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更新日:2024年7月26日
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平成27年度「黒岩知事との“対話の広場”地域版(県西会場)」の実施結果です。
“対話の広場”地域版は、知事が県内各地域に赴き、県民の皆さんと直接意見交換をする場です。
今年も「マグネット地域」をテーマに、10月から11月にかけて県内5会場で開催しています。
マグネット地域とは、人を引きつける魅力のある地域のことです。魅力ある地域づくりについて、会場ごとに設けた地域テーマに沿って、参加者の皆さんと話し合いました。
黒岩知事との“対話の広場”地域版(県西会場)
テーマ | マグネット地域 「県西パワー全開!『未病を治す』で未来を創る!」 |
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日時 | 平成27年11月6日(金曜日) 18時30分から20時00分 |
会場 | 県小田原合同庁舎 3階会議室 |
内容 | 1 知事のあいさつ |
2 事例発表
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3 会場の皆さんとのディスカッション(知事が進行役を務めました) | |
参加者数 | 138名 |
こんばんは。ようこそお越しいただきました。
この“対話の広場”は、皆さんと直接対話しながら、政策に反映させていきたいという思いでずっと続けているものであります。私が2期目になって半年ですけれども、これまで7,000人くらいの人と、こうやって直接対話してまいりました。今日のテーマというのは「県西パワー全開!『未病を治す』で未来を創る!」ということであります。
未病という言葉は、そろそろ耳に馴染んできたのではないでしょうか。最初は、訳が分からないからそんな言葉は使うな、と言われましたが、これは大事な言葉だから、繰り返し未病、未病と言って、やってまいりました。そして特にこの県西地域を、未病を治す戦略的エリアと位置づけておりまして、いろいろな形でいろいろな動きをここから発信していこうということでお願いをしております。
そんな中で、未病について、簡単にご説明しておきたいと思います。
これは神奈川県の人口構成ですけれども、1970年というのは、このようにきれいな人口ピラミッドでした。85歳以上というのは、ほとんどいらっしゃらなかったんですね。今からすると、不思議な感じがしませんか。2050年になりますと、まったく逆の形になります。一番多いところが85歳以上。特に女性が多いですね。このように人口構成が劇的に変わってくる。神奈川はこの変化のスピードがどこよりも速いんですね。だから、今のうちに対策しておかないと、医療そのものが崩壊するということです。高齢者の方が病気になって病院にどんどん行ったら、病院は人を治す余裕がなくなってしまいます。健康保険は維持できなくなります。だから、今、変えなきゃいけない。そのために、未病という考え方が大事だと言っているんです。
未病とは何だ。健康ですか病気ですか、と考えがちですが、我々の実感からすれば、そういうものではないですよね。実感を基にして考えると、未病。健康から、だんだん具合が悪くなってくるという。我々は日常的にこの間を行ったり来たりしているわけですね。未病を治すというのは、どこにいても少しでも白い方に持ってくるということですね。予防じゃないかと言う人もいるんですけれども、予防というのは、予め防ぐ、と書きますね。病気にならないようにする。だから、病気になった人に予防という考え方はないですよ。でも、未病というのは、病気になった人でも未病を治すという考え方は有効なんですね。そのために何が必要かといえば、食・運動・社会参加、こういったものが大事ですね。
だから、食の力によって病気にならないようにしている。未病の状態であっても、食に気をつけると少しでも白い方にできてくるだろうし、一生懸命運動することも未病を治していくことにつながるだろう。逆にこういうことがいい加減だと、どんどん重症化していくということですね。ですから、この未病を治すということを、科学的にやっていこうということ。最先端の医療技術を追究するアプローチと未病を治すというアプローチを融合させながら、健康寿命を延ばしていこう、病気にならないようにしていきましょう。こういうことをやろうとしているわけですね。
この未病という考え方は非常に大事だということで、恐らく皆さんのご記憶に新しいと思いますけども、先月、箱根で「未病サミット神奈川2015 in箱根」というイベントを開きました。世界中に行ってこの概念を訴えてまいりまして、国際的なネットワークをつくっているんですね。そういうネットワークからいろんな人がやって来てくれました。この未病サミットは大成功でありました。WHO(世界保健機関)が来られたし、アメリカからNIH(国立衛生研究所)という最高の研究機関やFDA(アメリカ食品医薬品局)も来られました。ハーバード公衆衛生大学院、シンガポール国立大学、フィンランドのオウル市からも来られた。そんな中で、今、未病コンセプトを世界に発信していこう、神奈川から発信していく動きが、だんだん加速していくところであります。
この県西地域を、なぜ未病を治す戦略的エリアにしたかというと、未病を治すための条件が揃っているからです。地域の特性ですね。山もあれば、川もあり、海もある。豊かな農作物がとれるところもあるし、そしてなんと言っても温泉がある。こういったものを上手く組み合わせながら、未病を治すということをどんどん発信していこう。モデルをつくっていこうということであります。今日はこういう場ですので、実際に活動されている皆さまのお話、最先端の動きなんかも織り交ぜながら、どうすればこのコンセプトによって未病を治し、そして明るい未来を皆さんでつくっていけるかということを議論したいと思います。
この“対話の広場”にはストーリーはありません。何のシナリオも作っていません。皆さんとの対話によって話が進んでまいりますから、どんどん発言をしていただきたいと思います。
それではまずお2人の方からですね、プレゼンテーションしていただいて、それを基にしながら討論を進めたいと思います。それではよろしくお願いします。ありがとうございました。
それでは続いて、本日の地域テーマについて活動をされている方お2人に事例発表をしていただきます。
初めに、一般社団法人あすぽ 理事、クラブマネジャーの飯田満美子さんをご紹介します。飯田さんは、子育て中のお仲間と協力して、平成27年3月に非営利型の一般社団法人あすぽを設立されました。現在、総合型地域スポーツクラブとして、大人事業のほか、幼児体操教室、未就園児の親子体操教室、そしてジュニア水泳教室などを通じて運動経験を増やし、遊びからスポーツの楽しさを知り、運動がもっと好きになる子を育てることを目指されています。
それでは飯田さん、よろしくお願いします。
皆さん、こんばんは。ただ今ご紹介いただきました飯田です。どうぞよろしくお願いします。
私たち一般社団法人あすぽは、総合型地域スポーツクラブとして、子どもから大人までを対象とした事業を、山北町、南足柄市を中心に行っています。本日は、子ども対象の事業に焦点を当て、お話ししたいと思います。
初めに、あすぽとはどういう団体か、簡単にご説明します。まず、あすぽは総合型地域スポーツクラブです。総合型地域スポーツクラブとは、いつでも、誰でも、どこでも、いつまでも参加できる住民主導で運営する地域のコミュニティです。設立のきっかけは、平成20年に山北町の生涯学習課からメンバーにやってみませんか、と声がかかったことでした。当時は、私も含め幼稚園などの母親つながりでメンバーが揃い、2年間の準備期間を経て、平成23年に設立をしました。「明日への一歩を踏み出そう」という思いを込め、クラブ名は「あすぽ」と名づけました。そして5年目となる今年、法人格を取得し、一般社団法人あすぽとなりました。
設立時より、あすぽにかける私たちの思いは、次世代を担う子どもたちを元気にしたい。そのために親、特にお母さんに元気でいてもらいたいということです。お母さんの精神、健康状態がいいことが家庭を支え、元気な子どもを育てる大切なポイントだと考えています。総合型地域スポーツクラブの活動を通して、子どもも大人も健やかに成長し、地域ぐるみで子育てに取り組める「日本一子育てがしやすい町」をつくることを目指しています。
