更新日:2024年6月24日
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生コンクリートの塩分試験紙を用いることにより、生ごみ堆肥中の塩分含有量を簡易に判定できることがわかりました。
近年、生ごみ処理装置が生ごみリサイクルのための機器として販売され、生ごみのリサイクルが事業所や家庭等各所で試みられています。
しかし、生ごみを材料とした堆肥は、塩分含量が高いのではないかとその植物生育への影響を不安視する声も多く、あまり利用が進んでいないのが現状です。
そこで、生ごみ処理装置の生成物(生ごみ堆肥)の含有塩分を調査したところ、植物生育に影響を与える可能性は低いことがわかりました(*1)。
しかし、食材によっては、塩分含有量の多いものもあり、これらを多量に使用した場合、塩分含有量の高い製品となる可能性も考えられます。
そこで、簡易に生ごみ堆肥の塩分濃度を測定することができないか検討した結果、生コンクリートおよび細骨材中の塩化物イオン測定試験紙を用いると生ごみ堆肥中の塩分含有量を簡易に判定できることがわかりました。
本法での生ごみ堆肥の指示値(サンプル含水率10%の時)は、通常、4程度以下で塩分濃度はそれほど高くない製品が多い傾向にあり、この程度の指示値であれば、農業利用が可能です。
一方、指示値が6程度以上になる資材は塩分濃度が高いので、使用しないほうがよいと考えられます。
図1 試験紙による簡易測定法とイオンクロマトグラフ法(実際の値)の関係
図2 試験紙の概要及び試験紙による生ごみ堆肥(生ごみ処理物)塩分濃度測定の操作手順 |
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参考資料
(*1)生ごみ処理装置処理物の成分特性,土肥誌,73(2),155~159,(2002)
神奈川県農林水産関係試験研究成果資料生ごみ堆肥の塩分濃度の簡易測定法
生産環境部(土壌環境研究課)
電話 0463-58-0333 内線347から349
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