更新日:2020年7月29日

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第18回(第2期第10回)水源環境保全・再生かながわ県民会議 審議結果

審議(会議)結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

第18回(第2期第10回)水源環境保全・再生かながわ県民会議

開催日時

平成23年11月7日(月曜日) 18時00分から20時30分

開催場所

波止場会館5階 多目的ホール

出席者【座長・副座長等】

堀場 勇夫【座長】、新堀 豊彦【副座長】

井伊 秀博、岩渕 聖、片山 幸男、加山 俊夫(代理出席)、北村 多津一、木下 奈穂、久保 重明、倉橋 満知子、木平 勇吉、小林 信雄、高橋 弘二、髙橋 二三代、田中 充、沼尾 波子、服部 俊明、林 義亮、増田 清美、柳川 三郎、湯川 裕司

次回開催予定日

平成24年3月下旬

所属名、担当者名

水源環境保全課調整グループ 担当者名 志澤、長谷川

電話番号 045-210-4352

掲載形式

  • 議事録

審議(会議)経過

(事務局)
定刻となりました。開会に先立ち事務局より何点かご報告いたします。
現在19名の委員にご出席いただいており、設置要綱第3条の定足数を満たしております。また、お手元に出席委員一覧を配付していますが、淺枝委員から急用により欠席との連絡が入っています。
なお、相模原市長の加山委員の代理として、佐久間環境経済総務室長さんにご出席いただいています。本日傍聴の方はおりません。
次に、お手元に当日配付の資料を5点ほどお配りしています。
先ほどの出席者一覧表の他、資料1-1「平成23年度市民事業交流会企画書」、資料1-2「水源環境保全・再生市民事業支援補助金交付要綱の見直し状況について」、資料4-3「点検結果報告書(平成22年度実績版)の総括(委員長試案)」、資料8「第13回県民フォーラム結果報告書」でございます。
次に、本日の議事の進行ですが、設置要綱第4条第4項の規定により堀場座長にお願いいたします。

(堀場座長)
それでは、ただいまから第18回水源環境保全・再生かながわ県民会議を開会します。
会議の終了予定は20時です。時間内に収まりますようご協力をお願いいたします。
議題(1)は「市民事業等支援制度」についてとなっていますが、沼尾委員長がまだお見えになっていませんので、議題(2)から始めます。

議題(2)事業評価ワーキンググループの検討状況について

(堀場座長)
それでは議題(2)の「事業評価ワーキンググループの検討状況」についてリーダーの木平委員より報告していただきます。

(木平委員)
資料2をご覧ください。
このグループは4月に「効果的な事業評価のあり方」について諮問されまして、その中間報告を8月1日に行いました。今回は、その後の検討結果を踏まえ、最終報告をいたします。
グループメンバーは淺枝、木平、林、倉橋、増田、北村、久保、高橋(弘)、柳川の各委員です。その他オブザーバー等で井伊、井上、岩渕、木下、小林、高橋(二)の各委員の参加をいただきました。
検討の経過ですが、第1回検討会は4月28日、その後第2回、第3回があり、中間報告を8月1日に行いました。それからその提案を実施した場合のシミュレーションとして、試行を2回行いました。そして第4回検討会で最終報告を取りまとめた次第です。
次のページをご覧ください。検討会および試行への参加者です。上から淺枝委員から柳川委員までが正式メンバー、井伊委員から高橋委員までがオブザーバー参加です。多くの委員からご協力をいただきありがとうございました。
「効果的な事業評価のあり方」について、委員会としては5つの課題とそれぞれの改善策を提案いたします。
第一は、県民会議委員の私たちが現地調査を行い、事業評価を行う事業モニターについて、まずどの現場にいつ行くかという年間計画を年初に立てる必要があるのではないか、という指摘がありました。そこで改善策として、モニターチームは、事務局から資料をいただいた後、年間に行うべき場所、実施日、目的などについて事前に決め、候補地の中から、重要性、県民の関心等を考えて、年間計画を作るということ提案いたします。その様式は後に載っております。
第二は、事業モニターの担当者と、その実施体制を整えることです。
これまでは公募委員と一部の関係団体委員で構成されていましたが、体制が十分ではなかったという指摘がありました。そこで改善策といたしまして、先ほど決めた年間計画に沿って、毎回の担当者を計画的に決める。そして公募委員を中心に自主参加も期待する他、有識者あるいは関係団体の方々にも積極的に参加していただくということを、提案いたします。
またモニタリングは年4回程度行っていますが、それぞれのモニターごとにチームリーダーを定めるとともに、必要に応じて有識者・現場責任者の参加を求めて実施体制を事前に整えるという提案です。
第三は、事業モニターの実施手順と評価方法を定めることです。
これまで、実施手順と評価基準を手探りでやってきましたが、必ずしも明確でなかったということで、改善策として次の5つのことを挙げています。
①事前の資料配付。資料をしっかり読んでから行く。
②事前の学習機会。担当者あるいは有識者から専門的な助言を受け、十分勉強してから行く。
③定型的な事業評価シートを用意して、現地で記入していく。
④シートは個人で記入しますが、それについて全体で討議をする。
⑤後日、その検討内容を参考に各人が評価し、事業評価シートを提出する。個人それぞれの評価を明確にしようということです。
第四は、事業モニターごとに報告書を作るということです。これまでも作られていましたが、必ずしも明確ではなかったという指摘がありました。その改善策として、提出された事業評価シートを整理し、事務局の協力を得てチームリーダーが報告書形式に沿って、報告書を作る。さらにそれをモニターチームのメンバーが確認後、責任者が県民会議の座長に提出するということです。
第五は、事業モニタリングの結果を反映させるということ。
事業モニターを今後の事業や計画に反映させていかなければいけないという提案です。その改善策として、
①県民会議の座長は、事業モニターの報告書を受けたとき、次のことを行う。すなわち、県民会議に報告する。そして報告の内容が、「点検結果報告書」や、「事業実施」や「PR活動」、「次期計画」などに反映するよう議論をしていくこと。
②報告書で問題を指摘された事業については、担当者に回答を求めてはどうか。
以上が5つの課題であり、それに伴う改善策の提案です。
最後の項目は、私たちグループは、事業モニターについての改善策を検討したわけですが、県民会議自体としての機能とか運営の検討も必要ではないかという指摘です。これについては、この報告書では出しておりません。
「事業モニター年間計画表」、「事業評価シート」、「事業モニター報告書」の3つの様式をここに試案として提案しました。
試行をやってみた結果、この案は事務局のご協力と県民会議委員の・・・があれば、間違いなくより効果的な事業モニターができるという感触を得ております。
11ページから38ページまでは実際の内容が記載されることになります。それから委員によっては必ずしも意見は一致しません。ですから委員の生の評価も付属資料として付けております。
これらをご検討いただいて、来年度あるいは今期からやっていくとよいというのが、ワーキンググループからの報告です。

(堀場座長)
ありがとうございました。
内容についてご質問やご意見、また、ワーキンググループのメンバーの方でなにか補足することなどありませんか。

(新堀副座長)
ざっと見た範囲ですが、事業評価に関する評価点には、相当バラツキがあるようです。5点をつけている方もたくさんいらっしゃるが、2点という数字がかなりたくさん出てきます。厳しい評価の方のご意見を伺いたいのですが。

(倉橋委員)
厳しい評価をした者として、今日、資料で出ています河川浄化対策のモニタリングでは、たまたま、わたしはこの川の近くに住んでおりまして、改修以前の川の様子を逐一見ていましたが、以前と比べても効果がないように思いました。ですから、効果が見られないということ、それから水源環境税でやるべきなのかということ、河川対策がなぜ必要なのかという疑問点がありまして、それで2点をつけました。

(新堀副座長)
いまの倉橋さんの意見に対して事務局の見解はいかがですか。

(事務局)
水質に効果がないというお話ですが、まず水質はBODを基準にしています。特にこの自然浄化対策は、水質改善効果がすぐに出ないということがあると思います。計測自体も年4回、基本的には2日間だけですから、調査結果の揺れもあろうかと思います。倉橋委員は、全体のところを見られていると思いますが、私も実際見に行きましたが、以前はコンクリート護岸だったものが、現在は自然浄化の形になっており、そこで住民等の活動も行われている状況を見れば、決して効果がなかったとは思っておりません。

