湘南港港湾管理事務所

湘南港は、東京オリンピックの競技会場として昭和39年に完成し、公共ヨットハーバーの草分けとして、我が国におけるヨットの普及に大きな役割を担ってきました。この港を管理する本施設は、湘南港の拠点施設として利用されてきましたが、建築後約50年が経過し、また、塩害の影響により躯体鉄筋が腐食し、屋根や外壁のコンクリートが剥離する等、老朽化著しい状況でした。また、耐震性能、バリアフリー対応についても基準等を満たしていませんでした。

このようなことから、利用者の安全と利便性の向上を図るとともに、災害時の緊急物資受入港としての機能を十分確保することを目的に、建て替えを実施しました。新しい管理事務所は、誰もが気軽に立ち寄れるように、道路に面してマリンショップや喫茶・軽食を配した1階から吹抜けを介した2階イベント空間（大会運営室）、さらにテラスへと連続して自由に利用できます。

波をイメージした曲面屋根は自然光を採り入れる開口部が特徴で、光と風を感じられる建物となっています。また、地震・津波対策として屋上に津波避難施設を設けています。