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更新日:2024年5月16日
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令和6年度の調査研究課題の概要を掲載しています。
調査研究課題名 | 概要 | 行政施策上の効果 |
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(1) マイクロプラスチックの排出実態の解明に関する研究 | 相模湾の海岸漂着ならびに河川流下マイクロプラスチックの排出実態等を明らかにするとともに、河岸堆積物中に含まれるマイクロプラスチックならびにそれよりも大きなマクロプラスチックの量・材質・形態を調べ、その実態を解明する。 | 河川流下と河岸堆積物の結果をあわせることにより、河川における面的な実態を把握できるなど、マイクロプラスチックの発生源対策の基礎資料になる。 |
調査研究課題名 | 概要 | 行政施策上の効果 |
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(1) 走査型電子顕微鏡を用いたPM2.5の実態把握 | PM2.5については、質量濃度や一部の成分の分析によってのみ評価されているのが現状であり、実際の粒子がどういった形状、組成、分布をしているかについての知見は少ない。そこで走査型電子顕微鏡を用いてPM2.5の観察を行い、その実態を明らかにする。 | 実際のPM2.5粒子の形状や組成を把握することで発生源をより正確に推定することが可能となり、その結果を発生源対策に反映できると考えられる。 |
(2) 神奈川県における光化学オキシダント予測システムの開発 | 光化学オキシダント濃度の予測AIモデルを用いて、神奈川県における光化学スモッグの発生予測システムの構築を試みる。過去の気象データ及び大気汚染物質データをAIの学習データとして精査し、予測結果と各地域における光化学スモッグの実際の発生状況との検証を行う。 | 大気汚染監視業務における光化学オキシダント濃度の予測精度の向上を図ることにより、県民の健康な生活を確保しつつ、企業が適切な経済活動を行うための安全情報として活用する。 |
(3) 天然記念物仙石原湿原を守る‼ ー水質汚濁の原因究明と環境 DNA 生態系調査手法の開発による湿原保全体制の構築ー | 史跡名勝天然記念物である仙石原湿原では、近年全窒素及び全燐の濃度が上昇し、富栄養化の傾向が確認されているが、現時点ではその原因が自然由来であるのか人為由来であるのかわかっていない。そこで、汚染源由来のトレーサー分析の手法を確立し、汚染原因と範囲を特定し、水質改善への道筋をつけるとともに、水生昆虫類等の環境DNA調査手法を開発して調査を行うことで湿原生態系への影響を明らかにする。 | トレーサー分析により仙石原湿原の富栄養化の原因を突き止め、改善のための対策を策定することができ、併せて実施する環境DNA調査により湿原の希少な生物群の調査・保全のための体制構築につなげることができる。 |
(4) 自動車騒音常時監視を計画的・効率的に継続するための課題解決 | 騒音規制法第18条の規定により、県内町村域の自動車騒音の状況を常時監視している。監視対象地域を計画的・効率的に監視するため、5年間の計画を立てて監視を行っているが、今後も本業務を計画的かつ効率的に進めていくための課題解決を図る。 | 環境基準達成状況の適切な把握が可能になるとともに、今後も効率的・計画的に常時監視業務が遂行できる。 |
調査研究課題名 | 概要 |
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(1) POPsおよび関連化合物の新規モニタリング手法の開発 | 今後ストックホルム条約で規制されそうなPFASsの、ミニポンプを用いたモニタリング手法を開発し、簡易的なモニタリングを、国立環境研究所、東京理科大学、福岡県立保健環境と共同で行う。 |
(2) 相模湖・津久井湖における降下窒素酸化物による水質への影響の考察 | この研究では、水質モデルと大気モデルの2つを作成し、AI技術を活用しながら、過去の経年データから降下窒素酸化物が水質に与える影響のメカニズムを解明するためのシミュレーションモデルを構築する。 |
