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更新日:2024年3月26日
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鎌倉保健福祉事務所 第4回保健医療福祉推進会議 会議結果のページです。
次の会議等を下記のとおり開催した。
第4回三浦半島地区保健医療福祉推進会議
平成30年2月1日(木曜日)
横須賀市保健所 第一研修室
遠藤千洋(会長) |
横須賀市医師会長 |
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井口和幸(副会長) |
鎌倉市医師会長 |
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池上晃子 |
逗葉医師会長 |
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飯島康司(副会長) |
三浦市医師会長 |
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小松幹一郎 |
神奈川県医師会理事 |
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高井昌彦 | 神奈川県医師会理事(臨時委員) | |
沼田裕一 |
三浦半島病院会副会長 |
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峰野元明 |
鎌倉市医師会病院会長 |
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長堀薫 |
神奈川県病院協会副会長 |
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久保章 |
横須賀市立市民病院管理者 |
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角野禎子 |
青木病院管理者 |
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楊箸明朗 |
横須賀市歯科医師会副会長 |
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田中直人 |
鎌倉市歯科医師会長 |
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沼田謙一郎 |
逗葉歯科医師会長 |
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小宮賢一 |
鎌倉市薬剤師会長 |
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中村長三郎 |
逗葉薬剤師会長 |
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佐藤周一 |
三浦市薬剤師会長 |
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栗田敏彦 | 神奈川県高齢者福祉施設協議会長兼横須賀地区福祉施設連絡会地区代表 | |
小谷誠 | 横須賀三浦地区知的障害者施設協議会長 | |
斉藤庄一 |
全国健康保険協会神奈川支部業務部レセプトグループ長 | |
田中克彦 | 健康保険組合連合会神奈川県連合会常任理事 | |
嘉山静子 |
神奈川県看護協会横須賀支部長 | |
富澤恵子 |
神奈川県訪問看護ステーション協議会横須賀ブロック長 | |
重河順一 |
横須賀労働基準監督署長 |
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惣田晃 |
横須賀市健康部長 |
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濱野伸治 |
横須賀市福祉部副部長(臨時委員) |
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須藤典久 |
逗子市福祉部長 |
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中嶋謙一 |
三浦市保健福祉部長 |
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仲野美幸 |
葉山町福祉部長 |
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小林利彰 | 横須賀市保健所長 | |
長谷川嘉春 | 鎌倉保健福祉事務所長 | |
小枝恵美子 | 鎌倉保健福祉事務所三崎センター所長 |
平成30年8月頃
鎌倉保健福祉事務所企画調整課 湯川
電話番号 0467-24-3900 ファックス番号 0467-24-4379
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会議での了解事項
<議事経過>
出席状況及び会議公開の確認を行った。(傍聴者入場)
議題1神奈川県保健医療計画改定素案について
事務局(医療課)より資料に基づき、
年間スケジュール
「神奈川県保健医療計画」改定素案について
神奈川県保健医療計画改定素案
について説明
(遠藤会長)
神奈川県保健医療計画改定素案について何かご意見ご質問はあるか。
(惣田委員)
今の資料の2-2の104ページの「カ 在宅医療を担う医療機関」があって、在宅医療を担う診療所については「病床設置等について許可等を要しない診療所とすること」とある。注意書きを見ると小児や周産期については許可を要しないとあり、同じ扱いということになると、基準病床が過剰でも不足でも認められるという解釈をしてよいか。
(足立原医療課長)
国の通知で、病床の過剰か過剰でないかにかかわらず、20床未満の有料診療所で県の医療審議会でOKがでれば配分してよいものがあった。一つは分娩を行う場合、もう一つは大きく分けて、在宅、訪問診療を行う、ベッドをもって訪問も行う場合というのが、今までの扱いであった。今般さらに通知が来て、ベッドを持っている診療所で訪問在宅診療を行うところだけでなく後方支援、バックベッドを行う、訪問はできないがバックベッド専門に行う有床診療所は県の医療審議会を経れば、過剰地域でも認められるので記載させていただいた。
(小宮委員)
94ページの「第2節 こころの未病対策」の施策で、(2)の二つ目の〇のところに「内科等の身体科の医師が患者のこころの不調に気づき」とあるが、この文章を「内科等の身体科の医師及び薬剤師等が患者のこころの不調に気づき」とし、「及び薬剤師等」を入れていただけないかと思う。理由は、この改正に関して、未病が大きなテーマになっていることと5大疾患である精神疾患もある、未病まですべて医師にお任せして押し付けてばかりでは申し訳ないという気持ちが一つ、それから未病というのは病気ではあらず、健康でもあらずという状態を示していると神奈川県では認識していると思うが、そういう解釈の下では、未病というレベルの患者の心の変調に気づきやすいのは、ある意味薬剤師が大きいのではないかというのが一つ。