続きまして、現在のあすぽの事業を紹介します。あすぽは地域を元気にするために、3つの事業を行っています。子どもを元気に、という思いで教室を行う「子ども事業」。 親子の笑顔が増えるように、親子体操を主とした「親子事業」。大人が元気でいるためのエクササイズを行う「大人事業」です。大人事業、親子事業は南足柄市にも拠点を置き、市への講座協力も積極的に行っています。会員総数は約300名です。
3つの事業のうち、子ども事業のお話をしていきます。子ども事業には、幼稚園・保育園児を対象とする幼児体操教室「ファイトキッズ」。就園前のお子様向けの「ファイトキッズプレクラス」。年長児から小学生向けの「ホリデージム」。小学3年生から中学3年生までの「マーリンスイミング」です。ホリデージムとファイトキッズをピックアップしてお話しいたします。
事例紹介1つ目。楽しくのばすスポーツ広場「ホリデージム」です。月2回日曜日、年長から小学生を対象に山北町川村小学校でスポーツ教室を行っています。1年間を通して、跳び箱、マット、ソフトテニス、バレーボール、フットサルなど、さまざまなスポーツを指導しています。1つの競技を極めるクラブチームとは異なり、子どもたちの運動経験を増やし、楽しく運動に取り組むことを目的としていて、町外からの参加も増えています。写真は通常時の活動風景です。
そのほかの活動風景です。夏休みには水泳教室や水中運動会、運動の後に宿題を持ち寄って取り組む「夏休み学習ひろば」も開催しています。山北町のお父さんたちの会「冒険倶楽部タフ」とのコラボイベントで川遊びもやっています。カヌー体験やシュノーケリングなど楽しいメニュー盛りだくさんで行っており、家族全員で楽しめるイベントです。
ホリデージムに参加する会員さんの声をご紹介します。子どもたちからは、「毎回楽しみにしている」「いろいろなスポーツができて楽しい」「跳び箱が上手になり体育の授業でも自信をもって跳べた」という声がありました。保護者からは、「違う学校や学年の子たちと一緒に運動ができていろいろな経験をさせてあげられる」「中学に入ったら運動部に入ることができた」「始めはできなかったことが一つ一つできるようになって、自信がつくにつれ何事にも積極的になった」などの感想をいただいています。スタッフ一同、たいへん嬉しく感じています。
事例紹介2つ目は、園児向けの体操教室「ファイトキッズ」です。元々山北幼稚園の母親たちがわが子のためにサークルとして始めたものでしたが、町外でもニーズがあり、平成24年度からあすぽの事業として本格開催しました。跳び箱、鉄棒、マット運動を中心に、遊びを取り入れながら、運動経験を増やすことを目的としています。さらに、会員さんからのやってほしいという声を受け、2年保育入園前の3、4歳児を対象とした「ファイトキッズプレクラス」も昨年開講しました。こちらは運動神経を伸ばすほか、親から離れて集団行動をする、そしてスムーズな入園を支援することを目的としています。
こちらはファイトキッズの活動風景です。画面左下は一番人気の鬼ごっこです。つかまったらバナナとかお相撲さんになるなど、楽しい要素を入れています。教室の始まりから、「今日は鬼ごっこやる?」とか、子どもたちが先生に訊いています。右下は豚の丸焼きじゃんけんです。楽しみながら行ううちに、自然に力がついたり、握る感覚や逆さまの感覚を覚えたりするので、繰り返すうちに自然に鉄棒に乗れたり、前回り、逆上がりなどもできるようになったりしています。また、後ろに写っているのは保護者の方です。このクラスは送迎だけでもいいのですが、毎回たくさんの保護者が子どもたちを暖かく見守ってくれています。
ここでレッスンの様子を、今週水曜日、録れたてホヤホヤの動画でご覧いただきます。
(動画開始)
これはボールを送っていきます。この日初めてやったんですけど、真ん中にいる女の子が逆を向いたのを、前の年長さんが「違うよ、逆だよ」と教えてあげたりする、暖かいシーンが見られました。
次は跳び箱です。ちょっと私も助手として入っているんですが、年長さんと年中さんを分けて指導しています。なるべく低い段から跳べたっていう感覚をまず、うれしさとか喜びを味わってもらって、高い段に挑戦するように指導しています。
次は鉄棒です。くるっと回してあげるのは簡単ですが、なるべく自分の力を使って回るように支援してあげています。他にも全部見ていただきたいくらいの楽しいレッスンだったのですが、今日はほんの一部をご覧いただきました。このように毎回楽しくレッスンをしています。
(動画終了)
「ファイトキッズ」参加者の声をご紹介します。「少しずつお話が聞けるようになってよかった」「挨拶ができるようになった」「遊びと運動を通していろいろなことが自然と身についていくのでとてもいい」「できなかったことができるようになり喜ぶ姿を見ると、親としてもすごくうれしい」「子どもが毎回体操大好きと楽しく通い、思い切り体を動かして、心も体も喜んでいます」「前は何事もやる前からあきらめていたが、あきらめずめげずに取り組むようになった」などという、運動を純粋に楽しんでいる声、運動を通して基本行動ができるようになってきたという声、さらにはあきらめない気持ちが育ってきたというような、お子さんの成長が感じられる声が寄せられています。
以上、2つのプログラムと参加者の声をご紹介しました。会場入口の展示の所に、実際の会員さんの声をたくさん貼り出していますので、お時間があったら帰りに寄って見ていってください。
私たちの活動を振り返り、会員さんからの声をもとにまとめますと、子どもの時期に「運動って楽しい!」という実感を持つことは、生涯、心と体が元気で生きていくために、非常に重要なことであると思います。まずは体を動かすこと。そして「運動って楽しい」と感じること。まわりから見守られて「一つずつできるようになっていく」。できたという体験の積み重ねで、例えば、ちょっとこわかった跳び箱も自信を持って跳べるようになる。この自信から、「もっとやりたい」という意欲がわいてくる。さらに、挨拶や集団行動も自然と身についたり、仲間が増えたり、生活の楽しみになってきたりします。このうれしいサイクルがきっとその後も運動を続けるやる気になると思います。これが、スポーツを通して「心と体の元気」を保つ、ということだと思います。
最後に、他にも、親子事業・大人事業も、母親目線であったらいいなというクラブを考え、運営しています。例えば、大人向けのエクササイズ「チャージ!」は小さなお子さんをお持ちのお母さんが参加する場合、施設内で安全にできるだけ安い価格でお子さんを預かれるよう、地域のベテランさんやNPO、ボランティアママたちに協力してもらい、独自の託児システムで運営しています。こうして地域ぐるみで支え合うことが、子育てしやすい町につながるのではないかと思っています。託児で預かっていた赤ちゃんがファイトキッズやホリデージムに来るようになったり、中高生になった子がホリデージムにお手伝いに来たり、うれしいことがたくさんあるのですが、ゆくゆくは託児で預かっていた赤ちゃんがママになって、今度は自分のお子さんを預けたり、さらにはあすぽを支えるメンバーになってくれたり、そんなことがあったらいいな、とひそかに思い、いつまでもあすぽを続けていけたらと思っています。
私たちは子育て中の母親なので運営そのものは決して楽ではありません。資金面、広報面、会場の確保など、いろいろな悩みは尽きません。それでも、クラブ運営を続けているのは、やっぱり子どもたちが元気に育ってほしいし、大人も生き生きと生活する地域でありたい、そんな思いがあるからです。私自身も気持ちよく体を動かし、心身ともに元気でありたいと思っています。
そして最後に。この2枚の画像は私がちょうど半分ずつ写って、一番張り切ってやっていますけど、真ん中のロゴマーク、指さしながら一歩踏み出すあすぽくん、その先の明るい未来は無限ですという思いを込めて、設立の時にみんなで考えて作りました。そしてその下に並ぶいろいろなあすぽくん。どの世代の方も手を取り合って地域を支える、そんな総合型地域スポーツクラブを目指して、一歩ずつ日々活動しています。
以上であすぽの発表を終わります。ご清聴ありがとうございました。
