審議速報
次の審議会等を下記のとおり開催した。
審議会等名称
第40回神奈川県地方税制等研究会
開催日時
平成20年7月31日(木曜日)午後3時30分~午後5時30分
開催場所
かながわ県民センター 特別会議室
(役職名)出席者
(座長)神野直彦、堀場勇夫、金澤史男、中里実、青木宗明、沼尾波子、半谷俊彦、吉村政穂、高井正
次回開催予定日
未定
問い合わせ先
政策局 財政部 税制企画課 調査グループ
電話番号 045-210-1111 内線2310
ファックス番号 045-210-8806
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会議の議題及び結果
【会議の議題】
神奈川の地球温暖化対策における炭素税等導入の検討について
今後の地方税財政制度のあり方について
【会議の概要】
神奈川の地球温暖化対策における炭素税等導入の検討について
事務局から、ワーキンググループで行った論点整理を中心とした説明の後、各委員により、議論を行った。
今後の地方税財政制度のあり方について
7月に開催された、全国知事会議における税財政制度についての議論の概要を事務局から報告した後、各委員から意見、質問等が出された。
【討議の概要】
神奈川の地球温暖化対策における炭素税等導入の検討について
炭素税の提案の方法として、CO2の具体的削減目標を設定し、削減手段として税を利用する方法や、CO2の排出削減効果を期待したアナウンスメントとして導入する方法、既存税、新税を含め、今後の税体系の中で公平性を考えた上で、どれを選択するかが大きな問題である。
当研究会として、炭素税の導入に対し積極的な姿勢であることは大切だが、とにかく炭素税や排出権取引を導入すればよいというものではなく、あくまで財政と税の問題として、慎重に考えていくべきである。
炭素税の根拠や応益性の問題を含めて、かなり理屈を詰めないと、関東圏で導入するならまだしも、神奈川1県だけで、炭素税を導入するのは難しさがある。
東京都の自動車税のグリーン化の様に、一部の地方でまず導入し、それが全国に広まり、国に炭素税を導入させるという狙いもある。
炭素税を地方税として課税していくことは技術的にクリアできても、県民や企業が1つの県だけで課税することに納得するのか。
炭素税を税収目的でなくCO2の排出抑制目的として導入するならば、従来の税の理論から離れても考えていくべきである。化石燃料の中で、現在、エネルギー関連税が課税されていないところに課税するのではなく、全てに課税はするが、既存税がすでに課税されている所については、免税・軽減するという方法がとれるのではないか。
税収目的を持たない税の創設は、地方税法では認められていないのではないか。
産業部門には排出権取引を導入し、家計部門にのみ炭素税を課税するという議論が広まっているが、逆進性の問題を考えると問題がある。排出権取引を導入するならば、併せて引取段階での課税もすべきである。
排出権取引は法人所得として課税されるため、法人税の税収が上がる。これをもって、炭素税ではない環境税とすることもできるだろうが、企業は反対するだろう。
排出権取引を導入しても総量の設定をどうするのか、また、総量をいかに低く設定できるかが重要であり、高ければ排出量が増えるだけになる。
炭素税については国の政策を見定めたり、国に遠慮する必要はなく、むしろ先行すべきである。しかし、自動車のグリーン化税制のときのように、既存の従量の基準を変えることと、新税をつくることは違うので、間接税を一つの県だけで導入することの難しさ、そして地方税として、どう課税していくかは慎重に検討すべきである。
知事への報告は来年3月ということで、今後さらに検討していく。
今後の地方税財政制度のあり方について
安定した財源として、全国知事会において、事業税の外形標準税率の引上げをしていくという議論はないのか。
地方法人特別税については、神奈川県は地方税に戻すべきだと主張しており、外形標準課税の税率の引上げについても戻した上で進めていく方向であるが、国税のままでよいという自治体もあり、スタンスの違いが大きい。
全国知事会で地方消費税の引き上げについては合意できたのか。
最初は引き上げという意見であったが、現実的に消費税全体が上がらないと地方消費税も上がらないことの共通認識があったため、国が明言していない以上、知事会でも地方消費税の充実という表現とした。
議事録の全文又は要約を掲載した「審議結果」の公開予定時期
未定
本文ここで終了