、特設ステージのパフォーマンスもご堪能いただける貴重な機会となりますので、ぜひ多くの方々に足を運んでいただきたいと思っています。
記者: 先程水野副社長が、安全確保に最大限の配慮というようなご発言がありました。具体的にどのような安全確保策を準備されているのかというところをお伺いできればと思います。
水野副社長: まず工事現場であり、地下部に降りますので、そのための工事用の階段の昇降、上がったり下がったりすることをはじめ、特に移動のときの足元にご注意いただきたいと考えて、そのあたりの足場について非常にしっかりとさせているところです。そこは施工会社と非常に打合せをしております。それから人的にも、各日200名程度のスタッフが、安全のために携わる計画をしているところであります。具体的に来ていただく方にお願いしたい話は、今日お配りしている私どもの資料の別紙3が3枚目にございますけれども、そちらの下の4つ。具体的に言いますと、安全のためスニーカー等歩きやすい靴でご参加くださいとか、その下では、プロジェクションマッピングの会場、特設ステージでの注意事項、そういったお話です。最後のところに、マッピングの会場におきましてはヘルメットを着用していただくとか、ヘルメットはもちろん用意させていただくわけですが、そういう配慮をして、安全について十二分な対策をしてやっていこうと思っているということで、ここのところに書いてありますとおりです。
記者: 知事にお伺いしたいのですが、先程今後の展望みたいな話のところで、リニア・ステーションシアターというようなご発言がありましたけども、具体的にどういったものを考えてらっしゃるのかをお伺いします。
知事: 地下工事現場でありますので、工事は進捗していくわけです。その都度、このエリアは使える、でもここから先は使えなくなるといったことがいろいろ出てまいります。そのマップをしっかりと作って、この時期にはどのエリアで、どういった形ができますというものを用意して、エンターテイメントに関わる皆様にご提示して、希望を募りたいと思っております。それでいろんなところにいろんな形のものが出てくるということだと思います。先程、大勢の人が地下に入るということはなかなか難しくもなるということですけども、そういう時期もあるでしょうけど、その時期がまた終わったらまたこのエリアが使えるということになるだろうし、あそこに行ってみるとわかるのですが、上から覗くことができるエリアもあるのです。ですから、下でやっていて、それを上から覗くという、そういう見方もできる。こういった話をエンタメ関係の人にすると、みんなもう目を輝かせて、「やりたい!」という声が返ってきます。また、お客様に見ていただくだけではなくて、動画撮影、そういう形でもご活用いただけるのかなと、皆さんからどんなご希望が出てくるか楽しみにしています。
記者: 先程、水野副社長から来年は一般の方が大勢は入りにくくなるような話があったと思うのですが、なぜそういうことになるのかというのを、もう少し教えていただけますか。
水野副社長: 今知事からあったようにいろんなスペースが空いていきますので、そこを活用してということになりますが、先程のデータビューアーで地下部の映像などを見ていただきますと、現在の時点とは違いますけれども、奥の方がステージになるような形で、格子型で鉄骨があって、あちらの方にステージ作りますけど、手前のところ、知事からも話がありましたけど、上の方に桟橋があって、そこから下を見られる状況はありますけれども、その下の方につきましては、駅にするため、駅のホームの工事や、函体といって全体の土木工事を行いますので、ここのすべての場所が、同時に使えるような大空間ではないという意味で、これは今だけという状況がつくられておりますのでそこを楽しんでいただきたい。状況は変わっていきますということで、今回のように、多くの方に下に降りてもらって、工事現場を見てもらうというのは、なかなかないだろうけど、そうは言いましても、これだけ大きな空間の中ですから、先程、動画の撮影ということが知事からも話がありましたけど、いろんな意味でこの場所を使っていただくのは、県、市とご相談していきたいということです。
記者: 地下の床面のところにホームなどを作るので、来年は入りづらくなるということでしょうか。
水野副社長: 先程安全のために申し上げましたが、足場を作って下に降りていただくようなものを、ここのところに作って下に降りていただくというのはなかなかしづらいところになります。ただ、降りられないかというと工場用のエレベーターがあったりしますので、ある程度の数の方は降りられるのですけど、多くの方々に、要するに動線を確保して降りてもらって、流れるようにするのはなかなか難しいところが出てくるという話です。