続いて、富士フイルム株式会社 経営企画本部 イノベーション戦略企画部 統括マネージャー、山川一義さんをご紹介します。
現在、富士フイルム株式会社は、ヘルスケア分野で診療・治療・予防についてトータルで事業展開することを目指され、また、認知症になってしまう前にいかに予防できるかという、未病を治す取組みに尽力されていますが、山川さんは、富士フイルム株式会社の産官学連携の責任者として、経済産業省、農林水産省、神奈川県、熊本県や大学との連携を推進されています。
それでは山川さん、よろしくお願いします。
ご紹介いただきました、富士フイルムの山川です。
今日はですね、神奈川県の助成金をいただいて、みんなで県西地区を活性化しましょうということで、その活動について紹介します。お金をもらっている限り、ちゃんと説明しなくてはならないと思って今日は来ております。
最初は、富士フイルムがどんな会社なのか簡単に紹介します。創立は1934年で、古森と中嶋の2トップ体制でやっています。今、連結売上高は2兆4千億円くらいです。連結営業利益が1,700億円くらい。連結従業員は79,235人です。持ち株会社のホールディングスの下に、事業会社、富士フイルム、富士ゼロックス、それから低分子医薬の富山化学、それから富士フイルムビジネスエキスパート、こういう会社の体制でやっています。
事業構成ですけども、創業時は、映画用のフィルムからスタートしました。それが2000年にはイメージングは54%、インフォメーションが46%になりました。ご存じのようにカラーフィルムというのがほとんど無くなってしまいまして、年率10%、20%って消えるというのはこういうことなんだな、ということですけども、現在、これは2013年のデータですけども、イメージング関係、インフォメーション関係、それから富士ゼロックスのドキュメントということで、こういう構成になっています。
特にですね、イメージング関係はかなり縮小していまして、インフォメーション関係のヘルスケアやグラフィックシステム、それからフラットパネル用のディスプレイフィルムと、こういったもので成り立っているという会社になります。ということで、ヘルスケアの分野が非常に重要になってきています。
ヘルスケアについてですね、診断・治療・予防という3つの観点でやっています。診断というのは、元々弊社はレントゲンフィルムでやっていたというところがスタートなんですけども、それをだんだんデジタル化に合わせて展開しています。それから内視鏡。これはオリンパスの独壇場ですけども、うちも内視鏡をやっています。
治療関係はですね、右の方に治療がありますけども、医薬品は富山化学を中心に、主に低分子医薬の感染症、エボラの薬などですね、あれはインフルエンザの薬なんですけれども、それからそれ以外の感染症の薬もやっています。最近では、再生医療のジェイズとありますけど、ジェイテック(株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング)に資本を入れまして、再生医療にも力を入れています。
今日のお話の中心になりますのは予防ですけども、これはサプリメントと化粧品中心にやっています。化粧品は富士フイルムが最初に赤いパッケージで出した。アスタキサンチンの色なんですけども、そうしたら皆さん、だんだん赤にパッケージが変わって、似たような化粧品がたくさん出てきましたが、富士フイルムが最初に赤だった。元々グリーンの会社だったんですけど、今は赤を前面に出している会社になっています。
ここまでが前置きですけれども、そういったことで、今回のプロジェクトについて紹介します。これ1枚で大体話が終わります。医食同源という言葉はありますけども、医食農同源の“農”が入るというのは、神奈川県で最初にうかがってびっくりした、なぜ農業なんですかと。やっぱり医食農同源というのは、未病の中でキーワードになっています。それで、やはり今の社会課題は認知症であろうということで、今回、私どもは、ワインとはちょっと違うポリフェノールが入っている食材を使って、地域を活性化しましょうという提案をしています。「栽培・収穫」、「食育・レシピづくり」、「加工」、「普及活動」といった4つの段階で考えています。
栽培は、ご存じのように神奈川県も栽培が放棄されているような土地が出てきていますし、農業を活性化しなきゃいけないということで、そこが重要だろうと考えています。今、農水省はですね、2030年に向けて輸出金額を今の10倍にしようとしています。今、5,000億円なんですけど、5兆円にしましょうと言って。どこで誰が作るのかというのはまだないんですけども、今の10倍にしますと言っているので、これからの時代は農業が活性化します。ということで、我々はそういう活動をしています。そういうことで、農家の方と一緒に栽培したい。
次に、できたものを富士フイルムのサプリにするだけではなくて、美味しく食べて、加工して食べるためにレシピを作りたいと考えています。これはレシピを作るプロと共同でやりたいなと考えています。それから加工については、サプリなどのいろんな加工食品にして、それを普及させていこうと考えています。
これはあらためて言うまでもないですが、この県西地域は高齢化がずいぶん進んできています。認知症は、ご存じのように社会問題になっています。徘徊、それからそういった問題だけではなくて、本人だけではなく介護をする人間が会社を辞めなくてはならない事態も起こっています。社会的な損失は非常に大きく、13兆円という試算もあります。
認知症にどうやって対応するかですけども、データによると、日本で65歳以上の高齢者のうち、認知症の患者さんというのは460万人おられます。その予備軍が400万人、健常者は2,300万人ということで、予備軍まで入れますとかなりの人数が認知症ということですね。予備軍と健常者の一部を含めて、認知症の「未病」領域ではないかと我々は考えています。
先ほど、運動の話がありましたけども、認知症予防にやはり有効なのは運動。それから音楽等で社会活動するということと、それから今回我々が考えています食生活。ということで、優れた機能性食品を摂取して認知症を予防しようと考えています。
今回私どもの、ある植物から取れるポリフェノールでですね、今どんなデータが出ているかというと、老化促進マウスというマウスに今回の機能性の食べ物を食べさせると、非常に効果があるというデータが出ています。それからヒトでもですね、認知機能の改善がみられるというデータが得られています。1つだけ動画を入れます。これはマウスの記憶をどうやってみるかという動画ですけども、1メートルくらいのプールがあります。このプールにマウスを入れます。安全なところにたどり着くまでに何秒かかるかというデータです。普通は何十秒もかかるわけです。それがだんだん学習をして短くなっていきます。ところが、老化促進マウスはいつまで経っても学習できない。それに対して私たちの開発した食品を食べさせたらどうなるか。そんな動画をお見せします。
(動画開始)
正常なマウスでも、最初のうちはずっと時間がかかっているんですね。目的地にたどり着くのに何秒かかるかデータを取っています。正常なマウスは、1ヶ月もすると、あっという間に安全なところにたどり着けるようになります。ですから学習していくんですけども、老化促進マウスはずっと徘徊しています。いつまで経っても目的地に行けません。こういう状態が続きます。そこで、この老化促進マウスに、うちのサンプル食品を食べさせていくと、正常なマウスとほとんど同じくらいのタイミングで戻れるようになっていきます。このように、どのくらいの量を食べさせたらいいか、他のものと比較したらどうなるかというデータを取って、研究しています。
(動画終了)
そういったことで、今回我々は、弊社の診断・治療・予防の取組みの中で、機能性食品を使って予防に取り組んでいきます。
やはりですね、我々年寄りだけに対策を取ればいいのではなく、子どもの頃からきちんとやっていかなければいけないということです。神奈川県に「子ども☆キラキラプロジェクト」がありますので、できれば給食に採用してもらうとか、子どものうちから食べていくような習慣をつけていければと今考えているところであります。
