更新日:2024年10月29日
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次の審議会等を下記のとおり開催した。
神奈川県国民健康保険運営協議会
2020年12月16日(水曜日)14時30分から16時00分
開港記念会館 1号室
新田秀樹【会長】、大國一郎、川口福子、小林千惠子、菊岡正和、後藤知良、山畑智也、堀越由紀子、奈良﨑修二、吉原利夫
未定
医療保険課 南
会長
それでは次第に沿って議事を進めさせていただきます。最初の議題ですが、神奈川県保健医療部長の方から神奈川県国民健康保険運営方針案の諮問をいただきました。この諮問の内容につきまして、事務局の方からご説明お願いいたします。
事務局
(資料の1に従って説明)
会長
どうもありがとうございました。運営方針の素案についてはこれまで委員の皆様方からいただいたご意見とそれを踏まえて修正をした案が手元にあるわけですが、それについてただいまご説明をいただきました。
委員のご意見とその他の詳細はこの資料の1-1の方に載っております。今主なご意見は紹介いただきましたが、詳細は1-1になりますので、これをご参照いただければと思います。この全体につきまして、ご意見、ご質問等を承りたいと思いますので、挙手のうえご発言をいただければと思います。どうぞご自由に、よろしくお願いいたします。
少し資料等をご覧いただく、お時間を取らせていただきます。運営方針案、あるいは資料の1-1をもう一度ご確認いただいて何かさらに付け加えるものなどがございましたら、ご発言いただければと思います。どうぞ、お願いします。
堀越委員
東海大学の堀越でございます。38ページの、特定保健指導実施率目標等に関することで発言をさせていただきます。今県の方から、健康のリテラシーを上げると、病気の重症化等も結果的に防げるのではないかというお話がありましたけれども、もう一つ、頻回受診の問題、頻繁に受診を繰り返すという、そのことに関しても、やはり抑制効果があるのではないかと、いわゆる生活困窮の状況におありになる方たちの医療行動等を、観察させていただいている立場からは思っております。その意味で、保健指導というのは非常に重要かと考えております。
その関連でもう1点ですけれども、本学も、看護師、保健師の養成課程を持っておりまして、今の看護で学んでいる学生さんたちは、行政ですとか、地域のいろいろな健康づくりの政策に関わりたいという希望を持っている者はたくさんおります。しかしながら、保健師の資格を取ろうと思うときに、実習の受入れ枠というものが限定されておりまして、希望者が全員保健師の資格を取りに行けない実態があります。これは結局現場の保健師さんたちが非常にお忙しいために、実習生を受け入れ切れないということがありまして、結局悪循環といいますか、現場が忙しい。よって、実習生が抑制される。よって数が増えないというような、そういった循環もあるのかなというふうに思っております。今年はコロナで、ただでさえ保健師さんがその対応、感染者の追跡等で非常に苦しい状況でお仕事をやってらっしゃると思いますので、そうしたことも考えると、保健師さんの今後の育成ということについては、やはり何かこう抜本的なことを考えた方がいいのかなというふうに、この書類を拝見して思った次第です。以上でございます。
会長
はい、ありがとうございました。
非常に重要な国保の保健事業について、重要な役割を果たしている保健師さんの養成に関し、実習の受け入れ先も含めまして、その育成が大変なので、これについての配慮・支援ということも必要ではないかというご意見でございます。
国保運営方針自体はそのバックグラウンドの話かと思いますが、これについて、事務局で何か御意見等があればお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
事務局
貴重なご意見ありがとうございます。確かに、実習の受け入れ先の確保というのが、保健師の養成数に影響しているのではないかというご意見は、他でも頂戴しているところです。県ではそうした養成機関の実習受入先について、保健所設置市も含めまして、可能な限り受け入れる調整をしているところでございまして、引き続き、そうした希望のある学生さんが、実習を受けられるようにすることによって保健師の養成、確保に結びつけられるよう努めていきたいと思います。
会長
よろしいでしょうか。ありがとうございます。貴重なご指摘だと思いますのでそれを踏まえてお考えいただければと思います。他にいかがでしょうか。資料の1-1を拝見しますと、多くの委員の方から非常に活発なご指摘をいただきまして、かなりの部分を修文というような形で取り入れていただいておりますが、いくつかはなかなか文章化するのは難しいということで今後の市町村との協議の中に反映していきたい、或いはさらにその調整をしていきたいということを書いてあります。その辺も含めまして、ご発言・ご指摘をされた委員、或いはそれ以外の委員の皆様から、さらに付け加えていただけるものがあればお願いをしたいと思いますが、いかがでしょうか。
後藤委員
よろしいですか。薬剤師会の後藤です。39ページの、重複頻回受診者対策の実施目標の設定ですが、この前も意見が出たと思いますが、目標を設定して、実効性を高めるにはどうするかというところが、これだと読みきれないというのが一つあります。特に、アの2番目の丸ですが、実施率が低い市町村においても、達成可能な目標となるように設定するというふうに書くと、いかにも目標を下げて達成可能にするというようにも読めるのですが、これはいかがでしょうか。
会長
