ホーム > 神奈川県記者発表資料 > 水道メータの不適正検針について(第2報)
初期公開日:2023年9月28日更新日:2023年9月28日
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令和5年6月に県企業庁(県営水道)の平塚水道営業所管内で判明した、水道メータの検針業務受託業者の点検員による水道メータの不適正検針(令和5年7月4日発表)について、当該点検員の担当地域の再点検結果と、現在の対応状況等についてお知らせします。
県営水道の水道メータの検針業務を受託している、株式会社宅配(本社:東京都文京区。以下「受託業者」という。)の点検員Aが、一部業務において、実際には目視検針を行わず、過去の使用量などをもとに架空の値を報告していたことがお客さまからの問合せにより判明しました。(令和5年7月4日発表済)
点検員Aの担当地域(平塚市・大磯町・二宮町の一部地域)の4,062件の再点検として、別の点検員が全件目視確認を行い、過去の検針値(使用水量)と比較・分析し、一定以上の増減があるケースについては必要に応じてお客さまへの水道使用状況ヒアリング等を実施しました。
既判明分 (7月4日記者発表済) |
新規判明分 | 合計 | |
---|---|---|---|
不適正検針と判断した事案(注記1) | 5件 | 0件 | 21件 |
不適正検針が疑われる事案(注記2) | - | 16件 |
(注記1) 再点検による調査指針が、点検員Aの報告した直近指針を下回っていて、不適正検針が行われたと判断した事案
(注記2) 再点検による調査指針をもとに試算した想定使用水量が、従前の使用実績から一定以上の増減があるものを抽出し、現地の再々調査及びお客さまへの水道使用状況ヒアリング等を行った結果、不適正検針が行われていたことが疑われる事案
状況等 | 件数 |
---|---|
メータボックス上に車等があり目視確認が困難なため、確認を行わず架空の数値を入力したと考えられるもの | 5 |
水道を使用休止していた場所について新たな入居者が使用していたにも関わらず、使用開始の処理をせず架空の数値を入力したと考えられるもの | 5 |
宅地内の漏水等により水量が一時的に大幅増となったが、確認を怠り架空の数値を入力したと考えられるもの | 3 |
その他(理由は明確ではないが、従前の使用実績から乖離しているため、架空の数値を入力したと考えられるもの) | 3 |
合計 | 16 |
不適正検針と判断した事案及び不適正検針が疑われる事案に係る21名のお客さまに対しては、謝罪するとともに、再点検結果に基づき改めて算定した料金に修正する手続きを進めています。
点検員Aの担当地域のみならず、受託業者が請け負っている地区(平塚、厚木水道営業所管内)において、検針が適正に履行されているかを確認するため、8月及び9月の定期点検に併せて再点検を実施しています。
全点検員が検針時に数値を端末機に入力するだけでなく、水道メータの指針を写真撮影し、受託業者の業務指導員が、撮影された水道メータの指針と検針報告の結果を照合することで、点検員が今回の検針で不適正な検針値を報告していないかを確認します。なお、水道メータの設置位置が奥まっているなどの事情でメータの写真撮影ができなかったもの等は、業務指導員が現地を確認して照合を行います。
また、検針結果について、前回点検時の値を下回っていないかや、過去の検針値(使用水量)と比較し、大きな変動がある場合には、お客さまに使用状況の変化等を確認し、前回点検時の指針に不審な点がないことを確認します。
受託業者の業務指導員が全点検員の検針作業に一日同行して、水道メータ検針時の作業の流れや動作等をチェックし、作業が適正に実施されていることを確認します。
(9月22日現在:8月と9月1日から9月15日検針分を集計)
項目/営業所 | 平塚 | 厚木 | 合計 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
検針件数 | 132,670 | 147,694 | 280,364 | |||
(写真撮影による照合) | (131,943) | (146,355) | (278,298) | |||
(現地確認による照合) | (727) | (1,339) | (2,066) | |||
結果 | 一致を確認 | 132,654 | 147,680 | 280,334 | ||
入力誤り | 16 | 14 | 30 | |||
不適正な検針値 | 0 | 0 | 0 | |||
合計 | 132,670 | 147,694 | 280,364 |
検針データと、点検員が撮影した写真や業務指導員による指針確認結果との照合の結果、これまでの検針において、不適正な検針値の報告は無いことを確認しています。
なお、端末機に検針値を入力する際、「4」と「7」等、隣接する数字を打ち間違えたもの(入力誤り)が30件見つかったため、「量水器点検及び引越点検業務処理手順」に基づき修正手続きを行いました。
また、今回の検針値が前回点検時の値を下回っているものはありませんが、過去の検針値(使用水量)と比較し、大きな変動があるものについて、現在、お客さまへ水道使用状況ヒアリング等を実施しています。
引き続き、9月検針分の指針調査を実施していきます。
点検員Aの担当地域に係る再点検により、新たに不適正検針が疑われる事案が16件判明したことを踏まえ、受託業者が実施してきたこれまでの不正防止対策を見直し、改めて再発防止を徹底するように指導していきます。
なお、現在実施中の、受託地区に係る全件再点検では、これまでに不適正検針と判断されるものや不適正が疑われるものは見つかっていませんが、今回メータ指針の写真撮影を行ったことで「入力誤りのリスク」が可視化されたことを踏まえ、同様の検針業務を受託している他事業者にも情報を共有し、必要な対策を講じていきます。
また、企業庁では、すべての給水区域において委託した点検業務が適切に行われているかを確認するため、独自調査の実施を含むチェック体制の強化を図り、再発防止に取り組んでいきます。
問合せ先
神奈川県企業庁企業局水道部経営課
課長 井上
電話045-210-7210
副課長 藤本
電話045-210-7211
このページの所管所属は企業局 水道部経営課です。