5. 影響と適応策の事例【農林水産業】水稲
近年、水田でのコメの栽培において、気温の上昇によって、でんぷんの蓄積が不十分となり、白く濁った米となる白未熟粒の発生などの品質低下が見られます。今後、地球温暖化が進行することで、コメの品質低下に関して、より大きな影響が生じることが予測されています。
例えば、「温暖化影響評価・適応政策に関する総合的研究」(環境省環境研究総合推進費S-8(2010~2014年))によると、21世紀末のコメの収量を予測したところ、品質を重視して作付けを行った場合、温暖化により多くの地域で現在よりも収量が減少する予測が示されています。
神奈川県では、高温障害を軽減するため、耐暑性も選定基準に取り入れた新品種の試験や水稲の生育状況及び作業管理の情報提供・指導などを行っています。