一般開業医の先生は大体1人なので、心の変調がある患者に2,30分間時間をかけて話すのはほぼ不可能に近く、そうするとあとの患者は皆30分、2時間と待つようになってしまう。ところが薬剤師の場合には、ほぼどこの薬局でも複数の薬剤師がいるので、ある患者にそういう背景の話を聞いて、心の変調に気づいた時には、30分でもじっくりと患者と話ができ、状況も背景もつかめる。早く薬をもらいたい人には他の薬剤師が出すことができる。長い時間その患者の話に聞き入っていられる時間が取れるという環境の差から、薬剤師が役に立つと思っている。一人薬剤師の場合は地域医療に接しており患者数が多くないので、患者のことをよく知りつつ、ゆっくり話すというのが普通のパターンである。薬局で薬剤師が忙しくなるのは門前で処方箋が多いところであるが、そこは複数の薬剤師がいるので対応できるのではないかと思う。
患者が心の変調がある場合、心のつらさは、医師にだからこそ、先生実はこうなんですと言える場合もあれば、むしろ先生は専門的な診療で忙しそうだから、あまり話せないで薬局で実はこうなんですと話せることも多い。病気を治すのではなくて、変調に気づくというレベルであれば、薬剤師等の研修に我々は励むべきであって、5か年計画なので一言入っていた方が、少しでも役に立つのかなと思っている。
ちなみに費用は薬剤師が患者と5分話しても、30分話を聞いても何ら報酬に変わりがない。その時点で主治医に、この方はこういう背景があるようですが先生ご存知ですか、と聞いて、先生が、了解したので今度突っ込んで聞いてみる、ということになれば、そこで主治医が見ていただければいいし、状態がひどくて、メンタルの専門医にご紹介するかは主治医の判断である。変調に気づくというレベルでは、「及び薬剤師等」という言葉を入れていただけると県全体が動きやすいと思う。
(遠藤会長)
確かにかかりつけ医だけではなくて、かかりつけ薬剤師が患者に対応するのは理にかなっているが、そうすると研修にも参加するということになるが。
(足立原医療課長)
遠藤会長が言われる通りだと思う。精神医療等を所管している課がこの場にいないので私の方でお預かりして、記載にそういうご意見があったと伝えたい。対応力向上研修自体は基本的にはかかりつけ医を対象としていたが、私としては薬剤師も是非にという気持ちもあるので持ち帰らせていただきたい。
(遠藤会長)
前向きに検討していただければと思う。
(飯島副会長)
看護師の数の件だが、平成20年度から平成28年度までの看護師の、全国の10万人単位の人数が出ているが、神奈川県との比較で格差が近づくどころかだんだんと広がっているのが見て取れる。平成20年度は171人、全国平均との差があったが、平成28年度は218人と格差が広がっているのが現状である。続いて、本県は人口10万人に対し全国45位と、最下位のレベルを保っている。この件については、「在宅医療に携わる看護師の養成・確保に取り組むことが必要です。」とあるが、在宅医療は医者一人がどんなに頑張ってもとてもやっていけるものではない。看護師、准看護師の助けがどうしても必要になってくるので、県がもう少し本気で看護師の養成・確保に取り組む姿勢を見せていただきたいと思っている。
(遠藤会長)
私も同感だが、いかがか。
(足立原医療課長)
飯島先生が言われるとおりで、看護師は増えているが、全国との差は広がっているという中で、全国最下位レベルを脱していない。我々も、所管の課は違う課であるが、本当に本気を入れてこれに取り組まなければならないということで、また県内、関係団体も含めて、また医師会、病院協会のお力を借りながら看護師の養成をどうやって効率的にできるのか、その辺は本気で研究してまいりたいと思う。ご意見を承って計画の中で記述も工夫できるのであれば工夫させていただきたいと思う。
(遠藤会長)
他にいかがか。異存もないようなので議題2に移らせていただく。議題2の基準病床数について事務局から説明をお願いする。
議題2 基準病床数について
事務局(医療課)より資料に基づき、
基準病床数算定の基本的な考え方(案)(H29年12月8日現在)
基準病床数算定式に基づく試算(H29年12月8日現在)
基準病床数に関するこれまでの地域の意見
について説明
(遠藤会長)
この基準病床数については、今回の推進会議で取りまとめなければならないということだが、まずワーキング・グループについて少し説明すると、基準病床数の見直しの問題についてはやはり直接関わりのある各病院、医師会の意見を広く聞く必要があると考えて、三浦半島地区の全ての病院の代表、そして4医師会の会長を構成員とて、12月18日にワーキング・グループを開催した。当日は30病院中21病院の代表が出席された。
その結果、参考資料2を見ていただくと分かるが、まず、4医師会については、病床機能報告の病床利用率によって算定した50過剰の方がよいという意見である。その理由としては三浦半島地区には現在349床の未稼働病床があり、増床の必要がないということと、先程話があったように、看護師不足があり増床に対応できず看護婦確保ができない病院には大きな負担となり、横浜、川崎、相模原と違って、三浦半島地区では人口が減少していることから50過剰である。
各病院については、三浦半島病院会のアンケートに基づき、12対6でやはり増床反対という意見である。その理由としては、増床になっても病床利用率の増加で対応が可能、看護師など医療の人材不足があげられる。また、県医師会による郡市医師会を対象としたアンケートでも大半の医師会が増床反対ということである。
それでは長堀委員に三浦半島病院会のアンケートについて説明をお願いしたい。
(長堀委員)
全病院を入れたワーキング・グループを作っていただき感謝している。1年半前立ち上がったこの推進会議(調整会議)で病院の機能分化とネットワーク化は大きなテーマなのに病院の代表は3つしかいないのはどういうことかと言い続けて、今回病院全部が意見を言える場が立ち上がったのは非常に意義のあることと感じている。その点については遠藤会長に感謝している。
病院の立場からワーキング・グループでも、鎌倉市医師会病院会、また先週は三浦半島病院会にてそれぞれ熱いディスカッションがあったので内容についてご報告する。
どの病院も非常に切実な問題を抱えているのが明確になった。例えば、なぜ349床休床なのかということである。5237のうち6%が動いていない。動かせばいいではないかいう話であるが、実は難しい問題がある。三浦半島病院会については、今回は過剰ということで結論が出た。ただ、付帯条件が2つある。まず過剰の理由についてだが、特に慢性期の病院において医療介護従事者が不足している、特に介護士が不足している、来ても安定して雇用できない。日本の労働力不足は既にここにきているということである。その分ナースがその仕事をやるので、非常に労働効率が悪くなると。もちろん、病院経営から言えばベッドを開けた方がいいが、やはり医療従事者不足で開けられない。
