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更新日:2024年9月30日
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かながわ障害者雇用優良企業である大栄交通株式会社の障害者雇用取り組み事例です。
障害者全員が身体障害者の方で、全員がドライバー業務についています。ドライバーは、出勤・休みの隔日勤務で、月間原則12回乗るという12乗務です。1乗務というのは、朝から出て、夜中の勤務体系となっています。
障害者の方には、12乗務をお願いしている方もいれば、7乗務という方もいます。
ドライバー業務に従事しています。
やはり、安全面からも健康管理は重要だと思っています。当社の障害者の方は、疾病によって障害をもつ内部障害の方がほとんどです。車を運転するのに支障がなければ、健康管理をしながら働き続けられると思っています。具体的には、定期的な通院時間を確保することにより仕事を継続してもらっています。
体調管理の仕方は、まずは、障害者が自己管理を行っていただくことですが、会社もその支援を行っています。体調が悪いときは、無理して出勤させずに、出勤時間をずらしたり、「体調整えたらまた、出直してください。」などと励ますようにしています。
基本的には、1月12乗務で人を当て込んでシフトを組むわけですが、シフト制だと勤務日に勤務しなくてはならないというプレッシャーがあって体調が悪くても頑張って勤務しなくてはという気持ちになってしまいます。
当社の障害者の方はほとんどが疾病による内部障害の方です。内部障害の方は、体調を崩し休暇をとることも他の健常者社員に比べ多いとは思います。
また、週2日から3日の通院が必要な方もいます。そのような場合、あえてシフトからはずし、電話してもらって乗務できるときだけ乗務してもらうという対応もしています。
安全が第一ですので、運転に支障がないという条件は絶対です。それに加え、コミュニケーション能力も必要であると考えています。ドライバーという業務の性質上、乗務中はずっと一人ですから、基本は一人で安全運転し、乗務をこなさなくてはなりません。ただ、運転していればいいのではなく、ドライバーは接客業なので無愛想では勤まりません。やはりコミュニケーション、聞き上手といった能力は必要ですね。この条件を満たすと結果的に内部障害の方になってしまうところはありますが。
ドライバーという職種から同僚の手助けは、乗務外のときに限られます。
同僚も最初は、反発じゃないですけれど、大丈夫かというとまどいのような気持ちがあったようですが、時間がたつにつれて、協力してくれるようになりました。今は、車庫入れの際に構内が少し狭いので周りの社員が手伝ったり、洗車を手伝うなどしています。これは、会社が指導したのではなくて、自然発生的に手助けをするようになってきたのです。
障害者のほうも何でも自分はできると意固地にならないで、手助けを必要としている場合はじゃあお願いしますという感じで援助の必要性を伝えてもらっているので、仲間同士で助け合う雰囲気ができてくるのではないでしょうか。
(山本 総務・経理課長)
当日は山本 総務・経理課長さんにご対応いただきました。
山本 総務・経理課長さんの話からは、会社で働いていらっしゃる障害者の職種は、全員がドライバーで、中途障害の方もいらっしゃるとのことでした。
中途障害は、働き盛りの人々を突然襲います。今までできていたことができなくなるかもしれないという不安感、個人的には、通院生活や今後とも同じ職場で継続して働いていけるのかという気持ちに陥るのではないかと思います。
会社では、そのような不安を直接には受け止められないかもしれません。しかし、会社がシフトの調整や仲間との協力といった間接的な援助をすることで、継続的に働いてほしいというメッセージを送っているように思えました。
(平成26年9月25日取材)
このページの所管所属は産業労働局 労働部雇用労政課です。