(倉橋委員)
詳しく話しますと、この道保川はもともと水質がよい河川です。この水源環境税を使う前は、いわゆる国交省のクリーンな川づくりの対象になっていて、そのために改修工事をしていた川です。そのような流れのなかで、今回水源環境税を使ってやることになったわけですが、もとは生活排水もまったく入ってこない、大きな雨水も入ってこない、湧水だけの川です。だから水質は非常にきれいです。そういう、非常にきれいな川を改修工事した結果、一部ですが鯉がたくさんいて、非常に汚れていました。改修前と比べて逆に汚れているのです。それはちょっとおかしいと、わたしははっきり言いたいですね。
いろいろ事情はあるでしょうが、こういうことに市の担当者ももう少しきちんと対策をとって、クリアにしてもらいたいと思って2点をつけました。ほかの面でも効果がまったくないとは言いませんが、水質に対してはそういう評価をしたということです。

(木平委員)
ワーキンググループでは、方法とか形式について検討しましたが、来年からはこういう事業内容について意見が交わされるのではないか、という状況です。私はきっかけになると思います。

(事務局)
ひとつだけ追加させてください。いま水質の話がありまして、確かに県民会議の皆様から河川・水路整備事業については水質改善効果がよくわからないというお話がありましたので、第2期計画からは、河川・水路整備事業を実施する際は、あらかじめ水質改善効果の予測をしっかり立て、それをベースにしながら地域バランスにも配慮して整備をしたいと考えています。

(堀場座長)
この資料の河川整備事業の内容については、この程度とさせていただき、事業モニターの評価方法について議論したいと思います。評価方法については、今後はこういう形で運用したいというご提案だと思いますが他にご意見はございますか。

(岩渕委員)
方法はよいと思いますが、「必要な場合は担当者から市町村に回答を求める」という点について、どのような評価が出た場合に市町村に回答を求めるのか、また市町村に回答求める手続きはどうするのかなど、その辺の仕分けはどうするのでしょうか。

(堀場座長)
それは事務局からではなく、私からお答えします。
おそらく県民会議で今のようなやりとりがなされて、その上で、市町村に意見を言ったほうがよいという場合には、県民会議の座長名で意見を出すということは、ひとつの方法だと思います。具体的な方法は、またこの会議の中で議論して決めていくということになると思います。
それから、新堀委員が言われたように、評価が割れた場合はどうなるのかということは、運用上の議論ではないでしょうか。評価に5点と2点がある場合、2点があるからダメ、あるいは5点があるからよいとか、そういう場合の運用方法について議論していく必要があると思います。

(倉橋委員)
確認の意味ですが、客観的に見て2点と5点というバラつきがあったとすれば、5点は「評価する」でよいと思いますが、2点はなぜ評価しないのか、そこを見てほしいと思います。あえて2点をつけたという理由を市町村に見てもらったうえで、きちんと対策を講じていただきたいと思います。そういう点では、ワーキンググループの中でバラつきがあってもよいのですが、平均点で評価してもらいたくないと思います。

(堀場座長)
2点と5点をつけた委員がいた場合は、両方の意見を聴取して、全体でどういうふうにすればよいかを決め、情報をまとめた上で、座長名でその市町村に情報を発信することになると思います。
県民会議がどのくらいの権限をもっているかということについては、どこにも規定がございませんので、その都度の対応になるかと思います。
ほかにご意見ございますか。

(増田委員)
事業評価シートの27ページの資料で、たとえば、評価項目「ねらいは明確か」で、明確かどうかの評価が出てきますが、そこの「評価、疑問提起、改善示唆」に皆さんの主観が入りますよね。その主観によって評価は変わってくるのではないかと。
わたしもこのワーキンググループに入っていたの、実際の現場では、まだ評価シートを使っておりません。評価項目はすごくわかりやすいですが、各委員のものの見方、感じ方が違うことにより、評価が分かれてきますので、ここでひとつズレが出てくる可能性があるのかな、と思いました。

(堀場座長)
この問題は2段階になっています。ルール上、評価項目はこの程度にするのかという問題と、評価結果についてどのような調整をするのか、しないのか、5点や2点の場合にどうするのか、という問題が起きると思います。
実際にこの評価シートを使われるのは、現在の県民会議委員ではなく、次期委員の方たちになります。その方たちのご意見も伺わなければならないと私は思っております。
そこで、ひとまずこれは座長に預からせていただいて、次期県民会議の新委員が決まり次第、その方たちに引き継ぐのが一番よいのではないかと思います。今期の委員が次期県民会議の活動を縛るというのは、また問題であろうと思いますので、どうやって評価するのかという議論は新委員も交えて決めた方がよいのではないかと思います。
おそらく、今のようなご意見が出ると思いますので、今期委員の責任においてここまでやりましたので、これを次期委員につなげるというような形でいかがですか。

(新堀副座長)
そういう方法でよいかと思います。

(久保委員)
あくまでもこれはひとつの叩き台で、これからいろいろ考えていかなければいけないと思います。特に自分でやってみてわかるのですけど、総合評価は非常に難しい問題があります。バラバラな意見を最終的にどうやってまとめるかは大きな問題だと感じました。
ただ、皆さんの意見がいろいろ出てくるのは非常によいことと感じました。これからこれをどう料理して、総合的なものを県、市町村等にお出しするか、もっと議論してまとめていく必要があると思います。
できればこのままで通していただいて、こういう叩き台でやらせていただいたほうがいいのではないか、というのが私の意見です。

(堀場座長)
誤解のないようお願いしたいのですが、受け取ったものはあくまで資料ですので、これで決定ではありません。それは明言しておきます。
それから各委員、ワーキンググループの委員、あるいはオブザーバーの委員の方々が非常に悩みながらよいものを作っていただきました。その思いも込めて、次期委員にこういうものを引き継ぎたいという提案をし、必要ならば部分的に手直しを行い、次期県民会議に資料としてお渡しする。そのような資料を作るということでいかがでしょうか。

(高橋(弘)委員)
河川・水路の自然浄化対策の事業モニターの責任者のお話がありましたが、まとめとしていえるのは、いろいろな見方があり、一律に点数だけで評価できないということです。
また、事業モニターの参加者には専門家もいますけども、一般県民の立場からという方もいますから見方がまったく変わってくるところがあります。たとえばBODで出ていますが、モニターに行ったときは、ちょうどその前日あたりに大雨が降って川が真っ白に濁っていました。それだけを見たら、「これ、自然浄化なのに、なんで浄化しないの」というふうに受けとられます。その逆が、倉橋委員のように地元で昔から見ている方の厳しい意見です。
点数の評価はもちろん大事ですが、いろいろな意見があるということで、その添付された資料も含めて、評価していただければと思います。

(高橋(二)委員)
今回の相模原市のモニターへの接し方はとても良かったと思います。今回、相模原市がこれだけの資料を提出され、とてもいい事前勉強会ができて、素人でもわかるようなモニターができました。
これまで多くのモニターをしてきましたが、我々一般県民から見ても「こんなことにお金使っていいのかな」という問題の多いところもありました。ですから、市町村はそれだけのお金を使うことを安易に決めてほしくないというのが、わたしたちの思いでもあります。借り置きが2年も続いているような土地を見ると、ほんとに情けなかったので、できるだけ多くを学んで、自治体の取組にも一石を投じたい思いがありました。

(堀場座長)
点数だけでは評価できないので、備考欄に入れるか、自由記述にするか、そういう方法も必要かもしれませんね。そういう意見が出たということでよろしいでしょうか。
叩き台として今回作成したワーキンググループの報告書を用いて資料を作成し、それについて次回県民会議で引き継ぎ、その上で内容を検討し、最終決定をする。そういう段取りで進めたいと思いますがよろしいですか。

