審議(会議)結果 審議会等名称 第42回 神奈川県障害者施策審議会 開催日時 令和6年11月12日(火曜日) 14時00分から16時30分まで 開催場所 神奈川自治会館2階201会議室(オンライン参加有り) 出席者 【会長】蒲原委員、【副会長】佐藤委員、(以下名簿順)嵩委員、清水(亜)委員、猿渡委員、小山委員、市川委員、榛澤委員、清水(信)委員、内藤委員、河原委員(※)、小野委員、小杉委員、三神委員、成田委員、在原委員、眞保委員、熊澤委員、桐ケ谷委員(計19人)(※)別紙のとおり後日意見聴取 次回開催予定日 令和7年2月頃 所属名、担当者名、問合せ先 障害福祉課企画グループ 加藤 電話(045)285‐0528  ファクシミリ(045)201‐2051 掲載形式 議事録 審議経過 以下のとおり ≪議  題≫ (1) かながわ障がい者計画の総括について (2) 神奈川県当事者目線の障害福祉推進条例〜ともに生きる社会を目指して〜に基づく基本計画の指標について (3) 神奈川県当事者目線の障害福祉推進条例〜ともに生きる社会を目指して〜に基づく基本計画の評価方法について (4) 愛名やまゆり園の再整備について ≪報告事項≫ (1) 第3回障害当事者部会 開催結果について (2) 県立中井やまゆり園に関する報告 ≪配布資料≫ 資料1  :かながわ障がい者計画の総括について 資料2  :神奈川県当事者目線の障害福祉推進条例〜ともに生きる社会を目指して〜に基づく基本計画の指標について 資料3  :神奈川県当事者目線の障害福祉推進条例〜ともに生きる社会を目指して〜に基づく基本計画の評価方法について 資料4−1:「愛名やまゆり園虐待事案に関する第三者委員会中間報告書」を受けて の今後の対応について 資料4−2:愛名やまゆり園の再整備について 資料5  :第3回神奈川県障害者施策審議会障害当事者部会(報告) 資料6  :記者発表資料「県立中井やまゆり園における医療・健康管理問題改革委 員会の設置について」 参考資料 :社会福祉法人かながわ共同会愛名やまゆり園虐待事案に関する第三者委員会中間報告書 ≪その他資料≫ ・神奈川県障がい福祉計画  ・かながわ障がい者計画  ・神奈川県当事者目線の障害福祉推進条例〜ともに生きる社会を目指して〜に基づく基本計画 【事務局による進行】  ・福祉部長挨拶  ・会議運営に関する事務連絡 【蒲原会長による進行】 (蒲原会長) それでは、本日も皆様の協力を得ながら、円滑に議事を進めていきたいと思います。最初に本日の時間配分について、皆様と共有をしたいと思います。 最初に議題の1、かながわ障がい者計画の総括についてでございます。これは前回の審議会終了後、いくつか意見が出されている内容であり、今日は新しい計画の審議に時間を使いたいと思いますので、説明と審議をあわせて10分程度としたいと思います。その後、議題の2に入ります。神奈川県当事者目線の障害福祉推進条例の基本計画の指標についてというところでありまして、これについては説明と審議をあわせて30分程度ということで予定しております。この2つが終わった後、15時目途に10分間の休憩を取りたいと思います。再開後、議題の3番目になります、神奈川県当事者目線の障害福祉推進条例の基本計画の評価方法について、これにつきましても、説明と審議をあわせて概ね30分程度ということにしたいと思います。その後、議題の4番目、愛名やまゆり園の再整備について、説明と審議をあわせて30分程度とさせていただき、その後、報告事項が2つということでございます。ぜひ皆様方の御協力をよろしくお願いします。 それでは議題の1、かながわ障がい者計画の総括について、事務局から説明をお願いします。 (事務局) 資料1に基づいて説明 (蒲原会長) ありがとうございました。ただいまの説明につきまして、御質問等がもしありましたらお願いします。 (嵩委員) すみません、お聞きしたいことがあります。40ページでございます。今、法定雇用率をほとんど達成していると書かれています。障害別の雇用率がどうなっているのか、お伺いしたいと思います。 (事務局) 障害種別ごとの雇用率というのは、国の神奈川労働局であったり、それから本県でいえば雇用労政課というところが所管しておりますが、一旦確認いたしますので、追って回答させていただきます。 (嵩委員) わかりました。ありがとうございます。 (蒲原会長) それでは事務局に確認いただいて、また回答をよろしくお願いします。 それでは恐縮でございますけども、議題の2に入りたいと思います。事務局から説明をお願いします。 (事務局) 資料2に基づいて説明 (蒲原会長) ありがとうございました。事務局から、一つは指標そのものをこういうふうにしたいという案と、もう一つは具体的な調査の方法について、事務局から案が示されました。これにつきまして、非常に大事なところでございますので、各委員から御意見、御質問等いただいて、さらに議論を進めていければと思います。よろしくお願いいたします。 それではオンラインで猿渡委員、手が挙がっておりますのでよろしくお願いします。 (猿渡委員) お世話になります、猿渡です。指標はそれでいいと思うのですけど、不満とか難しいとか何が大変かというところで、具体例を少し出して、生活のしづらさというのはこういうことなのだよねって。例えばヘルパーが足りないとか、地域との繋がりが薄いとか、ヘルパーから虐待を受けているとまでは言わなくても不自由の場面がどんなことがあるのかというのを少し具体例に出して、当事者が答えられる選択肢をもうちょっと出した方が良いと思います。不自由と言われても何が不自由なのか、体が不自由なのか、生活が不自由なのか、不自由って言葉がわからないということもあると思うので、まず何に対して聞くかということを書く。ヘルパーが足りないとか、自分でひとり暮らししたいけれども、ヘルパー数やいろんな時間数が足りなくてグループホームで暮らしているとかいうところも必要かと思うので、少し例をあげて書いてもらえると、皆さんも選択しやすくなるのではないかと思います。 (蒲原会長) ありがとうございました。いろんな具体例を示しながら、という話でございました。それでは小山委員、よろしくお願いします。 (小山委員) 横須賀本人会の小山です。不自由もそうですが、危険というのをあんまり感じたことはないのですよね。不自由も危険もあんまり。軽度の人たちは自由に動けるし、何年も同じ家に住んでいるから、特に地震が来たときにちょっと怖いかなと、災害のときにちょっと怖いかなという感じで。日頃はそんなに感じてはいない。危険というのは、外に出るとやっぱり自転車とか車かな、危険と感じるのは。だから、危険、不自由と言われても「ん?」と思うのですよね。いくら例題を出されても、障がいによって違うと思う。軽度の人はかなりいろんな範囲に動くので、逆に重い人たちは家にいる人もいるだろうし、その障がいによって違うと思う。例題もかなり多く、たくさん出さなきゃいけないと思う。 (蒲原会長) ありがとうございました。それでは清水委員、よろしくお願いします。 (清水(亜)委員) 神奈川県視覚障害者福祉協会の清水でございます。まず指標については、「障がいのある人が日頃の生活の中で不自由を感じる割合」ということで、これまでの委員等の意見を概ね反映できているかと思いますので、このような形で良いのかなと思います。 