更新日:2024年12月10日

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株式会社横濱屋

障がい者雇用の事例を紹介しています。

障がい種別

精神障がい

企業紹介

住所:横浜市南区宮元町4-93

事業内容:食品小売り・業務用酒類卸

常用雇用労働者数※:278人(令和6年6月1日時点)

※常用雇用労働者数とは、1週間の所定労働時間が30時間以上の方の数と1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の方の数を0.5倍した数を合算した数をいいます。(いずれも1年を超えて雇用される見込みがあることまたは1年を超えて雇用されていることが必要です。)

企業への質問

Q1 障がい者の働いている部署、業務内容を教えてください。

A1 本店青果部での商品の袋詰めと店頭陳列作業を担当しています。

Q2 障がい者雇用に取り組むようになった「きっかけ」はどのようなことですか。

A2 当社では元々障がい者を雇用していましたが法定雇用率は満たしておらず、ハローワーク専門援助部門から「就労支援機関が参加する合同説明会」への参加のお誘いを受けました。そこでの交流から就労支援機関からの支援につながりました。

Q3 企業見学会や職場体験実習の受入れなどはされましたか。

A3 ハローワークの説明会で知り合った就労支援機関の職員から希望があり、就労支援機関職員・障がい者10名ほどが参加する企業見学会を行ない、職場体験実習につながりました。

Q4 仕事の創り出しはどのようにされたのでしょうか。また。その時に困ったことはありましたか。

A4 商品(野菜)の袋詰め作業は取り組み当初から想定していましたが、商品陳列(品出し)作業については障がい者の希望と就労支援機関職員との相談により、障がい者が作業可能な範囲での作業をお願いしています。また、契約時間(就業時間)を増やす際には現場スタッフと「何の作業をしてもらうか、現場のスタッフが助かるか」について相談しました。

Q5 社内(職場)の理解はどのように得られたのですか。

A5 過去に一般求人で雇用した障がい者が辞めてしまったことがあり、不安はありました。採用(人事)担当者がハローワークでのセミナーに参加して、そこで聴講した内容を現場のスタッフに伝えていきました。また、円滑な受入れをするために障がいのある方や就労支援機関職員から教えてもらった「その方の得意なこと、苦手なこと」などについても現場のスタッフに伝えていきました。

Q6 求人はどのようにされたのでしょうか。また、採用する方はすぐに見つかりましたか。

A6 就労支援機関の利用者からの応募を受け、職場体験実習を経てハローワーク求人にて採用しました。「トライアル雇用」の制度を利用された方もいらっしゃいます。「就労支援機関が参加する合同説明会」の段階で各就労支援機関に応募候補の方がいらっしゃったので、採用する方はすぐに見つかりました。

Q7 採用した決め手はどのようなことでしょうか。また、採用時に何か配慮はされましたか。

A7 「周囲に言われて」ではなく、障がい者ご自身に就労意欲があるか、また、長く安定して就労していただくために、仕事の内容がご本人の特性に合っているかという点について気を付けてみていきました。採用時には、「一時間に1回程度の小休憩・定期的な水分補給」など、就労支援機関からのアドバイスを現場スタッフに周知しました。

Q8 就労支援機関と連携してよかったことはありますか。

A8 相談事があれば来社して面談していただき、改善につながっていきました。また、障がいのある方も就労支援機関職員を通して企業への要望等を話しやすくなっていたと感じます。「一人ひとり異なる障がい特性」について、その方と身近に接していた就労支援機関職員から企業に伝えていただいたことが良かったです。

Q9 職場定着のために取り組まれたことはありますか。

A9 採用担当部署の社員が特別なことをしなくても、障がいのある方が就労している現場のスタッフが配慮して、優しく接してくれています。また、障がいのある方の評判が良いことが上司を通じて本人に伝わり、「会社のみんなからほめられている、認められている」ことが励みになっているようです。

Q10 障がい者を雇用して職場に何か変化はありましたか。

A10 現在2名就労されている青果部では、まず1名を青果部に配属して様子をみてもらって「(障がいのある方が)現場にとって負担はない方」と感じてもらうことで、「もう1名受け入れても現場の負担はない」、「配慮は必要だけどそれ以外は他のアルバイトさんと変わらない」と認識していただきました。

Q11 障がい者を雇用した経験から学んだことはありますか。また、障がい者雇用の取り組みの前と後では、障がい者に対する見方が変わりましたか。

A11 「障がい者」というと重度の方をイメージして不安になりやすいのですが、「配慮は必要だがそれ以外は障がいのない方と変わりはない」ことがわかりました。何らかの配慮が必要なのは障がいのある方もない方も同じことで、「個性」、「性格」と捉えることができました。

「障がい名」ではなく、「一人ひとり異なる障がい特性」について理解することが大事だと気付きました。

Q12 障がい者を雇用して特に苦労したことは何ですか。

A12 「合理的配慮はどこまで行なうか」という点です。以前就労されていた障がいのある方の対応について、「障がいの特性なのか、甘えなのか」、就労支援機関職員は見極めができても、企業側では「線引きが難しい」と思うことはありました。

企業からのメッセージ

就労支援機関と連携して、スムーズな障がい者雇用を進めましょう!

(総務部係長 鈴木さん)

就労支援機関の職員は専門職として「一人ひとり異なる特性」を理解されています。障がい者雇用の経験のない企業ほど、就労支援機関と連携して都度アドバイスをもらうなど障がい者雇用を一緒に進めていくことが大切だと思います。また、障がいのある方の了解を得た上で、現場のスタッフにも障がいのある方の「得意・不得意」を周知していくことも大事です。

本人からのメッセージ

専門職の支援で就労への不安を解消

(荒瀬真広さん)

現在は野菜の袋詰めと検品、袋とじの作業を主に行なっています。店頭への商品の陳列を行なうこともあります。就労支援機関から企業のパンフレットを見せていただいて、自分で企業のホームページで事業内容等を調べました。惣菜を自社製造している点に興味を持ちまして応募しました。

初めは分からないことも多かったのですが、従業員の皆さんから「分からないことがあったらすぐに聞いてください」と声をかけてくださるので、「質問しやすい」職場環境です。

従業員が優しい方ばかりで、雑談に加えていただけるのが励みになっています。また、上司から「仕事が早くなったね」と褒めていただけるのが嬉しいです。

将来は野菜や果物についての知識・理解を深めて、野菜のカットや・品出しなどそつなくできる仕事を増やし、できるだけ長く働き続けたいと考えています。自分が就労支援機関に通ってみて、専門職の方が側にいてくれて分からないことや気になることを質問して理解を深めることができるので、就労に向けての不安な気持ちを取り除くことができたと思います。

荒瀬さん

今まで培ってきたことを生かして

(大仲美滉さん)

現在は開店前の商品の陳列と野菜の袋詰めを主に行なっています。就労のきっかけは、家族の負担を少しでも減らそうと考えたことで、横濱屋を選んだのは比較的手先が器用な自分の強みを生かせる業種だったからです。

職場の方たちからは、自分が困っている時には声をかけていただき助かっています。また、作業速度が上がったことを褒めていただいたことが嬉しかったです。今後はできるだけ長く、安定して働きたいと考えています。

就労できるか不安はありましたが、周囲のサポートのおかげで就労することができました。これから就職する方も不安はあると思いますが、これまで培ってきたことを生かして就労に向けて頑張っていただけたらと思います。

大仲さん

 

 

このページの所管所属は 障害者雇用促進センターです。