―各委員了承―

(堀場座長)
ありがとうございました。ご意見がなければ次に進めます。

議題(3)情報提供等ワーキンググループの検討状況について

(堀場座長)
それでは議題(3)「情報提供等ワーキンググループの検討状況」に移りたいと思います。柳川委員からご報告をお願いします。

(柳川委員)
ご報告します。
第1回から第3回まで検討を重ねてきました。内容は別紙のとおりです。優先度として、情報提供の中心的な事業である「県民フォーラム」及び「しずくちゃん便り」を重点的に見直す方向で検討を行いました。今後各作業チームで具体的な内容をさらに詰め、対応を検討していきたいと思います。
また、改善に伴う事業の見直しにあたっては、県民会議および事務局の負担を考慮し、業務量の増を伴う場合は、既存事業の縮小も検討しています。
2ページの「6県民会議と県の役割分担」では、当面、現行の役割分担を継続することとしていますが、県民会議と県の事業で重複する部分(地域の普及活動、メディアによる広報等)については、役割分担の再整理を行うとしています。
なお、先ほどまでの議論のように、事業モニターの充実強化に伴い、県民会議委員の大幅な負担増が見込まれる場合は、県民フォーラム等の事業については、県民会議委員が企画への参加や意見を述べる機会を担保したうえで県に移管することを改めて検討することで、進めていきたいと思います。
次に、4ページをご覧下さい。県民フォーラムについては、県民会議の中でも指摘がありましたが、企画から開催するまでの期間が短いという課題について検討を進めていきたいと思います。そしてフォーラムの集客力の弱さや、高齢者の参加が大半を占めているという現状に対して、若い人を含め、より幅広い年齢層が集まるようにしていきたいと考えています。先般、倉本先生のすばらしい講演等を含め、大規模フォーラムが行われたわけですが、このようなことも検討していくとともに、新しい方法としては、鉄道の駅の活用も企画検討していくこととしています。
また、いろいろな事業で使うことのできる着ぐるみや、キャラクターグッズを製作して視覚に訴えるPRを行うとか、また3大新聞や、地域のコミュニティー誌への広告掲載などについて、実現の可能性を検討していくべきとしています。
県民フォーラムについては、これまでプログラムが固定化していまいしたので、これを変えるため、いろいろなところで行われているミニフォーラム的なものを取り入れたいと考えております。たとえば、先ほどの駅でのカフェ方式や図書館、さらには市の他の行事への参加など、実現に向け、できるだけ前向きに進めていきたいと思います。
また、県民フォーラムはこれまで、フォーラム自体の評価を行っていませんでしたが、評価を加えるということも進めていきたいと思います。
それから県民フォーラム意見の施策への反映については、すでに仕組みができておりますので、対応済みではないかと思います。
次に、「しずくちゃん便り」については、もっとPR効果が高い配布先を検討すべきということで、私も配布から一か月後、二か月後でどのくらい関係機関に残っているかを目で見て確かめていますが、残数が多いのが実態です。ですから配布する方法をもう一度検討し直す時期にきていると考えます。
今回、第23号が10月28日にできあがりましたが、デザインの充実について、広報という面だけでなく、学生のリポーターを募集するとか、あるいはそれなりに力のある人たちに担当してもらうとか、バラエティに富んだ取り組み方を進めていくとよいと思います。検討会ではそういう意見が出ましたが、私は毎号よく検討されて、充実化が図られていると思います。
5ページの市民事業支援制度では、市民事業の一般県民へのPRなどについて、専門委員会での検討を要望したいと思います。
次に、「その他」として、県が作成したDVDが非常によくできておりますので、私たち各委員が率先して活用、普及を進めるべきだと考えています。
また、もっとメディアの活用を検討する、あるいは県のホームページのアクセス件数を増やす方策を検討する、あるいは関係団体等に森林や河川の整備の技術などの情報を発信してもらうなど、水源環境保全の取り組みが進化するような方向を検討していけたらよいと思います。
いろいろ申し上げましたが、現状を否定するのではなく、現状を肯定しながらさらによりよい県民への情報提供、意見集約を進めることが、効果的だと考えます。
以上です。

(堀場座長)
ただいまの情報提供等ワーキンググループの報告について、ご意見があればどうぞ。

(増田委員)
最終報告に対してというのではなく、まず県民フォーラムや「しずくちゃん便り」などの広報以前の問題として、水源環境税のような、生活に痛みを伴わない金額のものは、日常生活の中であまり意識せず過ごしてしまうことに問題があると思います。自分たちの収入から引かれていることが5年たってもほとんど知れ渡っていないという現実をクリアしないかぎり、情報提供をいくらやっても関心が集まらないと思います。だからまずは、「県民の皆さんが月々これくらいの税を支払い、こういうふうに使われているんだ。」という広報の仕方を考えないかぎりは、事業モニターで「こういうことやってきました。ああやってきました。」といっても、それはごく一部の関係者だけにとどまってしまうのではないかと思います。非常にもったいない気がします。
次期県民会議では、そういうところも考えていただくということで、先ほど出てきた着ぐるみやキャラクターグッズという意見がありましたが、ひとつの例ですけど、10月30日にJFEスチールが、川崎市とタイアップしたお祭りがあり、子供や若いお母さんがたくさん来ていました。そこに神奈川県警がきていて、白バイに乗るなどして子供たちの関心を引いていました。そこにも未来を担う人たちに周知すると書かれていたのですが、そういう場を利用すれば、着ぐるみなども効果があると思います。
あと配布先については、たとえば県民センターではレターケースに入れています。400団体ぐらい登録されていますが、レターケースというのは、意外とどんどん捨ててしまいます。それよりも9階や10階にあるフリースペースに平積みする方が、まだ効果があると思います。新しいことを考えるより、見直しによってひと工夫、ふた工夫することを考えた方がよいのではないかと思います。

(高橋(二)委員)
先日、私も10月30日に「自然再生シンポジウム―見えてきた丹沢再生―」に行ってきました。小さいお子様から大学生、高齢な方まで大勢来ていました。
ああいうところには、丹沢に関心をもつ人が集まっているのですね。活動している会の発表があるということで、あれだけのチームが集まっている。そういうところで県も一緒になってこのように税金を使ってやっているというPRということで、「しずくちゃん便り」でも配るとわかりやすいし、市民事業にほとんどつながっているグループでしたが、これからやりたいという方にもPRになると感じました。参加者の多さと、年代がバラけていたのが、県民フォーラムとは違うなという印象でした。

(堀場座長)
それでは、事業評価ワーキンググループの取扱いと同様に、こちらの方も次期県民会議に引き継ぎ、内容を検討していただくという形でいかがでございますか。

―各委員了承―

(堀場座長)
では、了承のもとに進めさせていただきます。

議題(1)市民事業等支援制度について

(堀場座長)
それでは沼尾委員がお見えですので、議題(1)「市民事業支援制度」について、ご説明をお願いいたします。

(沼尾委員長)
ご報告させていただきます。
まずは資料1-1をご覧ください。前回の県民会議において、毎年秋に開催している市民事業交流会について、例年どおりでよいのか、実際に山や川に行って実習形式のような形での交流会というのも考えられるのではないかとのご意見をいただきました。
これについて市民事業専門委員会で検討し、今年度の秋については、団体の事業報告は文書として県に出していただき、交流会については、これとは切り離す形で、現地での研修を企画しました。
日時は11月27日の9時半から14時ごろまでです。会場は「やどりき水源林」を予定しております。
具体的には、森林整備と水質調査の研修で森林整備30名程度、水質調査10名程度を考えています。雨天の場合は座学ということで、場所を変えて、それぞれの講師の先生に講演をしていただき、話を聞きながら意見交換・反省会をするという企画です。基本的には補助を受けている団体の方に参加をお願いしていますが、県民会議委員の皆様も、ぜひチェーンソーの使用法などを学びたいという方がいらっしゃいましたら、ご参加いただきたいと思います。
それから、次期5か年における市民事業支援補助金のあり方については、市民事業専門委員会で検討し、前回報告をさせていただいたような形で県の方に提案させていただきました。それを受けて、県がどのような対応をされたかということにつきましては、水源環境保全課からご説明いただきたいと思います。

