映像と資料で学ぶ気候変動④街中での熱中症対策気候変動による健康への影響
厳しい夏の暑さ
地球温暖化の進行に伴って、神奈川県でも夏の暑さが年々厳しくなってきています。横浜地方気象台での観測によると、最高気温が30℃を超える真夏日は、 100年間あたり半月近く増加しました。さらには、近年では最高気温が35℃を超える猛暑日が、年に数日ですが現れるようになりました。 また、昼間だけでなく、夜の気温も上がっており、寝苦しい日が長く続くようになっています。
有効な気候変動対策がとられずに、このまま地球温暖化が進むと、21世紀末には猛暑日が1年間で40日に達する予測もあります。
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熱中症
熱中症とは、体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かくなったりして、 体温の上昇やめまい、けいれん、頭痛などのさまざまな症状を起こす病気のことです。
熱中症は、「環境(気温や湿度が高い等)」と「からだ(高齢、持病体調不良等)」と「行動(激しい運動、水分補給不足など)」の3つの要因によって、 体温の調整機能のバランスが崩れ、どんどん身体に熱が溜まってしまうことにより、引き起されます。
したがって、今後、気候変動によって、夏の気温がさらに高くなる(=「環境」の要因が悪化する)ことで、熱中症の危険性はより高くなっていくと考えられます。
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熱中症救急搬送者数の変化
近年の猛暑により、熱中症による救急搬送者数は増加の傾向があります。 今後、気候変動による気温の上昇により、搬送者数や死亡者数(超過死亡)がさらに増加することが予測されています。
例えば、「温暖化影響評価・適応政策に関する総合的研究」(環境省環境研究総合推進費S-8(2010~2014年)) によると、有効な気候変動対策がとられなかった場合、21世紀末(2081~2100年)には、熱中症救急搬送者数が基準期間(1981~2000年)のおよそ2~8倍に増加する予測が示されています。