最後に、富士フイルムは、今回助成金をいただいて、南足柄市さんと協力したところで、農業従事者の方に栽培をお願いして、契約を進めているところです。それから、横須賀にあります神奈川県立保健福祉大と相談して、食事のレシピを作ります。これは春・夏・秋・冬、全部のメニューを作るということでやっています。それから普及活動は、だるま料理店さん、それからおんりーゆーさん、ABCクッキングスクールさんと協力して、普及を進めようと考えています。
ちょっと長くなりましたけれども、ご清聴ありがとうございました。
それではここから“対話の広場”が始まりますので、よろしくお願いします。
今、聞いていただいたこの2つの発表は、非常に重要なところをしっかりやっていらっしゃると思います。私は、未病を治すと言った時に、誰をターゲットにするかというと、中高年齢層をイメージしてきました。ところが、先ほどお見せした食、運動習慣、社会参加。こういったものは習慣ですよね。では子どもたちはどうなっているのか。実は、今の神奈川県の医師会長が、元々整形外科の先生なんですね。その先生が私に「今の子どもたちは大変なことになっています。基礎的な運動能力が全然ないんですよ。」と言うんですね。基礎的な運動能力とはどういうことですかと尋ねると、しゃがめないんですって。最近あまり和式トイレがないでしょう。和式トイレを使ったことがないと、しゃがんだら後ろに転んじゃうんだって。で、手をまっすぐに上げてといったら、それもできない。実際、スポーツ庁の全国調査のデータが出ました。なんとこの神奈川県、情けないことに小学生の運動能力が最低なんですよね。小学校5年生の女の子の運動能力は、なんと全国47位でビリなんですよ。ちょっと待ってくれと。しゃがむこともできない基礎体力のないような子ども。食はどうなのかというと、すごく偏食をする子がいますよね。社会参加はどうなのかというと、あんまり人と関わらないで、一人でじっとこもっている子どもがいる。公園でみんなではしゃぎ回っている景色って、最近あまり見なくなっているな、なぜだろうと思ったら、公園に「はしゃがないでください」と書いてある。大きな声で騒がないでくれと書いてある。今、食もダメ、運動習慣もない、社会参加もやらないという子どもたちが増えつつあることを知って、ドキッとしたわけですね。習慣ですから、この子たちが大人になってから、さぁやりましょうと言ったって無理ですよね、それはね。だから、子どものうちからやらなきゃいけないということで、急きょ政策を切り替えて、子どものうちから未病対策と打ち出しました。そうしたらまた、こんな話が出てきました。もっと前からやらなければいけないと。お母さんが赤ちゃんを妊娠しますよね。そのお母さんが妊婦になってもダイエットを意識していると、栄養不足になって、胎児が栄養不足になりそうになる。そうすると、胎児が一生懸命に生命力を発揮して、生まれたとたんに糖尿病、なんてこともあるという。子どもだけではなくてお母さんも、全世代でやっていかなければいけないテーマだなと思っていたところに、あすぽの活動を見ていただくと、いかに大事な活動かということがお分かりになるのではないでしょうか。このようなことも踏まえながら、皆さんと議論したいと思います。
質問でもいいですし、私はこんなことをやっているんですよというアピールでもいいし、県はこんなことに注目してやってくれというお話でもいいです。何でも結構です。それではまいります。はい、どうぞ。
県は縦割り行政のために窓口がいくつもあってですね、未病に関してどこの窓口がいいのか見えてこない。未病の見える化、見える化と言っても、我々が未病に対して積極的に入り込もうとしても、さっぱり進んでいかない現状なんです。昨年2月にスタートしたCHO構想。これの県庁会議にも参加させてもらっているわけですが、浜銀ホールでのイベントにも参加しました。しかしこの度の県西地域での集まり、また、未病産業研究会の会員一覧にも掲載されておりません。私たちの団体なんですが。健康増進課にはたびたび情報発信して、登録団体に情報を流してもらっているわけですが、昨年でしたか、南足柄市役所で漢方薬膳、慶應大学の渡辺先生の講義があった際にも、県西の地域政策課に連絡を取ったんですが、どのようにしたらよいのかを尋ねて、何かイベントの予定など人を集めることがあったら教えてくださいと伝えておいたんですが、何も声掛けがありませんでした。今後、協力していきたいと思いますけども、どのようにしていったらいいか教えてください。以上です。
はい、分かりました。そういうことがあったと。これはちょっとね、大反省しなければいけないですね。帰って、大至急調べて。そんなことのないようにしているつもりなんですけどね。後で具体的におうかがいしてですね、どういう経過があったか全部調べますから。そういうことが2度とないように対処いたします。ありがとうございました。
ちょうどお子さんの話とそれから老人のお話があったんで、それにつながる話で私の考えをお話ししながら、知事からご意見いただきたいと思います。
やはり、お子さんが元気、病は気からと言いますので、元気に元気に育っていくことが大事だと思います。そして成功体験をすることによってまた自信がついて、さらに元気になる。先ほどの講師の方のご説明の通りだと思います。
私は薬剤師なので、老人ホームで服薬指導をしたことがございます。その時にやっぱり、老人ホームの入居者の皆さんは一人ぼっちなんですね。でもある方が、お子さんのために折り紙を毎週届けているという、そういう話を聞きました。私はその時に、「ああお子さんたちがすごく喜ぶ姿が見えますね、目に浮かびます、いいですね」と言ったら、そのお年寄りの方がですね、今までちょっと目が死んでいたんですけども、目が輝きました。やはり、ある程度の年齢になって、だんだん社会を引退してくると、人の役に立っているかということが分からなくなってきます。でも、やはり人の役に立つということが、大事なんだ。お子さんの時は、自分たちが元気。それからある年齢を超えてきたら、本当に社会の役に立っているかが大事なんだなと思いました。
そしてここから私が思うのは、お子さんの元気。先ほど知事がおっしゃったように、これから高齢化して引退する老人が増えてきます。お子さんと老人の接点をもっと増やしてはどうかなと。先ほどのスポーツ会の方も、ぜひ老人の方の接点というのも増やして、お子さんが元気にやっている姿を見せてあげたらどうかなと思います。そうすることでより未病が減っていくのではないか。それから、やはり認知症の方は、どうしてもストレスが溜まって、それからやる気が無くなって認知症も進んでいくと思いますので、お子さんと接することで頭が活性化して、よくなっていくのではないかと。どうでしょうか。
素晴らしいですね。“対話の広場”はいろいろな形でやっていますけどね、地域によってテーマが違うんですね。ついこの間、藤沢でやった時にはですね、介護という問題を取り上げたんですね。そこで介護の現場で一生懸命やっていらっしゃる方の事例発表があったんですけれども、それを聞いて目からうろこが落ちたんです。というのは、そこで預かっていらっしゃるご老人というのは、認知症の方が多い。認知症は治らないと思っているじゃないですか。ところがそこに行くと治ってくる、改善してくると言うんですね。どういうことかというと、要するに自立支援。だから、お世話しないんですって。お世話するものだと思うでしょう、皆さんね。お世話をどんどんすると、要するにそれが当たり前になってくるから、お世話はしない。だから、皆さんに集まっていただいて、みんなに仕事を与えるんです。認知症の方でも一生懸命に料理をやったりだとか、何か作ってくださいと言えば何か一生懸命作ってくれたり、掃除をしてくださいと言えば一生懸命に掃除してくれる。そういうことを繰り返しているうちに、改善してくると言うんですね。
それとともに驚いたのは、「散歩に行きましょう。」と言うのはタブーなんですって。俺を年寄り扱いするな、と怒ってしまう。そうではなくて、「ちょっと街に出て、掃除してきましょうよ。街をきれいにするために掃除してきましょうよ。」と言うと、皆さん出かけるんですって。役に立っているという感覚というのがすごく大事で、そういうことを繰り返していると良くなってくるという話を聞いて、もう驚いたんですけどね。
そういう時に、子どもたちとの接点というのは、これは非常に大事ですよね。あすぽはどうですか。子どものクラスやお母さんたちのクラスもあったけど、ご老人たちと一緒にやっていくというのは、将来的にどうですかね。