(事務局)
それでは、市民事業等支援制度の見直しについて事務局から説明させていただきます。
その前に先ほど沼尾委員長からお話があった交流会ですが、県民会議の皆様で、ぜひ体験したいという方がいらっしゃいましたら、事務局までメール等でご連絡ください。
それでは事務局から資料1-2の説明をさせていただきます。
本年度につきましては、「1見直しの経過」に記載しましたように、現在、補助要綱の見直しを行っておりますので、その状況をご報告します。
「2見直しの趣旨」ですが、現行の交付要綱では、支援内容・メニューが一律であることから、市民活動の定着を目的とする定着支援と団体のスキルアップや自立化を目的とする高度化支援の2つの支援部門を設定し、団体のレベルに応じた支援を行うこととしております。
「3県民会議からの改正に関する主な提案」につきましては、(1)補助部門の新設ですが、ア定着支援部門、イ高度化支援部門の2つの補助部門を新設します。
(2)補助対象事業の改正は飛ばしまして、(3)補助期間の改正ですが、改正案では定着支援部門で3年、高度化支援部門で5年としています。
(4)補助金の算出方法及び限度額の変更ですが、ア現行制度では特別対策事業区分と資機材購入の補助率が10分の10となっています。これは現在、県と市町村が特別対策事業に支出する場合には全額水源環境保全税を充当していることから、団体への補助率も10分の10としています。
一方で普及啓発・教育事業区分と、教育研究事業区分については、特別対策事業に直接該当するものではありませんので、県が実施している標準的な補助率2分の1となっています。
次に、イ改正欄をご覧ください。定着支援部門については、定着を図るため、現行の特別対策事業区分と資機材の購入の他、普及・教育、調査研究の補助率も10分の10としています。また資機材の購入については、現行では特別対策事業に必要なものについて認めていましたが、普及・教育、調査研究でも対応できることとしています。
高度化支援部門は、団体の自立化を図るため、すべての事業区分で補助率を下げておりますが、限度額については、定着支援部門の2倍という形にしています。
次に「4県の調整状況」ですが、現在、補助要綱の見直しを庁内で行っておりますが、特に定着支援部門における普及・教育と調査研究の補助率10分の10について、県の標準的な補助率が2分の1であることから、それらの整合をはかる調整において、難航しており、市民事業委員会の皆様に非常にご迷惑をおかけしております。
そこで普及・教育と調査研究の補助率10分の10を実現すべく、事務局が考えた対応案が3ページにあります。
「2制度改正案」の(案の1)をご覧ください。「制度の概要」に記載したとおり、定着支援部門での普及・教育と調査研究において補助率10分の10を実現するため、10分の10補助事業と、2分の1補助事業とに分けることを考えております。4ページ参考資料をご覧ください。
「1補助率10分の10事業」は、特別対策事業に該当する事業としていますが、たとえば「ア森林の保全・再生事業」では、間伐・枝打・下草刈り等、「イ河川の保全・再生事業」については、河川の直接浄化対策など、「エ普及・教育」と「オ調査研究」については、12の特別対策事業に関するものとしています。
これらは先ほど言いましたが、県、市町村が実施する場合、全額水源環境税を手当てすることから、団体の場合にも補助率は10分の10としております。
これに対し、「2補助率2分の1事業」は12の特別対策事業以外の水源環境保全・再生に資する事業としています。
たとえば、「ア森林の保全・再生事業」では、間伐材の利活用、「イ河川の保全・再生事業」では、河川の美化対策、「エ普及・教育」と「オ調査研究事業」では、特別対策事業以外の保全・再生に資するもの、これらは県の通常の補助率2分の1としています。
このように、「3補助イメージ」にあるとおり、定着部門及び高度化部門それぞれに特別対策事業に該当する補助率10分の10事業と、特別対策事業以外の補助率2分の1事業が混在する形になっています。
この場合のメリット、デメリットにつきましては、資料の3ページをご覧ください。
「2制度改正案」のメリットは、補助率等が報告書の趣旨に沿った制度設計になる、あるいは補助率等に差を設けることで、ステップアップの考え方が明確になることなどです。
これに対し、デメリットは、10分の10事業と2分の1事業を切り分けることが難しく、混乱が生じる可能性が大きいことです。あるいは団体にとって制度が複雑でわかりにくい、また、審査が非常に煩雑になるなどです。
そこで(案の1)のデメリットに対応するものとして考えたのが、(案の2)です。定着支援部門を現行と同じ制度設計とし、高度化支援部門については、補助上限額を定着支援の2倍にしています。
この場合のメリットは、団体にとってわかりやすくなる、審査が容易になる、あるいは補助限度額に差を設けるので、報告書にあるステップアップの趣旨を活かせるなどです。
一方、デメリットですが、補助率について報告書に沿った制度設計ができない、またこのため定着支援と高度化支援の分けが補助上限額のみとなり、(案の1)に比べ、ステップアップの考え方が曖昧になるといった点です。
なお(案の2)の場合、「3普及・教育、調査研究にかかる資機材の購入費についての検討方向」にありますが、本体の補助率が2分の1ですので、この部分の資機材の購入についても補助率は2分の1ですが、資機材は特別対策事業に該当する事業のみに使用される場合には、定着支援部門では補助率を10分の10にするなど、工夫を実施したいと考えています。
以上が現在事務局で検討している(案の1)と(案の2)ですが、事務局の意見は、(案の1)では庁内調整がかなり困難な状況にあり、報告書に沿った補助率は適用できませんが、報告書のステップアップの趣旨を生かした(案の2)の方が適当ではないかと考えています。
最後に、5ページの資料は、前回県民会議で報告した資料を、(案の2)の内容で修正したものです。こちらは、前回お見せしていますので、説明は省略させていただきます。
事務局からの説明は以上でございます。

(沼尾委員長)
前回の県民会議から時間が経っていますので、簡単に補足をさせていただきます。
資料の2ページ、「(3)補助期間の改正」ですが、補助のメニューは①特別対策事業(間伐や、河川の保全・再生事業等、直接市民が行っているもの)、②学校教育や、教育プログラム等を行う教育事業・普及啓発、③調査研究の3種類からなり、①特別対策事業の補助期間は最長5か年、かつ100%の補助ですが、②普及・啓発、教育プログラム、③調査研究では、最長でも2年、かつ補助率は2分の1であり、団体の皆様からは使い勝手が悪い、5年間出せないのかとか、補助率も10分の10出せないかなどのご意見をいただいていました。
他方、団体の方たちにステップアップしてほしいということで、今回、市民活動定着支援と、高度化支援という2段階でステップアップしていく形で、補助率や補助金額の上限を2段階方式にまとめました。
私どもとしては、第1ステップについては、特別対策事業、普及・啓発、教育、調査研究すべて、10分の10の補助率にしてほしいという報告書をまとめましたが、県では他の施策同様2分の1ということで、ここだけを例外的に10分の10にはできないということです。
そこで事務局でまとめているのが、特別対策事業に関係する調査研究と、そうでない調査研究とを分けて、特別対策事業に関係するものについては10分の10、そうでないものは2分の1という分け方です。
ただそうなると、それは調査研究だけではなくて森林の保全・再生と河川の保全についても、特別対策事業にかかるものについては10分の10だが、そうでないものについては2分の1と、すべてその整理で分けなくてはいけなくなります。
そうすると今度は、間伐材・枝打ちについては10分の10でも、間伐材の利活用で炭焼きをしますとか、椎茸のほだ木を作るということについては2分の1しか補助は出せなくなります。
このように、すべての補助に関して特別対策事業に「資する」ものかどうかを仕分けて再整理をしなければいけなくなってしまうことから、ひとつのやり方として、半分しか出ないものについては、補助金額の上限を引き上げることで、対応を考えることはできないだろうかということで、前回市民事業専門委員会でそういうご説明をいただいたところでございます。
市民事業専門委員会を臨時で開催することができなかったので、市民事業の各委員に事務局から説明していただいて、(案の1)、(案の2)があるが、厳しいのであれば、(案の2)ということもありうるのではないか、ということでご意見をいただいたところでございます。

(堀場座長)
ただいまの説明について、ご意見、ご質問はありませんか。

(林委員)
補助率10分の10、あるいは2分の1、県の他の補助事業あるいは調査・研究事業との整合性といわれましたが、もうちょっとわかりやすく教えていただけないか。

