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【西湘足柄移住リアルボイス#01】
人との出会いから、好きなことがどんどん増えていく。山・川・海を遊びつくす、山北町での暮らし
神奈川県西の西湘足柄エリアに移住した人は、それぞれの地域で実際どんな暮らしをしているの? そんな疑問にお答えし、移住者の生の声をお届けするインタビュー企画「西湘足柄移住リアルボイス」。
第1回は、山北町に移住した秋山航(こう)さん・みあさん夫妻にインタビュー。山歩きに渓流釣り、畑仕事、さらには狩猟まで——山も川も海もある西湘足柄エリアで、週末が足りなくなるほどアウトドアライフを満喫するお二人に、山北町での暮らしについて本音を語ってもらいました。
山、川、海。週末が足りなくなるくらい、やりたいことがいっぱい!
4年前に山北町に移住した秋山航さん・みあさん夫妻。「アウトドアライフを非日常から日常に」をコンセプトにした山北町の定住促進住宅「みずかみテラス
」に住み、週末は山歩きや渓流釣り、畑仕事、さらには狩猟まで、自然の中でのアクティビティを楽しんでいます。
「移住前は『今週末、何しようか…?』って悩むくらいだったんですけど、ここに住むようになって、やりたいことがどんどん増えて、週末がかなり忙しくなりました。今は週末が足りないくらい充実しているので、移住してほんとうによかったです」と、みあさんは話します。
海が好きな航さんは、週末にサーフィンをしに出かけることもあるそう。「これまで海の近くに住んでいたのですが、山北町は環境が全然違います。でも実は、車で30分もあれば大磯海岸や湯河原の吉浜海岸に出られるんですよ。山だけでなく、海も気軽に楽しめるのがいいですね」と航さんは笑顔を見せます。
秋山夫妻のお気に入りだという酒匂川の河川敷は、バーベキューをしたり、コーヒーを淹れてくつろいだりと、のどかな雰囲気の中でゆっくり過ごせる穴場だとか。酒匂川では渓流釣りも楽しめるので、みあさんもよく出かけているそうです。
心配だった通勤も、買い物も、住んでみたら意外と便利だった
秋山夫妻が山北町に引っ越すきっかけとなったのは、当時住んでいた家の賃貸契約更新でした。最初は慣れ親しんだ海沿いのエリアで探していましたが、より深く自然と関われるエリアに範囲を広げてリサーチしたところ、みあさんが「みずかみテラス」の情報を見つけました。
「新築だし、アウトドアというコンセプトに惹かれました。また、現代風の“長屋”のような造りも、お隣さんとのお付き合いが生まれそうでおもしろいなと思ったんです」とみあさん。
「まずは下見と、小田原に1泊してモデルルームを見学しに行きました。直感で二人とも『いいね』となりましたね。山北町は初めて訪れたのですが、山と川があって海も近い。横浜への約1時間半の通勤が心配でしたが、電車では確実に座れるので問題ないかなと。周辺環境を確認すると、JR御殿場線、国道246号、東名高速の騒音も気にならなかったので、2回目の内覧で入居を決めました」と航さんは振り返ります。
「移住前は買い物などが不便なのではと心配だったんですけど、実際住んでみると、車ですぐに近隣の市町へ行けるので、不便は感じてないですね」と話すみあさん。買い物は車で隣の南足柄市へ、外食は南足柄市のほか松田町や開成町に出かけるそうです。
「南足柄にはスタバもあるんですよ(笑)。二人でゆっくり話したいときによく行きますね。山北町は神奈川の端っこですが、住んでみて意外にも便利だということがわかりました」と、航さんも今の生活に満足しています。
「何かを返せる人になりたい」 山北町でもらった温かさを、次の誰かへ
山北に住んでから変化したことのひとつに、「地域の人とのつながり」があります。それまでは隣近所との付き合いが少なく、少しさみしい思いをしていたお二人ですが、「みずかみテラスには私たちと同じような移住者が多いので、とても心強いですね。『ここ行ってみてよかったよ』とか『今度こんなことをやってみようと思っている』といった情報交換もよくしています」と航さんは話します。
みずかみテラスでは、すぐ裏に住む元自治会長・荻野清一さんとのお付き合いも生まれました。
「荻野さんは、私たちが引っ越してきたときの自治会長さんでした。お野菜をいただいたり、山菜採りやたけのこ掘りに誘っていただいたり、ほんとうにありがたかったですね。地元のお祭りのしきたりなど、この土地に根付く文化や歴史について教わる中で、地域への理解が深まっていきました。それを今度は私たちが次の世代に伝えていかないとな、と思っています」と航さん。
