初期公開日:2025年1月9日更新日:2025年1月9日
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昭和37年4月2日から昭和54年4月1日生まれの男性は、風しんワクチンの定期接種の機会がなかった為、風しんの抗体を持たない人が多くいます。
風しんの抗体検査と予防接種の無料クーポン券が、対象年齢の男性の方に住民票のある市町村から郵送されています。
基本 令和7年2月28日までは、風しんクーポン券を使用すれば無料で風しんの抗体検査が受けられます。十分な量の風しん抗体がなかった場合は、風しん含有ワクチンの接種も無料で受けられます。
風しんの流行は突然やってきます。あなたの風しんが妊娠20週頃までの妊婦さんに感染すると、お腹の中にいる赤ちゃんが目や耳や心臓の病気(先天性風しん症候群)になることがあります。
あなたと生まれてくる子ども達を守るために、あなたの行動が必要です!
「最近、風しんが流行しているって聞かないから大丈夫じゃないの?」
「自分は風しんの抗体をもっているだろうから大丈夫だろう・・・」
などと、風しんの抗体を持っていると思いこんでいませんか・・・?
1976年、1982年、1987~1988年、1992~1993年、1997年、2003年、2012~2013年、2018~2019年、
次は・・・20〇〇年?!
国内でも風しんの流行は、繰り返し起きています。
また、アジアやアフリカなど、世界の中では風しんが流行している地域もあります。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が落ち着いてからは、海外からの渡航制限もなくなり、多くの観光客が海外から訪れるようになりました。また、海外旅行に出かける人も増えています。風しんはいつ、流行するか分かりません。次は、来年?かもしれません。
注釈: | 下記のグラフは、2018年に風しんが全国流行しした時に、国立感染症研究所感染症疫学センターが感染症発生動向調査の結果をもとに、男女別・予防接種歴別に風しん累積報告数についてまとめたグラフです。(国立感染症研究所感染症疫学センターHP風疹 発生動向調査 速報グラフ更新履歴 |
年齢群別接種歴別⾵しん累積報告数(⼥性)2018年第1〜52週(n=502)
注釈 : | 国立感染症研究所風しん累積報告数の推移2012~2018年(第1~52週)から引用抜粋 |
年齢群別接種歴別⾵しん累積報告数(男性)2018年第1〜52週(n=1804)
注釈 : | 国立感染症研究所風しん累積報告数の推移2012~2018年(第1~52週)から引用抜粋 |
風しん累積報告数の90%以上が成人で、女性に比べ、男性の報告者数が多いことがわかります。2018年から2019年に、特に風しんの報告数が多かった年代・性別は、当時39歳以上(S54年以前生まれ)の男性でした。この年代の男性は、過去に風しん含有ワクチンの接種の機会がなかった世代です。
次に風しんの流行がおこると、また、この年代の男性の多くの人が、感染してしまうことが予想されます。全国的な風しんの流行を防ぐためには、現在45歳から62歳(昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれ)の男性の方が抗体検査を受けて、風しん抗体が陰性の場合や、抗体値が低いことがわかった場合は、流行が起こる前に風しんの予防接種を受けておくことが重要です。
風しんウイルスに感染すると、14~21日(平均16日前後)の症状の出ない期間(潜伏期間)の後、発熱、発しん、リンパ節の腫れ等の症状がが出てきます。3つの症状がすべてそろうのは、風しんとして届出された人のおおよそ半分ぐらいです。発熱、発しん、リンパ節の腫れ等の症状のほかに、目の充血・関節痛・咳・鼻水・咽頭痛・頭痛・倦怠感などの症状が出ることがあります。しかし、血小板減少性紫斑病や脳炎を合併して重症化すると、入院治療が必要になることもあります。
感染していても症状が出ない人が約15~30%程度います。風邪などのほかの病気ともよく似ているので、風しんウイルスの感染に気がつかないこともあります。さらに、症状がでる1週間前ぐらいから、周りの人にうつしてしまう可能性があります。症状がで出た後も1週間ぐらい、発疹が消えるまで周りの人にうつす可能性があります。
あなたは、発熱・咳・鼻水・咽頭痛・頭痛・倦怠感の症状が出たときに、風邪か風しんか区別がつきますか?