(事務局)
県の補助事業でいいますと、NPOの補助金が3件ありますが、そちらについても、補助率は2分の1でやっております。このように通常の補助ですと、2分の1あるいは2分の1以下ですので、市民事業支援補助金だけを水源環境保全・再生の事業だから10分の10でやるということについて、庁内全体の補助事業との整合性を図るのが非常に困難だということです。

(林委員)
わかりました。

(堀場座長)
ご提案の内容は、したがっていろいろ検討した結果ということです。

(柳川委員)
第2期に向けて市民事業支援補助金について、先の県民会議のときに、概ね資料の2ページ、(4)のお話が出ていました。私は委員として、それが公にされるということは、すでに内諾を得たものと思っていましたが、3ページ、5ページを見ると、従来と同じ2分の1となっており、市民事業支援補助金を利用している団体の思いは通じなかったということになります。
私はこういう補助金制度においては、補助金を出す側と、利用して頑張っている市民団体との両方の意見が相まって進んでいくものだと考えていましたが、この3ページ、5ページの方法で24年度に向けての見直しは進んだと、考えざるを得ないということですか。

(事務局)
確かに本来、報告書が上がる前に庁内で調整をするのが、一番よかったと思いますが、県も、今回の報告書を基に、細かい補助要綱等を作りまして、それをもとに動いたという経緯もあり、県の方もなかなか判断できないという状況がありました。

(堀場座長)
私の聞くところでは、最大限の努力はしたと。県の補助事業の補助率2分の1というのは、それなりの理由があるわけです。それに対して10分の10という補助率を適用するには、逆に言うとそれなりの理由が必要ということです。
受ける方の思いは十分わかって調整しているわけですが、補助率10分の10というのは、県の事業を肩代わりする、ある種の委託事業に近いものです。しかしこの市民事業支援補助金は委託ではありません。要するに県の事業をやってもらっているのではありませんので、ここに10分の10を補助するというのはなかなかできにくい。県の他の補助事業は2分の1ですので、その線引きが難しいということです。
市民の要望を聞かないということではなくて、他の補助金が2分の1なのに、ここだけを取り出して、ある種の目的税があるからという理由だけで10分の10にするというのはなかなか通らない話だと伺っています。

(柳川委員)
私も2分の1という補助率はとても変えられないとずっと聞いていましたので、2期目で10分の10になるのはすごいクリーンヒットを企画されたなと、拍手喝采でした。
多分、補助金をお願いしている団体の責任者も、ダメだったものがなんとかなったと、ありがたく感じていたのが、元に戻るということで、じゃあなんだったのかと、ぜひこれからはそういうことがないようにしてほしい。夢をもたせて元に戻されるというのは、今回だけにしてほしいと思います。よろしくお願いします。

(宮﨑水・緑部長)
結果的にこういう形になったのは非常に残念ですが、県の方の理由としましては、たとえば補助金制度というのは国にもありますけど、台風があって災害があった場合など、あるいは激甚災害でも、10分の8から9というのが、最大限でありまして、10分の10というのは、先ほどお話がありました県の事業の肩代わりをするのとまったく同じものになってしまいますので、この部分の考え方はなかなか崩し難いということで、お詫びを申し上げるしかないだろうと思います。
ただ、全体の事業を少し膨らませて、実質ステップアップできるような案も作りましたので、その部分もぜひご理解いただければと思います。

(沼尾委員長)
あと1点補足をしますと、普及・啓発、教育、調査研究について特別対策事業に資するものなら10分の10、そうでないものは2分の1という仕分けができれば可能性はあるとのご意見をいただいたのですが、市民事業専門委員会の委員の方で、そうしてでも10分の10を出すべきだという意見と、実際審査でそういう仕分けをすぐにできるだろうか、相当もめるだろうと。その場合、明確な線引きがあれば、団体側にとっても審査側にとってもクリアですが、曖昧なものになった場合、かえってこの制度に対する信頼性が失われる、あるいは非常に煩雑な制度になって利用しづらくなってしまうということで、これは見送りたいと申し上げた経緯がございます。
ただ夢がないかというと実はそうでもなくて、3ページの下のところにありますが、普及・啓発、教育、調査研究のなかでも、資機材の枠というのを設けてはどうかという話になっています。
たとえば都市部の人、あるいは子供たちを山に連れていって、間伐とか枝打ちの体験をするとき、いろいろな資機材が必要になることがあります。それは直接山に行ってやる場合と、普及・啓発でやる場合と両方あったとしても、ある種の森林の保全・再生の間伐・枝打ちに関わるものなので、特別対策事業に該当するということで、補助率を10分の10、高度化支援にあっては10分の8でやれるのではないかと。
こういう形で、これまでなかったような、普及・啓発、教育、調査研究についても、資機材部分も10分の10でやれないかということを、いま検討していただいているので、まったく成果がなかったわけでもないということです。

(堀場座長)
他にご質問のある方はいますか。

(久保委員)
実際、調査研究以外のところでは、ボランティアでやると金額が大きくて、団体は結局2分の1を負担できない。だからそういう苦しさはあるなと。
しかし、今、説明があったように資機材の部分で大分カバーしてくれているということで、これは救いがあるというふうに感じています。
確かにいろいろなしがらみがあって、10分の10は出せないというのも理解できますし、資機材のところでは配慮してもらっています。資機材のお金は結構出ていきますから、その辺をカバーしてもらえれば、2分の1については仕方ないのかな、というのが私の意見です。

(柳川委員)
支援終了後のステップアップ対策の考え方について、5ページの一番下に出ておりますが、私は非常に当を得たいい施策だと思います。ボランティア基金21や、協働事業による展開の「みろく山の会」の関係や、「NPO法人かながわ森林インストラクターの会」の関係等を含めまして、例えば、事業モニターに行っても、NPO等ができる仕事の分野が結構ありそうだということが委員の中で出ていましたので、より高度な技術をもった人たちの集団がこういったことで、活動の輪が広がることは、非常にいいことだし、当を得ていると思いますので、ぜひこの分野の拡充について、お力添えをよろしくお願い申し上げたいと思います。

(堀場座長)
今後、より使いやすい方向でということを前提として、現段階ではご満足いただけない部分や、なんとなく後退したという印象を受けられた委員もいらっしゃると思いますが、評価できるところはした上で、第2案の形でいきたいと思いますがよろしいでしょうか。