39ページの(ア)の2番目の丸の文言の表現が、ちょっと誤解を招くのではないかということかと思いますが、この点はいかがでしょうか。
事務局
はい。委員のご指摘の通り、確かにそういった面があることも考えられますが、まずはすべての市町村が一つずつクリアしていくという形で進めていければと思います。全く手が届かない目標の設定ですと、余計に意識が向いていかないというところがありますので、すべての市町村が必ず、上に上がる、底上げを図るという観点でこういった形での記載にさせていただいております。説明は以上になります。
会長
いかがでしょうか。
後藤委員
確かに○の一つ目を読むとすべての市町村ということになっているのですね。ですからそこまで含めて読み取りとれれば、そう誤解を生まないと思いますが、マル2だけ読むと、そういう、形にも読める。
会長
ここについては、何がしか修文された方がいいということですか。今後藤委員のご指摘がありましたので、実際の運用にあたりましては、別に低い目標でいいということではないという趣旨が伝わるよう関係方面とご協議いただければと思います。よろしくお願いします。
ありがとうございました。他にいかがでしょうか。最初の意見の段階では吉原委員の方からいろいろとご指摘をいただきました。それについては今回かなりご回答をいただいているようですが、吉原委員からさらに何かございませんか。
吉原委員
特にありません。こちらでご回答いただいた中で、今回の国保運営方針に反映されなかった部分もあるわけですけども、そこについてもぜひご留意いただいて、運営の方進めていただければと思っています。
会長
ありがとうございました。赤字解消の目標年次につきましては、理論的に言うとやはり早く解消して欲しいというところですが、先ほど話があったように、実際には市町村との協議の中で実現可能性を探るというようなところで、今の年次を入れていただいているかと思います。この運営方針が決まりましたら、まずはこれを必ず実現してもらって、さらに次にステップを進めてもらうということもすごく大事かと、私もご意見を拝見しながら思いました。
もうこれ以後、ご議論する機会はありませんので、文言の修正等、やはりこういうふうにしておいた方がいいのではないかというところがありましたらぜひここで、ご発言をいただければ。いかがでしょう。どうぞ、お願いします。
奈良﨑委員
初めて参加させていただいて、ちょっと理解していないところもあるかもしれません。意見といいますか、感想になりますが、神奈川県の黒岩知事のご指導で、未病対策ということで、かなり医療に対するいろんな取組を、いろんな方面でおやりになっていると思うのですが、今日のこの方針案を拝見すると、ところどころ未病予防、或いは未病対策ということが出てきていますが、未病対策が国保に限らず、県民全体への啓発活動であったりするので、国保そのものの運営と直接関係はないということなのかもしれませんが、せっかく神奈川でそういう取組を数年やっておられますので、国保の運営方針の中の、基本的な事項の中にでも、何かそういったものとの連動、予防対策も含めて、そんな言葉が出てくるのかなとちょっと期待をしておりましたが、見当たりませんでした。実際の運営にあたってせっかく色々な活動を進めていらっしゃるので、そういったことと、国保の中でのいろんな疾病予防活動だとか、健康増進活動を連動させていただければよいなというふうに思いました。
会長
ご指摘ありがとうございました。感想というお話でしたけども、非常に大事なご指摘だと思いますので、今のご指摘について、現段階で事務局の方で何かお話しできるようなことがあれば、ご発言をお願いします。
事務局
ご指摘ありがとうございます。事業で未病改善という言葉を使っていたり、私どもの施策も未病の改善を図る取組等、いろいろ行わせていただいておりますので、そういったことが冒頭でわかるような形で、基本的事項の考え方の辺りですか、少し加えさせていただく方向で会長とご相談させていただきたいと思います。
会長
ありがとうございました。よろしいでしょうか。ご意見が大体出尽くしたということで、答申の方向性についてご相談をしたいと思います。
事前に事務局の方で答申の案を用意してもらいましたので、それを配っていただけますでしょうか。
はい。今お手元にあるのが答申素案でございます。今日のご議論、ご意見を拝聴いたしまして、大きな、抜本的な修文、あるいは内容の変更に渉るようなご意見というのは特になかったかと思いますので、今日のご議論を踏まえて、若干の文章の修正は私の方にお任せいただければと思います。その点をお含み置きいただいた上で、基本的には特段大きな修正意見等はなかったかと思いますので、今日の案で概ね了解をしたいというふうに考えております。
ということで、お手元の答申案で、本文だけ読ませていただきますと、令和2年12月16日付けで諮問のありました、神奈川県国民健康保険運営方針の策定については、同意しますとして、次の条件を付してというところはとらせていただいて、基本的に同意します、と答申としてはおまとめいただく。その上で、若干の文言の修正を、今日のご意見を踏まえて私の方でさせていただければと思いますが、それでいかがでしょうか。よろしゅうございますか。
はい、では文書の作成の方は今日のご意見を踏まえて若干私の方で修正させていただくということでご一任いただければと思います。それでは、そのような形で、次の条件をつけてというところを取り、本協議会の総意としては、お手元の案で、答申をさせていただくということにいたします。ありがとうございました。運営方針につきましての審議はここまでとさせていただき、次の議題に移らせていただきたいと思います。
