更新日:2020年8月7日

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第9回県民フォーラム(県西地域)実施結果

第9回水源環境保全・再生かながわ県民フォーラムの概要です。

結果概要

 
日時 平成22年7月29日 木曜日 18時30分~20時50分
会場 小田原市生涯学習センターけやき 2階ホール
参加者 105名

主催者あいさつ
水源環境保全・再生かながわ県民会議委員 片山幸男

県西地域での開催も2回目を迎えた。

酒匂川の水源環境保全・再生については、小田原市が中心となり酒匂川水系保全協議会が組織され、水質浄化に努められている。

フォーラムでいただいたご意見については、24年度からの次期5か年計画に反映させていきたい。

写真:片山委員
主催者あいさつ 片山委員

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水源環境保全・再生施策平成19~21年度 事業実績

水源環境保全・再生事業の平成19~21年度実績について県・河原水源環境保全課長から説明を行った。

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次期「かながわ水源環境保全・再生実行5か年計画」に関する意見書について

次期「かながわ水源環境保全・再生実行5か年計画」に関する意見書について、高橋(弘)委員から説明を行った。

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パネルディスカッション

コーディネーター
埼玉大学大学院理工学研究科教授 淺枝 隆

パネリスト
小田原市長 加藤 憲一
酒匂川を伝える会 代表 小山田 大和
特定非営利活動法人しのくぼ 専務理事 稲葉 定義

各パネリストからの活動報告に引き続き、会場からの質問・意見等を踏まえ、パネルディスカッションを行った。

活動事例・意見発表

(加藤氏)

学生として、社会人として、あるいは農業従事者として酒匂川と深い関わりを持ってきた。また、小田原市長になってからは「酒匂川水系保全協議会」の会長を務めるなど、酒匂川はまさに自分が育ってきたフィールドである。

酒匂川は広域連携に欠かせない。これからの地域は、自治体という区分よりも水系というエリアをベースとして絆が作られていくと思っている。周辺の自治体と連携をして酒匂川の保全に努めていきたい。酒匂川が地域統合のシンボル・郷土愛の象徴になっていく。

我々の暮らしぶりが都市部の方たちの飲み水の水質を決めているということは、肝に銘じておかなければならない。

水質は高度成長期に生活排水や企業排水により悪化したが、流域の住民・企業の方の努力により改善された。水量は水源林の荒廃などにより減少しており、問題となっている。こうした中で、水源環境保全税の果たす役割は重要である。

我々の子孫のために、我々の世代が果たすべき環境再生への取組に着手するべく、大きなビジョンを掲げて行動していかなければならない。

 

(小山田氏)

酒匂川は人や物をつなげるネットワークであり、素晴らしい地域資源である。

学生時代から「酒匂川流域の交流ネットワーク会議」に参加。酒匂川という素晴らしい地域資源を伝えるべく冊子を作成し、小学校での出前授業を行っている。また、講演など地道な活動を積み重ねて、この地域の良さを伝えている。堤防の草刈りなど現場の活動なども行っている。

酒匂川流域に松並木がある。これは、かつての住民たちが堤防を強くするため、自ら費用を捻出して植えたものであり、きちんと守っていくべきである。

 

(稲葉氏)

100年前、50年前、現在の酒匂川流域の地形図を見比べると、昭和30年代ごろから開発が進み水源涵養の役割が果たせなくなりつつある実態が見える。水源環境は山間部が担うものと思われがちであるが、かつては平野部も水田という水源環境を立派に保ってきた。

NPOしのくぼは地域水源林となる大井町の中山間地域で環境保全対策を実施している。平成20年度より「市民事業支援活動補助金」を得て活動している。活動が点から面へと広がりを見せている。

パネルディスカッション

【酒匂川流域の現状について】

(淺枝委員)

丹沢湖の全リンの数値は低く、アオコは発生していないが、今後も注意し排水等を流さないことが必要である。それがこの地域の財産を守り、都市部の水源を守ることにもつながる。

酒匂川のBODの数値も低く非常に水質が良い。急流ということだけでなく、住民の方が気を使ってくれているからであると思うが、今後も流域全体で注意していくことが必要である。

 

【将来の酒匂川の姿と水源環境保全税について】

(加藤氏)

地域を流れる川との一体感を取り戻していくことが必要である。また、酒匂川を守るため、直接この流域に住んでいる人たちだけでなく、酒匂川の水を飲んでいる都市部の人たちとも、大きな意味での水系を共有した人間として絆を作っていく必要がある。

(小山田氏)

自分たちでできることは自分たちで極力行なって、どうしてもできないことを行政と一緒にやっていくという心づもりが我々市民活動団体にとって大事である。

(稲葉氏)

市民事業支援活動補助金の継続をぜひお願いしたい。

ここ2・3年の活動を通して、地域の荒廃という「負の連鎖」を断ち切ることができつつあることはうれしいことである。

 

写真:淺枝委員
コーディネーター(淺枝委員)
写真:加藤氏、小山田氏、稲葉氏
パネリスト(左から加藤氏、小山田氏、稲葉氏)
<以上、文責は水源環境保全課。敬称略>
 

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