更新日:2024年8月27日
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肝炎のことについて知ろう!
肝炎とは「肝臓に炎症が起きている状態」、すなわち肝臓の細胞が破壊されている状態を指します。
原因別に、以下のような状態に分けられます。
ウイルス性肝炎 | 肝炎ウイルスによる |
薬剤性肝炎 | 薬物や毒物、化学物質による |
アルコール性肝炎 | アルコールによる |
自己免疫性肝炎 | 異物を攻撃するための免疫系が自分自身を攻撃してしまうことによる |
日本では、肝炎の多くがウイルス性肝炎だと言われています。
ウイルス性肝炎とは、肝炎ウイルスに感染して、肝臓の細胞が壊れていく病気です。本来肝臓は再生能力が高く、例えば手術でその半分以上を切り取っても元の大きさまで再生できるほど丈夫な臓器ですが、この病気になると徐々に肝臓の機能が失われていき、ついには肝硬変や肝がんといった、再生すらも不可能な病気に進行してしまいます。
主な肝炎ウイルスには、A型、B型、C型、D型、E型の5種類があります。詳しい症状とそれを起こしやすい肝炎ウイルスの型は以下のとおりです。
慢性肝炎 |
B型、C型肝炎ウイルスによるものが多い。長期間にわたり軽度の肝障害が続く。徐々に肝臓が繊維化し、肝硬変や肝がんに至ることがある。 |
急性肝炎 |
A型、B型、E型肝炎ウイルスによるものが多い。急速に肝細胞が破壊されるために、発熱、全身倦怠感、黄疸などの症状があるが、自然経過で治癒することが多い。 |
劇症肝炎 |
急性肝炎のうち、症状から8週間以内に高度の肝機能障害を起こし、脳症などを来すもの。集中的な医学管理を要する。生存率は30%ほど。 |
なかでもB型及びC型肝炎ウイルスの患者・感染者は合わせて300万人を超えるとされており、国内最大の感染症とも言われています。
B型及びC型肝炎は血液を介して感染する病気ですが、
こんなことでは感染しません。
思い込みや過度の危機意識をもって行動してしまうことは、患者やその家族に対する偏見や差別につながり、人権上大きな問題となります。
差別や偏見をなくすためには、予防に関する正しい知識を持つことが必要です。そして、その知識に基づいて通常の日常生活を送る限りでは、感染をおそれる必要はありません。
参考に、厚生労働省のガイドラインを紹介します。
日常生活の場でウイルス肝炎の伝播を防止するためのガイドライン[PDFファイル/705KB]
高齢者施設における肝炎対策のガイドライン[PDFファイル/3.91MB]
保育の場において血液を介して感染する病気を防止するためのガイドライン[PDFファイル/1.49MB]
このページの所管所属は健康医療局 保健医療部がん・疾病対策課です。