(3) ブナ林保全再生を目的としたブナ生育環境評価に関する研究 | 丹沢山、檜洞丸各山頂及び犬越路におけるオゾン濃度の測定を継続し、オゾンのブナへのリスクを把握する。リアルタイムPCRを用いたブナ葉のmRNA特異的遺伝子発現解析手法を確立する。さらに、次世代シーケンサーiseqを用いた網羅的遺伝子発現解析手法を検討する。 |
(4) 環境DNAによる底生動物相把握手法の開発 | 生物から放出された細胞片等に含まれるDNAを分析することにより生物の存在を把握する手法である環境DNA調査について、河川に生息する水生昆虫等の底生動物を網羅的に調査する手法を開発するため、県内に生息する底生動物のミトコンドリアDNAデータベースの整備を民間事業者等と共同で取り組む。 |
(5) 複数プライマーを用いた環境DNA底生動物調査方法の開発 | 複数のプライマーを用いた環境DNA調査により、検出率の高い底生動物調査手法の開発を行うとともに全国的な底生動物DNAデータベース整備に取り組む。本研究については全国の地方環境研究と国立環境研究所と共同で取り組む。 |
(6) 河川・水路における自然浄化対策実施効果の生物学的評価手法開発 | 既に評価が実施された魚類以外の分類群(両生類及び昆虫類)を対象に、水源環境保全事業の実施が河川生態系に与えた影響を評価する手法開発を実施する。手法開発には大きく二つの手法(多地点調査解析及び高頻度調査解析)を用いて実施することとする。 |
(7)環境DNAによる田んぼの生物相把握手法の開発 | NECとNPOが協働する「NEC田んぼ作りプロジェクト」の田んぼを対象に、環境DNAによる生物把握手法を開発し、農法や管理状況の違いが生物多様性に与える影響を評価することを目的とする。 |
(8) 研究成果展開事業 共創の場形成支援プログラム本格型(共創分野)ネイチャーポジティブ成長社会実現拠点 |
東北大学がプロジェクトリーダを務める研究に参画。(以下「ネイチャーポジティブ発展社会実現拠点」の研究計画より抜粋) 自然の劣化を回復基調に転じる「ネイチャーポジティブ」の理念に基づき、アカデミア、金融・ビジネスセクター、自治体、市民等を巻き込んだ包括的なアプローチで、国際的な社会変革をリードする。自然の高度な科学的理解に基づく自然の価値の可視化、ネイチャーポジティブに資する基礎・応用研究の促進、自然資本への資金の流れの加速および産業の創出、社会のシステムや制度設計への貢献、専門知識を備え地域で活躍する人材の育成や起業促進等を、一体的かつ効率的に展開する。アンダーワンルーフのもと業種や国境を超えた連携・共創を促進し、国際課題であると同時に地域創生の鍵でもあるネイチャーポジティブ実現を支えるハブとして自立する。 |
(9) 社会音響調査を用いた騒音による実生活への影響の解明 | 騒音発生源の中で、最も広範囲に影響を及ぼす道路交通騒音を中心に、生活環境への影響を簡便に把握する手法を検討し、その手法を用いて得られた主観的な騒音評価、生活環境評価それぞれを定量化することで、騒音の影響を把握できる手法を構築する。 |
(10) 道路交通・鉄道により同時発生する環境振動・騒音の評価 | 道路交通や鉄道による環境振動と騒音を想定し、同時に発生する振動と騒音に対する人間の心理的反応の定量的評価に資する知見を得る。得られた知見に基づき、居住環境評価に及ぼす振動と騒音の複合的な影響や振動と騒音の相対的な寄与度を評価できる方法を提案する。 |
(11) 低周波数成分を含む環境騒音の評価指標の確立 | 低周波音による特有の心理的反応である「圧迫感・振動感」による人への影響を解明する。また、低周波音に対する「圧迫感・振動感」の定量的な評価指標及び低周波数成分が卓越する環境騒音の定量的な評価指標を構築する。 |
(12) 神奈川県内の気候変動影響の把握及び将来予測 | 気温の上昇や大雨の頻度の増加等、気候変動による被害の回避又は低減等を図る「適応策」の推進を図るため、県内の気候変動影響全般の情報について調査するとともに、近年顕在化している熱中症リスクに係る気候変動影響を予測する。 |
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