ホーム > 神奈川県記者発表資料 > 令和8年春のスギ・ヒノキ花粉飛散量は「やや多い」
更新日:2025年12月23日
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自然環境保全センター(厚木市七沢657)では、令和8年春のスギ・ヒノキ花粉飛散量を予測するため、県内のスギ林54箇所、ヒノキ林40箇所で花粉を飛散させる雄花の着花量調査を実施しました。
今回のスギ調査では、スギ林54箇所の着花点数の平均値は54.9点となりました。この値は、昨年の60.2点を下回りましたが、25年間の平均42.2点を上回り、過去7番目に高い値です(図1)。
一方、ヒノキ林40箇所の着花点数の平均値は55.4点となりました。この値は、昨年の47.7点、14年間の平均46.6点をいずれも上回り、過去3番目に高い値です(図2)。
スギ・ヒノキは夏期が猛暑であると雄花の着花量が多くなる傾向にあります。一方、前年の着花が多いと翌年は減る傾向にあります。令和7年7月・8月は記録的な猛暑でしたが、スギは前年にやや多く着花した影響で今年は大量着花には至らなかったと推定されます。ヒノキについても前年が例年並みに着花したため、大幅な増加にはつながらなかったものと思われます。
今回の調査結果から、令和8年春の花粉飛散量は、スギ・ヒノキとも例年よりも「やや多い」と予測されます。


(1) スギ
ア 調査期間 令和7年11月10日(月曜日)から同月17日(月曜日)まで
イ 調査地 県内の森林地帯を次の4地域に区分し、合計54箇所を調査しました。なお、今回の発表から調査個所数を30箇所から54箇所に増やし、併せて集計期間を変更しています。そのため過去の平均値等も変化しています。
| 地域 | 調査地 | 箇所数 |
| 県北部 | 相模原市緑区 | 17箇所 |
| 県央部 | 厚木市、愛川町、清川村 | 10箇所 |
| 県北西部 | 秦野市、松田町、山北町 | 13箇所 |
| 県西部 | 小田原市、南足柄市、山北町の一部 | 14箇所 |
ウ 調査方法
各調査箇所のスギ林において40本のスギを抽出し、双眼鏡又は望遠鏡を用いて、1本ごとに着花状況を次の4ランク区分により点数化し、その合計値を本数で除した平均値を調査箇所ごとの着花点数としました。
| 雄花の着花状況 | 着花点数 |
| 木全体に着花が著しく多い | 100点 |
| 木全体に認められるか部分的に多い | 50点 |
| 着花が部分的に認められるか少ない | 10点 |
| 着花が認められない | 0点 |
(2) ヒノキ
ア 調査期間 令和7年12月1日(月曜日)から同月3日(水曜日)まで
イ 調査地 県内の森林地帯を次の4地域に区分し、合計40箇所を調査しました。
| 地域 | 調査地 | 箇所数 |
| 県北部 | 相模原市緑区 | 8箇所 |
| 県央・湘南部 | 厚木市、秦野市、伊勢原市、清川村 | 9箇所 |
| 県北西部 | 南足柄市、松田町、山北町 | 9箇所 |
| 県西部 | 小田原市、箱根町 | 14箇所 |
ウ 調査方法
各調査箇所のヒノキ林において見通しのよい10本を調査木とし、双眼鏡又は望遠鏡等を用いて、1本ごとに着花状況を観察して次の6ランク区分により点数化し、その合計値(100点満点)を各調査林分での着花点数としました。
| 雄花の着花状況 | 着花点数 |
| 木全体に密度が非常に高く着花が非常に多い | 10点 |
| 木全体に密度が高く、着花が多い | 5点 |
| 木全体に着花するが密度が低い、一部の枝に着花が多い | 2点 |
| 一部の枝に着花するが密度も低く少ない | 1点 |
| 一部の枝に着花するがまばらで非常に少ない | 0点 |
| 雄花がほとんどないか着花が認められない | 0点 |

矢印の枝の黄緑色の部分に雄花が多く着いています。

米粒大のスギ雄花が多く着いています。

矢印の個体によく雄花が着花しており、樹冠が黄色味がかっています。

矢印の部分がヒノキ雄花です。
参考資料:県内スギ・ヒノキ雄花の着花量調査について(PDF:795KB)
問合せ先
神奈川県自然環境保全センター
研究企画部長兼自然保護公園部長 谷川(たにかわ)電話046-248-0323
研究連携課長 田村(たむら)電話046-248-0321
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