もし、風しんだった場合、自分が気がつかないうちに、周りの人にうつしてしまっているかもしれません。
また、「過去に風しんにかかったから大丈夫」「自分は風しんのワクチンを受けたはずだろうから大丈夫だろう」と思っていても、それは風しんではなかったかもしれません。風しんのワクチンではなかったかもしれません。
風しんは風しんウイルスに感染した人が、会話や・咳・くしゃみをした時に飛び散る風しんウイルスを含んだしぶきを吸い込むこと(飛まつ感染)や、ウイルスが付着した手で口や鼻に触ること(接触感染)で感染します。周りの人にウイルスを感染させる可能性のある期間は、発疹がでる前1週間と、でた後1週間程度です。
風しんは、自分に症状が出る前に、自分が気がつかないうちに周りの人に感染させてしまう可能性が高いです。
さらに、インフルエンザの感染力よりも、風しんの感染力のほうが強いともいわれています。
誰も免疫をもっていない集団に1人インフルエンザの患者がいると、1人~3人にうつすの対して、風しんは、1人の患者がいると、5人~7人の人にうつしてしまうほどの強い感染力があります。「風しんって軽い病気じゃないの?」は、大きな間違いです!
では、なぜ周りの人にうつしてしまうと危険なのでしょうか?
妊娠初期(妊娠20週頃まで)の妊婦さんが風しんウイルスに感染すると、お腹の中にいる赤ちゃんにも風しんウイルスが感染して、先天性風しん症候群(白内障・網膜症・緑内障などの目の病気や先天性心疾患などの心臓の病気や難聴などの耳の病気)になることがあります。
注釈 : | 国立感染症研究所感染症疫学センター職場における風疹対策ガイドライン(2014年4月1日更新)より引用 |
男性が風しんを予防することで、妊婦さんと子どもたちを風しんから守ることができるのです!
風しんの抗体検査・予防接種のクーポン券は、既にお住まいの市町村から郵送されています。郵送された時期は、市町村によって異なります。まずは、お手元に風しん抗体検査・予防接種クーポン券があるかどうかを確認してください。
(クーポン券を再発行してもらえる場合もあります。)
注釈 : | 昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までの間に生まれた男性を対象に実施する風しんの抗体検査及び予防接種法第5条第1項の規定に基づく風しんの第5期の定期接種の実施に向けた手引き(第4版)P22」(厚生労働省) |
クーポン券は、お住まいの市町村の医療機関だけではなく、全国の医療機関で使用できます。
医療機関を受診した時だけでなく、人間ドックなどの際にも抗体検査が受けられる場合があります。(抗体検査が受けられる曜日や時間を含めて、まずは医療機関等に確認しましょう。予約が必要な場合もあります。)
風しんの抗体検査を受ける際には、クーポン券をご持参ください。クーポン券を使用する場合は全国どこでも無料で抗体検査が受けられます。(抗体検査は、採血して調べます。検査結果が出るまでには、1~2週間かかります。クーポン券の使用期限が近付くと、混雑も予想されます、早めの抗体検査をお勧めします。)
風しんの十分な抗体がなかった場合(風しんの免疫がない)場合は、風しん含有ワクチンの予防接種を受けましょう。もし自費で風しん含有ワクチンの予防接種を受けた場合は、5000円から12,000円ほどかかりますが、今なら無料です!
1.まずは、お手もとにクーポン券があるか、確認をお願いします。 (お手元にクーポン券がない場合は、お住まいの市町村にお問合せ下さい。) |
2.抗体検査が受けられる医療機関(診療所等)を検索してください。 |
3.抗体検査が受けられる医療機関(診療所等)に予約をしてください。 |
あなたの行動が、風しんの流行を防ぎ、あなたと妊婦さんと赤ちゃんを守ります!
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