ホーム > 電子県庁・県政運営・県勢 > 地方分権・自治・外交 > 県議会・条例その他議案 > 神奈川県議会 > 神奈川県議会 代表質問・一般質問(「議会かながわNo.179」より 令和5年8月22日発行)
更新日:2024年3月7日
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代表質問・一般質問議会かながわNo179
ページの都合上、質問・答弁の一部を掲載しています。詳しくは、神奈川県議会会議録をご覧ください。
会派名・選挙区は、質問時点のものです。
6月20日(火曜日) 代表質問|6月21日(水曜日)代表質問|6月22日(木曜日)代表質問
6月26日(月曜日) 一般質問|6月27日(火曜日) 一般質問
原 聡祐 (はら そうすけ) |
自民党 横浜市中区
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問「かながわグランドデザイン基本構想」の見直しと新たな「実施計画」の策定について、どのような考え方で進めていくのか、知事の見解を伺う。
答 実施計画の策定にあたって、分野横断的な視点で取りまとめ、政策の更なる重点化を図っていき、ジェンダー主流化、ともいき主流化、当事者目線主流化という三つの主流化の観点を持って、政策を練り上げていく。
問 多くの自治体において、ChatGPTの利用を模索する動きが活発化しており、業務を効率化するための有効なツールになりうると考えている。今後、県もChatGPTを活用してはどうかと考えるが、知事の見解を伺う。
答 今後、試行の中で、課題を検証していき、留意点をまとめたChatGPTを活用するためのガイドラインを作成し、県庁内での本格導入に向けた準備を進めていく。
問 本県の児童虐待相談件数が、過去最多を更新した。そうした中、児童相談所の体制強化に向けて、今後どう取り組んでいくのか、知事の見解を伺う。
答 児童福祉司を目指す方に、児童福祉の業務の魅力ややりがいなどを、大学等を通じて積極的に発信するとともに、現場の職員の声を聞きながら、更なる人材確保につなげていく。また、連携強化のためICTを活用して、県内全ての警察署と即時に情報を共有するシステムを整備していく。今後もあらゆる方法を駆使して、児童相談所の体制強化をはじめとした、更なる児童虐待防止対策を進め、子どものいのちを守っていく。
このほか新たな「かながわ教育大綱」、今後の県立障害者支援施設、水道料金の見直し、県民ホールの休館などについて質問しました。
※1 ChatGPT
OpenAI社によって開発された、自然言語処理技術を活用し人工知能が自然な会話を行うことができるシステムのこと。
望月 聖子 (もちづき せいこ) |
立憲民主党・かながわクラブ 横浜市保土ケ谷区 |
問 神奈川県当事者目線の障害福祉推進条例~ともに生きる社会を目指して~」が施行されたが、当事者目線の障がい福祉の理解に向けて、特に若年層に対する普及啓発に、どう取り組んでいくのか、知事の所見を伺う。
答 県教育委員会と連携し、障がい者が県立高校に出向く授業の実施に取り組んでいく。また、県内の大学に、学生向けポータルサイトで条例の目的や理念の発信を働き掛ける。さらに、障がいの程度にかかわらずすべての子どもが同じ場でともに育つ「インクルーシブ保育」を研究する検討会を立ち上げる。
問 仕事と家庭の両立に向けた職場環境の整備など県庁における女性職員の活躍を推進していく必要があるが、どう取り組んでいくのか、知事の所見を伺う。
答 男性職員の育児休業取得目標を大幅に引き上げるとともに、育児や介護の情報の充実やデジタル技術を活用した業務見直し・効率化など、働き方改革にも徹底的に取り組み、職員が意欲・能力を十分に発揮できる環境を整備する。
このほか教員の働き方改革、ヘイトスピーチ※2解消の取り組み、特別自治市構想※3、脱炭素社会実現に向けた県庁の率先実行などについて質問しました。
※2 ヘイトスピーチ
特定の国の出身者であること又はその子孫であることのみを理由に、日本社会から追い出そうとしたり危害を加えようとしたりするなどの一方的な内容の言動のこと。
※3 特別自治市構想
現行の指定都市(県内では、横浜市、川崎市及び相模原市が該当)が、道府県から実質的に独立し、道府県の権限・税財源を含めて、一元的に管理する「特別自治市」を法制度化しようとする構想のこと。特別自治市では、1人の市長と市議会のみで地方自治を担う。
(きしべ みやこ) |
かながわ未来 横浜市南区 |
