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更新日:2023年12月26日
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科学技術関連コラム・バックナンバー(柏木委員)
掲載日:2022年1月
このたび、新たに、科学技術にかかわるコラムを神奈川県科学技術会議の委員の皆様にご執筆いただくことにしました。
コラムは随時更新予定です。第7回目は、柏木委員です。
2007年日本の首相は、福田康夫氏でした。彼は環境問題に強い関心を寄せ、我が国が環境先進国として世界に発信すべく、環境モデル都市構想を提言し、横浜市を始めとする4都市が選定されました。私は、その審査委員として当時、横浜市の提案に強く感銘を受けたことを鮮明に記憶しています。4都市に500億円近くが給付され、横浜市では、「みなとみらい」地域を中心に環境に深く配慮した都市づくりが行われ、その影響は神奈川県全域へ浸透し、我が国の環境モデル県となっていきました。
最近では、カーボンニュートラルが菅前首相のもとで宣言され、需要地内での地域マイクログリッドやエネルギーマネジメントシステムにより、需要地に設置された太陽光発電や天然ガスコージェネレーションなどが最適にコントロールされ、ディマンドレスポンス(DR)も可能とする都市エネルギーシステムが推進されつつあります。横浜市では、10年以上前にエリアマネジメントシステムを導入しており、その先進性が実証されています。
これらの動きと並行し、世界では、環境、特にカーボンニュートラルに対する企業の格付けを行うことを意図としたタクソノミー(分類)の概念設計がEU(欧州連合)の主導により進みつつあります。カーボンニュートラルの達成は容易な事ではありません。2050年先進国がカーボンニュートラルを目指すには、2050年に至るトランジション(移行期)におけるマイルストーンをリアリティのある形で明確に示すことが重要となります。神奈川県には、引き続き日本を牽引する環境先進モデル県としての役割を期待します。
このページの所管所属は政策局 いのち・未来戦略本部室です。