ホーム > 神奈川県記者発表資料 > 県立中井やまゆり園における利用者支援外部調査委員会調査結果(第一次)について
更新日:2022年4月26日
ここから本文です。
県では、令和4年3月3日に県立中井やまゆり園における利用者支援外部調査委員会(以下「外部調査委員会」)を設置し、県が把握した事実であれば不適切な支援と思われる情報、約40件に関する調査を行っています。本日までに調査してきた8事案について現時点の調査結果を取りまとめましたので、ご報告します。
(1) 構成員 学識関係者、医療関係者、施設関係者、障がい当事者関係等の7名
(2) 開催状況 4回開催
(3) 調査方法 支援記録等の書面調査、関係職員及び利用者等へのヒアリング
(4) 調査時期 令和4年3月から現在
(5) ヒアリング人数 59人
(1) 虐待通報する事案(5件)
次の事案は、いずれも県が把握した情報の一部又は全部が事実であったことから、障害者虐待防止法に規定される虐待が疑われ、県として関係市町村に虐待通報を行います。
ア 塩水事案
把握情報:服薬用のコップの水等に、塩や砂糖が混ぜられていた。
調査結果:異物を入れたと疑われた職員は否定しており、入れた職員は特定できなかったが、利用者の水等に異物が入っていたことは事実であり、身体的虐待が疑われる。
イ ナット事案
把握情報:利用者の肛門内にナットが入っていた。
調査結果:利用者の体内にナットが入っていたことは事実であり、現時点で、ナットは肛門から入った可能性が高く、職員が入れた可能性が高いと考えられ、身体的虐待が疑われる。
(注釈)当該事案については、いつ、どのように体内に入ったのか、特定できていないため、利用者本人に、体調を確認しながら、ヒアリングを実施するなど、調査を継続します。
ウ スクワット事案
把握情報:数百回に及ぶ回数のスクワットをさせた。
調査結果:当初、運動不足の解消を目的として行われていたが、個別支援計画に定めず、シーツ交換を行う条件などとして、一部では数百回に及ぶ過度なスクワットを一部の職員がやらせ、それが寮内で見過ごされてきたことは事実であり、身体的虐待や心理的虐待が疑われる。
(注釈)当該事案については、他の利用者にも行われていた可能性があるため、調査を継続します。
エ 粗暴事案
把握情報:職員が怒り、殴ったことで利用者が頭を打ち、失神した。
調査結果:情報提供者に再度確認したところ、殴ったのではなく、正確には振り払ったとの目撃情報であった。虐待を行った疑いのある職員本人は事実を否定し、事実は確認できていないが、目撃情報がある以上、振り払ったとしても身体的虐待が疑われる。
オ オリゴ糖事案
把握情報:4人の利用者に対し、食事の際に多量のオリゴ糖シロップをかけて食べさせていた。
調査結果:オリゴ糖シロップを摂取させること自体は問題ないが、多くの職員が個々の判断で多量のオリゴ糖シロップをかけ、また、組織のチェック機能が働かず、職員個人の判断で多量に購入されていたことは事実であり、身体的虐待や経済的虐待等が疑われる。
(2) 調査を継続する事案(3件)
次の事案は、職員へのヒアリングなどが終了しておらず、事実が明らかになっていないため、調査を継続します。
ア 寿司にワサビをたくさん盛りつけて利用者に食べさせたとされる事案
イ 利用者の顔に消毒液をかけたとされる事案
ウ 職員が蹴り、消化管穿孔で救急搬送されたとされる事案
別紙(PDF:530KB)のとおり
その他の事案についても、順次、調査を行い、公表します。
県立中井やまゆり園について
【施設の概要】主として、知的障害のある方に対する支援を行う障害者支援施設
【所在地】足柄上郡中井町境218番地 【定員】入所140名(うち短期入所18名)
問合せ先
(県立中井やまゆり園における利用者支援外部調査委員会について)
神奈川県福祉子どもみらい局共生推進本部室
意思決定支援担当課長 岡田 電話045-285-0549
福祉部障害サービス課
課長 髙橋 電話045-210-4702
(中井やまゆり園について)
神奈川県立中井やまゆり園
園長 菅野 電話0465-81-0288
このページの所管所属は福祉子どもみらい局 福祉部障害サービス課です。