更新日:2020年8月7日

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第11回県民フォーラム(川崎・横浜地域)実施結果

第11回水源環境保全・再生かながわ県民フォーラムの概要です。

結果概要

 
日時 平成22年10月24日 日曜日 第1部:13時30分~15時30分
第2部:15時35分~16時20分
会場 川崎市総合自治会館 ホール
参加者 102名

第1部

主催者あいさつ
水源環境保全・再生かながわ県民会議委員 天野望

神奈川県の水資源開発は、昭和13年の相模ダム建設開始から、平成12年12月の宮ヶ瀬ダム竣工まで、約60年間に4つのダムを完成させた。これは全国で最も成功した事例といえる。

20世紀はダム建設による水量開発の時代であったが、21世紀に入り水質保全や水源林保全対策の時代に舵を切った。

ダム湖の水や水源林は県民900万人の命を守るかけがえのない財産であり、この県民共有の財産を保全するため、水源環境保全税が創設された。

川崎市・横浜市の市民約500万人が県内最大の水需要者であり、最大の納税者である。今後も水源環境保全・再生事業を推進するため、ご理解・ご協力をいただくことが極めて重要である。

写真:天野委員
主催者あいさつ 天野委員

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県の水源環境保全・再生施策について

河原水源環境保全課長が説明を行った。

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パネルディスカッション

コーディネーター
法政大学社会学部・同大学院政策科学研究科教授 田中 充

パネリスト
コカ・コーラセントラルジャパン株式会社
常務執行役員広報・CSR推進部長 島田 勝一
かながわ森林インストラクターの会理事長 島岡 功
日本ミクニヤ株式会社東京支店環境防災部課長 原田 智也

各パネリストからの活動報告に引き続き、会場からの質問・意見等を踏まえ、パネルディスカッションを行った。

水源環境保全・再生の仕組みと課題及びパネルディスカッションの趣旨について

(田中委員)

森林・河川・地下水という自然が持つ水の循環機能を保全・再生することにより、良質な水が安定的に確保され、受益を県民にフィードバックすることができる。

水源環境保全の意義は、県民の水源と森を守ることにある。また、21世紀のグローバルな課題として、地球温暖化の進行と水資源の不足が挙げられる。

県民会議は水源環境保全活動の中心に位置し、計画の策定、事業の実施、モニタリング調査の実施、評価・見直しの各段階に県民意見を反映させる役割を果たしている。

「私たちの水はどこから来ているのか」というテーマのもと、水源環境保全・再生施策の理解と、水源環境に関する課題の共有が今回のフォーラムのねらいである。

 

活動事例・意見発表

(島田氏)

企業の社会的責任として「環境」に対する取組は不可欠である。

清涼飲料水メーカーにとって一番大切な原材料は水である。水の使用量削減をはじめ、企業活動で与える環境負荷を軽減させる取組を行っている。

我々の水はどこから来ているかを正しく認識し、保全と改善のために何ができるのかを考え、地域の皆さんと取り組んでいる。また、自然体験学習『「森に学ぼう」プロジェクト』では、宮ヶ瀬湖において次世代を担う子どもたちに水源地域の大切さを学んでもらうと共に、下草刈りなどを体験してもらっている。

 

(島岡氏)

森林インストラクターの役割には、(1)森林保全作業指導(植栽、下刈、枝打ち、間伐)、(2)森林探訪案内(自然観察)(3)普及啓発活動(環境学習、街頭キャンペーン)などがある。

かながわ森林インストラクターの会は、水源の森林エリアにある「やどりき水源林」「21世紀の森」を主な活動拠点として、県民参加の森林づくり、学校の環境学習、やどりき水源林の集い、水源林パートナーの支援などを行っている。

川崎市では全域に特別緑地保全地区が指定されており、保全団体が活動している。保全団体のひとつである小沢城址里山の会では川崎市緑の基本計画に基づき、植樹活動、竹林整理、環境教育支援、史跡案内などを行っている。

 

(原田氏)

環境や防災に関わる調査・コンサルティング会社として、森林に関する調査などを行っている。

地表面に植物がなく表面が侵食された森林、土砂の流出が著しい渓流など、森林や渓流が荒廃している状況である。これら荒廃した森林や渓流に対して、面(森林整備)と点(えん堤等)の対策が必要である。森林を良好な状態に導く計画の作成や対策を取るための調査などを通じて、水源環境保全・再生に貢献していきたい。

 

パネルディスカッション

【水源環境保全・再生施策に期待すること】

(島田氏)

企業が市民・NPO・行政と一緒になって活動を行っていくにあたり、行政にコーディネーションをお願いしたい。

 

(島岡氏)

森林整備は30~50年先でないと結果が出てこない。早急に結果が出るような事業への予算配分も検討してほしい。

間伐材の利用にあたり、流通システム等の整備が必要である。

人工林調査でC・Dランクをつけられた森林に対する事業の進捗状況について、県民にわかりやすく情報提供してほしい。

 

(原田氏)

県では、企業・団体向けに水源林パートナー制度などの支援を行っているが、若者に参加してもらえるような取組が必要である。より多くの人に森林の現状を知ってもらい、興味を持って活動に参加してもらえるようにしていかなければならない。

 

写真:田中委員
コーディネーター(田中委員)
写真:島田氏、島岡氏、原田氏
パネリスト(左から島田氏、島岡氏、原田氏)

第2部

「第2期かながわ水源環境保全・再生実行5か年計画」の骨子案の説明と意見交換を行った。

<以上、文責は水源環境保全課。敬称略>

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このページの所管所属は環境農政局 緑政部水源環境保全課です。