それから過剰の理由で稼働率を上げれば対応可能ではないかという意見がいくつかあったが、もう一つ問題があって、医療区分1の比較的軽症の患者の70%は在宅に移行するというのが国の方針となっているわけだが、県医師会の小松先生がよくて30%で全く乖離しているとまとめられている。ただ、比較的重い患者さんを入院させないと診療報酬が安く抑えられてしまう。そこに非常に大きなジレンマと負担がある。だからただ病態や全体像を考えずに、患者さんを入れることができない。つまり簡単には稼働率は上がらないということである。それから利用者不足、稼働率がなかなか上がりにくいということで、これはやむなく349休床となっているということである。だからそんなに簡単に休床があるから過剰だという形にはならないということである。
3番目の意見として、休床があるのだからオープンすれば対応可能ではないかということだが、1と2の理由があるのに解決するというのは少し難しいということである。
三浦半島病院会については不足としたのは2病院である。付帯条件の1番目として、神奈川歯科大学が23床から2床増床したいと。ここは歯科というこの医療圏でたった1つしかない特殊な技能を持つ病院なので可能であったならば、条件があったならば、最優先にしてほしいというのが病院会の意向である。
2つ目は当院だが、1病院の事情ではないかとも言われたが実はそうでもない。参考資料4を見ていただくと分かるが、この医療圏72万人の人口がいるが、1年に何万人入院しているかというと、10万人入院されている。2万6000人ずつが当院と湘南鎌倉である。急性期を受け持つDPC病院が8つある、28分の8である。8つの中でシェアを見ると、やはり当院が30%を占める。だからすごいだろうと言ったわけではなくで、当院のデータサイエンスチームのビッグデータを分析すると、当院の入院患者数、全国で37番目である。三浦半島を50万人とすると、手術の53%、がん治療の70%、腹腔鏡下、内視鏡手術だと80%、脳動脈瘤のクリッピング、くも膜下出血の90%、不整脈のアブレーションでは300%の患者さんを診ている。救急車はこの医療圏で3万6000台。湘南鎌倉が1万3000台でこれが全国1である。当院が1万台で、全国52番目。うわまち、市民はじめ、三浦市立は非常によく受けているので、この地域は97、98%が自分のところで救急を賄っているというのは、神奈川でもトップ2くらいの地域となっている。ただ、この1万台の救急を受けているのが、12月以降の平日は、実は、救命救急センター以外の救急は受けられていない。
がん、クリッピング、あるいは不整脈の予定患者を入れるのにギリギリで、救急救命センターは何とか動かすが、普通の救急車はほぼ断っている状況である。従って、大きなマスで見ると、がん等高度急性期をみる市民のニーズに当院は応えきれるどうかギリギリの状態である。なおかつ、当院は4年前から患者が3%ずつ増えている。毎年600人、この4年で言うと二千数百人増えている。従って、基準病床数過剰ということでこのまま3年後6年後といったら、おそらく3年後にはこの地域で例えばがんの患者を手術、治療しきれなくなる可能性がある。
従って、1病院の事情ではないかとも言われたが、市民のニーズを考えると実はそうでもない。人口減少するからいいではないかという話があったが、それは医療のニーズを考えていない。
2015年と比べると人口は、横須賀市は10年で10%、20年で20%減る。鎌倉逗子も15%減るが、実は医療ニーズは2030年がピークになる。その15年後くらいまで今よりは多くなる。従って人口減少があってもしばらくは医療のニーズは減らない。そういうことをトータルで考えて、今は過剰でもいいかもしれないが、将来像を構築していただけたらという意見である。
(遠藤会長)
共済病院のいろんな事情がよく分かったが、三浦半島の病院会では12対6ということでその話を伺いたかった。
(長堀委員)
数ではないということなのだが。
(遠藤会長)
そうであるが、結果だけは。
(長堀委員)
結果だけはWGでは12対6で過剰、三浦半島病院会では6対2で過剰である。
(遠藤会長)
了解した。それでは委員の皆様のご意見を伺いたいと思うが、この基準病床数についていかがか。
(須藤委員)
少し時間をいただいて逗子市の考え方についてご説明させていただければと思うがよろしいか。説明するにあたり資料を配布してよろしいか。
(遠藤会長)
はい。
(※資料の配布)
(須藤委員)
それでは説明させていただく。地域医療構想の横須賀三浦地区における2025年の必要病床数は6130床となっており、平成29年3月31日現在の既存病床数と5357床との差は773床の不足となっている。必要病床数は病床を整備する目標である基準病床数とは位置づけが異なるとしているものの、資料の2―2、改定素案の19ページ2行目以降では、今後高齢化に伴い、県内の医療需要が増えることは推計から明らかになっている。病床を新規に整備するには相応の時間がかかることなどを踏まえると、医療需要を急激に増加すると見込まれる地域においては一定程度の計画的な増床は必要であるとしている。
また、参考1の資料をご覧いただければと思う。このグラフは当医療圏における年齢別の人口比較であり、この実績が今年の1月1日現在となっている。人数の多い団塊世代の方々がこれだけいる。この方々たちが2025年には後期高齢者となり医療の需要が急激に増加すると思われる。また、前期高齢者には団塊ジュニアの世代が40代におり、このグラフからもこの先少なくとも2040年ごろまでには高齢者の増加に伴う医療需要の増加が予想される。
このように当圏域には人口減少が続いている反面、他の圏域より著しい高齢化の進展により、資料3の2における2020年の推計人口による基準病床数算定式に基づく試算でも、国告示の病床利用率、療養0.9一般0.76の場合でも5738床、29年1月1日既存病床数との差は381床の不足であり、平成28年の病床利用率、療養0.9一般0.8を用いた場合でも5553床で既存病床数との差が196床の不足であることからも、明らかな医療需要の増加による病床数の不足が見込まれており、まさに計画的な増床が必要な地域である。
従って、本市としては横須賀・三浦二次保健医療圏の基準病床数については資料2―2、19ページの案のとおり、最低でも5488床が必要であると考えている。また、ここで参考2の資料をご覧いただければと思う。これは当医療圏4市1町の人口1万人にあたり病床数、平成27年のグラフである。逗子市及び葉山町には回復期の一般病床は1床もない。逗子市にいたっては急性期病床が全く1床もない。
また、参考3は、地図上に横浜南共済病院を除き、当2次医療圏の病院の場所を図面上に落としたものである。このように圏域内のほとんどの病院が鎌倉市や横須賀市の東京湾側に偏在していることからも、今後の病床を整備する目標である基準病床数は増やす必要があるものと考えている。
(遠藤会長)
他にご意見いかがか。
(井口副会長)