―各委員了承―

(堀場座長)
なかなか難しいところもあるかと思いますけれども、この先もよろしくご検討お願いします。それでは、県民会議としては第2案を提案したいと思います。

議題(4)施策調査専門委員会の検討状況について

(堀場座長)
次に、議題(4)「施策調査専門委員会の検討状況」について、田中委員長からご説明願います。

(田中委員長)
資料4-1から4-4になりますが、概要について説明し、ご意見をいただきたいと思います。
先日、10月28日に施策調査専門委員会がございまして、主として点検結果報告書、これは毎年度作っているものですが、これについての審議をいたしました。
当日の施策調査専門委員会では、点検結果報告書について、たとえば記述の仕方、あるいはまとめ方などについて多面的にご議論いただきました。これは今回の報告書の作りには少し反映が難しいのですが、特に第2期5か年に向けて、調整あるいは更新すべき点についてご意見をいただきました。
そこで今日は具体的な課題として資料4-1をご覧ください。これは22年度実績版ということで、平成22年度の実績を中心に点検結果報告書をまとめています。そこに書いてありますように、ほぼ前年度の形を引き継ぐことになると思います。
つまり、基本的には事業の実施状況とモニタリング結果を踏まえた上で、事業モニターあるいは県民フォーラム等の意見から、これを評価し、総括するというスタイルです。
具体的な内容は、資料4-2をご覧ください。「はじめに」のなかで趣旨が説明されています。次に、点検結果の見方、そして具体的な事業ということで、「水源の森林づくり事業」から「丹沢大山の保全・再生」、「渓畔林整備事業」、「間伐材の搬出促進」、「地域水源林整備」など12の事業について、進捗状況と事業モニターからのコメントを踏まえて、まとめるという形でございます。
それから13は「12の対策事業の総括」ということで、特に経費面や執行面、あるいは県民フォーラムの意見などが入ります。
次に、「各事業の点検結果」の1-1ページをご覧ください。内容についてはもう少し検討することになりますが、「水源の森林づくり事業の推進」ということで、構成については、従来同様「ねらい」「目標」「事業の内容」等で、これらについては基本的に第1期の実行5か年計画から抜粋することになります。
次に、1-3ページの5には、具体的な事業の実施結果を記載しています。確保事業、整備事業、森林塾について、それぞれ22年度の確保面積、整備面積、研修者数などを記載しています。それから1-5ページでは、5か年計画の進捗状況について、例えば、確保事業なら90%まできているとか、進捗率を%で表しています。
7は、予算執行状況ということで、当初の5か年計画の予算がどこまで執行されたかということを表しています。
8は、進捗状況から見た評価で、数値目標を置いている場合にはABCDで評価します。
9、10は本事業に関するモニタリングということで、事業の実施結果、あるいは実施効果について現地の状況を踏まえて整理しています。
また、11は事業モニター、そしては、12は県民フォーラムの意見を整理し、13に総括として、全体のまとめを入れる構成になっています。
なお、【参考】については確定版では削除します。参考までに前回の報告書の内容を記載しています。
以下、各事業について同様のスタイルで構成しています。全体の概要については前回の県民会議でご報告したとおりでございます。
次に、資料4-3をご覧ください。見比べていただくとよいと思います。
たとえば資料4-3の2~3ページですが、これが先ほどの資料4-2の1-10ページの総括にあたります。各事業についての総括を委員長試案としてまとめています。
1(1)水源林の確保・整備事業については、5か年の目標に対し、確保事業は90%、整備事業は88%に達しており、計画どおり着実に進捗していることなど、ポイントを箇条書きにしていますが、このような内容を踏まえて、まとめたいと思っています。
(2)森林塾事業(人材の養成)も同様で、多彩な森林づくりや間伐材の搬出促進に向けては林業労働力の確保が必要不可欠であること、平成22年度までには、森林体験コースで延べ58人、演習林実習コースで延べ32人が終了していることなどをまとめています。
県民会議の皆様には、この箇条書きにしたポイントを見ていただいて、本日あるいは後ほどでも結構ですので、コメントをいただきたいと思います。
次に、4~5ページの「2丹沢大山の保全・再生対策」をご覧ください。
総括案として、土壌流出防止対策では、平成19年度に着手し、5か年の目標事業量に対し、105%の進捗率を達成していること、これは4年間の目安の75%を大幅に超えていることから、着実に進捗している、そういう趣旨のコメントを入れています。
以下、ブナ林等の調査研究あるいは県民連携・協働事業のところのコメントは、記載のとおりとなっています。
これらは、前回の報告書を踏まえながら、かつ新規に22年度に進展したところ特に強調したいということでまとめたものです。
「3渓畔林整備事業」も同様でありまして、平成22年度までに6流域で択伐等の森林整備等を実施し、5か年の目標事業量に対し、択伐等の森林整備において59%、植生保護柵の設置において186%、丸太柵の設置において42%の進捗率となっており、それぞれ目安である75%に対し大きく乖離していることから、計画量の精査が必要であるという評価をしております。
「4間伐材の搬出促進」については修正がありまして、総括の2つ目で、5か年計画の目標事業量に対する進捗率は64%が正しく、「89%」の記載はチェック漏れです。この64%の進捗率は、4年間の事業量の目安である72%を下回っているということで、特に間伐事業については、いろいろご指摘をいただいているところですが、事業そのものが遅れています。
「5地域水源林整備の支援」も5か年の目標事業量に対して、私有林確保が71%、市町村有林整備については52%、高齢級間伐は53%ということで、いずれも下回っており、事業の遅れが目立っています。
「6河川・水路における自然浄化対策の推進」は、河川・水路等の整備については214%と進んでいますが、直接浄化対策については遅れています。ただ直接浄化対策は、効果が出ているのか、水質改善効果があるのかという課題がありますので、この点は少し精査が必要かと思います。
「7地下水保全対策」は、「地下水を主要な水道水源として利用している8地域のうち、平成22年度までに6地域で保全計画を作成している」ということですが、地下水保全事業は、予算等について比較的執行率が悪いということも見えています。
「8ダム集水域における公共下水道の整備促進」は、目標事業量に対して55%の進捗率ということで、これは下水道計画区域の縮小ということもありますが、整備促進が必要という総括をしています。また、事業全体が遅れているという課題もあります。
「9合併処理浄化槽の整備促進」は、市町村設置型が135%、個人設置型が46%、全体で81%の進捗率で、概ね目標を上回っており、順調ではないかと思います。
「10相模川水系流域環境共同調査の実施」ですが、特にこれは第2期5か年に向けて、神奈川県と山梨県との連携ということもありますが、山梨県側の相模川水系について県外上流域対策として、5か年の共同調査の結果をもとに、第2期に向けて具体的な対策の方向性を示しています。
「11水環境モニタリング調査の実施」ですが、森林のモニタリング調査については、対照流域法等を行って丁寧に実施する考えです。新たに酒匂川流域のフチヂリ沢を対照流域法の4箇所目の試験流域として選定しましたが、全体としては当初の予定どおり、対象地の選定、モニタリング事業の実施が進んできているという状況です。
「12県民参加による水環境保全・再生のための新たな仕組みづくり」では、事業の点検・評価について従来同様、モニタリング調査、あるいは県民視点からの事業モニターや県民フォーラムなど多面的な評価を行っていくこと。市民事業の支援については、いろいろご議論がありましたが、多数の団体に対する支援制度をつくって広げていくということです。
(3)県民に対する普及・啓発や情報提供については、県民フォーラムやニュースレターなどについての成果と課題について記載しています。
そして、「13総括」では、全体のまとめとして、県事業、市町村事業の差異はあるものの、概ね計画どおりに進捗していること、また、長期のモニタリング調査では、現時点では森や水の事業の効果を十分に把握することができないが、特別対策事業の継続的実施により、水源かん養機能の向上など、施策推進の成果が現れつつあるというコメントをまとめています。
16ページは、19年度から22年度の4か年についてそれぞれの歳入と歳出の状況をまとめたものです。
このような案をもとに、資料4-2に総括コメントを書き込みたいと考えておりますので、委員の皆様のご意見をいただきたいと思います。
次に4-4をご覧下さい。これは点検結果報告書の「総括」の作成に係る今後の進め方ですが、10月28日の施策調査専門委員会で点検結果報告書について提議し、ご意見をいただきました。
それを踏まえ、本日の県民会議において、委員長の試案として、総括案のコメントを提出させていただきました。
本日、お時間がなければ後日、意見照会を行いますので、ここに書くべきこと、追加すべきこと、あるいは整理していくことなどのご意見をいただきたいと思います。それを私の方で一回整理し、今度は文章の形で、施策調査専門委員会で検討させていただきます。ですから、12月中旬から1月に予定している次の施策調査専門委員会では、成文化した総括案を出すことになります。
これを再度、県民会議の皆さんにお送りしますので、ご確認いただき、3月の県民会議で、点検結果報告書をご承認いただくという形にしたいと思います。
お手数ですが、資料4-3を中心に、いま説明しましたコメントを中心に目を通していただいて、ご意見をいただければと思います。
以上です。

(堀場座長)
ありがとうございました。何かご意見あるいはご質問がありましたらお願いします。

(井伊委員)
「水源の森林づくり事業の推進」で、最後の「全体整備目標」に、「広葉樹林の整備を最小限にするなどの見直しに伴い、全体整備目標65,974haを55,000haに下方修正する予定」とあります。これはすでに話があったのかもしれませんが、約11,000haやらないことになりますので、どうしてやめるのかをもう少し詳しく知りたいと思います。

(田中委員長)
ただいまのご指摘は1-11の※印の注意書きですね。それでは、1-1ページをご覧下さい。2に目標がありまして、これは平成38年度までの20年間の計画です。
当初5か年で9,592ha、平成38年度までに65,974haを整備するということでした。その計画そのものを結局第1期の進捗状況を見ながら、県が見直したということですね。その具体的背景について、事務局からご説明いただけますでしょうか。