問 外国籍県民の増加が見込まれる中、日本語教育や生活支援に、今後、どう取り組むのか、知事の所見を伺う。
答 企業で働く外国人が生活で必要な日本語を学べるよう、新たに企業団体と連携して講座を実施する。また、市町村の実情に応じた日本語教育の展開を支援するコーディネーターの配置や財政的支援、かながわ国際交流財団と連携した保育士向けマニュアルの作成など、外国籍県民が安心して暮らせるよう、市町村や企業等とも連携していく。
問 県内の教員不足の状況をどう捉え、今後、教員の確保にどう取り組むのか、教育長の所見を伺う。
答 5月1日時点の不足数は、小学校102人、中学校44人と、昨年より悪化し、採用試験の応募者も減少傾向にある。採用に係る大学推薦の時期の前倒しや、通常年1回の夏の試験に加え、来年度から小学校を対象に秋の試験を導入するなど教員不足解消に全力で取り組む。
このほか新たな総合計画、第8次保健医療計画、新型コロナウイルス感染症下水疫学調査の拡大、インクルーシブ教育推進などについて質問しました。
古賀 照基 (こが てるき) |
立憲民主党
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問 中井やまゆり園の利用者支援の改革を、今後、どう進めていくのか。また、本県の障がい者支援の在り方をどう検討していくのか、知事の所見を伺う。
答 地域の関係機関と連携し、障がい者が地域で活躍できる仕組みを作るとともに、第三者によるチェック体制を構築し、この取り組みをアクションプランとして7月中にとりまとめ、実行する。取り組みで得られた効果的な手法を支援の在り方に反映し、民間施設に広めていく。
問 子どもの性被害を潜在化させないため、性被害を受けた子どもに対する、相談窓口の充実が必要と考えるが、どう取り組むのか、知事の所見を伺う。
答「かならいん」※4のホームページに子ども向けのページを設け、SNSなどで広く発信する。また、カウンセリングや医療など相談員への研修の内容を充実する。今年度、犯罪被害者等支援推進計画の改定にあたり、子どもの性被害への対応をしっかりと検討していく。
このほか子どもの貧困対策、「闇バイト」が起因の犯罪への取り組み、中小企業の事業承継支援、国連難民高等弁務官事務所との連携などについて質問しました。
※4 かならいん
かながわ性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援センターのこと。性犯罪や性暴力にあわれた方等の支援を行っている。
鈴木 ひでし (すずき ひでし) |
公明党 横浜市鶴見区 |
問 小規模事業者の資金繰りにおけるニーズに応じた支援を至急実施すべきと考えるが、知事の見解を伺う。
答 金融機関や商工会・商工会議所等の支援機関へヒアリングを行い、多くの小規模事業者が活用できる新たな融資メニューを検討する。また、事業者目線に立ったリーフレットを作成する。
問 社会的養護が必要な子どもの思いを受け止め、子どもの権利を保障することに、どう取り組んでいくのか、「子どもアドボカシーセンター」設置などの体制整備を含め、知事の見解を伺う。
答 今年度から子どもの望みや願いを聞き、関係者へ伝える「意見表明等支援員」の養成を進めている。今後は、その意見を受け止める「仮称かながわ子どもの意見をきくためのアドボカシーセンター」の令和6年4月の設置を目指す。
このほかデジタル技術を活用したメンタルヘルス対策、帯状疱疹ワクチン接種促進、県民のくらしの安全・安心の確保などについて質問しました。
さとう 知一 (さとう ともかず)
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日本維新の会
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問「地域猫活動」※5 や「TNR活動」※6を、動物愛護の観点から、更に普及啓発すべきと考えるが、知事の所見を伺う。
答 ホームページに特設ページを設けるほか、ツイッターなども活用して積極的に地域猫活動を紹介していく。また、市町村と連携し、地域の取り組み事例を共有するとともに、より効果的な取り組みを協力して検討していく。
問 要介護度の改善を評価して事業所にインセンティブを与える取り組みを推進すべきであるが、知事の見解を伺う。
答 介護サービスの質の向上のためには、人材育成や処遇改善等、総合的な評価が必要である。引き続き「ベスト介護セレクト20」※7の取り組みを進めていく。
このほか当事者目線の障がい福祉の実現に向けた地域生活移行、知事の「身を切る改革」、弾道ミサイルからの安全の確保などについて質問しました。