この中の不自由という言葉、この後の報告事項の中であるかもしれないのですけど、私も先日、当事者部会の会議を傍聴させていただいて、その中でも出ておりましたが、具体な例をつけるのであれば、このような形の指標で良いのではないかなと思います。 調査する方法についてなのですが、大体は郵送等でのアンケート送付等だと思うのですけども、私たち視覚障がいに配慮した、例えばメール等での調査等を検討いただけたらなと思います。視覚障がいに配慮した調査方法を取り入れていただけたらなと思います。 (蒲原会長) ありがとうございました。視覚障がいだけではなくて、いろんな障がい特性に配慮するということも含めてかと思います。それではここで少し事務局からお願いします。 (事務局) 皆様から御意見いただきまして、指標自体については、今回事務局案としてお示しをさせていただいた「障がいのある人が日頃の生活の中で不自由を感じている割合」というもので、概ね御了解いただけたかなと思っております。 不自由という文言自体がわかりづらい部分がありますので、具体例を補足して追記させていただきたいと思います。具体例については、また改めて御相談をさせていただきたいと思いますが、そういった形で進めていきたいと思います。どうもありがとうございます。 (蒲原会長) 確認ですが、視覚障がい者を含めていろんな障がいに配慮した方法というところ、ぜひよろしくお願いします。 (事務局) 言葉が足りませんでした。障がいの特性に応じた調査方法があると思いますので、そこの部分は工夫をさせていただきたいと思います。 (蒲原会長) その他、皆さん方いかがでしょうか。結構大事なところなので、お気づきのところをぜひというふうに思います。それでは榛澤委員、よろしくお願いいたします。 (榛澤委員) 神奈川県精神障害者連絡協議会の榛澤です。指標に関して、あまりピンとこないなと感じていたので、今回こういう見直しをしていただけるのは本当にありがたいのですけども、この増やす項目が一つ、追加する新たな指標を一つとしたいというのは、本当はもっとたくさん指標というか、例えば障がい者が生きていて生きづらさを感じるのは、就労するときもそうだし、家を借りるときとか、あと施設コンフリクトみたいな、何か建物を建てるときに住民が反対運動を起こしたりとか、いろいろあります。 あと僕がよく思うのは、差別とかっていうのは数字に出なかったり、目に見えなかったりする生きづらさというのもたくさんあって、こういう指標って数字化したりすることで、ある程度理解はできるのですけども、本当に理解するのは難しい。じゃあどうすればいいかって、僕もなかなかわからないですけども、こういう指標を出して評価するときに、やっぱり障がいを持つ方もそうだし、人間が生きづらさを感じたりとか、不幸とか不便だと感じるのって、必ずしも数字化できないことの方がむしろ多いのではないかと思っていて。なかなかすぐに数字や評価を出せなくても、評価の中で障がい者のニーズとか生きづらさってなかなか理解しにくいということを認識するだけでも、数字を出すだけで評価ができたと思わずに、なかなかそういうのは理解しづらいということを認識するだけでも僕は大事だと思うので、そこも踏まえてほしい。 あと、今までの指標に一つ加えるとありましたけど、今までの指標、例えば研修を何人受けたとか、目標がこれでその何%が受けて、それで達成したとかっていうこと自体が、当事者目線で考えてどうなのか。例えば、評価が概ね順調に進んでいると言われても正直よくわからない。だから、今までの指標自体が、本当に計画の進捗状況を表すことになっているのかというと、どうしてもちょっとわからなくて、もう全面的に見直す、一つ増やすとかじゃなくて、全面的に見直さなきゃと思うのですけども、いかがでしょう。以上です。 (蒲原会長) はい、ありがとうございました。それでは成田委員、よろしくお願いします。 (成田委員) 榛澤さんの意見に少し似ていると思うのですけれども、今までの指標はどちらかというと、「普通に生活しているのが当たり前と思う割合」という意味で、やはり共生社会というものが総論的に必要だと、みんな共生社会が良いというところで92.4%と高い数値が出るものだったと思うのです。ただ、これからは当事者の目線に立った指標に変えようというのは、共生社会の総論はあるけど、実際現実として共生社会になっているかどうかという部分について、少し指標を細かく、現実的な部分で加えようという方向に一歩踏み出そうということなのかなと私自身は捉えました。ですので、具体的にどういうことが不自由かと尋ねていく、あるいは調査方法の@でいろいろなインタビューを取ったりしていると、県民ニーズ調査の結果が最終的には「そう思わない」に近づくと思うのです。一旦はぐっと下がっていく。調査の指標として不自由があるかないか、現実として共生社会になっているかどうかということを聞いているので、現実としては下がっていくこともある程度想定して、この調査に取り組まれているのかどうかというところを少しお伺いしたいと思いました。 もう一つ聞くなら、調査方法のAは、今までの調査方法と同じだと思うのですが、そのAに対して、@のインタビューやアンケートはどういう形でまとめられていくかということも、加えてお聞きできればいいかなと思いました。 (蒲原会長) ありがとうございました。それでは今のお二方の御質問、御意見に対して、事務局からお願いいたします。 (事務局) 榛澤委員からいただいた御意見について、調査方法からすると数字だけではやはり量れないものもあると我々も考えております。成田委員がおっしゃられたところとつながるお話にはなってくるのですが、(2)の調査方法のところについては、もちろん県民ニーズ調査として数字を出すような形はとるのですが、それだけではやはり推し量れないと思っておりますので、障がい当事者の方、御家族、支援者の方等へのヒアリングをして、そのヒアリングの内容を数字に集約するのではなくて、実際にどういう意見があったのかというのを数字とあわせてちゃんと明記をして、お示しをしていく。県民ニーズ調査をやったのだけれども、実際のところは障がい当事者の方々が感じられている実情があるのだということがしっかりわかるように、お示しをしたいと思っております。 そのためにはこのヒアリングは絶対必要だと思いますので、成田委員がおっしゃられたように、今までは数値だけを見ると問題としては潜在化してしまっていた問題が、だんだんと顕在化してくるということは当然あり得ると思っておりますので、ある意味、一時的にあまり良くない評価が出てくる可能性は当然あると思っております。その上で、この調査やヒアリング等を通じて、実際こういうものがあるのだということを調査の結果として示すようにしていきたいと思います。 それから榛澤委員が、全体の見直しということもおっしゃられたのですが、この指標に関しては、計画全体がどういうふうに進んでいるかというのを評価する指標として、一番上位の形になっています。それぞれの施策等の評価というのはそれぞれ数字が出てきますし、それから計画策定の段階でその数字についてはこういう形で、ということはお示しをしてきていますので、この後の議題で御説明いたします、計画の評価の中でしっかりお示ししながら評価をしていただくのかなと思っております。