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更新日:2024年10月1日
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神奈川県の主な水源河川である相模川と酒匂川の水質や動植物等のモニタリング調査について
神奈川県では将来にわたり良質な水を安定的に確保するため、平成19年度から「かながわ水源環境保全・再生施策大綱」に基づき、継続的な水環境の保全・再生に取り組んでいます。
この取組の実施効果を評価するために必要なデータを収集し、効果的な施策の展開に役立てるため、環境科学センターでは相模川・酒匂川の両水系において次のような調査を行っています。
河川環境を指標する水生生物、河川と関わりのある陸域生物、生物の生息環境及び森林管理と密接に関係するSS(浮遊物質量)等の水質について調査を行い、将来の施策展開の方向性について検討するための基礎資料を得るとともに、施策効果として予想される河川環境の変化を把握することを目的として、5年に一度の頻度で相模川・酒匂川の両水系について調査を実施しています。
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相模川水系 | 酒匂川水系 |
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第1期調査 |
(PDF:1,060KB) |
(PDF:4,510KB) |
第2期調査 | ||
第3期調査 |
水源環境の保全・再生事業への啓発を図るとともに、5年毎に実施されている動植物等調査の結果を補完することを目的として、県民の皆様から調査員を募り、県民参加による動植物および水質の調査を毎年度実施しています。
水源河川の相模川と酒匂川水系における動植物生息状況調査や水質調査を実施しています。
動植物生息状況の調査項目:底生動物、魚類、植物、両生類、水辺の鳥類
水質等の調査項目:水温、COD、pH、ゴミの量、透視度、川底の感触、水のにおい等
調査に必要な資機材等は、貸し出しも行っていますのでご相談下さい。
※環境DNA調査とは
河川等の水を採取し、その中に存在するDNAを分析することにより、間接的にそこに生息する生物を調査する手法のことであり、近年新たな生物調査手法として注目を集めています。
捕獲調査に比べ、安全に調査が可能、現場での作業が採水のみで簡単といった特徴があり、令和3年度に試行的に調査を実施したところ、良好な結果が得られたことから、令和4年度より正式に本調査に導入することとしました。
詳細については「環境DNAのページ」をご覧ください。
過去5年間の参加人数とのべ調査地点数は次の通りです。
調査年度 | 参加人数 | 捕獲調査地点数 | 環境DNA調査地点数 |
---|---|---|---|
令和元年度 | 90名 |
56地点 |
ー |
令和2年度(注) |
63名 | 37地点 | ー |
令和3年度(注) | 57名 |
22地点 |
ー |
令和4年度 | 125名 | 47地点 | 22地点 |
令和5年度 | 156名 |
48地点 |
20地点 |
合計 |
491名 | 210地点 | 42地点 |
注:令和2年度と令和3年度については、新型コロナ感染症対策のため新規の調査員の募集は行わず、前年度から継続して参加している調査員のみで調査を実施しました。
毎年の県民調査員の方々の結果を取りまとめることにより、環境省のレッドリストや神奈川県レッドデータ生物調査報告書に掲載されている種など、注目すべき生物の生息状況や河川の水質に関する情報が集まりました。
なお、平成24年から平成28年(第2期)及び平成29年から令和3年度(第3期)にかけて実施した県民調査結果は次の通りリーフレットとしてまとめています。
毎年初めて参加される方が多くいます。初めての方でも調査ができるよう6月から10月ごろにかけて調査方法についての講習会を複数回開催しておりますので、ふるってご参加いただければと思います。
参加にあたっては事前にお申込みが必要となります。
※令和6年度の募集は終了しました。
おおむね次の通りとなっています。
(1)事前説明会への参加
調査マニュアルの説明、調査シート等の調査に必要な資料や機材の配布等を行います(6月頃)。
(2)生物採集技術講習会及び生物同定技術講習会への参加
水生生物の採集方法や動植物の同定方法を説明します(6~10月頃)。
(3)調査計画を立案
いつごろ(季節)、どこで、どの項目を調査するのかを決めます(時期、回数、項目の決まりはありません)。
(4)現地調査
調査計画に基づき現地調査を実施します。
調査場所:相模川水系及び酒匂川水系
調査期間:~令和7年1月11日
(5)動植物の分類
調査シート、図鑑、顕微鏡等を使って動植物の名前を調べます(環境科学センターの図鑑、顕微鏡等を使用することも可能です)。
(6)報告
調査結果を「共通シート」(エクセル:145KB)、「結果シート」(エクセル:92KB)、「平均スコア値算出シート」(エクセル:35KB)に記入し、報告していただきます。
「安全に調査を行うために」(PDF:1,518KB)をよくお読みいただき、事故や怪我には十分注意してください。
○調査・講習会等へ参加する際の交通費等は自己負担でお願いしています。
調査で使うマニュアルです。ご自由にダウンロードしてご利用下さい。
「調査マニュアル」(PDF:8,433KB)
「現地調査シート」(簡易図鑑):魚類(PDF:468KB)、底生動物(PDF:960KB)、植物(PDF:2,538KB)、両生類(PDF:194KB)、鳥類(PDF:307KB)
令和元年度に水質との関連が深い水生昆虫を始めとした底生動物の検索図を作成しました(下記のリンクからダウンロードできます)。
カゲロウの仲間
特徴:体長1cm程度。「きれいな水域」から「ややきれいな水域」にすんでいます。
(写真はウエノヒラタカゲロウ)
カワゲラの仲間
特徴:体長2cm程度。多くの種類がいますが、いずれも「きれいな水域」にすんでいます。
(写真はカミムラカワゲラ)
トビケラの仲間
特徴:体長0.5~4cm程度。「きれいな水域」から「ややきれいな水域」にすんでいます。
イモムシ状の体をしており、網を張ったり、小石や落葉で巣をつくって生活しています。
(写真はヒゲナガカワトビケラの仲間)
カジカ
特徴:体長10cm程度。上流の「きれいな水域」にすんでいます。
水生昆虫などを食べて生活しています。
このページの所管所属は 環境科学センターです。