記者: 昨年のコンサートがそうだったのかもしれませんけども、車椅子の方、ベビーカーの方というのは今回も入場できないようなのですが、先程知事からステーションシアターという話もあったんですけれども、こうした課題についてどう今後、対応していくのかというのを教えていただけないでしょうか。
水野副社長: 今申し上げましたように工事用のエレベーター数人の方がお乗りいただくものは常備しております。ですから、例えば、車椅子の方と補助の方が、単独あるいはお二方が降りるとかそういうことはできるのですが、イベントとしてやろうとしたときにそれだけの方の移動の動線を時間内にするのはなかなか難しいということがありまして、安全のためもあって、今のところはご利用いただけないような状況になっています。ただイベントとか、催しの内容によりましては、そういうこともご提供できることはあるかと思います。この時点では少しはっきりしたことは申し上げられません。移動の手段はあります。
記者: 私も工場用のエレベーターに乗せてもらったことがあるのですけれども、特に新しいエレベーター、階段を作ったり、勾配をつけられるというのは考えていないでしょうか。
水野副社長: 現時点では考えていないのですが、用途に応じて、いろいろと考えていくことになります。
記者: 知事にお伺いします。県が関わる事業としてはこれが初めてになると思います。決まったこのラインナップをご覧になって、改めてになりますが、どんな所感かお話いただけますか。
知事: 現場を見たときに、これは面白くなりそうだと直感したわけです。そして、今回がそのスタートになります。幸いなことに、かながわ観光親善大使を務めてくださっている河村隆一さんが声かけに快く応じてくれて、そこで歌っていただけることになりました。その瞬間に、ここがいかに魅力的な空間かということが、みんなに伝わると思います。そういうことを想像するだけで何かわくわくするような気がします。その中で私もやってみよう、私もやってみようみたいな形で、皆さんがどんどんどんどん、手を挙げてきてくださって、本来ならば、駅の大きな工事現場のまま、10年間近く放っておかれるような場所が、早くもにぎわいの場所になる可能性があるということ。それは素晴らしいことだと思います。しっかりと安全に心がけながら、大成功に結びつけていきたいと思います。
記者: 視察された中で、知事は、安全面は大丈夫だということを感じましたか。
知事: これはしっかりと誘導していただいて、我々もあのとき40人ぐらいで行ったわけでありますけども、そこはしっかりと安全面に気をつけながら、ヘルメットなりなんなりをしていけば、問題ないと思いました。誘導される方もたくさんいてくださるということで、それがだめになったら、この企画自体が潰れてしまいますから、そこは慎重にやっていきたいと思います。
記者: もし万が一何かあったときに、工事の進捗などに影響するということは特に想定されていないですか。
水野副社長: これは想定していないということなのですが、何か事が起きれば、当然原因と対策をしっかり取って、そして工事を再開していくという手順になりますので、それがどのぐらいの期間になるかとかそういうものは、起きた事象に応じてということなので、ここで断言することができなくてそういう形にならないように、最善を尽くすとしか申し上げられないと思います。
次に、「県立中井やまゆり園における医療・健康管理問題改革委員会の設置について」です。
現在、中井やまゆり園では、「県立中井やまゆり園当事者目線の支援アクションプラン」の実践により、支援の改善に取り組んでいるところです。
しかし、支援改善アドバイザーから、長期に渡る入所施設での支援の中で、40代、50代の若さにもかかわらず、歩行機能が低下し歩けなくなる方や、低栄養が懸念される方、白内障で失明のリスクが高い方が多くなるなど、いのちに係る深刻な問題があると厳しい指摘を受けました。
そこで、こうした利用者の健康リスクに対し、課題や対応策を検討するため、医療や障害者福祉の専門家などにご参画いただき、「医療・健康管理問題改革委員会」を設置することとしました。
まずは、低栄養や筋力低下による誤嚥など、一人ひとりの利用者の健康リスクを把握し、改善に向け直ちに対応していくとともに、この問題の原因の検証を重ね、福祉施設で実施すべき健康管理のルールづくりなどに取り組んでいきます。