それでは報告事項に入りまして、報告の1、資料ですと2番になりますが、令和元年度の神奈川県国民健康保険特別会計決算見込み額の概要につきまして、事務局の方からご説明をいただければと思います。お願いします。
事務局
(資料の2に従って説明)
会長
ただいまの事務局の方からのご説明について、ご質問等がございましたら、ご発言いただければと思います。
吉原委員
ご説明ありがとうございました。歳入歳出ともに、当初予算と決算、それから、30年度決算と元年度決算の比較があるわけですが、それぞれの比較において、元年度の決算は、30年度、当初予算と比べてよかったのか悪かったのか、あるいは、30年度決算と比べて改善したのかどうか、その辺の評価がどうなのかということを教えていただきたいというのが一つ。併せて、この現年度の決算から、見えてきている、神奈川県国民健康保険の運営上の課題は何なのかといった点について教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
会長
ありがとうございました。いかがでしょう今のご質問について、事務局の方から説明をお願いできればと思います。
事務局
今、委員の方から2点、ご質問がありまして、まず一つに、決算の状況を見た、県としての評価ということでございますが、評価としましては30年度、元年度ともに安定的な運営ができたというふうに認識しております。その理由の一つには、やはり当初予算、市町村の納付金を決定するわけですが、そういった形で当初予算を組んだ時点から、実際の決算の状況を見たときに、財政運営のために基金を取り崩すということがなかった、という形で運営ができましたので、実際は2年間とも安定的に運営ができたというふうに認識しております。続きまして、見えてきた課題という点でございます。決算が終わって見えてきた課題としましては、やはり一つには、前期高齢者交付金という被用者保険者との負担の調整で交付を多額に受けているわけですが、この交付額というのが、どうしても大きい金額で増減いたしますので、その増減の見込みを誤ると、大きな財政運営の影響があるということになります。この辺り、かなり慎重に今後も対応していく必要があると考えています。
続いて決算の状況というよりは、今年度運営を行っての課題としましては、当然ですが今までは、一定程度医療費が見込みを立てる際に、過年度の状況に応じた形で立てるということで特段問題はなかったわけですが、今年度のコロナの影響を踏まえまして、受診控え、あるいは診療報酬の改定の状況等、そういった様々な不確定の要素が上がってきておりまして、来年度の見込みを立てるのがかなり困難な状況であります。そうしますと、当然ですが、来年度、運営していく中で、基金を活用することも念頭に置いた運営をしていくのか。それとも、そうならないような形で予算等を設定するのか、そういった様々な課題に対して市町村と協議をしながら、進めているというところでございます。説明は以上です。
会長
ありがとうございました。いかがでしょうか。
吉原委員
どうもありがとうございます。
会長
他にいかがでしょうか。よろしいですか。数字の話ですので、もし何かお気づきの点があれば、後程また事務局の方にお尋ねいただければというふうに思います。それでは次の議題に参りたいと思います。報告事項の2、資料で言いますと3になります。令和3年度、来年度、国民健康保険事業費納付金の算定ですね、これにつきまして、事務局の方からご説明いただければと思います。
事務局
(資料3に従って説明)
会長
ありがとうございました。ただいまの事務局の説明につきまして、ご質問、ご意見等ありましたら、また、挙手のうえご発言いただければと思います。よろしいでしょうか。
会長
1点だけ私の方から。先ほど算定式で二通りの月の取り方をするということで小さいローマ数字のi(ローマ数字の1)とii(ローマ数字の2)とありますけれど、この両方を計算して、当然結果が違ってくるかと思うのですが、実際にどちらを使われるかは、その結果を見て判断されるのでしょうか。
事務局
こちら計算については、i(ローマ数字の1)とii(ローマ数字の2)の両方のパターンを行っているのですが、採用する方としては、ii(ローマ数字の2)の新型コロナウイルスによる受診控えの影響を考慮した診療月を前年4月から今年の3月に変更したパターンを採用しております。
会長
わかりました。ありがとうございます。他によろしいでしょうか。はい、ありがとうございました。それでは個々の議事は以上ですが、改めまして本日の議題、議事全体を通じまして何か残されたご質問、ご意見等は、何かございますでしょうか。よろしいですか。
ありがとうございます。それでは、本日の、議事はこれですべてになります。最後に事務局の方から何かございますでしょうか。よろしくお願いします。
事務局
本日答申をいただきました運営方針の今後のスケジュールでございますが、12月中にいただきましたご意見等、答申を踏まえまして、運営方針を策定する予定としております。それをもちまして、1月に、運営方針を速やかにホームページ等で公表させていただきます。その上で、市町村に対して、今回、この新たな運営方針に基づく納付金の算定及びその結果を市町村へ通知することとしております。実際に国保運営を、この新しい運営方針に基づいて行うのは、4月からとなっております。以上です。
会長
ありがとうございました。それでは以上で令和2年度第2回の神奈川県国民健康保険運営協議会を終了したいと思います。本日は円滑な会議の運営にご協力いただきまして誠にありがとうございました。
このページの所管所属は健康医療局 保健医療部医療保険課です。