私たちは託児付きのエクササイズをやっているんですが、そこは子育て中のママからご年配の方まで参加できるレッスンなんです。託児室がすぐ隣にありまして、そういう姿をご年配の方が見ると、「可愛いわね」と言ってくださったり。あとはお子さん同伴で参加できるレッスンを設けていて、そういった時には、参加してくださるご年配の方も一緒に、ちょっと動いてしまうお子さんを見てくれたりして、レッスン中に話が弾んだりというシーンはあります。
これからあすぽの将来的には、もっとご老人と一緒にやっていく姿が出てくるかもしれないという非常に重要なポイントだと思いますね。ありがとうございました。
秦野市在住のソーシャルダンス、社交ダンスの教師です。私はボランティアで老人ホームなどに、社交ダンスで慰問に行っています。職員の皆さんや入居者の人たちと、私はマンボっていうのをやるんですけど、マンボで皆さんと仲良く運動をするんですね。そうすると皆さんがすごく楽しんで、笑顔で手と手を取ってやれるようなダンスを心掛けているんですけど、先日ののど自慢で私は歌いながら踊ったりして、社交ダンスを広めているんですね。FMヨコハマさんにも出演して、マンボの活動をやっているんですけど、私は神奈川県を、何か面白いことをやっている元気が出るプロジェクトみたいなもので、全国に発信したらいいと思うんですね。私は今、秦野市を中心にいろんなイベントをやっていますけど、マンボで1,000人から500人くらいを集めて、ギネスブックに挑戦するような、そういうようなプロジェクトをやりたいと思うんですね。先ほどの富士フイルムの山川様の音楽と認知症予防運動というのがありましたけれど、社交ダンスっていうのもけっこう頭を使うし笑えるし、異性の手を握ったりなんかするんでいいと思うんですけどね。ぜひ今度、黒岩知事とやりたいなと思います。
せっかくですから、マンボってどんなものだろうね。
マンボは簡単ですから。まず左足から1回、2回、3回、4回やったら前に行くんですね。今度は右足、1回、2回、3回、4回。そしたら始めのステップをやったりするんですけど、こういうのを老人ホームでやったりするんです。
これ楽しいですよね。音楽があるともっと楽しいですね。歌いながらちょっとやってみてください(笑)
海水浴場なんかで、神奈川県の元気を全国に発信したいなと思うんですよ。
ちょっとこれはやりましょう。あのね、ギネスに挑戦っていうのはね、やっているんですよ、小田原で。参加された方いますか。あ、いたいた。かまぼこ。世界最大のかまぼこを作った挑戦。ありがとうございました。ギネスに挑戦って言ってね、100メートルのかまぼこをみんなで作るってやったんですけれど、残念ながら87.何メートルでしたね。ちょっと切れちゃって、100メートルは行かなかったけれども、ギネスに認定されたというね。これもかまぼこという商品を、未病を治す食だという位置づけの中で、今回未病サミットをやって、そして未病月間をやった中での、1つのイベントでもありました。ですから今度は、未病を治すマンボ。一番たくさんの人が一緒にマンボを踊ってギネスに挑戦、やってみますかね。ぜひその時は、先生お願いいたします。はい、ありがとうございました。
先ほど発表されました富士フイルムさんにちょっとご質問があるんですけども、よろしいでしょうか。最後のスライドで、フォーメーション案がありましたけれども、私は南足柄市民なので非常に気になります。このプロジェクトは助成金で地域活性化ということですけども、これはフォーメーションの案なので、これからだと思うんですが、どれくらいのスケジュール感を持ってやってらっしゃるのか。また、活性化なので経済効果というのも期待していると思うんですが、今、お考えの範囲だとどれくらいの経済効果を期待されているのか、予定されているのか、説明していただける範囲で結構なんですけども、おうかがいしたい。あと、最後の普及活動のところで、レストランなどがありますけども、食育とあるので学校も視野に入れていると思うんですけども、学校給食での普及をぜひお願いしたいなと思っています。
最後に知事に1つご提案なんですけども、私は健康のために、かなり太っているものですから、去年から金時山に登り始めまして、先月25日で登頂100回を超えました。ただ、これはまだひよっこで、強者がいて、もう2,000回、3,000回という方がいらっしゃるんですね。100回を超えると名前のプレートが配られます。それが欲しくて行ったんですけれども、ただ、2,000回、3,000回という人は、80歳とか70歳のご高齢の方が毎日登って来るんですね。そこには前の知事の松沢知事も登ってプレートがありますので、ぜひ黒岩知事1度ですね、健康なお年寄りの方の声を聴いていただくというのは非常に良いと思いますので、富士山と箱根、駿河湾も見えますので、ぜひ時間をつくって1度金時山に来ていただければと思いますので、よろしくお願いします。
はい、ありがとうございます。山川さん、どうですか。お答えください。
スケジュールはですね、27年度、28年度の2年間です。経済効果と言っても、税金をいただいてやる間は、そんなに大きいとは思っていないんですね。最初のスタートアップのところで、1千万円、2千万円規模の補助金をいただいて、それで活動していくんですけども、うまくいったら、うちの会社はサプリにします。富士フイルムがそこで儲かれば、税金で還元するということも当然あります。あとは農家さんにお願いしたり、地元の方にずっと活動していただくというところでは、どのくらいの経済効果か、何兆円と言いたいところですが、そんなことはあり得なくてですね、でもできれば億単位の金が動くような形でビジネスにはもって行きたいなと思っています。
はい、ありがとうございます。
ところで、先ほどの話の栽培・収穫というところで、高ポリフェノールの食材を作るという時に、何を栽培するんですか。ポリフェノールという木があるわけではないですよね。
ポリフェノールが生る木がありまして、なんてことはないんですけど。そうですね、芋ですね。
芋を栽培する。芋からポリフェノールを抽出して。なるほどね。
経済効果の計算式はこれから作っていかなくてはいけないなと思うんですけれども、これが売れるという、この商品が売れるという経済効果は当然ありますよね。今、目指しているのは、未病を治すことですから、そうやって未病を治すことによって、医療費が下がっているはずですよね。そういったことも含めた形で経済効果というのを考えていかなければいけないと思うんですけれどもね。今まで、そういう発想はないですからね。これはこれ、これはこれ、これはこれと全部切り分けていますから。そういったことを今、我々も考えている。この間の未病サミットで出た大きなテーマもそういうことなんですよね。これをやっているんだけれどもエビデンスを取っていこうと言った時に、全体を捉えながらどういうことになるのかなという。経済効果という言葉1つにしてもね、そういうのをみんなに見える化していくということ。これが大事だな。つまり今言っている話、逆に言うと今、ハードのことを言っているんですね。これだけ運動して、これだけ食をこうやったらば、未病を治していかないと、超高齢社会を乗り越えられないですよと言っている話というのを、数字化していけるかどうかということ。それを大きな課題と考えられてきましたんで、今取り組もうとしているところでもあります。
日本薬局協励会神奈川支部から来ました。
いろいろ質問があるんですが、まず知事に対しては、未病という言葉はすごく認知されていると思います。うちは薬局をやっていますが、「健康と未病という言葉は知っているんだけれど、未病って何」と言われることがやはり多い。未病サミットのポスターも貼っていて、それで一応キーワードでやっています。先ほどお話があった食と運動と社会参加、そこをもっとアピールしていくのが大事だと、つくづく思っています。なので、一緒にその辺、薬局でやっていければと思っています。先ほど山川さんのお話の中で、医食農同源という言葉がありました。手前どもの薬局というのは相談薬局で、食事の話などを相談しながら薬を減らすことを実践するところだと思っていますので、その医食農同源の取組みを一緒にやっていきたいという思いがあります。私たちはやはり、いろいろとエビデンスは取れないんですね。お薬を飲んでいる方が多いので。先ほどの富士フイルムさんの話ですと、当然お薬を飲んでいない方のデータで取っていると思うんですけども。やはりそういう中で、実際に効果があるものを一緒にやっていきたい、というのがまず1つです。