今この議題で御議論いただいているのは、指標をどういう形で設定をして、その指標をどういう調査をして、どのように示すかというところだと思っておりますので、いただいた御意見については今お答えしたような形で取りまとめをしていきたいと思っております。以上でございます。 (蒲原会長) いかがでしょうか。よろしいでしょうか。榛澤委員、今、回答がありましたけれどもよろしいでしょうか。 (榛澤委員) 数値に表れない部分というのを認識してくださっているというのはわかりました。それと、ヒアリングを誰がやるか。前に僕、スーツを着た役所の人が行って聞かせてくださいと言ってもまず答えない、心を開かない気がすると言いました。喋ってくれるかもしれませんけど、やっぱり誰が聞くか。日頃一緒に生活している家族とか事業所の職員とか、そういうある程度信頼のある人じゃないとなかなか当事者の本音って、職員であっても信頼される職員もいればされてない職員もいるし、家族間も信頼関係があるところもないところもあるし、ある程度こういう本音とか本当の生きづらさを知るためには、当事者が当事者に聞くということも踏まえて、誰が聞くかという点もすごく考慮していただければと思います。以上です。 (蒲原会長) 先ほどの障がい特性に応じてという話と繋がるところだと思いますが、本当に御本人のことがわかるには、いろんな聞き方を工夫するということをお願いしたいと思います。 その他いかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは皆様方、ありがとうございました。ぜひ事務局においては、本日の意見も踏まえて、具体的な方法についても御意見を踏まえた形でやってほしいと思います。 それでは二つ目の議題が終わりましたので、ここで10分間の休憩といたしまして、14時55分から再開したいと思います。よろしくお願いいたします。 〜10分間の休憩〜 それでは審議を再開したいと思います。続きまして議題の3に入ります。議題の3につきまして、事務局から説明をお願いします。 (事務局) 資料3に基づいて説明 (蒲原会長) 事務局からの説明が終わりました。それではただいまの資料3、特に2ページ目の事務局の案について、皆様方から御質問、御意見をいただければと思います。それでは小山委員から手があがりました。小山委員お願いいたします。 (小山委員) 横須賀本人会の小山登です。計画をやるのはいいのですが、誰が実行するのですかという感じ。各地域でやっぱり福祉の格差があって、やらないところはもうそのまま。今までも私は自立協議会に参加していて、そのままやらないままで終わっちゃって、「改善」というのもあるのですけど、改善もやらないままで終わっちゃって。結局、計画と評価、この二つだけで終わっちゃう感じなので。誰がこれをやるのかというのが問題で、例えて言うなら、計画の冊子みたいなものを必ず作って、各地域の障がい者団体に会って、一緒に障がい者団体と協力してやるとか、そういうことをちゃんとやらないと、ただ月日がたちましたという感じで終わっているので、せっかく良いものができるのであれば、そういった感じでやってほしいなと思うのですよね。 (蒲原会長) ありがとうございました。後ほどまた事務局からお答えいただきたいと思います。その他、皆さんいかがでしょう。それでは成田委員、よろしくお願いします。 (成田委員) フュージョンコムかながわの成田です。今、小山委員が「誰がやるのか」というお話をされたことで、少し私自身も思うことがあって、やはりいろんな施策を実際に行っていく中で、重要な役割を担うのが支援者ではないかと考えています。当事者目線というところ、当事者から見た評価というところがきちんと位置付けられていると同時に、ちょっとポイントがずれるかもしれないのですが、支援者から見た評価というのもあることが支援者の人材育成に繋がっていくのではないかと考えています。当事者と支援者は対立的な関係ではなくて、当事者の思いもわかりながら、支援者も共生社会に向けて自分がどう働けばいいか考えるべきでもありますし、当事者も支援者の立場の中で自分たちはどうしていけばよいかということも考え合う、お互いに知り合うというところもすごく大事な視点ではないかと自分自身は思っています。当事者評価のヒアリングアンケートの中に、当事者、家族、支援者と書いてあるのですが、そこがもしかしたら事業所等を通して当事者のお話を聞くというところでこの支援者が置かれているのであれば、もう少しどこかで支援者も評価に関われる部分があると、この施策がどういう形で福祉の現場で行われているかということが、支援者にとっても身近な問題になるのではないかと考えています。これはもしかしたらだいぶ離れたことを言っているのかもしれませんけれども、今小山委員の「誰がやるのか」というところがやはり大きいかなと思いましたので、付け加えさせていただきました。 (蒲原会長) ありがとうございました。それでは榛澤委員、よろしくお願いいたします。 (榛澤委員) 神奈川県精神障害者連絡協議会の榛澤です。今の意見でもそうですし、本人が困っていることとかニーズって、必ずしも本人が気づかない場合もあるというのは当たり前のことなので、もしわかりきったこと言っているのであればごめんなさい。やっぱり当事者が、自分が困っていることとか主観的に困っていることとかこうあってほしいということももちろん大事なのですけども、本人が気づかない、今おっしゃった支援者とか家族とか社会が、本人が本当はそのことに悩まなくてもいいのに悩んでしまったりとか、そのニーズもやはり周りからじゃないと気づかないこととかもあるので、この当事者の困っていることを聞くのに、まずヒアリングももちろん大事なのですけども、それだけではなくて、リアルニーズって本人とか支援者とかのもあるのですけど、やっぱりそういう視点というか、当事者が気づかない、訴え出ていないけど、でも本当は差別とか障がいがあるゆえの生きづらさになっているということを踏まえて、当事者のニーズとして入れてほしいと思います。 (蒲原会長) ありがとうございました。それでは、この段階で事務局の方でお考えがありましたら、よろしくお願いします。 (事務局) 御意見いただきましてありがとうございます。まず小山委員がおっしゃられた「誰がやるのか」というところの話で、まずは私どもが計画を策定していますので、県ないし市町村も含めた行政がやるところだとは思います。実行と評価だけをやって改善がなされないとか、施策をやってほしいけどやらないままとか、小山委員がおっしゃられるので、実際にあるのだと思います。私どもでも、それは実際にあるのではないかと思っておりますので、そのあたりは数字だけの評価だと、先ほどの指標と同じなのですけれども、なかなかそういったところは表に出てこなかったりしますので、今回の評価のプロセスで言えば当事者評価やヒアリング、アンケートであったり、もちろんこの障害者施策審議会を開催する中で御意見をいただいて、そこの改善につなげていければなと思っております。 