来月には第1回の委員会を開催する予定です。年度内に一定の方向性を示し、中井やまゆり園における医療問題の根本的な解決につなげてまいります。
次に、「『障害者等用駐車区画利用証』の交付を開始します!」についてです。
県では、誰もが安心して外出し社会参加できるバリアフリーの街づくり実現に向けて、11月1日から「障害者等用駐車区画利用証」の交付を開始します。
これまで障がい者用の駐車区画については、必要としない方が駐車してしまうといった不適正な利用により、真に必要とする方が駐車できないという課題がありました。
この制度は、こうした課題を踏まえ、障がい者や要介護高齢者、妊産婦の方など、歩行が困難な方や移動に配慮が必要な方に対し、「利用証」をあらかじめ交付することで、役所などの公共施設や病院、商業施設などに設置されている障がい者用の駐車区画などの適正利用を促すものです。
この制度の導入により、車椅子使用者など、区画を必要とする方がこれまで以上に利用しやすくなるとともに、外見からは障がいのあることなどが分かりづらく、周りの視線が気になって区画の利用を控えていた内部障がい者や、妊産婦の方なども気兼ねなく駐車できる環境が整備されることが期待できます。
利用証は、身体障がい者などを対象とした「無期限」のものと妊産婦やけが人など、一時的に配慮が必要な方を対象とした「有期限」のものの2種類があります。
この利用証は、対象の駐車区画に駐車する際に、車内のルームミラーに掛けたり、ダッシュボードの上に置いたりして、外から見えるように掲示していただくものです。
利用証の交付は、県に対して電子申請や郵送で申請していただくほか、共同で制度を実施する市町村の窓口等においても申請を受け付けます。詳細については、資料や県ホームページ等でご確認ください。対象となる方には、利用証をぜひ取得していただきたいと思います。
また、この制度が十分に機能するためには、区画を必要としていない方は駐車しないなど、県民の皆さんの配慮が不可欠です。誰もが安心して暮らすことができる、共生社会の実現のために皆さんの御協力をお願いします。
次に、「全国高校生花いけバトル神奈川大会 2024~青春輝け!GREEN×EXPO 2027への扉~を開催します」についてです。
若い世代に向けた「GREEN×EXPO 2027」の機運醸成の取組みの一環として、「全国高校生花いけバトル神奈川大会2024~青春輝け!GREEN×EXPO 2027への扉~」を開催します。また、大会に先立ち練習会を開催します。
花いけバトルとは、同一の高校に通う生徒2名1組でチームを編成し、用意された花材を観客の目の前で、即興で生けて、そのパフォーマンスと作品の優劣を競う新たな花文化です。観客と審査員の判定で勝敗を決めます。
今年度は、この大会を含む全国12カ所で地区大会が行われ、地区大会優勝者が2月に香川県で開催される全国大会に出場します。
練習会は、より多くの高校生に神奈川大会に参加してもらうため、気軽に「花いけバトル」を体験できる場として、即興で花を生ける練習をします。
神奈川大会は、12月15日(日曜日)にクイーンズスクエア横浜で、練習会は、10月26日(土曜日)に、花き地方卸売市場横浜南部で開催します。
PR動画がございますので、スクリーンをご覧ください。
この大会の参加について、各学校を通じ高校生への周知を行っています。参加申し込みについては、県公式ウェブサイトで公開しています。
大会及び練習会とも取材は自由となっていますので、ぜひ会場で取材していただき、高校生の熱いバトルを生で体感してください。
なお、大会及び練習会では、9月に結成しました「GREEN×EXPO 2027応援団」の方々にもご参加いただき一緒に盛り上げていく予定です。
高校生の皆様のエントリーと、多くの方のご来場をお待ちしております。
次に「藤沢駅近隣にロボット企業交流拠点『ロボリンク』をオープンします!」についてです。
県では「さがみロボット産業特区」の取組みを通じて、生活支援ロボットの実用化や普及・活用を推進しています。
5月に橋本駅近隣の「FUN+TECH LABO」内に「ロボット企業交流拠点」を設置したところですが、このたび、藤沢駅近隣に2箇所目のロボット企業交流拠点「ロボリンク」を設置します。
ロボット企業交流拠点「ロボリンク」は、ロボット産業に関わる企業同士の交流や地域住民向けのロボット体験イベントを行う施設です。