それと先ほど発言があった、老人の方と若い方と。で、私はいろんなことをやっていまして、バンドも昔やっていたんですね。音楽のバンド。そのドラマーの人が水戸黄門になって、デイケアで劇をやったりとか。ですから何が言いたいかというと、小さいお子さんと一緒にコラボして、そういうデイケアなどの施設で何かコラボレーションができるとすごくいいかな、と思います。
あともう1つ、やはり運動はすごくいいと思うんです。私もサッカー部のコーチもやっていますので。その中で食事がやはりね、知事が言われるように、サッカー部をやっていると喘息の方がすごく多いんですよ。サッカーの時、塩をなめさせるんですけど、塩を摂り過ぎちゃうんですね。水も入り過ぎちゃうんですね。水が入り過ぎると喘息になっちゃうんで。で、運動するからちゃんと水をさばけるからよくなるということと、食事の内容というのはやはり塩辛いものばかりにならないように、やっぱり地産地消ですから、いいものがいっぱい山北町もありますし、伊勢原の方にもありますし、そういうところのものをいっぱいアピールして、新鮮なものを食べて元気になりましょうとできるとすごくいいかなと思いました。
はい、ありがとうございます。
未病って何だというのは、先ほどのグラデーションの絵で、これが未病だということを、もう何度も何度も。日本人だから“未・病”という字を見れば、何となくイメージが湧く。何となくでもいいと思うんですね。今はもう、サミットをやったと言ったでしょう。未病サミットですからね。海外からの人が、「未病ってそれ何」となる。“ME-BYO”と書いて「ミビョー」と言ったら、みんな「ミビョー、ミビョー」と話して帰りましたから、もう未病は世界の言葉になっていますからね。これはもう我々もしっかりやっていきたいと思うところであります。
その食事の内容の話もそうなんですけど、まずそういうコラボレーションなんてどうかなというのが聞きたいです。3つの取組み、これをどういうふうにこれからアピールしていくかをお聞かせ願いたいです。
例えば今、あすぽの話なんかもですね、実はここに全部入っていましたよ。自然にコラボしているんですね。運動のことをおっしゃっていましたよね。あれだけ子どもたちが運動すると、絶対にお腹が空きますよね。そうしたら食につながっていきますよね。運動の写真を見ただけで、すごく楽しそうな顔をしていましたよね。あれがまさに社会参加ですよね。だから、あの中に全部あるという。自然に子どもの時からこういう形が出来上ってくる。これが大事だという話ですよね。
小田原高校3人でいろいろ意見を出していこうと思います。まず僕たちの学校で取り組んでいることをお知らせしていきたいと思います。
1つは、月1回発行している「保健だより」というものです。主に保健委員や養護教諭が発行しているもので、今年度の保健だよりでは未病をメインに取り上げていました。3月に発行されたものでは、県で行われている企画を紹介するなどして、県の取組みを発信しています。
また2つ目に部活動の部長やマネージャーに向けての「ケガ防止教室」というのを開きました。部活動が盛んに行われている反面、ケガも多いので、そういう人のために講習会を行っていきました。その結果、保健室の利用者も少しずつ減っていくのを実感できました。生徒一人ひとりがそういった取組みを、そういったことを意識していることで、取組みに積極的になっていることを実感しています。
今お話したことを踏まえて、私たち、つまりは高校生にできることについて考えたのですが、1つは最初に出た保健だよりについてです。保健だよりを、結局は校内で共有するだけになっているので、身近な地域に広めていこうと考えています。
また、私たちの学校では西湘地区の生徒会交流会というものを行っています。そこで先ほどの保健だよりを1つのモデルとして取り上げて、全体に共有していけたらいいなと思っています。
その西湘地区生徒会交流会について補足ですが、形骸化している面があります。そこで、県からこういう活動を高校生にやってほしいんだというものがもしあれば、例えば未病も1つだと思うんですが、それに対して高校生にできること、そういう視点についてグループ、少人数に分かれてですね、ディスカッションなどをすることによって、より内容がある交流会になる。ということで交流会そのものにもプラスになりますし、それぞれの学校で生徒会という代表者が県の取組みについて考えることによって、学校全体に県の取組みを浸透させることができるのではないかと思っています。ですので、可能であれば、県全体の高校とかですね、西湘地区だけでもいいので、そういった取組みをより発信してくださいというような呼びかけをしていただければ、そういったトピックにしていこうと思います。
また、2つ目、先ほど話しましたケガ防止教室なんですが、校内だけで終わってしまっています。ですが、地域単位で行っていけばいいのではないかと思っています。未病という観点からすると、それって「病気なの、ケガじゃないの」と思うかもしれませんが、年を取ることで骨折しやすくなることなどもあると思うんですね。ですから、「高校生がこういうふうにケガについて考えているんだ、じゃあ自分たちも孫のために考えなくては」という世代が増えてくれたらいいのではないか、ということを踏まえますと、地域と高校生のつながりを深め、地域交流という形でケガ防止教室というものをやっていったらいいのではないか、と思っています。また、先ほどありましたように小学生や中学生がケガをしやすいとかですね、体力が落ちているという話がありました。この地域交流で、高校生がこれからの時代を担う高校生として考えたものを、より下の世代に流していって、また下の世代が考える体制を作っていったらいいのではないか、というふうにまとめさせていただきます。このことに対して、もし何かありましたらよろしくお願いします。
素晴らしいですね。拍手が起きましたよ。頼もしいですね。
1つ訊いていいですか。ケガ防止教室というのは具体的にはどういうことをやるんですか。
はい、私自身が参加してなかったので、話を聞いたことでしかないのですが、テーピングのやり方等を教えていただいてやったり、ケガした時にどうするかによって後の処置が長引くとかが決まるので、そういったことを行ったりですとか、ケガをしやすい状況にどうやって対処していくかということを主に話したり、実践したりしていたようです。
ああ、そうですか。はい、わかりました。
これは県が高校生どうだって言ったことについてはね、皆さんの先輩がいますからね。先輩の県の副知事がね、小田原高校出身なんです。やはり先輩に答えてもらいましょうね。吉川副知事が答えます。はい、どうぞ。こんな後輩たちの立派な活動と主張に対して、この大先輩の神奈川県の副知事がどう答えるか、皆さんご注目をいただきたいと思います。
知事の顔色を見ていて、来そうだな来そうだなという雰囲気を感じていました。
でも本当に皆さん、それは、まず自分たちが何をできるか、自分たちがどうしたら、こういうふうなことで未病を治すことができるかというのをまず考えてほしい。我々が例えば、こういうふうにしなさいとか、ああいうふうにしなさいとかと言うより、せっかくそこまでいろいろ勉強されてやっているんだから、逆に我々に、こうしたことをしたいという課題を出してもらった方が、非常に私としてはありがたいなと思います。
言っているじゃないですか。学校で保健だよりを出していて、それを地域に広げていきたいんだと(笑)。
先ほど、県の方から注文があれば、という話があったから、それについて答えました。それからケガ防止教室についても、そういうものを広めるということについては、我々の媒体を使ってもらってもいいし、当然のことながら教育委員会もありますから、そういうところの媒体を使ってもらってもいいし、地域でいろいろイベントを実は未病を治す取組みでやっているから、そういうところにぜひブースを出すとか何かということを大いにやってほしい。ということを受け止めてください。
なんだか、あまり納得していない顔をしていますよ(笑)。
