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映像と資料で学ぶ気候変動④街中での熱中症対策熱中症対策

まちを涼しくする工夫

 近年の地球温暖化による気温の上昇に加えて、都市部では「ヒートアイランド現象」の影響により、さらに暑さが厳しくなっています。 ヒートアイランド現象とは、アスファルトやコンクリート等による蓄熱、自動車やエアコンの室外機などからの排熱、気象条件など多くの要素が絡み合って、都市部の気温が郊外に比べ高くなる現象です。

 街中では、郊外に比べて、気温が高いだけでなく、強い日射に加え、暑くなった壁や地面に囲まれることにより、体感温度はさらに高くなります。

 そのため、多くの人が行きかう場所やひと休みする場所などでは特に、日よけや緑化、ミストなどの暑さ対策を複合的に組み合わせることが、熱中症予防の観点からも重要です。

まちなかの暑さ対策

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熱中症予防のための行動

 熱中症予防のためには、まず暑さを避けることが重要です。室内ではエアコンなどで室温を調整する、屋外では日傘や帽子、日陰などをうまく利用する、さらには、 暑さの厳しい時間帯には、外出をできるだけ控えることも検討しましょう。通気性のよい、吸湿性・速乾性のある衣服や冷たいタオルなどは、からだの蓄熱を避けるのに有効です。

 室内でも、屋外でも、のどの渇きを感じなくても、こまめに水分・塩分、スポーツドリンクなどを補給することも大切です。

 また、暑くなり始めの時期から、適度に運動をすることで、暑さに備えた体づくりをすることも、熱中症予防には有効です。

熱中症の予防のための行動

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熱中症予防のための指標:暑さ指数(WBGT)

 熱中症のリスクは、気温だけでは評価できないため、湿度や日差しの違いも考慮した「暑さ指数(WBGT)」が熱中症予防指標として有効です。 暑さ指数(WBGT)は、人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目し、①湿度、 ②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、 ③気温の3つを取り入れた指標です。

日常生活や運動時、作業時などの状況や場面に応じて、暑さ指数(WBGT)を用いた熱中症予防の目安が示され、活用されています。

暑さ指数を用いた指針

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熱中症警戒アラート

 環境省・気象庁では、暑さへの「気づき」を呼びかけ熱中症予防行動を効果的に促すため、高温注意情報に代わる新たな情報発信として、熱中症警戒アラートを運用しています。 熱中症警戒アラートは、熱中症の危険性が極めて高くなる暑さ指数が33℃を超えると予測される際に発表され、熱中症予防対策の普段以上の徹底を呼び掛けます。

 神奈川県では、2020年8月に17回の熱中症警戒アラートの発表があり、発表があった日には、救急搬送される方が多く熱中症リスクが高かったことが分かります。

令和2年8月の暑さ指数と熱中症搬送者数の図表

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