今のお話というより、長堀委員のご説明の中で少し欠けているものがあり、参考資料4をご覧いただくと、6年が経過した日における病床の機能の予定、先程病床利用率を回復するのはなかなか難しいというお話があったのは当然だと思うが、病床機能自体を各病院が考えてどのように現状の病院の中で考えていくかというのが参考資料4に書かれている。それによると6年後における休棟病床が41床まで減っているのがよく分かると思う。長堀委員が言っているのは非常に重要なことであるが、この地域の病床は、横須賀共済、湘南鎌倉の救命センターにおいての救命をする病院の機能を落としてしまっては何にもならないので、これから県にも考えていただいて、救命センターにおける病床数については地域の病床だけでない形を考えていけばいいのではないかと思っている。
そういうことも含んで、今後6年間の間にここに書いてあるように、WGに参加していただいた病院の先生方また病院の経営者の方々が非常に病床機能のいろいろな考え方に基づいて病棟が休んでいる部分をこういう形で消化していきたいということを示していただいた。これは病床利用率を考えてやっていくということではなく、病床の機能に基づいてそれぞれリーズナブルな形の病床を整備していこうというこの地域内の病院の努力だと思う。
その努力を認めれば、病床利用率から計算した5307という病床で十分に6年間は賄えるのではないか、その間にいろいろなところで病床が出てくる。歯科大学のような特別なところはこの会議の中で考えればいいのではないかと思っている。
もう一つは逗子の方が言われたように必要病床数は6130という数字が出ている。必要病床数と基準病床数は違うものだと皆さんご存知だと思うが、必要病床数が6130なのでそこへ合わせる。病床機能がどのようになっているかというと高度急性期と急性期で現存で3600くらいある。
2025年には、必要病床の中は、2910だと思う。高度急性期、急性期を足した必要病床数はそういう形で出ている。従って既存の病床の中で病床機能を考えたときに2025年には高度急性期と急性期をその数まで減らさなければいけないということになる。先程の話に戻って病院の経営とか立場というのを考えると減らせるだろうか。救命したり何かするためには病床を減らすことはできないのではないかと考えている。必要病床数が6千だから足りないのだという考え方は全くしていない。やはり病床機能というものを中心に物事を考えていかないと病床を増やしたり減らしたりという考え方はできないのではないかと思う。ある一部のところで病床機能というのは保険診療所や厚労省のいろいろな区分の中でそのようにしているだけなので実態の病床数とそれを考えていくのはおかしいだろうという意見の人もいるが、やはり実際に高度急性期であり急性期でなくてはいけない病院というものは多くある。その病院が一生懸命やってこの地域で349床という休床している部分を6年間に病床機能を変えるだけで利用できるようにしていきたいという案が出ているということを委員の皆様にはご理解いただきたいと思う。
(小松委員)
最初に資料3の事務局から説明された中で、前回第2回の調整会議の時は基準病床数については確か4パターン示されてその中でいろいろと協議をしたことだと思う。資料3-3にある横須賀三浦地域の主な意見という中の算定に用いる病床利用率はどちらかというと国告示の方がいいのではないかというのは、前回第2回の時に出された数字が確か国告示が±1だったので、現実的に現状の中と同じなのでということで委員のどなたかが述べられた意見である。これはあくまでも前の数字に対して述べられた意見なので、今回の数字に対して述べられた意見ではないということを言わせていただきたいことが一点である。
あとは地域の意見が非常に大事だと思うが、これからこの地域の医療がどうなっていくか、どうやっていこうかというのを考えるのがこの会議の本質である。とにかく入院の需要が増える、高齢者の人口が増える、だからベッドが必要であるという発想ではこの国はやっていけないのだということを考えないと大変なことになる。今病院の先生、それから医師会の先生からも話があったのは、とにかく人が足りない。人が足りないのでベッドを開けたいが開けられないということである。この状況が解決できていないのにさらにベッドを増やすとどうなるかというと、足りない人の奪い合いになるので増えた分だけベッドは稼働しない。
そういう意味で言えば、とにかく患者さんが増えていくが、今あるベッドの中で何とかしていくしかない、今稼働していないベッドにどうやって人を連れてこようか、どうすれば人が定着していくのだろうかということを医療関係も、行政の皆様も一緒になって解決するということが先であって、計算上出てくる人口増加からベッドだけを増やすというのはベッドを増やせば雇用が増えて人が集まってきてそこが潤うという状況ではないと思う。
神奈川においては、看護師は全国ワーストに入る。まして准看護師はもう増えない。今後はこれがリタイアしていくので、今後は看護師全体でもビリになるかもしれない。ドクターもこれからどうなるかわからない。それから介護に関しては2025年までに2万5000人足りない。だから必要病床で2025年までに何百病床足りないからベッドを作るというのであれば、その2万5000人を確保するということをやってから作ることが我々の責任であって、ベッドの数だけは決めた、あとはどうなっても知らないというのは非常に無責任な結論の出し方だと思う。
従って今回は50の過剰か130の不足かということに関しては、この全体の中でこの3年後6年後にどうやって人を増やしていくかで対応できるか。人が増えれば増やすのもいいかもしれない。長堀委員が言われたようにやはり急性期の病院からみると急性期に特化してとなると受け皿となる回復期や慢性期の機能を担う病院をどうやってサポートしていくかということが非常に大事なので、そこが受けられるようになれば急性期はもっとより特化していけるのでいろんな意味で効率的なことができるかもしれない。
ともかく人の確保ということを考えないで、机上の空論でベッドの数だけ計算してそれでベッドを建てたい人がいる。ただ、実際的に言うと現状の中でベッドを作ることは地域の中で人の取り合いになるだけなので、働く人が増えればよいが、人の確保なしにベッドだけを安易に増やすというのは後々非常に問題になると思う。
(遠藤会長)
ありがとうございました。確かに先生のおっしゃるように医療従事者が特に神奈川県ではもう本当に不足な状態になっているので、これは行政も是非考えていただきたいと思う。
(池上委員)
今逗子市の方から逗子市の事情についてお話があったが、地域での当事者の意見として逗葉の方では実際にあまりベッドが不足しているという感じがないと書いているが、その理由は、今逗子市から配布されました参考3の資料を見ていただければわかると思う。この真ん中でやや左寄りのところに逗子病院という病院がある。この地図からも分かると思うが、逗子病院が逗子市のほぼ中央に位置している。比較的逗子というところは東も北も南も西も近隣に病院の多いところである。確かに逗子市には総合病院はない。しかし、小松委員が言われた通り、少ない医療資源を有効に使っていくためには、逗子市単一で考えるのではなく、広い医療圏の中で、人をやりくりしたりベッドをやりくりしたりしていかなければいけないと思う。そうすると、逗子市には病院はないが、医療圏の中では逗子市は比較的恵まれた位置にあると考えている。
