更新日:2024年4月3日
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未病産業研究会について
いま日本では、高齢者の高齢化が急速に進行しており、2040年までに85歳以上人口が1000万人に達すると見込まれています。85歳といえば元気な方も多いのですが、現在においては平均的には、要介護の入り口の状態にあります。このように未経験かつ未知の社会が目前に迫っており、このままでは社会システムの崩壊など様々な問題が起こると言われていますが、これを乗り越える重要な方策のひとつがフレイル予防です。
誰もが歳をとると徐々に衰えていくという経験をしますが、フレイルとは、その過程における健康な状態から要介護になるまでの中間的な状態のことをいいます。これまでは、それはやむを得ないものとされてきましたが、近年の学術研究により、私たちの自己努力や相互の励まし合い、すなわち自助、互助により、フレイルの進行を戻したりかなり遅らせたりすることができるということが分かってきました。これを「フレイル予防」と言います。その方法は、端的に言うと、「栄養(食・口腔機能)」、「運動」、「社会参加」の三つの柱を包括的に我々の生活に取り込み我々自身が行動変容することなのです。
本来フレイルは病気ではないので、その状態は日常生活の中で自らが確認でき、自らの弱いところを治そうとお互いに励まし合うことを含めて自助、互助の分野において予防ができるものなのです。フレイル予防は、我々誰もが持つ願いといえ我々自身の問題ですが、自治体による住民の意識啓発や社会参加の場の提供などの活動が重要です。一方において、現代の我々の日常生活は、企業の提供する商品やサービスなくして成り立たないともいえます。つまり、企業の提供する商品やサービスが、フレイル予防に繋がるものであれば、フレイル予防は更に促進されることになり、産業界のフレイル予防に資する商品やサービスの提供が極めて重要となります。
神奈川県は、未病の概念の内容として全国に先駆けてフレイルの概念を取り込み、未病改善を推進してきましたが、国においてもヘルスケアサービスの健全な振興のための認証制度を含む業界ガイドライン等のあり方を示し、ヘルスケアサービスの中には、フレイル予防分野が含まれていることを明らかにしています。
このようにフレイル予防は国を挙げて取り組む重要な課題のひとつとなっています。
そこで、未病産業研究会において、フレイル分科会を設置し、行政とも連携しながら、参加企業がフレイルについて正しく学び、意見交換しつつ、今後期待されるフレイル予防に資する商品・サービスの開発に取り組むなどにより、フレイル産業を発展させる体制を確立し、超高齢社会日本を明るい活力に満ちた社会にすることを目指したいと考えます。
1.名称
神奈川県未病産業研究会 フレイル分科会
2.目的
行政とも連携しながら、参加企業がフレイルについて正しく学び、意見交換しつつ、今後期待される「栄養(食・口腔機能)」、「運動」、「社会参加」の三つの柱を包括的に我々の生活に取り込むフレイル予防に資する商品・サービスの開発に取り組むことなどにより、フレイル産業を発展させる体制を確立し、超高齢社会日本を明るい活力に満ちた社会にすることを目指す
3.活動予定
本分科会では、主に以下の活動を行います。
・フレイル予防に関する包括的な勉強
・フレイル予防に資する商品・サービスのフィールドワークに関する意見交換
・フレイル予防に資する商品・サービスのガイドラインに関する意見交換
未病産業グループ
電話 045-210-2715
このページの所管所属は政策局 いのち・未来戦略本部室です。