(事務局)
当初の段階では、まだ実態としてどれだけ影響があるかはっきりわからなかった部分があり、特に広葉樹の関係でわからないところがありまして、当初65,974haを整備量として押さえたのですが、そこはもう整理してよいものと見極めをつけ、38年度までの整備量を55,000haに改めました。いまの事業で必要以上の手をかけないということで数字を落としたものです。

(井伊委員)
ということは、委員長試案のアスタリスクで広葉樹林について書かれていますが、これが理由ではなく、よく実態を調べたら、整備は必要ないという理解でよろしいでしょうか。

(事務局)
そのとおりです。第2期計画でも、整備量は55,000haとさせていただいています。

(井伊委員)
ありがとうございました。

(岩渕委員)
良好な自然環境は、いろいろ生き物が介在して、豊かな生態系があってのことだと常々思っておりまして、できれば生態系とか、自然とかいう言葉が最終的に残ればというのが要望です。たとえば、6番事業には「生態系に配慮した」という言葉が残っていますが、1番事業では、削除される【参考】には「生態系への配慮」とありますが、最終案では削られています。2番事業でも、【参考】の(4)その他にある「ブナ林再生を目指すために」という言葉が最終案ではなくなっています。できれば「生態系が重要だ」というようなことを残していただければと思います。

(堀場座長)
ほかにご意見ございますか。
それでは資料4-4にしたがって、点検結果報告書の作成を進めていきたいと思います。
3月の次回県民会議で知事に提出するということですから、その前にすべての調整を終わらせる必要がありますので、最終的には座長に一任するということでよろしいですか。
その前に委員長あてに、事務局を通じて十分ご意見をお寄せいただき、それをまとめるということで。

(新堀副座長)
1月又は2月に県民会議を開くというのはどうですか。

(事務局)
それは厳しいです。先ほど田中委員長から資料4-4でご説明があったとおり、「総括」委員長試案について各委員に意見照会を行い、さらに施策調査専門委員会で案を揉んだうえで、もう一回委員の皆様に意見照会をするという段取りになっています。これは、2回目の委員への意見照会が終わったその段階で、委員長に一任という趣旨です。

(堀場座長)
それでは、このような流れでよろしいですか。

―各委員了承―

(田中委員長)
ではそのようにさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
いま、ご説明のとおり2回にわたって皆様にご照会しますし、施策調査専門委員会でももう1回きちんと検討させていただき、十分ご意見を反映する形にしたいと思います。
また、先ほどの生態系の話と同じ意見が前回の施策調査専門委員会でも議論されまして、こうした森林整備の目的は森林の質の向上といいますか、そういう点にもあるので、単に事業量の何%だけではなくて、もう少し総体的な評価ができるように、注意して整理したいと思います。

(堀場座長)
それではご一任いただくということで、その前にご意見、あるいはもしご質問がありましたら事務局を通じて田中委員長の方にいただきたいと思います。

議題(5)県民意見の集約・県民への情報提供について

(堀場座長)
それでは議題(5)県民意見の集約・県民への情報提供についてですが、まず第14回県民フォーラムについて、倉橋委員からご報告いただきます。

①第14回県民フォーラムについて

(倉橋委員)
井上委員が欠席のため、私からご報告します。
第14回の県民フォーラムは相模川水系で行うということで、10月5日に第1回目の打合せを行いました。当初、12月に開催しようという声がありましたが、とても企画が間に合わないため、今回は企画の時間をとるということで、1月下旬から3月上旬の土・日に行いたいと考えています。
今回は、第2期県民会議の最後のフォーラムになりますが、次期5か年計画で県外上流域対策が取り入れられることに期待感を込めまして、アオコの問題を取り上げようと思っています。
具体的な内容はこれから決めていきますが、アオコについては、諏訪湖でアオコ対策を行った信州大の花里教授に講演をしていただく予定です。
会場については、相模湖の周辺で行いたいと思います。相模湖のすぐそばに交流センターがありますので、一応そちらで予定しています。定員は200名で、かなり大きなホールです。
それから、せっかくなので、船上見学などもとり入れていきたいと思っています。これから徐々に決めていきますけれども、そのようなことも考えております。
以上です。

②事業モニター実施状況及び今後の実施予定

(堀場座長)
引き続き事業モニター実施状況および今後の実施予定について高橋弘二委員からご報告いただきます。

(高橋(弘)委員)
水チームの事業モニターですが、先ほどだいぶ議論がありました。その中で話題にならなかったのは、直接浄化を目的に河川整備をやるが、併せて川の親水性について、生態系を考えてやっているということが、結果的に地域に受け入れられて、地域の団体が、そこを維持・保全しよう、そして、近隣の子供たちの環境教育の場にしようという副次的なメリットも出てきていると思います。
もうひとつは、その事業を説明するにあたって看板が立ててありますが、その一番上に「水源環境税を使ってこの事業をやっています」と大々的に大きく書いてくれていましたので、この事業のPRになったのではないかと思います。
それから、相模原ではもう一箇所、八瀬川についてですが、これは相模川に流れ込む直前のところで、自然浄化対策といいながら、実態は治水対策であり、事業モニターの方もこの点では評価が低かったようです。
先ほどもあったように、データとしてはいい数値ですが、当日は汚れていました。また、そのすぐ近くから田んぼの水が流れ込んでいて、むしろその対策の方が必要ではないかという意見がありました。
いずれにしても、先ほど申しましたように、自治体の方が1年、2年かけてやられた成果を、われわれが見て評価するのは非常に難しいということです。そういう点を含んだ事業モニターの報告書ということです。
以上です。

(堀場座長)
ありがとうございました。続きまして、柳川委員からご報告をお願いします。

(柳川委員)
森林の関係の報告をさせていだきます。8月8日に山北町で、水源協定林の事業モニターを行いましたが、これは2年前にも同じ箇所をやっております。その推移を見て、良質で安定的な水の確保のための事業が、着実に進行している事をモニターできたという確信をもっています。
先ほどの事業モニターの報告書が出されていましたが、皆さんの意見を大切にするという考え方から、初めて各委員の意見をそのまま載せましたが、時間がたって、これでいいのかな、という感想は個人的にもっています。
もうひとつは、同じ日に間伐材の搬出促進事業ということで、秦野市菖蒲にある神奈川県森林組合連合会の林業センターに、これも2年ぶりに訪れています。先ほど田中委員長からお話がありましたように、この間伐材の搬出は、いろいろと課題がある分野ですが、与えられた条件のなかで林業センターの皆さんは、努力を積み重ねているという状況を再確認できました。
また、11月9日には丹沢大山保全・再生事業について、これも2年ぶりに堂平に行き、再度モニターするところです。
渓畔林の整備事業については、本谷川沿い、札掛等々を予定しています。この秋は林道がだいぶ傷んでおり、マイクロバスの運行が厳しいなかで、モニターをさせていただきます。
同じように、11月30日に3回目の事業のモニターとして、やどりき水源林の状況、森林塾の関係など、それから地域水源林の整備について、仙石原片平地区でモニターを行う計画を立てています。事務局には調整等でご苦労をかけていますが、11月は2回行う予定です。
以上です。

議題(5)③しずくちゃん便り第23号について
(堀場座長)
ありがとうございました。それでは「しずくちゃん便り第23号」について北村委員よりご報告をお願いいたします。

(北村委員)
「しずくちゃん便り第23号」をご覧ください。23号は8月27日に開催された第13回大規模フォーラムの内容を掲載しました。原稿は木下委員にお願いしました。
今回の大規模フォーラムは過去最高となる361名の参加がありましたが、編集ではカラー写真を多く取り入れるなど、内容についてもわかりやすく、簡潔になるように努めたつもりです。
次回の「しずくちゃん便り」は、ただいまご報告のありました事業モニターについて掲載する予定です。発行は来年の1月末の予定です。
以上です。

(堀場座長)
ありがとうございました。各作業チームの皆様、ご苦労さまでした。
議題(5)に関して、ご意見、ご質問をお願いいたします。
よろしいですか。特にないようであれば、事務局よりその他の報告事項についてお願いいたします。