※5 地域猫活動
飼い主のいない猫をTNR活動(※6参照)後に地域住民の十分な理解の下、地域に合った方法で適切に飼育管理し、これ以上猫が繁殖しないよう、一代限りの命を全うさせる活動のこと。
※6 TNR活動
飼い主のいない猫を捕獲(Trap)し、避妊又は去勢手術(Neuter)をして、元の場所に戻す(Return)活動のこと。
※7 ベスト介護セレクト20
介護事業所の更なる介護サービスの品質向上や人材育成、処遇改善等に成果をあげた事業所等を表彰し、奨励金を交付する事業のこと。
おざわ 良央 (おざわ よしなか) |
自民党 小田原市 |
問 長引くエネルギー・原材料価格高騰に対応する中小企業への支援について、知事の見解を伺う。
答 経済団体等と連携した「パートナーシップ構築宣言」の普及やビジネスモデル転換事業費補金、伴走支援型特別融資による支援を実施している。「かながわPay※8第3弾」や特別高圧で受電する中小製造業等への支援のほか、効果的な制度融資の検討や全国知事会等を通じた国への要望を行っていく。
問 摩耗した道路標示の補修に係る取り組み状況とAI※9を活用した今後の取り組みについて、知事の見解を伺う。
答 標示の6割以上が消えている横断歩道の補修を優先し、年度内に約9割、来年度には補修完了を目指すほか、車両から撮影した道路画像により、AIを活用して、摩耗状況を自動判定するシステムを導入し、効率的な補修を実施する。市町村とデータを共有し、市町村管理の道路の区画線の補修も促進していく。
このほか海水浴場等の安全・安心、さがみロボット産業特区による県内産業強化、水素社会実現、通信制高校の学びの充実などについて質問しました。
※8 かながわPay
県内産業の支援や消費者の負担を軽減するため、県内の小売店などで、専用アプリを通じて二次元バーコード決済サービスで代金を支払った際に、ポイントを消費者に還元する事業のこと。
※9 AI
Artificial Intelligence(人工知能)の略
石川 巧 (いしかわ たくみ) |
自民党 三浦市 |
問 水産業と他産業が連携した「海業」の推進による水産業振興を期待しているが、「海業」の発祥地で、県内をけん引すべき三崎漁港での「海業」の取り組みについて、知事の見解を伺う。
答 地元の飲食店や加工業者、観光業者等と協力し、研究成果を活かした新たなブランドづくりに取り組む。観光客増加による混雑に対応するため、交通経路等を工夫し、漁港内での観光客と水産関係者の混在を防ぐ対策を行う。
このほか移住・定住を見据えた三浦半島の活性化、農水産業の物価高騰等への対応、地域公共交通の維持などについて質問しました。
菅原 あきひと (すがはら あきひと) |
立憲民主党・かながわクラブ |
問 死亡件数・事例の公開やワクチンのメリット・デメリットの発信を行う考えはあるのか。また、国に原因の究明や接種リスクの発信を求めるべきと考えるが、知事に伺う。
答 接種検討段階での必要な情報の充実のため、県内の副反応症状や重篤な事案の発生件数をホームページに掲載する。国へは、ワクチンの安全性等のわかりやすい広報や原因究明につながる調査研究を引き続き働き掛けていく。
このほか厚木基地でのPFOS等※10の流出への立入調査、環境問題としてのPFOS等、若年層への性感染症の啓発などについて質問しました。
※10 PFOS(ピーフォス)等
有機フッ素化合物であるペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)やペルフルオロオクタン酸(PFOA:ピーフォア)のこと。これらは環境中で分解されにくく、高い蓄積性があることから、国内外において製造、使用等が規制されている。
(いしかわ ひろのり) |
かながわ未来 |
問 取り扱いが終了した宿泊療養施設の運用をどう評価するのか。また、関係事業者等を含めたこれまでの検証と総括が必要と考えるが、知事の所見を伺う。
答 県内13箇所で延べ約4万人の患者を、概ね希望の地域の施設で受け入れたことは適切な運営であった。また、事業者と随時意見交換し、運用見直しをしてきたが、改めて意見聴取し検証したものを対応記録として残していく。
このほか今後の生活困窮者対策、小中一貫教育と中高一貫教育の現状と今後、地域行事における食品提供などについて質問しました。
すとう 天信 (すとう たかのぶ) |
立憲民主党 |
問 子育てにおける虐待や孤立化の対策として、親同士が子どもの預け合いを通じ、ネットワークを形成する取り組みの導入支援を行うべきと考えるが、知事の所見を伺う。
