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更新日:2024年12月10日

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雇用事例:障がい種別 知的障がい                    株式会社栄和産業

障がい者雇用の事例を紹介しています。

企業紹介

住所:綾瀬市吉岡東4-15-5
事業内容:鈑金加工業
常用雇用労働者数:158.5人(令和3年6月1日時点)

※ 常用雇用労働者数とは、1週間の所定労働時間が30時間以上の方の数と1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の方の数を0.5倍した数を合算した数をいいます。(いずれも1年を超えて雇用される見込みがあることまたは1年を超えて雇用されていることが必要です。)

 

企業への質問

Q1 障がい者雇用に取り組むようになった「きっかけ」はどのようなことですか。

A1 身体障がいの社員1名が退職してしまい、法定雇用率が達成できていない時期があり、障がい者雇用に対する意識は持っていました。障害者就業・生活支援センターが、親身になって相談に応じてくれました。

 

Q2 最初の雇用は、どのように取組を進められてこられたのですか。

A2 特別支援(養護)学校からの職場体験実習を受け入れることにしました。「けがをさせたらどうしよう」「チームで仕事ができるだろうか」などの不安がありましたが、仕事をやってもらうと全く問題はありませんでした。5年前に採用したAさんは、現在溶接の業務をしています。

 

Q3 会社としての相談体制や配慮していることはありますか。

A3 障がいの有無に関わらず入社して1年間は、相談シートを提出してもらい月に1回面談をしています。社長への手紙は年1回出してもらっています。5年前にできた企画部の社員が、それとなく会いに行くこともあります。アナログ時計が読めないことがわかり、デジタル時計に変えた例がありました。その人に合った環境を作ってあげるのが大事だと思います。

 

Q4 障がいがある方の仕事ぶりや成長についてどのように感じていますか。

A4 新卒の場合は18才ですが、複数の社員を採用した場合にお互いが助け合う面があります。しだいに筋肉がつき体ががっしりして、休みがちだった人が休まなくなってきます。今では、障がい者が健常者に仕事を教える場面も見られます。現在、18名の障がい者が働いていますが、怪我をしたことは、現在まで全くありません。

 

Q5 卒業した学校や支援機関との関係はいかがですか。

A5 学校や障害者就業・生活支援センター等からの訪問は適宜受けています。会社は学校とは違い、18才から81才までの社員がいたり、休憩なく2時間くらい働くなど環境も変わりますし、人間関係に苦しむ障がい者もいますが、学校の先生と話して、リセットして頑張ろうという気持ちになります。先生や支援者の力は大きいと思います。

 

Q6 多くの学校等から職場体験実習を受け入れていますが、実習に対するお考えはありますか。

A6 県内8校の特別支援(養護)学校から職場体験実習を受け入れています。過度な心配は不安になるので、お互いに不安を取り除くよう実習を受け入れています。そうすることによって、マッチングもうまくできるようになります。実習メニューは先生に見てもらって、相談しながら作成しています。実習の質を落としたくないので、一度に受け入れる人数や配置部署は決めています。

 

企業からのメッセージ

できないことより、できることを見る

(代表取締役 社長 伊藤正貴さん)

バーベキューなども企画していますが、行事に参加した障がい者が、打ち上げに出て一人でタクシーに乗って帰宅したことに驚かれたことがありました。障がいのある方は、できないことを数えられてしまいますが、「ステープラができるならおいで」と採用した障がい者が、ラベルプリンターができるようになりパソコンができるようになりました。不得手は置いて、できることを数えて増やす方向がいいと考えます。成果があがると不安が消えて、半年もすると輝き出します。また、製造技術を教えるだけでなく‘心を育てる’ことが同時に大切だと思っています。

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本人からのメッセージ

社長が気にかけてくれている

(Aさん)

就労して6年目で、以前はレーザーを担当していましたが、溶接の業務に変わりました。溶接の仕事は3年目になります。職場体験実習を行った時は、笑いもあって毎日が楽しく、やりがいがありました。社長さんに「ここで働きたい」と意思を示して、その後に採用していただきました。溶接の業務は、1人でやることもありますが、大きい製品なら何人かでやることもあります。現在もうまいとは言えませんし、まだまだできないことがあります。今後は、溶接がもっとうまくなって、できる仕事を増やしていきたいと思います。社長さんは寛大で、体調や仕事以外の悩みごとも一人で抱え込むことなく、相談すると一緒に悩んでくれます。いつも気にかけてもらっていて、障がいに関係なく普通に関わってくれます。お給料をいただいて自由に使えることで、これが働くってことなんだと思いました。最初に買ったものは、今でも覚えています。今はコロナ禍で行けませんが、休日に好きな場所に行くのも楽しみです。これから就職を目指す人には、「障がいがあるからといって就職先を狭めないように、いろんな職場で実習を体験すると合っているところが必ず見つかる」と伝えたいです。

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ずっとやりたい仕事だった

(関根功樹さん)

就労して4年目で、レーザーカッター(以下「レーザー」という。)での切取り、鉄板の準備や部品回収を行うチームで仕事をしていて、フォークリフトの操作もしています。職場体験実習を行った時は、みなさん優しかったことが印象に残っています。ずっとレーザーの仕事をやりたいと思っていたので、採用になり良かったです。今は、朝早く出勤して、レーザーを動かす準備をしたり、フォークリフトを外に出したりしています。フォークリフトの運転では、周囲の機械や人にぶつけないこと、鉄板を崩さないことに注意して操作しています。今後については、溶接の仕事も気になりはじめているところです。就労してからも、上司や先輩は、丁寧にわかりやすく教えてくれました。レーザーの操作は難しいですが、みなさんが優しくサポートしてくれます。1年目には、ミスをして泣いてしまったこともありました。今でもミスをすることはありますが、誰かと話をしたりして気持ちを切り替え、また前向きに仕事に取り組んでいます。また、職場の野球部にも入っていて楽しくやっています。現在、車通勤をしていますが、お給料をいただくことで、好きな車を購入することができてうれしく思っています。これから就職を目指す人には、「明るく元気にあいさつをすれば、みんなが優しくしてくれる」と伝えたいです。

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