報告事項

(事務局)
それでは、資料6「県民会議委員の改選」をご覧ください。
2の「任期」ですが、次期委員の任期は2年としています。前半を2年、後半を3年と考えています。
3の「3つの選任分野ごとの改選方針」ですが、(1)公募委員の関係は、現行どおり10名体制でお願いしたいと考えています。現在の公募委員についても応募できるものとし、再任できる人数は前回同様5人以内とし、募集の際あらかじめその旨明示することとします。
また、「選考会議」では、地域など各バランスを配慮し、募集にあたってあらかじめその選考基準等を明示したいと考えております。なお、「県のたより」12月号でこの公募委員の募集をかける予定です。
(2)関係団体から推薦された者については、次期は5名程度と考えております。参画していただく関係団体は、当局の方で選定したいと考えております。委嘱にあたっては、関係団体から委員をご推薦いただいて、選任する予定です。
(3)学識経験を有する者は、10名程度を考えています。具体的な人数につきましては、施策への関与の状況を勘案して判断させていただきます。現行委員のご意向を確認し、委員を選任したいと考えております。
また、退任意向の委員には、委員の専門分野の適切な後任委員をご推薦いただき、それも考慮して選任していきたいと考えております。
4の公募委員の選考会議は、前回同様5名の選考委員を選任したいと考えております。県民会議からの選考委員推薦につきましては、座長からご推薦いただき、事務局の方で選任の手続きを進めたいと考えております。
資料6は以上でございます。

(事務局)
続きまして、資料7以降について説明させていただきます。
資料7は現地見学会の企画書です。見学会については、施策にかかるこれまでの取組みや成果の周知を目的に、5月に第1回を県主催で実施しました。
今回は「これから納税義務者となり次世代の事業を担う学生への周知」ということで、大学生・短大生を対象に行います。若い世代へのPRが足りないという意見が多くありましたので、ターゲットを大学生等にしぼって実施するものでございます。
実施日は、11月23日の勤労感謝の日を予定しています。実施内容につきましては、事業実施箇所の見学および意見交換会を行う予定です。
現地は松田町の「やどりき水源林」を予定しています。なお、申込者数が少ない場合は中止ということも考えています。
次に、資料8「第13回県民フォーラムの結果報告」ですが、これは先ほど「しずくちゃん便り」でも報告がありましたが、8月27日にみなとみらいの「はまぎんホールヴィアマーレ」で「いのち輝く水を次世代に引き継ぐために」と題し、県と県民会議の共催で実施しました。
当日は361名の方にご参加いただきました。企画運営委員の皆様のご協力をいただき、ありがとうございました。
内容は、座長からのご挨拶、脚本家の倉本聡氏による基調講演「当たり前の暮らしを求めて」、施策の取り組み状況についてDVDを初上映しました。そして、水源環境保全・再生施策の第2期の取組に向け、パネルディスカッションを行いました。コーディネーターを木平先生、パネリストは水・森各分野の専門家と民間で活動している方に入っていただいて、大変活発な議論をしていただきました。
次のページは、参加者からいただいた119件の意見です。最初に主なものを記載しており、2ページ目以降は、全体及び施策についてです。なお、これらの意見・感想につきましては、県のホームページにすべて掲載する予定です。
次に、資料9は、桂川流域における森林整備及び生活排水対策に係る基本合意書です。
本件は、第2期5か年計画に位置付けている相模川水系上流域における山梨県との共同事業による森林整備と生活排水に対する取組を実施するにあたり、先の11月1日に、箱根町において両県知事出席による基本合意式を執り行い、合意書の締結を行ったものです。
次に、資料10-1をお願いいたします。第2期5か年計画案に一部修正がありましたので、ご報告いたします。
経緯(三浦市からの報告)ですが、三浦市は平成23年度をもって自己水源である地下水の取水を休止することを決定し、9月に三浦市長より知事あてに文書によりその旨報告がありました。
理由は、市の水道事業における13年度以降の純損失を23年度に計上することになったため、今後の地下水の取水について検討したところ、経常経費等の経費節減、体制の構築の厳しさ、あるいは地下水以外の水源の保有量で対応可能との理由から地下水の取水を休止したというものです。
第2期5か年計画(案)への影響ですが、三浦市の地下水取水休止に伴い、第2期5か年計画案に位置付けられている県内水源保全地域など、対象地域の地図を変えるという修正が計6箇所ありますが、三浦市は第2期5か年計画での事業要望がなく、事業費への影響はありません。
最後になりますが、資料10-2をお願いいたします。
個人県民税の超過課税を延長するための条例の概要です。本件は(1)目的にあるとおり、第2期5か年計画案の財源について、個人県民税の超過課税(水源環境保全税)の適用期間を5年間延長するため、所要の改正を行ったもので、先の第3回9月期の神奈川県議会に議案が提出され、議決されています。
(2)内容の①税率は、表の上乗せ率②にありますように現行同様、均等割で300円、所得割で0.025%です。②適用期間につきましては、24年度から5年間、③税収規模につきましては、単年度平均で約39億円です。
説明は以上でございます。

(堀場座長)
ただいまの説明についてご質問はございますか。

(高橋(弘)委員)
三浦市の地下水取水停止宣言ですが、神奈川新聞によりますと、平成21年度から11箇所でクリーニングクロップ、マリーゴールドなどで実証試験が行われている、と書かれていますが、これは水源環境税を使っているのでしょうか。それとも、市独自の財源でやっているのでしょうか。

(事務局)
水源環境税を使っています。結果報告につきましては、本年度にまとまります。湘南地域、秦野市や伊勢原市の方でその調査結果を活用していただきたいと考えております。

(高橋(弘)委員)
わかりました。

(堀場座長)
そのほかございませんか。

(田中委員長)
資料9の事業実施の今後に向けて、神奈川県と山梨県の連絡協議会で調整すると書かれていますが、この取組みは事業ベースのということですか。

(事務局)
こちらの連絡協議会につきましては、平成19年度にすでに山梨県と神奈川県の課長レベルで折衝していますので、その連絡協議会で引き続き協議を進めるということです。

(田中委員長)
ありがとうございました。

(堀場座長)
すべての議題は終了しましたが、ご発言なさってない委員の方でご意見があればお願いいたします。
特にご意見がないようでしたら、事務局から連絡事項はありますか。

(事務局)
次回の県民会議は、来年の3月中旬を予定しています。次回は第2期県民会議の最後ということになりますので、黒岩知事にも来ていただく方向で考えています。日時、場所につきましては、決まり次第ご連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

(堀場座長)
それではこれをもちまして、第18回の水源環境保全・再生かながわ県民会議を終了いたします。ありがとうございました。

(以上)

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会議資料

資料1-1 平成23年度市民事業交流会(現地見学会)企画書

資料1-2 水源環境保全・再生市民事業支援補助金交付要綱の見直し状況について

資料2 「効果的な事業評価のあり方」の検討結果

資料3 「効果的な情報提供等のあり方」の検討結果

資料4-1 点検結果報告書(平成22年度実績版)作成の基本的考え方

資料4-2 点検結果報告書(平成22年度実績版)

資料4-3 点検結果報告書(平成22年度実績版)の「総括」(委員長試案)

資料4-4 点検結果報告書の「総括」作成の流れについて

資料5-1 第14回県民フォーラム(相模原地域フォーラム)企画書(案)

資料5-2 事業モニター結果報告(水源の森林づくり事業の推進、間伐材の搬出促進、河川・水路の自然浄化対策の推進)

資料5-3 事業モニター実施計画(森チーム)

資料5-4 ニュースレター「しずくちゃん便り第23号」

資料6 水源環境保全・再生かながわ県民会議委員の改選について

資料7 第2回水源環境保全・再生事業現地見学会企画書

資料8 第13回県民フォーラム結果報告

資料9 桂川流域(相模川上流域)における森林整備及び生活排水対策に係る基本合意書

資料10-1 三浦市の地下水取水休止に伴う「第2期5か年計画(案)」の一部修正について

資料10-2 個人県民税の超過課税を延長するための条例の概要

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