繰り返しになるが、今誘致しようとしている病院は最終的に300床のベッドの病院を目指しているということだが、果たしてその300床のベッドが必要かどうか、ということが問題になると思う。逗子市から配られた参考1の資料で分かると思うが、今66歳から76歳の人口を考えますと大体平均をとると1万人ちょっとだと思う。それが56歳から66歳になるとだいたい9000人を平均で切るくらいになる。そうするとほんの10年間の間に逗子市の高齢者の絶対数は1000人近く減る。そうすると、そこに新たに300床の病院を持ってくる必要があるのかどうか。現在のところ逗子市の医療環境としては近隣の大きい病院との連携によって非常にバランスのとれた状態だと我々は思っている。その中で、また増床して、人員を確保するためにあちこちから人を呼び集めるとむしろバランスが崩れるのではないかと我々開業医は心配している。
(角野委員)
逗子市の青木病院、療養型である。私はもう何十年と逗子に住んでいるが、いつも逗子市が逗子市には病院がないということで参考2の図を出してくる。人口1万人あたり23.5床。逗子市には人口に対して非常に少ない病院しかないという言い分であるが、この会議は2次医療圏の中でいろいろと会議を重ねて一番うまい状態の医療をやっていこうと考えている。そうでなければ医療保険はパンクするかもしれないという危機感から医師会がもとになってやってきている。逗子市に救急病院がないからという理由かどうかわからないが、逗子市にどうしても病院を置こうというのはどうか?この地域を考えて2次医療圏内でやってきているもので逗子市も必ず2次医療圏に含まれざるを得ないと思う。
そして今までは何十年も2次医療圏の中で地域の救急か何かはそれぞれの地域でやらせていただいて運営はやれてきている。救急車は40何分かかるから、それを半分以下にすれば、失う命も助かる、だから地域の救急病院であると、前に市長に伺ったことがある。
今そのように考えるよりは、既存の病院の例えば共済病院は超救急をたくさんとっているので、病床も少ないかもしれないから少し増やせればいいという意見もあったので、既存の病院の方に救急をお願いして、棲み分けをしないと今の医療では難しいのでないかと思っている。
(須藤委員)
確かに三浦半島以外の地域の医療圏という大前提はあるかと思う。ただし、逗子の偏在を解消し、慢性期、回復期以降を整備したいというのが行政の考えである。そういった中で、どういう病床に配分するかというのは次の会議になろうとは思うが、是非ここでこの偏在を何とかクリアできたらと思う。
(角野委員)
それはよく分かるが、そうすると私の病院はこうして逗子でやらせていただいているが、全部慢性と療養型だが、その慢性と療養型が逗子市ではなくて他の地域から入っているかというと、ほとんど逗子葉山あるいは横須賀の一部が少し、横浜からの方たちはほとんどない。それはなぜそうなっているかというと急性期は他の地域にお願いしているからである。しかし、それで何十年もやれてきているので、ここで急性期をどうしても作らならなければならない理由はあるのか、充実したものであればいいが、300床とって何かやるというところまではなかなか難しいのではないかと思っている。急性期をやっていないので断言はできないが。
(井口副会長)
逗子の方にお聞きしたいのだが、葉山は自分たちの医療と関係のないところか。
(須藤委員)
そういうことではなくて、今の救急というような状況となりますと葉山にはハートセンターがあるので、そういった意味では、今の話の中には出てきていないが、実際には逗子と葉山一体となって進めていきたいと思う。
(井口会長)
要するに逗葉は一緒だという考え方ということでよろしいか。
(須藤委員)
はい。
(井口副会長)
医師会も逗葉医師会で逗子と葉山と一緒の医師会なので、そういう意味で、私は参考2の資料で逗子と葉山を分けているのはよく分からなかった。一緒にするべきではないかと思った。
(須藤委員)
分かりやすいように分類はさせていただいている。
確かに救急の中での3次救急も南共済などに搬送されている部分もある。しかしながら、3次救急も、例えば、2次救急の中等症以下の病床がもしできるのであれば、3次の方に影響がより一層少なくなるのではないか、中等症以下の病床も必要になるのでないかと思っている。
(遠藤会長)
他にご意見いかがか。
(医療課 足立原課長)
本当に皆様ご意見ありがとうございます。まさに、こういう議論をする場なので本当にありがたいと思っている。一応確認であるが、基準病床なので、あくまで今回は枠をどうするという話である。確かに基準病床は急性期、回復期と色がない。枠ができて不足になったら次に公募するのかしないのか、配分するのかしないのか。逆に公募するときに他の地域でもそうであるが、例えばバックベッドが全然足りない、転換することはあるが、バックベッドが足りないからバックベッドをやってくれるところを限定して募集するなど、そういう条件を他の地域では付けて募集している。
従って今回枠をとってもとらなくても、3月末でまた既存病床数を調べ、夏には分かるので、それで募集するが、そこでまたご意見をどんどんいただければと思う。
ここで一点だけ皆様にご議論いただきたいのだが、逗葉地域に地域内偏在があると思うか思わないかというところだと思う。他の地域、例えば県央や県西でも議論になったが、地域内で医療資源が足りているのかどうか、例えば、逗葉は回復期が足りないと思うのか、いや他のところで賄えているから回っているのでしばらく様子を見ても大丈夫と思うのか。それについて少しだけご意見をいただければと思うがいかがか。
(遠藤会長)
当然この会議は2次医療圏として考えている会であるので、個別の市の状況でどうこうということではないので、そのへんを考えていただきたいと思う。今まで病院代表の方や医師会の方にいろいろご意見いただいたが、この会はいろいろな立場の方が参加されているのでそちらの方から何かご意見いかがか。なるべく幅広くご意見をお願いしたい。
(惣田委員)
一般的な住民がどう思うかというところでお話をしたいが、横須賀市の議会でもこのことについて関心が高くて、地域医療構想の病床数が新聞か何かでパンとでたが、あれが出る前後ぐらいで議会の方からも地域医療構想について説明してほしいという意見があった。市が決めていることではないので、どうなのかということもあったが、たってのお願いがあって、今のところ地域医療構想でこういうのがあって、特に回復期、慢性期が足らなくなるという数字が出ているという話にすごく興味を持っていただいた。多分、県の基準病床数がでるとまたどこかで説明してくれと言われると思うが、そうするとだいぶ乖離がでるので、市に何でと聞かれても困るのだが、一般的な住民の受けとめ方からすると新聞等で大分足りなくなるという報道があった反面で、基準病床数があまり変わらないということになると、やはり例えば県議会の中でも指摘があるかもしれないし、住民の方もそう思うかもしれない。資料2―2の医療計画の中でも、急性期から回復期、在宅へ医療連携等の記載があるので、これは県から市町村に意見照会があったときに書いた内容と同じであるが、地域医療構想の値も加味して基準病床の値も決められてもいいのではないかと考えている。
(遠藤会長)
他にいかがか。
