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更新日:2024年9月4日
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海外駐在員の活動レポート(2023年6月・株式会社横浜銀行バンコク駐在員事務所)
タイでは1960年代頃から多くの日系自動車メーカーが進出しており、タイ国内の自動車市場の約9割はトヨタ自動車を筆頭とした日系自動車メーカーが占めている。一方で、近年の世界的なEV化の潮流を背景に、タイ国内でもEVシフトに向けた動きが見られており、海外勢が相次いでタイマーケットに新型EVを投入してきている。
3月22日から4月3日にかけて開催された「バンコクモーターショー2023」においても各メーカーのEVの展示が目立っていた。本展示会は、40を超える世界各国の自動車・二輪車メーカーが完成車を展示し、PRを行っているほか、展示スペースの裏手では実際に自動車の販売も行っていることが特徴となっている。開催期間中、来場者は160万人を超え、自動車の成約台数は前年比3割増の約42,800台となった。成約台数が多かった上位メーカーについては、下表のとおり。
日系自動車メーカーでは、トヨタ自動車のブースが圧倒的に人を集めており、成約台数もトップとなった。タイでのトヨタ自動車の人気はまだ衰えないように見受けられたが、EVを中心にタイでの販売攻勢をかける中国自動車メーカーの存在感も増していた。2022年のMG(上海汽車集団)に続き、2023年にはGWM(長城汽車)やBYD(比亜迪)も上位にランクインを果たしており、全体として日系自動車メーカーのシェアが奪われる結果になった。BYDは2022年のEVの世界年間販売台数でテスラに次いで2位となり、2023年にはテスラを凌ぐのではないかとの声もある。
こうした中国自動車メーカー躍進の背景として、タイ国内で家電、化粧品、食品などを中心に、中国・韓国メーカーの商品が人気を得ていることが挙げられる。自動車の購入に対しても同様に、消費者心理に影響を与えていると考えられる。今後も引き続き、タイの自動車産業における日系自動車メーカーの動向について注目していきたい。
【会場を訪れる多くの来場者】
【BYDが発表した新型EV「ドルフィン」】
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