それから、成田委員がおっしゃられた、もう一人の、もう一つのアクターというか、登場人物としては支援者の方々がいらっしゃるわけで、この計画は当事者目線の障害福祉条例に基づく計画ですので、当事者の方が第一にはくるのですが、支援者の方もその当事者の目線に立ってどういうことが必要なのかというふうに考えていただくということは重要なお話で、それが支援者の人材育成に繋がると成田委員はおっしゃられたのではないかと思いますので、支援者の方も当事者の方の繋ぐ役割だけではなくて、支援者の方の御意見というのもその中では聞いていきたいなと思っております。 それから、榛澤委員がおっしゃられたリアルニーズというところですが、先ほど指標のお話でも同じことがあり得るというお話させていただきましたが、それぞれの施策の中でもやっぱり潜在化してしまうような、御本人も気づかないようなものもあって、それが十分な評価に繋がらないとうことはあり得るのではないかと思いますので、その辺りも含めて、御本人、当事者の方からヒアリングですとかアンケートですとか、そういったことはしていきたいと思っております。十分なお答えになってないかもしれませんが、以上です。 (蒲原会長) 追加意見がありましたら、その他の先生方からもありましたらお願いします。はい、市川委員、お願いします。 (市川委員) 市川です。今の成田委員の意見にも関係するかもしれないのですけれど、私の住んでいるところで自分の子どもを直接支援している事業所というのは、なかなか鋭いことが言いづらいといいますか、やはり学校の先生に対して伝えるのが難しいように、事業者でもなかなか伝えるのが難しいということがありますので、利用者と事業者がクロスするような形で自分が直接関わっていない事業者と話をすることで、もう少し突っ込んだ話ができることがあります。そういうことを工夫していくような、誰がやるのかという先ほどの小山委員の話ではないのですけど、少しでも実態が良くなるように、そういったクロスでの話し合いとかも考えたらどうかなというところがあります。家族としても言いっ放しではなくて、家族としてできることというのは一緒に考えてやっていきたいと思いますので、いろんなところでコラボして少しでも進めるような取組ができたらいいなと思います。以上です。 (蒲原会長) はい、ありがとうございました。小野委員から手が挙がっています。小野委員、よろしくお願いいたします。 (小野委員) 神奈川県社協の小野でございます。先ほど事務局の方からもお話があったのですけれども、評価のスキームのところで、数値評価という定量的なものと、あとは数値では量れない定性的な評価の両方が大事かと思っております。そういう意味では、この審議会や障害当事者部会によって定性的な評価をいただくというのが大きな特徴かなと思っていますし、とても大事だと思っております。 そういった中で気になるのが、御本人が御自身で意見を表明しにくい、意思を表明しにくい方の意見というのをどういうふうに取り入れていくのかというところです。先ほど御意見の中に、支援者の評価というお話がありましたけれども、支援者の中でも特に御本人の意思を代弁するようなお立場の方、例えば思いつくのは後見人のような方かと思うのですけれども、そういった御本人の生活に関わっている支援者の声を漏れなく受けとめられると良いのではないかなと思いました。先ほどお話があった御本人自身が気づかないニーズというところも拾うことができるのではないかなと思いました。以上でございます。 (蒲原会長) ありがとうございました。御本人の側、あるいは御本人が気づかないところという意味では今までの話と繋がるところだと思います。それでは内藤委員、よろしくお願いします。 (内藤委員) 神奈川県身体障害者連合会の内藤と申します。私も今回の評価に関しましては、2番目の当事者評価(ヒアリング、アンケート)とともに、その当事者の意見をどうやって取り上げるかということが非常に大切ではないかと考えておりますものですから、そこを一番の重要な視点として考えていただけたらと思っております。よろしくお願いします。 (蒲原会長) ありがとうございました。これまでの意見とも重なるような発言だったと思います。それでは佐藤委員から御意見をよろしくお願いします。 (佐藤副会長) 評価のところでのお話というのは、先ほどの事務局の説明でよろしいかと思っているのですけれども、若干補足しますと、事務局の方からも出ましたが、成田委員は御自身の御意見がちょっとずれているのではないかとおっしゃっていましたけど、全然ずれているわけではない。支援者が見た当事者目線、支援者目線では決してなくて、支援者から見た当事者目線を語ってもらうということが必要だし、家族が見た当事者というのを語っていただくということで、こういったいろんな方が登場していると理解をしたらいいし、すべきではないかと思っています。だから成田委員の御意見は決してずれてはいないです。 (蒲原会長) ありがとうございました。それではオンラインで手が挙がっているので、まず在原委員から御意見よろしくお願いします。 (在原委員) ありがとうございます。県立保健福祉大学の在原と申します。表のような流れが書いてある図に対してなのですけれども、遅れている項目の洗い出しをして審議会などにつなげていくとなっていて、基本的にはこの間私もこのような意見を言って、これがまず最優先かなとは思っているのです。プラスで、あまり遅れているようには見えない、順調に進んでいるみたいな評価が出るところにおいても、そうなのだけれどもこの政策目標に照らすと本当に進んでいるのかなとハテナがつくようなことが中にはあるように思うのですね。例えば研修を何人受けたとか、ずっと100%目標達成みたいなことが割と並ぶようなこともあるのですけれども、そうするとその研修などを受けた成果が現場に反映されて、政策目標にちゃんと繋がって、実態としてそれが繋がっているかというところにおいては、本当に進んでいるのかどうかわからないということがあると思います。そういったあまり遅れているという評価にはならないところにも、そういう事業評価と政策目標が繋がっているかどうかというところの点検がやや弱いところが今までもかなりあったように思うので、そこの点検も来年以降はかなり意識してやっていって、この事業評価でいいのかというところも見直していけると良いのではないかと思いました。以上です。 (蒲原会長) 個々の評価も一番最後の目的のところに繋がっているかどうかという、そんな観点だったと思います。それでは猿渡委員から手が挙がっています。よろしくお願いいたします。 (猿渡委員) 猿渡です。さっき佐藤委員が言われたところのつけ足しなのですけれども、ヘルパーや支援者、オンブズマンとかが入ってどういうふうな形でその方の生活が変わったのかとか、社会の中でどういうふうなところが不満というか、ここは遅れているのではないかと思っているのを、ヘルパー側で遅れているとされるところ、遅れているというか施策が進んでいないとかいうのを、施策を知らない方もいっぱいいらっしゃるので、その中でヘルパーの方たちや支援者の方たちの自由記述欄として、どんなことがもっと県に対してとか、この計画に対して必要なのかというのを何個かあげてもらうというのができたらいいのかなって。支援者側からすると、支援者が入ったことで良かったこともあるし、例えば人間関係やヘルパーが少なくて生活の質が落ちたってこともあるかもしれない。私のところもそうなのですけれども、移ったことによって昼間はヘルパーが入れなくて生活の質が下がっているのですよね。