本当に素晴らしいと思いますね。神奈川県の高校生っていうのはすごいですね。僕はいつも思うんだけれど、ハイスクール議会というのが年に1回あるんですね。高校生が県庁に来て、県の本会議場を使って本当に議員になって、政策提言するんですよ。1週間くらいかかるのかな。いろいろな委員会に分かれて、いろいろと提言してくるんです。最後の日には、それぞれの委員会の代表の人が質問してきて、それに対して私は本会議場の普段答弁しているところに行って、真剣に答えるんですね。その中で出てきた提案の中で、すぐに実現した政策もいっぱいあるんですよ。本当に素晴らしい。去年も面白い提案があって、SNS、今のフェイスブックとかツイッターとか、そういうものについて学校の先生が僕たちにいろいろなことを言うんだけれども、話を聞いていると先生が全然分かってない。だから、僕らがちゃんと教えてあげるから、という提言が出てきて、それは面白い、実際にやってみようと言ってやったのが、高校生たちが先生、先生が生徒になる。これを実際にやったんですよ。そうしたらまた高校生がすごいのは、その授業をやるためにまた特別にみんなで集まって、どういうふうに教えればいいか、先生たちにどうやって教えればSNSというものが分かるのか。問題点はどこにあるのか、どうすればいいのかということを教えるために、いろいろな教材づくりから始まって、先生たちに教えた。先生は大喜びですよ。ああ、そういうことだったのか、と。それくらいのことをやるパワーがあるということですね。
ですから、先ほどの副知事が言ったのは、県が何かやってくれという話は違うぞ、と先輩としてひとこと言いたかった。君たちが、県にこうやれ、これをやるんだと言ってきたら、受け止めてやらせていただきます、という形になるということを言いたかった。はい、そんなことであります。
こんばんは。開成町の古民家カフェをしています。
未病に関しては1年以上前からこういう会に参加させていただいて、ずっとウォッチしてきました。大井町のブルックスさんが、「未病いやしの里センター(仮称)」で決まったということで、あのビルがブルックスだと思っていたら、東京ドーム何個分でしょうか、ディズニーランドよりも10万平米広い60万平米、ものすごく広い場所だということを、最近あらためて地域をいろいろ見る中で、知りました。私はこの足柄上郡・下郡合わせた足柄エリアの開成町の奥に今仕事でいるんですけど、昼間は児童と老人の両方がいる施設にいるので、先ほどの話はすごく良かったです。ブルックスさんだけでもすごく広くて、伸びた草を草刈りして体を動かして、その後美味しいものを食べれば元気になるんじゃないかって思ってしまうくらい。
足柄平野自体は車では縦の軸は30分、横は15分でみんな行けるんですよ。市町村が分かれている関係で交通アクセスが悪く、ブルックスさんにも行きにくい。それから未病っていうことを世界にね、知事がヨーロッパやアメリカに行かれて発信しているんだけど、この間足柄ロングライドという自転車の100キロ、60キロ、25キロコースで、350人くらいの参加者がありまして、私はその古民家に集う仲間と「あしがら社中」というグループを作って、いろんなプロモーションをどうやっていくか考えています。看板を作って頑張ってくださいという応援を土手でやったりしたんですけど、なにぶん人口が神奈川県の東部に比べると20分の1くらいですか、湘南なら湘南マラソンの時に、応援している方がいると思うんですけど、とにかく人がいません、この地域は。でも東京や横浜、湘南、川崎に近く、東名高速インターを下りて10分ですぐ来られるし、新幹線は小田原に来ているし、すごく便利です。誰でも知っている箱根が、世界中が知っている箱根があって、この間ミス・インターナショナルの皆さんが箱根の応援に来てくださいました。先ほどの秦野、秦野からは川が流れていて、四十八瀬川が酒匂川につながっていますけど、エリア一体感という意味で、県西ってね、知事が提案したことですごく期待していたんですけど、実際は本当にバラバラです。どうやって回るのかということがありまして、車で回ればすごくいい場所がたくさんあって、1日に6、7ヶ所、いい空気を吸って、いい水を飲んで、いいものを食べて、体を動かせる場所が無尽蔵にあります。私は毎週、1歳のお子さんをお持ちのマスコミ関係の方を案内しているんですけど、公園も公民館も空きまくっているし、何かをやる場所は無尽蔵にあるのに誰もいないという。そこも未病なので、その辺ね、ブルックスが大きなキーだと思うので、ちょっとお話いただければ。
はい。ブルックスは分かりますかね。大井松田のインターから見るとすぐに高いビルがよく見えますね。そこは今ブルックス、前は第一生命のビルだったんですね。今はブルックスというコーヒー会社が持っているんですけれども、そのビルだけではなくて本当に広大な敷地がそこにありましてね。「未病いやしの里センター」というのは何かというと、まさに未病のセンターにしようと。ここに行けば未病のすべてがある、というようなセンターを作ろうと言って、コンペが行われたんですね。それで激しい戦いになりまして、そこが選ばれたということで、これを今から形にしていくんですね。未病に関連するいろいろな産業から何から全部そこに集積していくというセンターを作っていこうということなんですね。
それはそれで1つあって。そんな中で、人口が少ないんだという話。これを神奈川の中で言っていたら、全国から見ると、何を考えているんだと言われますよ。全国のいろいろなところを歩いて回りましたけれど、今、過疎の進み方というのは半端ではないですよね。だから地方創生と言って、無理やり何でもかんでもはがして地方に持って行こうみたいなことをやろうとしているわけですけども、神奈川の中で比べると人口は少なく見えるかもしれない。でも、なぜこのエリアを未病の戦略的エリアとしているのかというと、その未病のコンセプトによって人をもっともっと連れて来ようということですよ。ここで、例えば足柄ライフというものを見せてほしいんですよね。足柄ライフ。今、地方創生という議論の中で、東京一極集中だから地方に行って住めばいいですよ、なんて言っているけれども、ちょっと待ってくれ、そんな見も知らない地方に老人で行って、そこで本当に生活できるんですか。今は介護に余裕があるからどんどん老人を移住させようなんて言っているんですよ。それだったら、ちょこっと田舎というのが良いでしょう。ちょこっと田舎の神奈川、ちょこっと田舎の足柄。そこに例えば東京から移り住んでくるんだったら、何かあったらすぐに東京に行けるじゃないですか。子どもたちがいてもね。そういう足柄ライフみたいなものを際立たせていくために、どんなライフなのかと言ったら、未病を治す生活ができるエリアですよというアピールの仕方もあるでしょう。こんな思いでこの未病の戦略的エリアにしているんですね。だからここを人口減少が進む地域にさせたくないんですよ。人口を引き付ける、マグネットと言っているのはそういう意味で、この県西地域というのは、そういう意味でのマグネット力の素材がそろっているから、それを立ててやっていきましょうということを言っているんですね。
素晴らしい機会をありがとうございます。未病大使として務めさせていただきたいと思って、この概念にすごく興味を持っています。
教育としては医学を学んで、日本に22年前に来て、元々内科医なんですけど、日本では医師免許はありません。西洋医学だけではなくて、伝統医療、中医学、アーユルヴェーダなど、日本で代替医療として扱われているものがたくさんありますけれども、一般的に補完医療としてもっと広めていただきたいと思います。西洋医学か代替医療かという真っ二つな選択肢よりは、両方できたらいいなと思います。
素晴らしいですね。まさにおっしゃった通り、西洋医学が圧倒的な当たり前のものになり過ぎている状況がありますよね。でも、体を元気にしていくためには実はいろいろなものがあるわけですよね。漢方もあるし、カイロプラクティックによって元気になるということもあるし、いろいろなことがあるわけですよね。