「ロボリンク」では、ロボット企業だけでなく、部品製造企業、大学などが利用できる交流スペースに、コミュニティマネージャーを配置し、ネットワーク形成や協業など、横のつながりを確保できる環境を整備します。
さらに、企業向けの商談・交流イベントやロボット専門家等によるセミナーを開催するなど、生活支援ロボットの普及を促進します。
また、「ロボリンク」には、さまざまな生活支援ロボットを展示し、商談やビジネスマッチングを推進するとともに、県民向けのロボット体験イベントなども実施します。
11月3日(日曜日)午前10時30分からは、「ロボリンク」のオープニングセレモニーを藤沢駅北口ペデストリアンデッキ上の芝生広場で開催します。
また、オープニングセレモニー終了後は、長年ロボット研究に携わっている東京大学名誉教授の佐藤知正氏による講演や、ふじさわ観光親善大使のタレント、つるの剛士さんのトークセッションのほかロボット体験イベントを開催します。多くの県民や企業の皆様のご来場をお待ちしています。
次に、「神奈川がんばる企業」及び「神奈川がんばる企業エース」の認定についてです。県は、独自の工夫等を実施して成長している中小企業・小規模企業等を認定し、積極的
に情報を発信する「がんばる中小企業発信事業」を実施しています。
今年度は、5月から7月にかけて認定企業の募集を行い、このたび、「神奈川がんばる企業」20企業と、そのうち特に優れた「神奈川がんばる企業エース」8企業を認定します。
まず、「神奈川がんばる企業」は、独自の工夫等を実施し、その後、年率3%以上の付加価値額の増加と、年率1%以上の経常利益の増加を実現させた中小企業・小規模企業で、別紙1のとおり、20企業を認定します。
また、「神奈川がんばる企業エース」は、「神奈川がんばる企業」に認定された企業のうち、ビジネスモデルの独創性や地域への貢献度等が特に優れていると認められる企業で、別紙2のとおり8企業を認定します。
本日は、「神奈川がんばる企業エース」に認定する2つの企業の独自の取組みについてご紹介します。
まず、番号2の「株式会社ウイッシュボン」ですが、菓子製造の企業であり、中には、お土産菓子の「横濱レンガ通り」などでご存知の方もいらっしゃると思います。
ウィッシュボンではパティシエの手作業を取り入れた高品質な横浜土産事業と、他のお菓子メーカーからの受託製造事業に加えて、新たに直営店事業にも取り組んでおり、この3つの事業によるバランスの取れた経営を行うことで、増収、増益の好循環モデルを構築しました。
番号3の「株式会社トーコン」は、物流管理サービスをしており、産学連携として大学教授等を講師に招き、生産性向上の勉強会を全社員が受講し、知識やスキルを習得するとともに、拠点ごとにプロジェクトチームを設けて業務改善に取り組んだ結果、作業効率とサービスの向上を同時に実現しました。
なお、「神奈川がんばる企業エース」に認定する8企業について、来週10月29日に、県庁大会議場において認定式を行います。
今回認定する企業の情報発信事業として、まずは、今後、県ホームページ等で紹介するほか、読売新聞の全面広告にも掲載を予定しています。
さらに、「神奈川がんばる企業エース」に認定する企業については、PR動画を制作し、ユーチューブや、神奈川中央交通のバスのデジタルサイネージで放映するとともに、インスタグラムやグーグルの広告でも紹介します。
今回、「神奈川がんばる企業」及び「神奈川がんばる企業エース」に認定する企業のことを、先程のスライドにあった本事業のシンボルマークとともに、県民や企業の皆様に広く知っていただくことで、他の県内中小企業・小規模企業の皆様の励みとなることを期待しています。
次に、「令和6年度(第73回)神奈川スポーツ賞受賞者が決定しました!」についてです。「神奈川スポーツ賞」は、神奈川新聞社と共同で実施している表彰事業で、神奈川のスポーツの向上発展に尽力し、その功績顕著な個人又は団体に贈呈するものです。
また、今年度はパリ2024オリンピックパラリンピック競技大会が開催されましたので、大会で活躍した神奈川にゆかりの深い選手には「神奈川スポーツ賞オリンピック賞」及び「神奈川スポーツ賞パラリンピック賞」を贈呈します。それでは、それぞれの受賞者について、発表します。
まず、「スポーツ賞」です。
1人目は、水泳の平井瑞希選手です。令和6年度全国高等学校総合体育大会女子100mバタフライで優勝し、2連覇を果たしました。
次に、国民スポーツ大会水泳競技少年女子A4×100mメドレーリレー神奈川県チームです。第78回国民スポーツ大会水泳競技少年女子A4×100mメドレーリレーにおいて優勝し、3連覇を果たしました。