(小宮委員)
青木病院と逗子市にお伺いしたいが、資料3-3各医師会の県内の意見を全部読んで目を通してみてもどこでも看護師、医療スタッフが足りないとやっていけないと書いてある中で、逗子市の300床レベル、急性期になれば当然近くにあった方がいいのは確かだが、それだけの規模の病院の医療スタッフをどのように考えているのかというが1つと、むしろ青木病院と逗子病院が現在あってそこで救急を受け入れられる体制を作るのが可能なのかどうか、お伺いしたい。
(角野委員)
救急体制は絶対無理である。例えば、長堀委員に聞いていただければわかると思うが、もし1週間救急をやろうとすれば、常勤医師が7人はいなければ休みは取れない。そんなことをして少なくとも収支が合うか。周りに病院がなくて、やってくださいというのなら住民の皆さんが来るから可能かもしれないが、そうでなければできない。
当院も救急をやって一般だったりした時もあった。その後、横須賀市民病院が70か40何床の急患室を開けてくださったので救急の必要がないということでやめた。ただ、急患というのは別かもしれないが、それでもやはりそれだけの人数の常勤医がいて、ナースがいて全部が揃っていなければ無理である。
たくさんの常勤医師がいて、月に、2週に1回の当直などで回していけるのであれば、やれるのかもしれないが、そうでなければ絶対にできない。ですから役目としては、救急の方でもそんなに重症ではなく入院期間が延びないような方で、もう病気が落ち着けば療養に来ていただくという、もちろんリハもあるが、そういう棲み分けをしないと医療は難しいと思う。
(小宮委員)
その状態で今逗子市民は特に困っている状態ではないということか。
どこかへ夜間救急でかかりたいときには市民は遠くに行かれるのか。
(角野委員)
救急車でいらっしゃることは難しいのか。葉山ハ-トセンターや共済やうわまちなどたくさんある。もちろん湘南鎌倉もある。
(小宮委員)
そういうエリアで十分だということなのか。
(角野委員)
そのようにしてもらわないとスタッフを抱えられないし探せないと思う。
(小宮委員)
それでは、逗子市の方にお伺いするが、300床でいろいろやられるということだが、人材確保はどのように考えられているのか。
(須藤委員)
この話は次回、もし病床の配分が確定した後の話になろうかと思うが、今葵会が逗子に病院を建てようと考えている。ここは大きなグループで組織力が相当高いグループなので、そこはしっかりとグループ内でスタッフを揃えると聞いている。
(栗田委員)
少し議論から外れてしまうかもしれないが、逗子の市民の方の意見というのはいかがか。今困っていてどうしてもそこへ市の方で整備してほしいという声があるのかどうなのか。
(須藤委員)
いろいろなご意見がある。アンケートなどが私共に来ている分については60%から70%が賛成、ぜひ建ててほしい、今はっきりとデータがないが、30%くらいが反対の意識を持っていらっしゃる。ただ市全体ではないので、アンケート調査が何百か来ているぐらいの程度なので、それが全体の意見かどうかは。今現在ではとっていない。しかしながら平成12年に行ったものと平成24年と調査を行ったときには60%から70%が逗子に総合的病院が必要ではないかというアンケートはいただいている。
(小松委員)
会議の流れが逗子に病院を作るかどうかになっているが、そういう話ではない。あくまでも先程横須賀市の委員がおっしゃっていたが、基準病床と地域医療構想の必要病床が何であんなに違うのか。ずばり言えば、2025年の数字で出しているものと今の2017年の数字で出しているので、人口は増えていくのでその分でずれが出るのが一つである。だから基準病床数というのは来年ベッドをどうするかという話で、地域医療構想は2025年ということがある。
一方ですごい数が増えた。あれは今の医療のやり方で、今の平均在院日数でという過程が2025年まで続くと仮定するとあんなにベッドはないとやれないという話である。さっきから私が繰り返し言っているのは、今のやり方だったらベッドを増やすのならばあれぐらい増やさないとだめだと思う。一方で人は全然いない。それで今300床はなんとかあてがあるといわれたが、結局病院というのは医者だけ確保すればいいというわけではない。医者がいて、看護師がいて、介護をする人がいて、薬剤師がいて、栄養士がいて、リハビリの人がいて、と考えると大体ベッドの数の2~3倍の人が、そこで事務の方も含めると必要となるわけである。だからどこかよその地域から1000人の方を逗子に連れてこられるというお話なのかどうか分からないが、そういう意味で言ったらなかなか大変なことである。
あくまでも今日ここで決めるのは基準病床の131不足と考えるか、50過剰と考えるか。2017年というのは去年なので、去年の状況において去年の実際の横須賀三浦の実績病床利用率で出された数字は5307である。
要するに国の数字というのは国の全国一律の平均で言うと5408となるし、横須賀三浦は相当頑張って病床利用率も含めて一生懸命みんなで頑張って効率的に回しているので実際には5307でやりくりしたということである。その結果として、50過剰だったというのが結果なので。
そういう意味で言うと将来はまた別だが、今日決める議論としてはどっちにするかということは、どちらかというと去年の状況で横須賀三浦では実績に伴った病床利用率で選ぶならば5307なのではないか。だから長堀委員が言われたように50床過剰でも今はいいが、将来的にはやっぱりこのままではだめであるということである。
去年ものすごくたらい回しがあったとか入院難民がいたとか孤独死が増えたという地域だったら別であるが、そうではない数字が5307であると私は思う。地域の先生の意見が違えば、またご意見いただければと思う。
(峰野委員)
限られた医療の財源の中でこれからの医療をどのようにやっていくということが機能分化ということであると思う。その中で、長堀委員あるいは湘南鎌倉総合病院という高度急性期の病院に患者が集中しているということである。今の状況から考えるとこれは当たり前のことである。
一方で私たちが一番考えなくてはいけないことは回復期・慢性期の病院の経営をいかに安定的にしていくか、倒れない病院を作っていくかである。新しい病院を作っても片方で経営がいかない、あるいは病床を閉じるという病院が出てくれば何にもならないということである。ふれあい鎌倉ホスピタルは、従来110床あったが現在新しく建物を建てるということでここ一年ぐらい閉鎖しているが、地域の患者は非常に不安に思っている。たった100床程度の病院がなくなってもその地域の人たちは非常な不安に陥るということである。
従って、従来ある病院の経営をきちんとして倒れないようにしていくことがまず肝要と思う。新しく300床の病院を作るためには1000人以上の職員が必要である。しかも今患者が求めている急性期の病院というのはいわゆる湘南鎌倉、うわまち、横須賀共済、南共済のような高度急性期の病院を求めている。中途半端な病院を求めているわけではない。
(遠藤会長)
皆様からいろいろご意見を伺ったが、この基準病床数についての議論は2月に県の保健医療計画推進会議で地域の意見が議論されて、一応基準病床数が確定、3月には結論を出さなければならないということで本日はある程度の一応の結論を出さなければいけない。
