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更新日:2023年9月26日
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県では、県民の皆様が安心して未病改善に取り組んでいただくとともに、未病産業の持続的発展を促すことを目的とした「神奈川ME-BYOリビングラボ」を推進しています。
このたび、ウェルヴィル株式会社から提案のあった実証事業を採択し、次により実施するのでお知らせします。
一人暮らしの高齢者など、日常生活において会話の機会が少ない状態が続くと、認知機能やコミュニケーション機能への影響が懸念されます。人との交流が健康的な暮らしをもたらす「社会参加」は、未病改善における重要な柱の1つです。そうした中で、高齢者のコミュニティ参加、あるいはボランティアスタッフが訪問して行う対話の取組等が行われていますが、会話の機会の確保にも限界があり、新たな技術が人との対話を補足することが期待されます。
そこで本実証では、高齢者を対象にAIアバターとの対話環境を自宅に設置し、利用状況を通じた行動変容を検証します。また、将来的には、高齢者への新たな対話機会創出による認知機能維持支援サービスの確立を目指していきます。
(1)実証事業者:ウェルヴィル株式会社(東京都文京区)
(2)テーマ名:高齢者を対象にしたAIアバターとの対話環境の実証と検証(高齢者の認知機能低下予防を目的としたAIアバターロボットを用いた対話環境の実装に関する探索的研究)
(3)対象となる未病領域:認知機能
(4)実施期間:令和5年9月から令和5年10月(予定)
(5)実証事業への参加者:70才から89才までの方50名(予定)
(6)実証フィールド:県内高齢者コミュニティ経由で参加者募集を行い、同意取得者の自宅に環境を設置
(7)実施内容:
項目 | 内容 |
---|---|
ア 参加者募集 |
参加者を募集し、事業者の説明に基づき参加者と同居家族から実証参加の同意を得る。 |
イ 事前準備(アンケート調査、環境設置) |
〇アンケート調査(事前) 参加者及び家族に、参加者の過去の思い出・経験等に関するアンケートを実施し、その内容をシステムに登録する。登録した内容はAIアバターとの対話で活用される。 〇環境設置 参加者の自宅にAIアバターを利用する環境(テレビまたはPCを使用)を設置する。 |
ウ AIアバターとの対話・アンケート調査 |
〇AIアバターとの対話 参加者はAIアバターと原則1日1回以上、1回当たり10分程度の対話を実施。対話は「LIFE TALK ENGINE」(注記1)を搭載したAIアバターが誘導して行われ、回想法に基づき過去の事を引き出す質疑等が行われる。期間は4週間。利用継続率のほか、「MIMOSYS(R)」(注記2)による心の常態値(元気圧、心の活量値)、認知機能等についてデータ収集を行う。 〇アンケート調査(事後) AIアバターとの対話に関する感想等を参加者及び家族から収集する。 |
エ 評価 | AIアバターとの対話の利用継続率や会話の成立割合の変化、認知機能推移、心の常態値等を評価する。 |
注記1:「LIFE TALK ENGINE」
ウェルヴィル株式会社が提供する対話エンジン。独自の自然言語対話誘導と共感アルゴリズムによって、人が一方的に指示をする関係だけではなく、人と心を通わすことができる対話シーンを構築する。
写真:「LIFE TALK ENGINE」を搭載したAIアバターと対話をする様子
注記2:「MIMOSYS(R)」(Mind Monitoring System)
PST株式会社が提供する音声未病分析技術。本人でもなかなか分かりづらい、常に変化している心の状態を声から知る。声帯の不随意反応に着目し、声の周波数の変動パターン等から心の状態を分析する。神奈川県の「ME-BYO BRAND」認定商品(平成27年認定)。
資料:ウェルヴィル株式会社のプレスリリース(PDF:230KB)
《SDGsの推進について》
県では、SDGsの達成にもつながる取組として、県民の未病改善の実践と未病産業の持続的発展を促す産学公連携の実証事業を推進する神奈川ME-BYOリビングラボに取り組んでいます。
問合せ先
神奈川県政策局いのち・未来戦略本部室
未病産業担当部長 牧野
電話 045-285-0156
未病連携グループ 佐藤
電話 045-285-0778
このページの所管所属は政策局 いのち・未来戦略本部室です。