そういうこともあるので、ヘルパーや支援者が入って活動に出られるようになってこんなふうに本人の生活が変わったとか、良いところを洗い出しながら、それに対して本人がそれで良いと思っているのかどうか、例えばもっと支給量とか社会資源とかいろんなものがあればもっと地域の中で暮らせるのではないかと思っている方もいると思うので、そういうところをヘルパーさんとか当事者とか相談支援専門員とか支援者の方が拾ってくれると、一番嬉しいかなと思います。以上です。 (蒲原会長) ありがとうございました。これもやはり本人の生活の具体化といったところにどういうふうな成果が表れているかという観点だと思います。それでは清水委員、よろしくお願いします。 (清水(信)委員) 一言なのですけども、何はともあれ実行していただきたい。何よりも実行してもらいたい。そして来年度、実績評価というのがあるわけですよ。この実績を見て評価すると、本当にリアルな評価が出てくるだろうと思うのですよね。そこで本当に考えていただくと。とにかく実行していただきたいと思います。 いろんな計画が形骸化することが非常に多いのですよ。例えば、地域包括ケアシステムについて、計画には「協議の場を設ける」と書いてある。協議とかではなくて、どんどん実行していただきたいと思っています。よろしくお願いします。 (蒲原会長) ありがとうございました。実行するということを大前提にした上で、これまでの意見に対して事務局から、お答えできる範囲で結構ですので、よろしくお願いいたします。 (事務局) 2ページ目の事務局案としてお示しをしました評価のプロセスについて、少しお話をさせていただきます。まず数値評価を経て、遅れている項目や事業の洗い出しというところが、在原委員がおっしゃられたところのお話に繋がってくると思っております。数字としては達成しているけれども、政策目標からしてこれはどうなのかというところも含めて、この辺りは洗い出しをしていくのかなと思います。 それから多くの委員の方々がおっしゃられた、遅れている項目についての当事者評価というところですけれども、もちろん障がい当事者の方にもお聞きしながら当然進めていくのですが、御家族とか支援者の方々が改めて当事者の目線に立って実際はどうなのかというところ、この施策に関してはどうなのかというところを御意見いただくというのは非常に重要だということで皆様から御指摘いただいたと思っておりますので、そこは非常に工夫をしなきゃいけないなと事務局としては捉えたところでございます。 そういったプロセスを踏まえて、ようやく最終評価ということになりますが、その上で実際にやらないと、改善なり、新しい施策なりをやっていかないといけないと、それをちゃんと繋げるようなことはやらないといけないと思います。そうでないとPDCAサイクルになりませんので、そこはやるべきことかなと捉えさせていただきました。不十分なお答えかもしれませんが、以上でございます。 (蒲原会長) ありがとうございました。多くの方から御意見をいただきました。今お話がありましたとおり、これはPDCAサイクルの中の評価と、あと当然のことながら改善という全体の中でやるということなので、すべて事務局の方できちっとやるということで、ぜひよくこれから考えてほしいと思います。 それではそろそろこの議題についての時間が迫ってまいりましたので、この議題はここまでということでよろしいでしょうか。ありがとうございました。それでは続きまして、議題の4番目に入りたいと思います。議題の4につきまして、事務局から説明をよろしくお願いします。 (事務局) 資料4−1、4−2に基づいて説明 (蒲原会長) 事務局から説明をいただきました。それではただいまの議題の4、愛名やまゆり園の報告書も含めた再整備についてということにつきまして、皆様方から御質問、御意見いただければと思います。それでは小山委員、よろしくお願いします。 (小山委員) 施設での虐待も職場での虐待も大して変わらないなという感じです。私も殴られたりすることがあったのですが、結局、障がい者のことを人間として見ていないと思うのですよね。今の人たちは皆、本で読んで「こういうふうに動くのだ」という感じで動いている。やっぱり我々も生きていて、いろんな障がい者がいて、障がいは一つではない。例えばてんかんなら百種類ぐらいあるので、細かく勉強したぐらいでは追いつかないと思う。今は学歴優先でそういうふうになっている。 報告書を見ると、誰が悪いのか、愛名が悪いのかというふうに言っている。最終的にどうするのかとなると、地域へと書いてある。じゃあ今度地域で誰が支援するのかというふうになるのですよね。結局、誰が誰がというふうな、責任を誰が取るのかわからないという感じですね。そう感じています。 (蒲原会長) それでは市川委員、よろしくお願いいたします。 (市川委員) 心身障害児者父母の会連盟の市川です。いつも思うのですけれど、何か事件があると第三者の方が委員会を開いて、改善していただくのですけど、やっぱり日常的に施設の中には第三者の方が入ったほうが良いなと思います。そして、定期的に当事者を含めたグループでコンサルテーションに入っていただくような仕組みを作っていただけないかなと考えたところです。虐待が起こってからだと虐待された方の傷もありますし、家族の傷もありますし、やはり起こる前に予防するための一つの方策として、定期的に外部の第三者が入っているという仕組みを作っていただきたいなと思います。グループホームについては仕組みができつつあるような話も聞いていますが、やはりグループホームに入っていても家族はだんだん高齢化していってしまうということもありますので、今言ったようなことを、ぜひ体制として作っていただきたいと思います。以上です。 (蒲原会長) ありがとうございました。この愛名やまゆり園に限らず、施設全体に関わるお話だったと思いました。続きまして、オンラインの猿渡委員から手が挙がっています。猿渡委員、よろしくお願いいたします。 (猿渡委員) はい、猿渡です。オンブズマンの活動をしていて僕は慣れているので、表情とかいろんな部分でその人が何を言いたいかという部分を理解できるのですけれども、やっぱり皆さん、言葉の表出ができない人はどうするのかと聞かれるのです。どうしても施設は怖いから入れないとか、利用者さんからすると職員は帰っているのになんで利用者が帰れないのかってことはいつも感じるところです。 それとグループホームなのですけど、グループホームだけではなくて、地域の社会資源をどういうふうに作っていくかということですよね。実際、同じ法人がグループホームを作っても職員が変わっただけなのですよね。生活とかそういうところが変わっているわけではないので、そこの部分ももうちょっと一緒に改革をしていくということや、例えばいろんな部分で当事者を入れながら、どういうふうに改善していったらいいのかという声を拾いながら作っていく。 かながわ共同会自体が悪いという決め方は、共同会の人材育成の問題と、今の福祉離れというところでもあると思うのですけれども、やっぱり地域に施設が拓かれていないから障がいを持っている人がどういう思いで生活しているかわからないとか、精神障がいがあると何かあったら怖いことが起きるから反対運動が起こるということが、僕も東京都でありました。 