更新日:2024年5月24日
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災害時における人工透析患者支援
災害はいつ、どこで、どれくらいの規模で発生するかわかりません。災害の規模によっては、停電や断水といったライフラインの寸断や、交通機関への影響などが考えられます。また、透析治療を行っている医療機関が被災することも想定されます。
人工透析は継続的に実施が必要であることから、災害で治療を長期間受けられないと生死にかかわる場合もあります。
そのため、人工透析患者の皆様は、災害時において慌てず、落ち着いて行動ができるよう、平時から備えていただくことが重要です。
ここでは、平時からの備えについて、紹介します。
災害発生時には、いつも治療を受けている医療機関で透析治療を受けられるとは限りません。平時とは異なる環境で透析治療を受けなければならないこともあります。
他の医療機関でも透析治療を円滑に受けられるよう、各医療機関作成の緊急透析カードや県作成の緊急透析カードを日ごろから携帯しておきましょう。また、服薬状況を記載したお薬手帳を携帯しておくことも重要です。
なお、災害発生の混乱のなかで、緊急透析カードなどを持って避難できない場合も考えられます。最低限、体重(ドライウエイト)は覚えておきましょう。
災害発生時にすぐに持ち出せるよう、非常時持ち出し用に備品を用意しておきましょう。また、備品は玄関など持ち出しやすい場所に準備しておきましょう。
特に、透析患者の方は次の点に注意して用意しましょう。
〇 普段服薬している薬や緊急セット
⇒ 薬には1回でも飲まないと身体に影響が出るものもありますので、数日分用意しておきましょう。
〇 飲料水
⇒ 透析患者の方は、1人1日750ml程度(健康な人の半分)が目安となります。
〇 非常食
⇒ 透析患者の方は、たんぱく質や塩分、カリウムを控える必要があります。
これらの栄養素が調整された非常食を数日分用意しておきましょう。
〇 保険証のコピー
⇒常に最新のもののコピーを用意しましょう。
その他にも、次のようなものが考えられます。必要に応じて用意しておきましょう。
・現金や通帳
・携帯電話の充電器や充電用バッテリー
・携帯ラジオ
・懐中電灯
・運動靴
・着替え
災害発生時は、平時と同じ連絡手段が使用できないことが考えられます。災害発生時にどのような対応をとるのかを、日ごろから家族や親戚、知人、ヘルパーさんなど、身近な人たちと話し合っておきましょう。
(確認しておきたいことの例)
・透析治療を受けている医療機関の名前、連絡先(家族、関係者皆で確認しておく)
・自宅から一番近くに開設される避難所の場所(市町村の情報を確認する)
・避難場所付近の透析医療機関の場所(複数確認しておく)
・緊急時の移動の協力者(車を出してくれるなどの対応をお願いする)
・遠方に避難する場合に、身を寄せる避難所及びその付近の透析医療機関
県では、災害時に備えて、携帯用の「緊急透析カード」を作成しています。
自身の緊急連絡先や通院している医療機関、緊急時に透析医療を受けるために必要なデータ等を記入できるようになっていますので、ぜひ御活用ください。
人工透析患者は週に2~3回、血液透析を受けなければならず、災害時においても透析を受けられるような体制を整備する必要があります。
県では、災害時において透析患者を支援する際に必要とする透析施設関連情報及び後方関連情報等を、迅速かつ的確に収集及び伝達することを目的とした「災害時透析患者支援マニュアル」を作成しています。
災害時透析患者支援マニュアルでは、広域災害救急医療情報システム(EMIS)を活用して災害時における透析施設の情報を登録、収集するよう定めています。登録や閲覧には、広域災害救急医療情報システム(EMIS)への利用者登録が必要になります。
登録手続きをする場合は、広域災害救急医療情報システム(EMIS)登録票を、ファクシミリまたは郵送で医療危機対策本部室までご提出ください。
広域災害・救急医療情報システム(EMIS)登録票(PDF:93KB)
本県では、災害発生時に広域災害救急医療情報システム(EMIS)を使用した災害時医療情報伝達訓練を行っています。本訓練は、災害発生時における医療活動の支援を円滑に行うとともに、医療機関から応援情報等を迅速に伝達できる体制を確保するため、年1回の訓練を継続的に実施しているものです。(令和5年度は、令和5年9月4日~令和5年9月11日に実施しました。)
令和5年度 神奈川県と透析医療機関の災害時医療情報伝達訓練結果(PDF:91KB)
県では、人工腎臓保有状況等調査の結果を基に、県内の透析医療機関(人工腎臓保有医療機関)の一覧を作成しています。
神奈川県透析医療機関(人工腎臓保有医療機関)一覧(PDF:336KB)
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神奈川県健康医療局保健医療部がん・疾病対策課
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