答 市町村が実施する事業を支援するとともに、預け合いなどのネットワークづくりについて、NPOなどの取り組みや他県の先行事例などを情報収集し、市町村に提供する。また、市町村と意見交換していきたいと考えている。
このほかギャンブル等依存症対策、ロングトレイル※11を活用したスポーツツーリズム※12の取り組み、生物多様性などについて質問しました。
※11 ロングトレイル
山や自然の中を歩く旅を楽しむために造られた道のこと。数日間かけてその土地の自然環境や歴史、文化を感じ、地域住民との交流を楽しむ。
※12 スポーツツーリズム
アクティビティやスポーツ観戦などのスポーツ資源と旅行・観光を意味するツーリズムを融合したもので、スポーツを「観る」「する」ための旅行そのものや、それに周辺地域観光を伴うもの、さらに、スポーツを「支える」人々との交流などを含めた旅行スタイルのこと。
(おのでら しんいちろう) |
公明党 |
問 建替え工事で募集を停止している県営住宅の自治会の共益費について、どう考えているか、知事の所見を伺う。
答 健康団地※13への再生に向けた建替えを加速させるため、建替え予定の全ての団地の自治会から、入居者の減少に伴う共益費への影響等について、詳細を聞き取るとともに、他の県や市の取り組みなどを参考にしながら、なるべく早期に具体的な支援策を取りまとめていく。
このほか一時保護所の子どもへの支援、アレルギー疾患対策の推進、中小企業における価格転嫁の促進などについて質問しました。
※13 健康団地
人生100歳時代において、今後、県営住宅が地域活力向上の拠点として持続的に役割を果たすことができるよう、入居者、県、市町、福祉団体等の連携のもと、近隣住民も巻き込んだ多様な交流により再生する、だれもが健康で安心していきいきと生活できる団地のこと。
吉田 あつき (よしだ あつき) |
自民党 藤沢市 |
問 市町村が行う個別避難計画の作成について、今後どう支援していくのか、知事の見解を伺う。
答 県では、国のモデル事業を活用し、地域住民等との連携方法を含めた計画の作成、避難訓練、計画の見直しまでを示した手順書を作成し、全市町村と共有し、避難支援者の確保に向け、説明会の開催などを促す。また、計画未着手の市町村には、計画作成に向け、助言・指導を行う。
このほか海岸ごみ削減の取り組み、子ども・若者の意見表明機会の確保、かながわ女性センター跡地の利活用などについて質問しました。
田村 ゆうすけ (たむら ゆうすけ)
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自民党 |
問 境川の相鉄線との交差部は川幅が十分でないうえに川筋が大きく曲がっており、橋梁の架け替えの早期着手が大変重要だが、今後の取り組みを県土整備局長に伺う。
答 橋梁の架け替えに必要な用地の9割以上の取得が完了し、今年2月に鉄道事業者と基本協定を締結した。今後、残る用地の取得に取り組むとともに、関係機関と調整を進め、今年度中の工事着手と令和11年度の完成を目指す。
このほか医療的ケア児※14支援、国際園芸博覧会の機運醸成、特別支援学級の取り組み、電話リレーサービス※15などについて質問しました。
※14 医療的ケア児
生活する中で医療的ケアを必要とする子どものこと。医療的ケアとは、たんの吸引や鼻などから管を通して栄養剤を流し込む経管栄養など、在宅で家族が日常的に行っている医療的介助行為のことで、医療行為と区別している。
※15 電話リレーサービス
聴覚や発話に困難のある方とそれ以外の者との会話を、通訳オペレータが手話・文字と音声を通訳することにより電話で双方向につなぐサービスのこと。
永田 磨梨奈 (ながた まりな) |
自民党 鎌倉市 |
問 オーバーツーリズム対策に、どう取り組んでいくのか、知事の見解を伺う。
答 観光客が集中し、マナー違反等で悪影響がある場合は情報サイトでマナーの啓発・改善を多言語で呼び掛けていく。また、スマートフォンの位置情報データで、時間帯別の混雑状況の分析や観光客の分散化を促す周遊ルートの検討を行うなど、解決策についても研究していく。
このほか通園バスの園児置き去り事件を受けたその後の対応、県立高校跡地の利活用、栄養教諭の配置拡充などについて質問しました。
※16 オーバーツーリズム
観光客の増加等が、市民生活や自然環境、景観等に悪影響を与えたり、旅行者満足度を低下させるような状況のこと。
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