次に、中田美緒選手です。デフバレーボール世界選手権2024沖縄豊見城大会で優勝を果たしました。
次に、三菱重工East硬式野球部です。第95回都市対抗野球大会において、初の優勝を果たしました。
次に、富士通フロンティアーズです。アメリカンフットボール日本選手権プルデンシャル生命杯第77回ライスボウルにおいて優勝し、3連覇を果たしました。
続きまして、「神奈川スポーツ賞オリンピック賞」です。
1人目は、吉沢恋選手です。パリ2024オリンピック競技大会スケートボードで金メダルを獲得されました。
2人目は、湯浅亜実選手です。ブレイキンで金メダルを獲得されました。
3人目は、杉野正尭選手です。体操で金メダルを獲得されました。
4人目は、岡慎之助選手です。同じく体操で金メダル及び銅メダルを獲得されました。
5人目は、岡田奎樹選手です。セーリングで銀メダルを獲得されました。
6人目は、吉岡美帆選手です。同じくセーリングで銀メダルを獲得されました。
7人目は、平野美宇選手です。卓球で銀メダルを獲得されました。
8人目は、張本美和選手です。同じく卓球で銀メダルを獲得されました。
9人目は、村尾三四郎選手です。柔道で銀メダルを獲得されました。
10人目は、橋本壮市選手です。同じく柔道で銀メダル及び銅メダルを獲得されました。
最後に、「神奈川スポーツ賞パラリンピック賞」です。
1人目は、鳥居陽生選手です。パリ2024パラリンピック競技大会ゴールボールで金メダルを獲得されました。
最後に、萩原直輝選手です。同じくゴールボールで金メダルを獲得されました。
以上の14名、3団体の皆様について、10月9日に発表した「神奈川文化賞」「神奈川文化賞未来賞」とともに、11月3日「文化の日」に贈呈式を行います。
次に、「神奈川県・市町村DX推進フォーラムを開催します」についてです。
県では、「県民目線のデジタル行政でやさしい社会の実現」に向けて、県民生活に直結するさまざまな分野で、デジタル技術を活用する取組みを拡大しています。また、住民に身近な行政サービスを担う市町村によるDXを加速させるため、県内市町村と連携した取組みにも力を入れてきました。
こうした取組みを一層加速させるため、県では、県内自治体のDX責任者から現場職員までが一堂に会して、県内外の先行自治体によるDXの挑戦を学ぶとともに、参加者同士が「組織」の枠を越えて議論・交流する場を提供する「神奈川県・市町村DX推進フォーラム」を開催します。
「神奈川県・市町村DX推進フォーラム」は、11月1日(金曜日)10時から、場所は横浜市栄区にある県立地球市民かながわプラザで開催します。一部のセッションを除き、オンラインでのライブ配信も実施する予定です。
主催は神奈川県。総務省とデジタル庁の後援と、県内33市町村の協力により開催します。
主な参加予定者は、県及び県内市町村のDX責任者をはじめ、窓口や事業担当、人事、財政、行革、DX担当などの職員です。
フォーラムの主なセッションは資料記載のとおりです。(3)分科会の各セッションについては、本年5月に立ち上げた県と市町村職員によるプロジェクトチームにおいて、DXに関して話し合いたい、聞いてみたい、見てみたいテーマや内容、登壇者等を議論し、共に作り上げました。
この、県と市町村が協力してフォーラムを作り上げるというプロセス自体が、県全体のDXを促進する足掛かりとなり、広域連携への期待につながるものと考えています。
私は現地にはいけませんが、ビデオメッセージで開会の挨拶をさせていただきます。取材の方、どうぞよろしくお願いします。
知事出席主要行事については、事前送付した資料のとおりです。特に私から付け加えることはありません。私からの発表は以上です。みなさんからのご質問をどうぞ。
記者: 中井やまゆりの件なのですが、メンバーの先生のお名前を挙げていただけると思うのですけど、ちなみに座長は決まっているのでしょうか。
独立行政法人化担当課長: 座長につきましては、今後また検討させていただくことになっております。
記者: 第1回に決めるイメージでしょうか。
独立行政法人化担当課長: そうです。
記者: 年度内にも結論を出したいということでしたけれども、第1回以降はどれぐらいの頻度で行う予定なのでしょうか。
独立行政法人化担当課長: 月に1回から数回、少し状況を見ながら、議論を重ねていって、年度内に一定の方向性をつけていきたいと考えています。