今まで病院関係あるいは医師会関係の意見が多かったが、やはり2つの案の中では下段の50過剰を支持する声が多かったが、何かあの意見はないか。やはり131不足の方がいいという意見はないか。
(長堀委員)
2つの病院会中心でも過剰が今年は大勢を占めた。小松委員に困ったことがあるかと言われればそんなに困ったこともないので、何とかやっていけているのではないかと思っている。ただこの状況がずっと続くかどうかというとこれは精査すべきだと思う。6年後も過剰なのかもしれないが、やはり毎年議論をしっかりしていくというのが大事ではないか、それが市民のニーズにこたえることではないかと思うがいかがか。
(遠藤会長)
確かに2つの意見に乖離があるので、長堀委員も言われたように、横浜のように毎年見直していくというような意見もあるが、それについてはいかがか。
(医療課 足立原課長)
今の長堀委員の毎年見直しという方法も結論から言うと可能である。毎年見直しは特例ではなく計画の改定となる。横浜の場合には、普通の計算式で出すと1000床以上も増えてしまう。これは人材の問題もあるので、逆に毎年増えていくと思われるが、慎重にやっていかなければいけないということでそのような結論になった。
横浜が1つの医療圏になったので県内は9医療圏だが、9医療圏の中で一番乖離が大きいのは横浜、次が川崎北部、次が実はこの横須賀・三浦地域である。目標ではないが、必要病床数で示された数字と、今の普通に出した基準病床数との乖離が3番目に大きい。そういう意味では、長堀委員が言われるように、今は例えば過剰でも、これは6年間過剰ではすまないかもしれないということで慎重に見直さなければならないということはありうる。
(池上委員)
今回基準病床数に則ってどうするかという話だが、保健医療計画改定素案の中に2020年にまた見直しをすると書いてある。今先生方からいろいろな意見をいただいた。在宅、人口動態、高齢化、医療スタッフなど、様々なことで今後数年の間に非常に変動すると思われる。従って、私は今この場で30年度増床するかどうかはあまり考えない方がいいのではないかと思う。また、2020年度に改めて見直す時に、また別の資料が出てくると思うので、その時まで延ばしてもいいのではないかと思うがいかがか。
(遠藤会長)
このまま結論を出さないで延期というのは難しい。
(池上委員)
増床するという結論は出さない。
(遠藤会長)
今回は増床するという結論は出さない、131不足ではなく50過剰。ただ2020年まで待つかという問題が出てくる。
それともこれだけ乖離が大きい地域なので毎年見直すかどうかということなのだが。
(井口副会長)
今回、どの基準病床数になるかに関わらず、この三浦半島の地域で急性期と高度急性期を、増やすのではなくもっと効率的に、もちろんバックアップの病院や後方病院で病床が必要になって増やさなければいけなくなるかもしれないが、それは一般病床の中で回復期の病床や療養病床を増床していくことになるのではないかと思う。
今後何年かは分からないが、この地域では急性期、高度急性期の病床を増床することは難しいというのが現状だと思う。
今長堀委員や小松委員が言われたように病床の見直しを何年間の間で行っていくべきだと思うし、3年後に見直すというのは計画で決まっている。地域の基準病床は平成28年度の病床機能報告から割り出した病床利用率もあるし、WGで示されたようにこの6年間に各病院が病床機能をいろいろと変えて休棟の病床も開ける方向で努力していただけるとことは分かっているので、そういう中で病床を考えるべきだと思う。今の時点では、私も病床機能報告に基づく基準病床数でいいと思う。3年後に状況が変わればその時に考えていけばいいのではないかと思う。
(遠藤会長)
ただいまのご意見にもあったが、今回5307床、50過剰ということで、あと見直しは。
(須藤委員)
逗子市または葉山町としては国の示す積算に基づく131不足ということでお願いしたいと思っている。
(仲野委員)
逗子市がいろいろと資料を作ってくださり同じような意見であるが、逗子市に病院を作る作らないは別にしても2次医療圏の中、また葉山町の町民の意見とて町民の代表としてお話しすると、後期の高齢者の増加も目に見えていることであるし、それに合わせた介護の計画も30年度からスタートしようとしているところなので在宅の医療を増やしていくにしても町としては医療のニーズが増えてくることを予測しているので、3年後の見直しがあるかもしれないが、国告示の131床足りないということで今回は認めていただければというのが町としての考えである。
(遠藤会長)
逗子市、葉山町のご意見伺ったが、他に国の告示を支持されるというような方はおられるか。ご意見としてはいかがか。
(中嶋委員)
三浦市でも高齢化率が神奈川県内でもかなり高い方である。確かに人口減少ではあるがまた前回の意見の中であったようにこの病床数を動かした分をどこに配分するかはまた別途会議の場で決まるということなので、できれば国の告示を使用した病床機能の算定数で行っていただきたいと思っている。
(遠藤会長)
三浦市の場合は逗子葉山と違って、三浦市立病院があって一応急性期もやっているが。
(中嶋委員)
三浦市ということではなくて、こちらの三浦半島の中で。
(遠藤会長)
そういったご意見があったが他にいかがか。国の方を支持する方は。やはり病院関係、医師会関係、いろいろなお話しでどちらかというと50過剰という方である。この2案から選ぶとしてはそのような意見が強いと思うが、それを見直して毎年やる、あるいは3年後にやるということになるかとは思うが。毎年やったほうがいいとか見直しについてはいかがか。
(須藤委員)
もし過剰だということの意見が多くそのようなことになるのであれば、1年ごとの見直しをしていただきたいと思う。
(遠藤会長)
この場で全部結論を出すということなので、何度も申し上げたように多くの意見の方はやはり2つのどちらかというと現状を考えても50過剰ということだが、中にはもちろん131不足の方がいいという方もおられる。もし131不足ではなくて50過剰でということでいろいろ変動を考えて毎年見直すということでどうか。
(小松委員)
一応横浜の場合もそうだが、先日(会議が)延期になった川崎もそうなるのかもしれないが、毎年見直しについて検討するということで。というのはどうしても1年ごとというと実際病床をふって稼働してというのが見えないので、それでいうと結局評価ができないので、そうなると今後別の地域も変わらないが、ただ3年後については必ず見直す、ほぼ見直すということにはなっているので。1つはそういうことである。
(医療課 足立原課長)
小松委員のおっしゃるとおり、正確に言うと「見直しについて検討する」、見直そうかどうか考えようということである。それは横浜でもそうである。もしかしたら川崎でもそうなるかもしれないということである。
(遠藤会長)
毎年見直すことについて検討するということである。時間もだいぶ過ぎてきたし、ある程度の結論というか意見を集約しなければならないが、多くの方は50過剰ということである。131不足ではなくて。見直しについては、毎年見直すことを検討していくと。3年後にはもちろん見直すが、その間で見直しが必要かどうかを検討していくというような結論でよろしいか。
