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更新日:2023年12月25日

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「県立障害者支援施設の方向性ビジョン」を策定しました

2023年12月25日
記者発表資料

このたび、県では、今後の県立施設が果たすべき役割や、各県立施設の現状と課題を踏まえ、今後の方向性を施設ごとに明らかにした「県立障害者支援施設の方向性ビジョン」を策定しました。
県立施設は、このビジョンに基づき、福祉科学研究や人材育成へとその役割を転換するとともに、県立施設として継続する施設については、地方独立行政法人化を進めることにより、「神奈川県当事者目線の障害福祉推進条例~ともに生きる社会を目指して~」の理念を具現化してまいります。

1 概要

(1) 県立施設の方向性に関する基本的な考え方(第4章)

  • 今後の県立施設は、当事者目線の支援を確立するための「福祉科学研究」と「人材育成」へと役割を転換する。
  • 施設をフィールドとして、当事者目線の先駆的な支援と重度障害者の地域生活移行というテーマで研究を進め、科学的根拠に基づく支援を確立し、それを実践できる専門人材を育成する拠点となることにより、当事者目線の支援のモデルを示す。
  • これまでの取組や実績、地域資源が豊富な立地といった特長を生かすことができる施設を県立施設として継続し、それ以外の施設は民間移譲とする。
  • 本人の望む暮らしを支援するため、一人ひとりに目が行き届くよう、現利用者の居場所を確保した上で、施設の小規模化を図る。

 

(2) 各県立施設の方向性(第4章)

ア 県立施設として継続

(ア) 中井やまゆり園
 現在は、アクションプランに基づく当事者目線の支援の実践に取り組んでおり、この取組は全ての入所施設のモデルとなるものであり、当事者目線の支援の研究や人材育成が期待できるため、県立施設として継続していく。

イ 民間法人へ移譲

(ア) さがみ緑風園

 介護保険施設等との役割分担が進み、利用者が減少しているため、福祉科学研究等における役割は低いことから、民間法人への移譲に向けて、移譲の時期、相手先や条件の調整を進める。

(イ) 厚木精華園

 民間施設においても高齢の知的障害者支援が進んでいるため、福祉科学研究等における役割は低いことから、民間法人への移譲に向けて、移譲の時期、相手先や条件の調整を進める。

(ウ) 三浦しらとり園

 広域的な連携体制の構築に制約があるため、県立施設としての役割は低下していることから、民間法人への移譲に向けて、移譲の時期、相手先や条件の調整を進める。

 また、建物の老朽化が進んでいるため、小規模施設への再整備を進めるとともに、その方法について調整していく。

ウ 引き続き方向性を検討

(ア) 芹が谷やまゆり園

 地域資源が豊富であるため、当事者目線の支援の研究や人材育成が期待できるが、新たな指定期間が始まったばかりであるため、指定管理の状況を検証するとともに、方向性を検討していく。

(イ) 津久井やまゆり園

 先駆的な意思決定支援の実績を生かした当事者目線の支援の研究や人材育成が期待できるが、新たな指定期間が始まったばかりであるため、指定管理の状況を検証するとともに、方向性を検討していく。

(ウ) 愛名やまゆり園

 地域資源が豊富な地域に立地しているため、当事者目線の支援の研究や人材育成が期待できるが、建物の老朽化が進んでいることから、小規模施設への再整備を進めるとともに、津久井やまゆり園及び芹が谷やまゆり園の方向性の検討とあわせて、方向性を検討していく。

 

(3) 今後の県立施設の役割を果たす施設の組織執行体制(第6章)

  • 今後の県立施設の役割を果たすためには、地方独立行政法人による運営の方が、その制度の特徴を生かして、より効果的かつ持続的に役割を果たすことができる。
  • 運営の透明性の確保という課題については、県と法人の間における情報共有や公表の仕組みの構築などで、対応できると考えられる。
  • こうしたことを踏まえ、今後の県立施設の組織執行体制は「地方独立行政法人による運営」の方向とする。

<県立施設の方向性>

県立施設として継続

地方独立行政法人による運営に移行する

中井やまゆり園

民間法人へ移譲

 移譲に向けて、利用者や家族、現指定管理者(指定管理施設のみ)

の意向も踏まえながら、移譲の時期、相手先や条件の検討を進め、

調整がついた施設から順次、移譲していく。

さがみ緑風園

厚木精華園

三浦しらとり園

引き続き方向性を検討

 指定管理や施設の再整備の状況を踏まえて、引き続き検討していく。

芹が谷やまゆり園

津久井やまゆり園

愛名やまゆり園

 

 

 

(4) 中井やまゆり園の組織執行体制の移行時期(第7章)

 地方独立行政法人の設立準備に2年程度の期間を要するため、令和8年4月に新たな地方独立行政法人を設立し、中井やまゆり園を同法人による運営に移行することを目指して調整していく。

 

詳しくは別添資料(PDF:1,171KB)及び県のホームページをご覧ください。

「県立障害者支援施設の方向性ビジョン」を策定しました

https://www.pref.kanagawa.jp/docs/dn6/cnt/f537189/kenritsu-vision.html

 

2 今後の対応

 県議会、利用者やその家族、市町村等へ引き続き丁寧に説明しながら進めていく。

 

かながわ憲章

問合せ先
神奈川県福祉子どもみらい局福祉部障害サービス課
副課長 鈴木 電話045-285-0664
企画グループ 佐々木 電話045-210-4724

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