記者: 取組みが求められることに書かれていると思うのですが、知事としてどういった議論をしていただけることを期待されているかを改めて伺えればと思います。
知事: 中井やまゆり園では強い行動障害を理由に、長時間居室に閉じ込められていた利用者が活動機会を得る中で、例えば、地域での清掃活動に参加して笑顔が増えるなど、一人ひとりの可能性が広がり始めてきました。しかし、支援改善の取組みをする中で、支援改善アドバイザーからは、いのちに関わる深刻な問題があると、厳しい指摘を受けました。こうした障害者のいのちを守る体制が十分ではないということは、中井やまゆり園だけにとどまらず、知的障害者の施設全体の問題とも考えられます。当事者目線の障害福祉を推進する神奈川県としては、重大な課題に直面していると、強い危機感を抱いています。この課題は、福祉の力だけでは解決できないと考えまして、今回、医療のスペシャリストにもご協力いただき、根本的な解決につなげたいと考えており、この委員会には、障害者のいのちに係る諸課題の解決に貢献していくことを期待しています。
記者: 今回、医療とか健康問題に関する委員会が設置されるということなのですが、おそらく昨年の当事者目線の支援改革プログラムの中でも、この問題、例えば加齢以上に利用者の機能低下が進んでいるとか指摘されていたと思います。1年間経って、なぜ今やるのか、逆に言うと1年間、この問題をある種改善してこなかった、できなかった理由というのは、知事として今どうお考えでしょうか。
知事: 中井やまゆり園については外部から人間が入って、そして先程申し上げたように改善が進んでいたことは間違いないです。改善が進んでいたから、私もうまくいっているのかなと思っていたら、課題というものが結構深刻な問題だということがわかってまいりました。支援改善アドバイザーの皆さんが詳細に調査していただいて、そしてこの度ご報告いただいたということであります。今、これを受けて、ただちにアクションを起こさなくてはいけないということで、今回委員会を立ち上げ、医療の目で現場を切っていくということ、これ今からやっていこうということです。だから今から始めても、やはりスピード感が求められるので、年度内には1つの結論を出すぐらいの勢いでやっていきたいと思っています。
記者: もちろんこの委員会での議論になるとは思うのですけれども、中井やまゆり園自体に医務課があって、看護師さんがいらっしゃったり、お医者さんが往診に来る日もあると思うのですけれども、それでも医療にきちんとアクセスできなかったという点、知事は今どうお考えなのでしょうか。
知事: これは本当に根の深い問題だと思います。確かに、ナースもいたことはいたのですが、そのナースたちが本当にナースとしてしっかりと機能できていたのかどうかといった問題も含めて、やはりしっかりと検証しなくてはいけないと思います。
記者: 中井やまゆり園に関しては、入所の順番待ちをしていた親子が千葉県長生村に転居されて、7月に親が子供を殺してしまったという事案もあったと思います。10月に結果を取りまとめると当初発表されていたと思うのですが、この進捗について教えていただけないでしょうか。
独立行政法人化担当課長: 現在、検証を進めておりまして、10月下旬または11月上旬を目途に、1回中間時点で取りまとめて公表させていただくところを目標に取り組んでいるところです。
記者: すいません。少し聞きとれなかったのですが、10月下旬もしくは11月上旬でよろしかったでしょうか。
独立行政法人化担当課長: そのとおりです。
記者: 殺人事件と今回の件は別問題とは思うのですが、特にこの新しく立ち上げる委員会では、一緒に議論していくことにはならないのでしょうか。
独立行政法人化担当課長: 医療の問題と、長生村の事件の検証は別物と考えています。
記者: 年度内に一定の方向性を示すというのは、健康管理のルールをまとめるということでよろしいでしょうか。
知事: 基本的にやはり医療の目が届いていないということです。今までに明らかになってきた虐待という問題とは少し違うのです。虐待というのは長時間部屋に閉じ込めておくとか、ある種の強制的なアクションですけども、むしろ放置に近いというか、普通に家族に熱があると、それに対してどうするか、熱の状況とかその症状によって、普通の風邪薬でいいのか、病院に連れて行ったほうがいいのか、いろいろ考えて対応しますが、どうも熱を出したらこの薬飲ましておけといったような非常に短絡的なことが進んでいたようなところが見受けられます。そういったものに根本的にメスを入れて、本来ならば、当事者の目線に立って寄り添っていけば、こうなるはずだろうということを、まず職員の皆さんに気づいてもらう。そういったことに、今更気づいてもらわないといけないこと自体が恥ずかしい話でありますけども、それをしっかりやっていくという中で、新たなルール、仕組みづくりをやっていかなければならないと思います。
