初期公開日:2022年4月21日更新日:2024年3月15日
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補聴器は専門医の診察を受けるとともに、購入後も専門家による調整が必要です
高齢者は年齢とともに聴力が低下していきがちで、難聴は高齢者の社会参加の意欲にも影響する一つの要因となりえます。
補聴器の購入をお考えの方もいらっしゃると思いますが、補聴器は管理医療機器であり、安全で効果的に使用するためには、購入後も一人ひとりの状態に合わせた細かな調整が必要です。
補聴器の購入を検討される際は、専門医の診察を受けるとともに、専門職のいる補聴器販売店で相談してください。
補聴器に関する専門職として、学会等が認定した次のものがあります。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会が規定する講習カリキュラムのすべてを履修した専門医です。
補聴器相談医は聞こえが不自由に感ずるようになった人に対して、耳の状態を診察し聴力検査を行い、難聴の種類を診断します。
治せる難聴に対しては治療を行います。
治せない難聴に対しては真に補聴器が必要なのかどうかを診断し、必要があれば専門の補聴器販売店を紹介し連携してその人に合った補聴器を選びます。
また、補聴器が決まった後も、聴力が悪くなっていかないかの経過観察を行い、適切な補聴器の使い方の指導も行っていきます。
名簿が学会のホームページ(別ウィンドウで開きます)で公開されています。
公益財団法人テクノエイド協会が養成しています。
補聴器の安全で効果的な使用を図るために必要な知識及び技能を修得しているかどうかを判定する試験に合格した者であり、同協会のホームページ(別ウィンドウで開きます)で名簿が公開されています。
補聴器の購入に要する経費が医療費控除の対象になる場合があります。
補聴器相談医が、「補聴器適合に関する診療情報提供書」により、補聴器が診療等のために直接必要である旨を証明している場合には、当該補聴器の購入費用(一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額に限ります。)は、医療費控除の対象になるとされています。
詳しくはお住いの地域を所管する税務署(別ウィンドウで開きます)にお問い合わせください。
超高齢社会が進展する中、加齢に伴い難聴となる方(加齢性難聴)が増加していくことが予想されます。
加齢性難聴の方は、聞こえづらさや、自身が「聞こえない」ことをなかなか言い出せず、周囲との関わりが徐々に疎遠になりがちです。
一人ひとりがお互いの状況を理解し合い、相手の立場に配慮しながらコミュニケーションを取ることが大切です。
加齢性難聴の方など、聞こえづらい方には大きな声でゆっくりと話しかけるようにしましょう。
高齢者に限らず、聴覚に障がいのある方へのサポートについては、「聴覚に障がいがある人のサポート」のページも御参照ください。