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更新日:2020年3月30日
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潮間帯から深海まで海洋全体に分布しています。
神奈川県で食用に獲れるナマコ類にはアカナマコ、クロナマコ、アオナマコの3種類があります。
砂泥域の多い東京湾ではクロナマコやアオナマコが、岩礁域の多い相模湾ではアカナマコが主に漁獲されます。
形態的な特徴や遺伝子研究によるとクロナマコとアオナマコは同種で、アカナマコだけ別種とされています。
海中のナマコの様子
1990年代に入って中国の経済発展とともに中国向け食材として価格が急騰したため、日本各地でナマコ漁が盛んに行われるようになりました。これに伴い、東京湾でもクロナマコやアオナマコを対象としてナマコ漁が本格的に行われるようになりました。しかし、獲り過ぎや貧酸素水塊(海水中に含まれる酸素の量が少なくなった状態のこと。夏季を中心に東京湾の湾奥部~湾央部の海底付近で確認されます。)の影響もあり近年は漁獲量が減少しています。
漁業者は資源の回復をめざして、漁獲量の制限、漁期の短縮、禁漁、種苗放流(適切なサイズになるまで育成したナマコを海に放すこと)などに取り組んでおり、本センターはこれを支援しています。
東京湾のナマコは干しナマコに加工されたのち、もっぱら中国に輸出されています。
漢字で「海参」と書くとおり、朝鮮人参のように滋養強壮、不老長寿、癌や風邪の予防などに効能があるとされ、中国では日本産ナマコは大変人気があります。特に、棘が多いほど価値が高いとされています。
企画研究部企画指導課
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