西洋医学は大体赤白モデルですね。西洋医学というのはやはり、病気を研究して叩き潰そう、原因は何かを見つけて叩き潰そうというのが西洋医学ですよね。未病未病と言っていると、この間の未病サミットもそうですけれども、海外から来られた方がすごく感動されるんですよ。これはむしろ曖昧なんですよ。西洋医学だけではなくて、西洋文明というものは、1か0か、イエスかノーか、それを突き詰めていくという。日本人的に言うと、イエスでもないしノーでもない、何となくと言っていると、曖昧で分からないとか言われてしまう。未病は微妙ですからね、ってシャレを言っているわけではない(笑)。これを曖昧なまま捉えようということですよね。人間の体って曖昧じゃないですか。何となく具合が悪い。病気ですか、健康ですか、ではなくて、何となくと言って、これを科学にしていこうというアプローチですね。だからそれは、見方を変えれば、西洋医学を否定しているわけではないですよね。西洋医学とこういう考え方を融合させていこう。それを融合させるためには、今いろいろな技術が発達していますから、今どこに自分がいるんだということを分析するさまざまなセンサーとか、いろいろな形で分析しながら、自分で自分の未病を治していくというアプローチをしていこうということなんですね。未病サミットで明らかになったことというのは、今までの赤白モデルからグラデーションモデルへと変えるというのは、実は革命的なことだということ。今までは病気になったら病院に行けば何とかなるという発想だった。それは自分中心ではない。これは、自分の未病がどこにあるかを自分で発見して、自分で病気にならなくしていくということですから、主体が変わるという革命的なことをやっていこうということなんですね。ですから、言葉としてはいろいろあるんですよね、代替医療とか統合医療とかいろいろありますけど、あえてコンセプト、未病というコンセプトに絞って今これをずっと広げているところでありまして、大変な広がりをもってきているという、こういうことなんですね。
総合型地域スポーツクラブあすぽさんと同じように、小田原で展開しております城下町スポーツクラブでクラブマネージャーをしております。
2つあります。あすぽさんも取り組んでいらっしゃいます親子体操、うちでもやっているんですが、やはりお母さんの意識が重要ではないかと思うんですね。お母さんたちが興味があるから我々の教室に来てくれる。ただ、興味がない方、そういう方というのは、元々ご自身が運動を嫌いな方、運動、スポーツと聞いただけでもいやだという方。いろんな方がいらっしゃるので、できれば、そこに今小田高生がいましたけども、高校生あたりの授業で、例えばこうやって小さい時からの運動が必要であるとか、食生活が大切だよというのを、もう少し組み入れていただければいいかなと思います。
もう1つ。あすぽさん、胸に3033(さんまるさんさん)のワッペンをつけていらっしゃいます。これは県で推奨していて1日30分、週3回、3か月続けましょうという。普及員がなさっています。我々の城下町でも持っています。これはまさに未病につながる運動かと思うんですが、未病のこういう場に来ても、なかなか3033という言葉が出てこない。また3033にしても未病にしても、意外と県西部の方は、それは何、というのがありますので、もう少し県の方からも盛り上げていただければと思います。よろしくお願いいたします。
はい、ありがとうございます。
これは未病サミットの中でも議論として基本にあったテーマですね。健康に関心があってこれをやろうとした時に、どんどんやる人と全然やらない人がいるんですね。関心がない人というのが。だから問題があるのは関心がない人なんですよね。この人をどうやって向けてくるかというのは最大の課題だなということがあります。今県庁の中でやっている中でも、同じようなことがありますね。関心があって、みんなでやろうと言った時に、どんどんやる人と、何をやっているんだと知らん顔をしている人がいる。結果的にこの人たちが重症化してくる可能性が高くなる。
この問題の中でいろいろなことを考えるとですね、インセンティブというね。体に良いからやりましょうと言っても、体なんか大丈夫だよと言っている人が、視点を変えて、お得だからやりましょうと。ポイント制というやつですね。例えば歩数計を持っていて歩数を稼ぐと、スーパーで点数がもらえて、それで安く物が買える。お得だという感覚。これによって少しでもそういう寝た人たちを起こすことができないか、というようなことも実は考えているところなんですね。
それともう1つ、3033運動と結びついていないじゃないかというのは非常に重要なご指摘だと思いますね。やはり、今まで県も健康に対して何もやっていなかったわけではなくて、いろいろなことをやってきたわけですよね。未病という形で統合的にやろうとしている中で、今までやってきたものをちゃんと全部積み込んでないではないかという指摘というのは、実にグサッと来たご提言でありました。大至急、全部リンクさせるようにいたします。ありがとうございました。
「未病を治す」という非常に良いテーマで、子どもにも指導して定着をして、活動もだいぶ見えるようになってきたんですが、1つ見えないのは、病というものをどういうふうに定義するのか。サミットの前文にもありますように、神奈川、特に県西地区が超高齢化じゃなくて、もう超高齢社会なんですね。「老い」ということを「病」として捉える。いわゆる病気というのは、ケガをしました、ガンになりました、そういうことではなくて、年を取ったということ自体をもう病として考えていかないと、本来、今知事がまとめられていることはできないような気がしてなりません。そうやってくれると、いろんなところで情報公開する、地元の皆さんの意見にもありましたように、例えば最近新聞で出てくると、いわゆる徘徊者の情報公開、東京・神奈川は1人しかしていませんでした。あるいは認知症はいろんなところで、例えばオレンジリングとかって言われてやっているんですが、オレンジリングそのものが全然交付されていません。厚労省が良くないって話だと思うんですけど。その辺の情報の公開ということに関して、もっと県西地区ベースでいろんなことを取り組んでいかないと活きていかないのではないかなと思います。
はい、ありがとうございます。
病とはそもそも何なのかというのは、非常に重要なテーマですね。未病のグラデーションのグラフをもう1回よく見てください。これは非常に奥が深いですね。これはどこが病ですか、と言った時に、この辺りは病と言えば病だけれど、未病といえば未病なんですね。全部つながっているということを言っているんですね。これを追究することによっても、絶対にできないことがあります。死なないこと。これは絶対にできないですね。必ず死ぬんです。死ぬときにはここでばつっと切れるんですね、これは。これは仕様がない。だったら、今の病とは何だという提言も非常に大事だけれども、死ぬってどういうことだろう、ということも実はあるわけですね。死ぬってどういうことなのか。逆に、生きているってどういうことだろうという非常に深い話なんですよね。我々が目指しているのは、死なない社会を作りましょうということではないです。最期の最期まで、病気であっても、病と言えば病だけれど、つながっているから健康の延長線上ということもできるわけですね。だから、最期の最期までできる限り健康な状態の中で、最期を迎えていただきたい。老いると病の印象が強いですよね。老いると最後に寝たきりになってきて、だんだん病気で死んでいく感じではなくて、健康な状態でぎりぎりまで生きて、そのまま人生を全うしていこうという、こういう流れを作っていこうということなんですね。ですから、こういうのはもっと奥深いものがあって、死とは何だとか、生きるとはどういうことだとか、いわゆる死生観、こういったことも実は一緒になって考えていくということ。こういうことも実は必要なことだと私は思っていますね。
ありがとうございます。今日は非常に鋭い質問やご提言、そして高校生たちも素晴らしい。さすが小田高だな、先輩も頑張らないといけないぞ、そんなさまざまな世代からのいろいろなご意見をいただきましてね、非常にまた我々も考えさせられることがたくさんありました。そして県としてやはり抜けていたなと思ったことがいっぱいありましたので、これを持ち帰らせていただきまして、またさらに政策として反映していきたいと思います。
今日は、皆さん最後にいっぱい手を挙げていただいたのに当てられなくて申し訳なかったです。ただこれはずっと継続してやっておりますので、県庁でもやっておりますから、ホームページ等でチェックしていただいて、またぜひ来ていただきたいと思います。
本日はまことにありがとうございました。
参加者アンケートに記入していただいた皆様からのご意見を掲載しています。
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