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更新日:2018年3月30日
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神奈川県藤沢市の片瀬海岸東浜と江ノ島ヨットハーバーにて、「2015ウインドサーフィンアジア選手権」が9月26日(土曜日)から10月4日(日曜日)にかけて開催!競技種目はウインドサーフィン競技のRS:X(アール・エス・エックス)クラス、テクノ293クラス、テクノ293プラスクラス、ナショナルテクノU15クラスとなっています。
ウインドサーフィンはセーリングの一種ですが、この大会で使用される艇種は、RS:Xとテクノ293です。
2020年東京大会の正式種目であるセーリング競技の正式艇種。全長2.86m、全幅0.93m、重量15.5kgのボードを用いている。ウインドサーフィンは1984年ロサンゼルス大会から競技が実施されているが、RS:X艇は2008年北京大会より採用。
ウインドサーフィンの中でも世界的に競技人口が多く、2010年ユースオリンピック競技大会の公式艇に採用。「国際テクノ293クラス規則」の序文には「少ない費用で価値あるレース形式の推進を通じて、世界中の若い世代の人たちにウインドサーフィン・レースの発展を育成・促進することに貢献するためにある。」と記されている。2008年北京大会の公式艇に最終選考段階まで残っていた艇種。今大会では、小学生から社会人などトップアスリートまでが参加できる。
レース海面に設置されたブイを、決められた順序に回り、フィニッシュした着順で順位が決まり、順位がポイントとなります。(例:1位は1ポイント、2位は2ポイント)今大会では天候にもよりますが、レースを7から12本行い、合計ポイントが少ない選手が優勝となります。レース時のコース、風や波の状況に応じて対応しなくてはいけない点が競技の魅力でもあります。実際、選手によって得意な風の強さが分かれるようです。比較的体の大きい海外の選手は自分の体重が重いと艇が安定することもあり、強風を好む傾向があります。逆に微風を好む選手は比較的体が小さい傾向にありますが、風や波をとらえて、テクニックを駆使します。
砂浜からRX:S艇を引っ張りながら海へ向かいます。途中に波がやってきてブワっと浮く瞬間も。
ある程度の深さまで来たら、ボードにヒョイと乗ります。
次にグッと体重を後ろにかけて、マストを立てます。バサっとセイルの音がすごい!
風と波をよみながら、どんどん沖へ。あっという間に遠くまで!すごい!
神奈川県出身の選手2名を取材しました。
高校2年生。逗子市在住。
小学1年生の時、逗子に引っ越してきて、小学2年生のとき、父親の誘いを受けてウインドサーフィンに出会ったのが始まりだったそうです。はじめは遊びで週1回程度でしたが、今では、土日はもちろん平日の授業が終わった放課後も海に入って練習をする毎日で、これまで国内の大会から国際大会にも出場し、数々の実績を残している実力者です。国内の選手で同世代にライバルはなかなかいないということでしたので、現在の課題を聞いてみると、「海外には沢山の強い選手がいるので、今後は持久力と筋力をさらに強化していきたい」ということでした。まだまだ成長期の池田選手ですから、次に会ったときのトレーニング成果が楽しみです。
最後に池田選手にとって、セーリングとは。と質問したところ、「はじめはただの趣味のようなものでしたが、今では自分の人生の中心となっています。そして、2020年東京大会で金メダルを取りたい!」と力強く答えてくれました。とても頼もしいですね!今回の大会でも活躍が期待できます。
高校1年生。鎌倉市在住。
1984年ロサンゼルス大会の代表候補選手に選出されていた父親の影響で、4歳から海に親しみ、小学校1年生から本格的にセーリングの指導を受けてきたそうです。当初、スラロームという種目に参加していましたが、中学3年生で出場したユースオリンピックをきっかけに、現在のテクノ293クラスの大会に出場するようになりました。
ちょうどその頃、高校受験を控えていたため、競技をやめてしまおうかと悩んだ時期もあったそうですが、小さい頃からのライバルである大阪の松浦花咲実(まつうらかざみ)選手の存在があったから今があるのだといいます。試合以外では仲の良い親友でもある松浦選手とお互いに切磋琢磨してこれたというのは、双方にとっていい刺激でもあったのだと思います。
新嶋選手は以前はだいぶ体が細く、ミニトマトなどの野菜が大好きで炭水化物をあまりとっていませんでした。JISS(国立スポーツ科学センター)の栄養サポートなどを受け、今では12kgほど体を大きくしたそうです。「もっと沢山食べて、体を大きくして、筋肉をつけたい。また、色々な風の状況で練習をして、どんな風でも勝てるようにしたい。そして、2020年東京大会に出場したい」と笑顔でインタビューに答えてくれました。
試合前にも関わらず、二人とも快くインタビューに答えてくれました。話を聞いていると二人とも共通していたのは、自分の得意なことや課題がわかっていて、目標が明確であったことです。さらに、スタッフの話によると、二人ともしっかり学校の勉強もやり「文武両道」であったこと。将来が楽しみな二人の選手、この大会での活躍も楽しみです。
今大会は小田急江ノ島線の「片瀬江ノ島」駅からすぐのところで行われており、日本全国から学生連盟の大学生やFacebookで募集した一般のボランティアの方など沢山の方に支えられています。
今大会は、アジア選手権ということで、香港、シンガポール、韓国、台北のチームが参加していました。香港のチームは9月18日から会場に来て、波の状況をチェックしていました。インタビューをした二人も「香港に強い選手がいる」と注目しているようです。
さらに、この大会は一般社団法人湘南海洋教育スポーツ振興協会が運営する「総合型地域スポーツクラブ江ノ島ちょっとヨットビーチクラブ」が特定非営利法人日本ウインドサーフィン協会と全日本学生ボートセイリング連盟と共同主催で開催しています。この大会をきっかけにウインドサーフィンやマリンスポーツに興味を持った方は「総合型地域スポーツクラブ江ノ島ちょっとヨットビーチクラブ」に体験を申し込むとセーリングの面白さも倍増するかもしれません。
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