また、みあさんは次のように想いを話してくれました。
「住み始める前は、“田舎ならではのしがらみ”があるんじゃないかと不安に思っていた部分もあったんですが、お野菜をいただいたり、鮎釣りの道具をそろえてくださったり、釣った魚を分けてくださったり……。この町で出会う人は、とても温かくて、みなさんよい方たち。素敵なものをいただいてばっかりなので、私も“何かを返せる人”になりたいなぁと思っています」
西湘足柄移住コンシェルジュの「まちの案内人(※)」である石田貴久さんにも、お世話になっているといいます。
※まちの案内人とは、西湘足柄エリア2市8町への移住を検討する人に、地域の魅力を伝えたり、案内や相談にのったりしてくれる移住のサポート役です
八丁やまめの養殖や林業を営む石田さんのことを知ったのは移住前。みあさんがSNSで石田さんのことを見つけて、「こんなおもしろい人が山北にいる!」と二人は興味をもちました。
「実際に知り合ったのは有志からなる猟友グループで、同世代ということもあり、よく交流しています。実は今、山北町内で家を探していて、石田さんにも相談しているんですよ。狩猟を始めることができたのも人との出会い・つながりのおかげでしたし、小さな町では、ひとつの出会いからどんどん人とつながっていくのを実感しています」と航さん。
みあさんも、「ここでは、自分からちょっと働きかければ、人とつながって楽しみも増えていく」と感じています。バードウォッチングに出かける公園でよく出会う男性に、思い切って自分から話しかけたところ、すっかり意気投合し、今ではバードウォッチングだけでなく鮎釣りも一緒に楽しむようになりました。
「自分が好きなものや、『この町が好きなんです』という気持ちが伝われば、相手も応えてくれる」、そんな充実感を抱いています。
自分にとって大事なものや、本質的なことが見えてきた
山北町で4年暮らしてきた中で、次の目標も見えてきています。
そのひとつが、ジビエのピザ屋をつくること。大量生産・大量消費の食の現状に疑問を抱いたことから狩猟を始めた秋山夫妻は、「若い人にもっと狩猟という文化に興味をもってほしい」という思いで、ジビエのピザをイベントなどで提供しています。
ピザをつくるのは航さん。「ジビエはちょっとハードルが高いけれど、ピザにすればみんなに食べてもらえるので。今後は店舗も構えたいと考えています。町にいい感じのピザ屋さんがあったら若い移住者も増えるのでは?と思っていて。また、ジビエや狩猟に関する情報発信の拠点もつくりたいですね」と、構想を語ります。
「山北町に若者が増えたらうれしいんですけど、一方で『なるようになるかな』とも思っています(笑)。“ない”ものに目を向けずに、“ある”ものを楽しむのが、ここでの生活の秘訣かなと。都会の生活に違和感があっても気づかないふりをしている人たちが、山北に来て、自分にとって大事なことって何だろう?と考えてもらえたらいいなって思っています」とみあさん。
航さんも、「確かに、都会に住んでいたころは刺激や娯楽が多すぎてじっくり考える時間がなかったのですが、ここに住んでから、自分にとって大事なものや本質的なことが見えてきましたね」と話します。
「もし悩んでいたら、半歩でもいいので小さなアクションから始めてみてはどうでしょう」(航さん)
「直感を信じれば、自分の好きなものが見つかります。まずは旅行がてら、山北に遊びに来てください」(みあさん)
地域の人たちとつながりながら、その土地ならではの暮らしを楽しむお二人。西湘足柄エリアには、ほかにも自分らしい暮らしを見つけた移住者の方々がたくさんいます。
このインタビュー企画「西湘足柄移住リアルボイス」では、今後もそうしたみなさんの暮らしぶりを不定期でご紹介していきます。次回もどうぞお楽しみに。
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https://www.pref.kanagawa.jp/osirase/0602/seishoashigara-ijyu/index.html
Interview&Text / Makiko Kojima
Photo /デザインボワドバレ(Ryosuke Tanimori)