そういうのもやっぱり知らないからで、地域に根差してやっていくには、地域の中に利用者の人が出ていって、活躍とか活動できる場があると良いと思います。でも愛名は、他の施設もそうですけど、山の中なのですよね。そういう中で地域との関わりが少ないとか、あとグループホームからのステップアップとして一人暮らしを支援者つきでやっていくということも一つだし、今は一人部屋が標準になってきているので、そこでどうかということも、本当は一人暮らししたいけどヘルパーさんがいないとか、その当事者と相談支援事業所が繋がっているかといわれると繋がっていないということもあるので、そういう地域の中で話し合える場みたいなものがあるともっと良いのかな。社会資源を使いながら生活していって、支援者の人も当事者の人もこういう生活がしたいとなったときにどういうものがあったらいいのかというのを構築できるような体制、県の中でも県職で当事者の方がいるのでそういう方たちとか、当事者部会とか、施策審の方から入れて、どんなものができたらいいのかというのを、やっぱり当事者を入れて考えていくべきかなと思っているのですよね。 なので、大変だと思うのですけど、やっぱりオンブズマンと第三者評価でも、第三者評価は意外と施設側に立つことが多いので、オンブズマンと切り分けて考えていただきながら、やっぱりストレスとかそういうものが虐待に繋がるというのが一番良くないので、アンガーマネジメントとかそういう研修を受けたから終わりではなくて、実際に自分がやられたときに本当にどうすればいいのかという部分を、皆さんが体感してから、職員研修をやってから入るとかっていうのをやっていったほうがいいのではないかなと思います。以上です。 (蒲原会長) 当事者目線あるいはオンブズマン、地域資源づくり、いくつか大きな点があったかと思います。それでは榛澤委員、よろしくお願いします。 (榛澤委員) 榛澤です。このやまゆり園の事件に非常に力を入れて対策しているときに、以前も言ったことがあるのですけども、精神科病院においても酷い虐待、不必要な身体拘束とか、薬を大量に飲まされたりとか、保護室に閉じ込めっ放しとかがあって、そこに力を入れてほしいと思っていて。 八王子の滝山病院事件で酷い虐待の映像がありましたけども、あれは滝山病院ももちろん悪いのですけど、それだけではなくて社会のああいう病院を必要とする行政とか病院、他の精神科病院、要するに体に重い病気を持っている方が治療できるところ、例えば透析が必要な方とかがなかなか入る病院がなくて、その病院が本当にひどい病院ということはみんな知っているのにあそこに患者を送り込むような、そういう構造的な問題がある。前に僕、神奈川県に透析のできる精神科病院、精神の患者が治療できるような病院があるかないかと聞きました。滝山病院は東京ですけども、聞いたところによると、ひどい病院とわかっているのに神奈川県の患者も透析できるところがないから送り込まれたということを聞いたのですけど、それは本当ですか。もしそんな病院とわかっていてそういう患者を送り込むということを、ああいうことが起こっているとわかっていてほったらかしにしているとすれば、やっぱりそれは許されないのではないかと。 もしかしたらやまゆり園で虐待があることを相模原事件が起きる前から知っていて、ああいう事件が起こって、クローズアップされて初めて取り組んだとしたら、やっぱりそれは世間が騒いだから取り組むみたいな感じで、後手後手になっている。予防とさっき誰かおっしゃっていましたけども、そういうことが起こらないように、今後その構造的な問題としてメスを入れないと、精神の方も知的の方も一緒ですけど、構造的な問題として取り組んでほしいと思います。以上です。 (蒲原会長) ありがとうございました。精神科病院自体の問題と、あとはいろんな病気を持っている精神科の患者さんが入れる病院が必要という御意見でした。それでは三神委員、よろしくお願いします。 (三神委員) 神奈川県パラスポーツ指導者協議会の三神と申します。仕事として、今、東大病院の方でリハビリに従事しているのですけども、やまゆり園の職員からの報告などを受け付ける場所とか、入所者の人が思っていること訴えるような意見箱みたいなもの、そういう仕組みというものがあったのかなと思いました。 基本的には資質の問題なので、そういう人を雇っているというのがどうなのかなというふうには思いますけれども、僕らのところも結構リハビリが厳しいので、患者さんとかにも結構厳しい言葉を、励ましを込めて言ったりとか、いろいろあるのです。それを度が過ぎた場合というのは、やっぱり患者さんの方から訴えることもできるし、職員側からも見ているスタッフ側からもそういう指摘を言える場所があったりとか、そういう相談窓口みたいなものがあって、個別に相談できる形のシステムがとれているので、あまり大事にはならないのかなというのもあります。また、そういう意見があったときは個別に呼んだりとか、いろんな対応がとられていると思うのですけども、そういうものがこういう施設で行われているのかなというのはちょっと疑問に思いました。 (蒲原会長) それは後程、事務局からお答えいただきたいと思います。佐藤委員、お願いします。 (佐藤副会長) ちょっと補足をしますが、先ほど事務局から詳細な説明があったのですが、まずは参考資料として配られている中間報告書、これを誰が書いたのかというと、依頼を受けたコアメンバーが3名おりまして、その3名の中に私も入っております。他に4名のお手伝いいただく委員、福祉関係者や弁護士ですが、7名で書いたものです。7名の名前は法人のホームページに掲載されています。依頼を受けた検証内容は愛名やまゆり園だけではなくて、厚木精華園という共同会が運営している別の園もあって、そこも検証してくれと言われていたのですけれども、この中間報告で主に書きましたのは、虐待案件としては愛名やまゆり園のせせらぎ寮で起きた虐待事案ということから調査を始めています。そこにフォーカスして調査をすると、この中間報告の21ページぐらいに、約18件の虐待案件が記載をされておりますけども、実際に我々が確認したのは38件ということになって、それを県に報告しています。なので、まだ他の寮等の検証が残っているので中間報告と言っているわけです。全体の改善提案は共同会全体に向けて出しておりますので、ほぼほぼこんな形の改善提案になるのかなと私どもとしては認識をしております。今後どうするかというのは法人側の判断なので、法人からはその後の連絡はないので、どうするのかなと思っていますけれども、今日、県の方では動きがあったという御案内があったというところです。 各委員の皆さんから御意見いただきましたけれども、まず小山委員が最初におっしゃっていた利用者を人間と見ていないのだろうというのは、おっしゃる通りです。職員さんは実際、個人的には良い人なのですが、職場環境が人間だと思わせないような環境を作り出しているというところなのですね。しかもそれを隠れてやっているので、なかなか上司が気付かない。そんなところがありましたということなのです。 だから、市川委員がおっしゃった外部の目を入れるべきだという御意見が出てくるわけですけれども、外部の目は法人側に言わせれば入っている。