記者: この問題、知事は以前の議会答弁とかでも、中井にとどまらない問題ではないかとおっしゃっていたと思います。他の県立施設だとか民間も含めた話だと推察するのですが、今回の検証というのは中井に特化したものなのか、そうだとすれば他の県立施設での検証、このあたりどう考えているのか教えてください。
知事: まずは今回中井をしっかりと見るということだと思います。そこから浮かび上がってきたものをもう1回整理して、そして浮かび上がったものを、他の施設の皆さんにも投げかけてみたいと思います。このあたりは大丈夫か、こういったことはしっかりできているかどうかといったことをしっかり投げかけていきたいと思います。まずは中井です。
記者: 先日茅ヶ崎市の海岸に米軍機が不時着しました。8月には海老名の田んぼにも不時着しています。いずれも住宅街や学校施設などもあるようなところに、米軍機は相次いで、予防着陸と称しますが、不時着しているということについて県民の不安が非常に大きいと思います。知事としてこの事態をどのように受け止めてらっしゃるのか教えてください。
知事: 1歩間違えば住民の命に関わるような重大な事故に繋がる可能性もあったということで、大変遺憾に思っています。これは基地を抱える県としては、やはりしっかりと基地のみなさんとわれわれ住民が信頼関係を持って進めていかなくてはいけないという中でのこういった事故というのは、本当に信頼を裏切る事にもなりかねない。ここで信頼が崩れていくと、大きく言えば、日米安全保障体制そのものにもひびが入りかねないということにもなります。ですから、徹底した原因究明、再発防止、これを求めていきたいと思っています。
記者: 重ねてお伺いするのですが、8月の海老名で不時着があったときも原因の究明だとか再発防止について、県初め関係市で申し入れているという事態があると思いますけれども、これだけ短期間で、さらに原因が究明されていないような、そういうことが関係自治体に情報提供されない中で相次いで起きている、このことについて、知事はどう考え、また改めて米軍側或いは政府に対して、県として何かアクションを考えていらっしゃるのか、そのあたりを教えて下さい。
知事: そもそも基地と共存していくという中で、やはり地位協定の改定といったもの、これはやはり必要だと思っています。石破総理自身もそのことに言及をされているということなので、それに期待をしたいと思っています。これはわれわれ神奈川県だけではなくて、渉外知事会全体の要望としても出しているわけであります。地位協定が改定されれば、こういった不測の事態が起きないのかということはないと思いますけど、少なくとも情報提供といったもの、あとは捜査とか、そういったものに対する事情が全然違ってくると思うので、こうした要望活動はこれからもしっかりとチームで行っていきたいと思います。
記者: くどいようなのですが、知事は米軍の陸海軍のラウンドテーブルみたいな機会を設けて、そういったところで忌憚のない話し合いをしてきたということもあると思うのですけれども、今回信頼関係が大事だということで、そうした場だとかを直近で設けて直接意見交換するとかそういったお考えはないでしょうか。
知事: 今のところ緊急にラウンドテーブルを開くということには考えておりませんけれども、定期的に行われますから、しっかりとそのときを捉えて申し上げていきたいと思います。
記者: 先程知事の発言からも基地と共存という言葉が出てきたと思うのですが、基本的に神奈川県のスタンスとしては、米軍基地に関しては、整理返還を求めていく立場かと思うのですけどその考えに変わりはないでしょうか。
知事: 基地の整理縮小というか、返還を求めていくということに関しては、同じスタンスです。しかし、いきなり急に消えるわけではないので、それまでの間、しっかりと共存をしていくということ、お互いが信頼関係をもって、支え合っていくということが必要だと思っています。
記者: 愛名やまゆり園で、第三者委員会が中間報告を出しまして、虐待が常態化しているというような指摘をして具体的なヒアリング内容を公表されました。これについて知事の所感と、県施設でのそういう指摘に対して、県としてどのような対応を考えてらっしゃるか教えてください。
