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更新日:2024年4月8日
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海外駐在員の活動レポート(2024年4月・大連 神奈川経済貿易事務所)
中国大陸南方(華南地方)に位置する広東省は、約1億2千万人(2022年末)の人口を抱え、近接する香港やマカオとあわせて中国三大経済圏の一つである華南経済圏を形成しており、中国の経済発展をけん引している地域である。
特に、省都の広州市には、日産自動車、トヨタ自動車、本田技研工業など日本の大手自動車メーカーが生産拠点を有していることから、製造業関連を中心に多くの日系企業が進出している。今回は、広州市に拠点を置く県内企業についてレポートしたい。
横浜市西区に本社を置く株式会社旭商工社は、2002年に広州に進出し、主に自動車関係の機械・工具の輸出入を手掛けている。
同社広州拠点の范 新忠 総経理 は、最近の傾向として、「これまでは日系メーカーの自動車販売台数が多かったが、EV(電気自動車)の普及とともに、BYD(比亜迪)など中国系の自動車メーカーが台頭している」と指摘する。今後は、自動車関係のほか、半導体関連製品などの他分野にも手を広げていきたいという。
また、横浜市港北区に生産拠点を置く電子部品メーカーの株式会社京写は、プリント配線板と実装搬送用治具の製造販売を行っており、1994年に広州に進出。広州市内の工場では、プリント配線板を製造している。製品は主に自動車向けで、片面プリント配線板の生産能力では世界最大の工場との説明があった。
現在は工場の自動化・省人化を積極的に進めているとのことで、同社広州拠点の山口 泰司 董事長 からは、「高騰している中国の人件費を考えると、工場の自動化やIT化を進めた方が効率的。産業用ロボットは日本製のものを使用しているが、最近は中国系メーカーも安価で高性能の産業用ロボットを開発している」という話を聞くことができた。
県内企業の話から、以前に比べて、中国系メーカーの製品の品質が向上しており、競争環境がより厳しくなっている現状が伺えた。
このような最新情報を踏まえたうえで、引き続き、現地での支援に力を入れていきたい。
旭尚工(広州)貿易有限公司(株式会社旭商工社広州拠点)外観
広州京写電路板有限公司(株式会社京写広州拠点)外観
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