アドバイザーとかですね、それから研修講師とか、いろいろ入れているのですけども、こういう場合には外から来た人間がベラベラしゃべって終わりというのではほとんど効果がないのです。やっぱり現場の支援というものを見ながらアドバイスすることが必要なのですけども、なかなか現場に入れてくれない、そういう人たちがいますので、有効なアドバイスができない。だから本当に外部の目を入れるのであれば、外部の職員を入れて一緒に支援するということぐらいまでやらないと、施設の中のことはわからないですね。 それで、こういう報告書ができますと、誰の責任かということになると小山委員がおっしゃいましたけども、それはその通りなのですが、一番責任が重いのは県です。そういうふうに中間報告では出しています。それを受けとめられたので、今日いろいろと県として動きますよという、こういう報告になっているのだと思います。 また、内部の職員が何か不適切なことを見たときに報告するかということですが、報告する職員もいたのかもしれませんけども、ここは不祥事が令和元年、令和2年とずっと続きまして、その度に改善計画を出しているのですが、一向に改善されなかったという歴史があります。今回は果たして対応されるかどうかわかりませんけど、法人として真剣にもう一度考え直すということが必要ですし、改善計画を出しても、不祥事があったということを職員が報告しようとすると上司が聞かないということがあるのですね。なぜなのかというと、管理職の人たちは現場を知らないと職員は思っている。だから何を言っても無駄だろうと。なので、管理職も職員の人たちに何か指導しようというスタイルを持ち合わせていませんし、職員の皆さんも報告する気すらない、こういう状態になっているということですね。なので、これを改善するのは相当時間がかかります。いろいろと書かせていただきましたけども、県の強い指導のもとにと言っても、どこまでできるかですね。園だけでは到底できると思えないのですが、今日、県の方から提案のようなものが出てきましたので、これをやるだけでも相当大変だと思いますけど、現状かなり厳しいと我々は認識をしております。以上です。 (蒲原会長) ありがとうございました。それでは成田委員から御意見をいただきたいと思います。 (成田委員) 行動障がいの方の支援のイメージでいうと100人いらしたら100通りあって、やはりかなりの手を入れた支援というところをどこかで必要としている方たちだと思います。一緒ではないけれども、それが適切に入ることによって地域で生活するということも可能になっている方たちだということで言うと、虐待事件に対する中間報告があって、それを受けての再整備の素案という形になっているとは思うのですけれども、日中活動の場や住まいの場という言葉だけではなくて、行動障がいの方たちがどういうふうに暮らすとか、支援の形がイメージできるようなことを少し付け加えていただきたい。どういう形の生活を提供してあげることが、行動障がいの方たちの地域生活に繋がるのかというのが、この再整備案を見て少しイメージしやすいようなものができると、皆様あるいはスタッフの人たちも目指すべき生活のスタイルがあって、だからこそこういう支援が必要なのだと受けとめていただけるところが少しは出てくるのではないかと思います。こういう形にしたらOKというそういう簡単なものではないと思うので、こういう支援が必要なのだということを少しイメージできるような、難しいと思うのですが、再整備案みたいなものが出てくるといいなと思いました。 (蒲原会長) ありがとうございました。それでは猿渡委員、よろしくお願いいたします。 (猿渡委員) 猿渡です。強度行動障がいとかについてなんですけれども、その人に合ったヘルパー、長い付き合いの中で人間や社会との構築だったり、本人がどういうことをしたいかというのを、ここ何年か自立生活センターで見てきました。強度行動障がいがあるからといって必ず支援が必要かというと、環境を変える、つまりその方が暮らしやすい環境をどうやって作っていくかや、ヘルパーによって変わるってことはすごくあるのですよね。環境が変わればうまく生活できるというところがあるので、僕は自立生活センター、キルクに行っているので、例えば強度行動障がいの方が重度訪問介護を利用して暮らしてみるとか、医療的ケアが必要な方が一人暮らしをするとか、似たような方たちがどんな暮らしをしているのかというのを実際見に行って何回か体験するとか、お話を聞いてみるとかというのをやって、その中で一応こういう選択肢もあるのではないかとか、例えば重度訪問とか行動援護、強度行動障がいもそうですけど、事務所で掲げていても皆さんやっぱり断られることが多いのですよ、ヘルパーいないのですって。 再整備をするのであれば、そういう人たちが多いということも踏まえて、本当に長くそういう当事者を見ている方に講師になっていただいて、一緒に体感してみるということとか、自分が強度行動障がいになったらどういう支援が必要かという気づきを大切にしていった方が良いのかなと思ったりしているのですよね。なので、やまゆり園だけではないですけれども、結構皆さん地域に出ようと思っているけれども社会資源を知らないとか、いろんな問題があるので、何で社会資源が足りないのかと言ったら報酬の問題とかそういうのもあると思うのですけど、担い手自体ももう少ないですよね。 その中で県がどういうふうに力を入れていくかということと、例えば県立から民間移譲になったとしても、県がちゃんと運営とかに関わるみたいな状況でいかないと、オンブズマンで入っているとか第三者評価をやるとか、ちゃんと県の運営がされているのかどうかは、そういうところをやっていかないとわからないと思うのですよね。やっぱり再整備されたけど施設に入りにくいみたいな嫌なところもあるので、規模を少なくすることも大事かもしれないのですけれども、中井やまゆり園とかみたいに強度行動障がいの方に対するヘルパーの支援センターみたいな感じ、研修機関にするとかそういうふうなことができたらいいのではないかと思います。以上です。 (蒲原会長) ありがとうございました。この案件につきましては、いろんな先生方から多くの御意見をいただきました。これを踏まえて県の方で取組を進めてほしいと思います。一言県の方から考え方を言ってもらって、この議題はここまでにしたいと思います。よろしくお願いします。 (事務局) 本当に貴重な御意見を多数いただきましてありがとうございます。皆様からいただいた御意見、ごもっともだと思って伺っていました。そういった中で我々、本当にこの重度障がい者の方の暮らしというのを、先ほど成田委員のお話にもありましたように、我々自身がイメージできていたかというとできていなかったのだろうと思います。施設の中でボールペンを組み立ててもらったり、ボールペンを壊してまた組み立ててもらって、そんな作業をしているみたいな施設もあります。そういったことを考えると、本当に日中活動、暮らしというのをどういうふうに考えていくのか、どんな障がいのある方でもいろんな経験、体験をしていただくことで、自分で選択をしていただく、その中で意思決定支援ということもあると思っておりますので、いろんな経験をしていただいて、地域へ溶け込んだ暮らしというのを考えていきたいと思っております。引き続き御意見頂戴しながら取り組んでいきたいと思います。ありがとうございました。 (蒲原会長) ありがとうございました。それでは大変恐縮ですが時間の関係もございます、議題の4につきましては以上ということにさせていただければと思います。引き続きまして報告事項に移りたいと思います。報告事項2つございますけども、2つまとめて事務局から説明をお願いします。 (事務局) 資料5、6に基づいて説明 (蒲原会長) ありがとうございました。報告事項2件について、説明をいただきました。報告につきまして、御質問、御意見等ございましたら、よろしくお願いします。榛澤委員、よろしくお願いいたします。 (榛澤委員) 当事者部会の時にも伝えていて本当に申し訳ないのですけれども、相模原市で障害者手当が廃止になったことを、いつも僕がここで取り上げても県から答弁をいただけなくて、年6万円、重度の人はもらっているのですけど、この物価高の中で、そうでなくても収入の少ない当事者から6万円の収入を奪うというのは、当事者目線ではないどころか、当事者の生活を壊す非常にひどい政策だと、このタイミングでやるのはおかしいと思うのですけど、それについて神奈川県としてはどう考えているのか、今日でもいいし後日文書でもいいのでお伺いしたい。どう思っていらっしゃるのか。「相模原市が決めたことだから手出しできません」なのか、これだけこの会議で当事者目線、当事者目線と言っているのに、そうではない状況が県下で行われているのに何もできないのか、どう問題を考えているのか、どういうふうに考えているのかを教えてほしいです。 (蒲原会長) もし事務局から言えることがありましたらよろしくお願いします。 (事務局) 相模原市の手当については、先日の当事者部会で榛澤委員から御意見いただいておりまして、私どもでも改めて相模原市の方に問い合わせをして、内容を確認させていただいたところでございます。それについて、状況は把握することができました。もちろん相模原市の単独の障害者手当の事業ということでございまして、手当をどうするかというところはもちろん相模原市が決定をされることではあるのですが、今まで御意見をいただいておりますし、県の方で状況も確認できましたので、相模原市の方に、この手当廃止について、県の障害者施策審議会や障害当事者部会で御意見があったということはお伝えしていく、それはさせていただきたいなと思っております。私どもでできることはそのあたりになってしまいます。 (蒲原会長) ありがとうございました。榛澤さん、少し短めでよろしくお願いします。 (榛澤委員) 神奈川県は、相模原市の決定は当事者目線だと思いますか、それとも当事者目線ではないと思いますか、どちらですか。どうお考えですか。当事者目線に合致してないように私たちは捉えているのですが、どうでしょうか。すぐ答えられなければ後日でもいいです、後日文書とかでも構いません。 (蒲原会長) この辺りは県と市の関係だと思いますので、言える範囲で事務局からお願いします。 (事務局) 実際、当事者である榛澤委員はそのように捉えていらっしゃるので、そういう点では当事者目線ではない、そういう御意見があるというのは事実だと、そういうお話かなと思います。この手当の廃止にあたっては、当然、障がい当事者の方々にもヒアリング等はやられたのだと思うのですが、当然賛否両論あったのではないかと推察を、実際見たわけではないので推察としか言えませんけれども、推察をするところですので、そういう点では賛否両論あった内容ではないかなと考えてございます。 (榛澤委員) すいません、ありがとうございました。 (蒲原会長) それではこの議題はそういうことで、その他に何かありますでしょうか。では熊澤さん、最後に一言、短めにお願いします。 (熊澤委員) 計画の評価のところとかでいろいろ考えていたのですけど、この場で発言するのがふさわしいのかわからないのと、あと皆さんそれはもう大前提でそこには触れていないのかもしれないので、筋違いだったら申し訳ないのですが、当事者の方から意見聴取するというお話の中で、いろいろな虐待の問題であるとかいろんなところで、私は後見人とかもやっていますが、なかなか社会資源って見つからないのです。人手が本当に足りなくて、あとは事業所とかでもどんどん支援者の高齢化が進んでいる、後を継ぐ人がいないとか。やはり報酬という金銭的な手当というのが足りないのではないかというのは思っていまして、あとは制度も変わっていって、定員を下げた方が施設に入る助成金が上がるとか、そういうかなり複雑な制度とかもあったり、そこは国の問題かもしれないのですけれども、そういう支援者や事業所のそういうところを聞き取る必要はあるのではないかと思います。やはりその当事者の方の需要に応えるためには、そちらの整備という観点も当然必要で、そこを評価に含める、遅れているところの原因の分析というところにも繋がると思うのです。どんなに研修をやってもその担い手がいなければ、実際それを業務につなげてくださる方がいなければ意味がないので、そういうところを県として考えていく必要があるのではないかと思いました。 (蒲原会長) ありがとうございました。やはり実態をちゃんと把握した上で、もちろん県全体に言えることもあるでしょうし、国にやってよと言わなきゃいけないこともあろうかと思いますので、そういう仕分けをして対応するということではないかと思います。 それでは予定された案件は以上で終了ということになりますが、最後に事務局からどうぞ。 (事務局) 議題1のところで、嵩委員が御質問された障がい者雇用率に関してのお話、資料でいうと資料1の40ページになりますが、この上の方の表の中で、神奈川県内に本社がある従業員43.5人以上規模の企業の障害者実雇用率について、障害種別ごとの数字ということで嵩委員から御質問いただいたと思います。それで、神奈川労働局が発表した数値に基づいてということになりますが、この実績値2.29%というのを出している、その数字の根拠を申し上げます。手元に資料がない中で口頭だけのお答えになりますが、割算の分母となる総労働者数が1,182,010.5人。そして、割り算の分子部分の障がい者数が27,119人ということでありまして、その内訳なのですけれども、身体障がい者が14,208人、知的障がい者が6,809人、精神障がい者が6,102人ということになっております。それらを踏まえて2.29%ということで、障がい者雇用率の目標である2.3%はぎりぎり達成できなかったという状況でございます。説明は以上でございます。遅くなりまして申し訳ございません。 (蒲原会長) ありがとうございました。それでは以上をもちまして本日の審議はここまでということにさせていただければと思います。それでは事務局にお返しをいたします。 (事務局) 蒲原会長、ありがとうございました。委員の皆様方も、本日は限られた時間の中で貴重な御意見を多数頂戴いたしまして、誠にありがとうございます。次回の日程でございますが、来年2月頃を予定しております。改めまして事務局から日程調整させていただきますので、その際はよろしくお願いいたします。会場にお越しの皆様、お手元の黄色いフラットファイルはそのまま机上にお残しいただければ、また次回、事務局の方でお配りいたします。それではただいまをもちまして、第42回神奈川県障害者施策審議会を終了とさせていただきます。ありがとうございました。 以上