知事: 県は当事者目線の障害福祉推進条例を策定して、その具現化に全力をあげて目指しているところであります。そのような中で、かながわ共同会が設置した第三者委員会からは、過去の一定時期に利用者に対する虐待や不適切な支援が横行していたと判断されており、大変重く受け止めています。利用者とその家族の皆様には大変申し訳なく、改めて謝罪をしたいと思っています。これまで県立直営の中井やまゆり園においても、改革を進めてきましたが、当事者目線の支援が徹底できていないといった根が深い問題に直面しており、強い危機感を抱いております。なぜ、こうした状況に陥ってしまったのか。県はなぜこの間、こうした問題を把握できなかったのか。県立施設の現場で起きていることを県自ら徹底的に究明し改善に取り組んでまいりたいと思います。
記者: この問題、共同会の内部調査では、傷害事件で逮捕された事案以外虐待がないというようなことを共同会が言っていて、裁判の公判で他にもあるという話が出て、それを受けての弁護士の第三者委員会の調査で、虐待の常態化という指摘になったと思います。いわゆる内部調査でこの問題が出てこなかった理由について、知事として、お考えがあったら教えていただけないでしょうか。
知事: これは非常に重大な問題だと思っております。中間報告では園や法人に対する指摘の他、県に対しても、県直営時代の不適切な支援が、指定管理施設に与えた影響の検証の必要性、また相部屋を解消できていないなどの厳しい指摘もありました。具体的な改善提案では、施設の規模や人員確保等の提案や、園や法人の今後の運営の方向性に関する提案をいただいておりまして、法人だけに任せることなく、当事者目線に立って県が主体的に関わり、その実現に向けて全力で取り組んでまいります。自らの調査の中でしっかりとその現実を浮き彫りにできなかったということ。それだけ根が深い問題だと思わざるを得ないです。今回こういう形で、中間報告、第三者委員会においてやったということの中で浮き彫りになってきたといったことの現実を踏まえて、かながわ共同会だけの問題ではなくて、われわれ県としても、しっかりと反省すべきことは反省して、対応していきたいと思っております。
記者: 衆院選の関連でお伺いします。県内各地で、投票券の発送が少し遅れているという指摘がありまして、実際私も横浜市に住んでいるから、けさやっと着いたところなのですが、県内既に期日前投票は始まっていますので、非常に遅いのではないか、日程がタイトなので大変なのは分かるのですけれども、遅いのではないかと思います。現状どのように把握されていて、どういうふうにお考えかということと、あと、昨日県の選管が期日前投票の投票率、前回21年衆院選との比較というもので出されて、全県としては大体8割ぐらいの投票率なのですが、隣り合っている区でもものすごい投票率の差が出ていて、これはあまり普通ではない状況なんじゃないかと思っていて、やはり投票券の到着の遅さというのが影響しているのではないかと考えるのですが、現状、お考えをお聞かせください。
知事: 有権者が投票先を熟慮されているという側面もあるかもしれませんが、今回の総選挙は準備期間も含めて非常に短く、市町村選挙管理委員会が懸命に努力しているんだけど、投票所入場券がようやく今になって手元に届きつつあるという状況です。県選挙管理委員会にも、投票所入場券が届かない、期日前投票に行けないといった問い合わせ、多く寄せられていると聞いております。投票所入場券が実はなくても、投票可能でありますので、ぜひご家族ご友人お誘い合わせの上、投票をお願いしたいと思います。期日前投票では、投票所では、選挙人名簿に登録されていることを確認させていただき、確認ができましたら、投票用紙が交付され、投票することが出来ます。その際ご本人であることを確認させていただく場合がありますので、免許証、保険証等をお持ちいただければ、よりスムーズに手続きが出来るかと思います。詳しくはお住まいの市区町村の選挙管理委員会にお問い合わせいただければと思います。その区によって随分差があるという話でありますけど、やはり券が届くのが、早かったところと遅かったところのその差が出ているのではないかと推測はいたしますけれど、しっかりと分析したわけでありません。今申し上げたように、券がなくても投票できるので、ぜひ投票に行っていただきたいと思います。
(以上)
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