(※拍手)
(遠藤会長)
では長くなったがそのような意見で集約ということでよろしくお願いする。
議題3 医療と介護の一体的な体制整備に係る調整について
事務局(医療課)より資料に基づき、
医療と介護の一体的な体制整備に係る調整について
説明
(遠藤会長)
ただ今のご説明に関して、何かご意見ご質問等あるか。
(井口副会長)
資料の5番の「横須賀・三浦地域の調整状況」の中で「平成28年度病床機能報告における退棟先の比率」で、少ないところもあるが、どこの地域も80%、横須賀・三浦地域で85.06%の退棟先が在宅医療という根拠は何か。医療区分1を考えて85%は在宅医療に行ったということをいっているのか。もう一度説明していただきたい。
(加藤グループリーダー)
3ページの(3)で、平成28年度の病床機能報告制度の実績値に基づき、実際に退棟先の区分として、在宅医療は、家庭とか有料老人ホームに退棟された方の人数、介護施設は、特養・老健に退棟された方の人数をまとめて按分した結果が85%、15%である。
(井口副会長)
家に帰って外来通院しても在宅医療という意味か。在宅医療と言いながら家に帰って外来に通院している人も在宅医療とするのはおかしいと思う。在宅医療の必要数がどれくらいになるか出したわけである。説明で県病院協会の実態調査のところを飛ばしているが、病院協会の実態調査の按分で言うと全然違うと思うのできちんと説明してほしい。
(足立原医療課長)
前段の説明は、国の基準に従って、病床機能報告で退棟先を聞いた実の数字である。だが、後段の病院協会の調査では、そもそも7割は出られないだろう、3割しか出られないだろうというのがある。医療区分1の3割しか出られないだろうということは、比較的元気な人もいるが出られない人もいて、元気な人の退棟先がこの按分の数字である。また、在宅療養は入っているが、在宅療養で元気になって、通院できる人は入っていないと思う。
(井口副会長)
医療区分1の70%が在宅医療と言っている話なのに、それの85%が在宅医療、施設だというので疑問を持ったから聞いた。だから病院協会の資料に基づいて30%ぐらいの人が退棟できる、その中の85%が在宅医療であるということならば分かる。
(小松委員)
井口先生が言われたように、結局85対15というのは、今この横三地域の療養病床から退院をされた方の退棟先は在宅か有料老人ホームに行った人が85%で、どちらかというと、帰れるとか、家に連れて帰りたいのでということで、帰られたケースが多いので必然的に在宅が多くなっている。この地域は在宅医療が非常に充実しているので、県内で比べると非常に高くなるということである。
その比率に対して今回出されている在宅医療対応可能数というのは、現在は療養病床に入院している人で、国から医療区分1の7割の人は無理やり帰せというか、帰れるでしょと言われた人達である。
この方たちの退院先が本当にこの比率かというと、ひっくり返ってもおかしくない。我々は7割も帰れない、3割しか帰れないと言っているのに、本当に7割を帰そうとすればどうなるか。病院から送りだしても家には帰れないから病院にいる人もいる。また医療度が高いと特養等施設の方が受けられないということにもなるので、この比率通りにいくかどうかは正直分からない。
後はこの数全体に関しても、これはあくまでも一部である。むしろ高齢者人口が増えていく分の増加分の方がこれの何倍もあるので一部の話である。
(井口副会長)
よく分かった。ただ資料として出して、在宅医療の必要数に反映されてしまうと、非常に努力目標が高くなってしまう。今小松先生が言われたように、横須賀を中心に、この地域の在宅医療は他の地域から比べると相当充実していると思う。足りているかと言われればもう少し足りないという部分はあるかもしれないが、鎌倉でもそれなりに在宅医療は充実している。横須賀も同じだと思う。
最初に地域医療構想の中で病床が、病床がと言っているときに、在宅医療のことをしつこく言ったのは私であるが、数が出てきたとして、2025年に今の実数から1万から1万4000くらい増えるのではないか、多分人口の増加というか、高齢化によって増えてくるだろうという予想はつくが、今のパーセンテージの数字から計算していくと在宅医療の必要数はもっと膨らんでしまうのではないか、そうすると我々の目標はもっと高くなるのではないかと思う。そういう意味で聞いたところ、30%退棟した人達の中の在宅医療が85%というのであれば理解できる。
議題4 公的医療機関等2025プランについて
事務局(医療課)より資料に基づき、
地域医療構想を踏まえた「公的医療機関等2025プラン」に基づく
地域医療構想調整会議における議論の進め方について
公的医療機関等2025プラン対象医療機関からの報告状況
について説明
(遠藤会長)
ただ今の2025プランの説明に何かご意見ご質問はあるか。
(足立原医療課長)
少し補足をさせていただく。非常に柔らかい段階の資料であり、県としても完全なたたき台として皆様にご提示させていただいた。国の動きを□囲いのところに記載している。地域医療構想を作った中では、47都道府県中41都道府県は医療需要が減る。病床数が大きく減るというところがほとんどである。従って、それに伴って病床や医療資源の再編が必要だろう、特に医療需要が減る地域は公的な大きな病院が比較的多いので、大きな病院がビジョンを示してどのように再編をしていくか話し合おうというところからきていると伺っている。
地域医療構想調整会議、この地域では保健医療福祉推進会議で話し合いましょうということで、県としても次回は7月か8月かということで、どういう話し合いをすれば一番、病床だけではなく、機能分化、回復期、慢性期、かかりつけの先生との病診連携が進んでいくかというやり方についてご相談させていただければと思っている。
このプラン自体は公的病院には出していただいた。これには湘南鎌倉総合病院が入っていないが、個人的にはいずれ作っていただきたいと思っている。ワーキングも設置されているが、なかなか隣の病院にこうせいああせいとは言えないので、まずはまわりの状況、お互いの状況を知りながら、では自分のところはどうしようか、という議論をどう進めていこうかというのをご相談させていただきたいと思っている。
(遠藤会長)
ワーキング・グループを含めて次回の会議でこの結果を検討していくということで。
(足立原医療課長)
今日の段階でもし我々が準備する段階でこういう切り口とかこういうやり方があった方がいいというご意見があればいただければと思う。
(遠藤会長)
他にご意見はあるか。よろしいか。次回以降にまた議論をお願いしたいと思う。
次回の予定はいかがか。
(中羽企画調整課長)
次回の予定は、7月から8月で開催したいと考えている。
(遠藤会長)
日程については、正式に決まり次第事務局から皆様のところへ連絡をお願いする。お忙しいと思うがよろしくお願いする。本日は活発なご意見にお礼申し上げる。
(以上)
所属で保管
企画調整課
電話 0467-24-3900(代表) 内線221から226
このページの所管所属は 鎌倉保健福祉事務所です。