更新日:2024年10月19日

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暑熱(死亡リスク等・熱中症等)への影響と適応策

神奈川県における暑熱(死亡リスク等・熱中症等)に関する気候変動の影響と適応策

気候変動の影響

 気候変動による気温の上昇は、熱ストレスの生理学的影響により、熱中症を増加させ、また心血管疾患や呼吸器疾患を持つ患者、高齢者の死亡者数の増加と関連している可能性があります。
 神奈川県では現在、熱中症救急搬送者数が増加傾向を示しています。

神奈川県における熱中症緊急搬送者数変化

県内の熱中症救急搬送者数の変化

出典:消防庁熱中症情報から県適応C作成

 

 将来、熱中症搬送者数の増加や、気温上昇による死亡者数(超過死亡)の増加が予測されています。

 例えば、「温暖化影響評価・適応政策に関する総合的研究」(環境省環境研究総合推進費S-8(2010~2014年))によると、現状を上回る温暖化対策を取らない場合、21世紀末(2081~2100年)には、熱中症緊急搬送者数が、基準期間(1981~2000年)のおよそ2~8倍に増加する予測が示されています。

熱中症緊急搬送者数の将来予測

神奈川県における熱中症緊急搬送者数の将来予測

出典:気候変動適応情報プラットフォームポータルサイト(2019年12月6日利用)

 

影響に対処するための県による施策(適応策)

 熱中症患者数は増加傾向にあり、熱ストレス超過死亡数の増加が懸念されることから、ホームページなどで「暑さを避ける」、「こまめに水分を補給する」、「暑い時期の屋外での運動は避ける」等、熱中症予防の普及啓発・注意喚起を行います。また、国等の依頼に基づき、市町村、保健所、学校や関係団体等に熱中症対策に関する情報提供を行います。

現在県で取組んでいる具体的な事例

  • 熱中症予防対策(予防に係る普及啓発)として、NHK-FMでの情報提供、熱中症予防啓発資料の配布、ホームページによる普及啓発 等を実施(夏の健康管理 「熱中症予防について」
  • 県内私立学校に対し、熱中症事故の防止について通知等で周知。また、国の啓発資料を送付
  • 県内公立学校に対し、熱中症事故の防止についての通知等での周知及び事故後の対応について助言。また、国からのDVD、リーフレット、ハンドブック等を送付

【参考】日本全国における気候変動による影響(概要)

出典:気候変動影響評価報告書(別ウィンドウで開きます)(2020年12月、環境省)

現在の状況

  • 日本全国で気温上昇による超過死亡が増加傾向
  • 高齢者や15歳未満の若年層において、気温の上昇とともに外因死が増加傾向
  • 熱中症による救急搬送人員、医療機関受診者数・熱中症死亡者数が全国的に増加傾向

将来予測される影響

  • 気温上昇による心血管疾患による死亡者数が増加
  • 今世紀末にかけて暑熱による超過死亡者数が増加
  • 日本各地で暑さ指数(WBGT※)が上昇
  • 日中に屋外労働可能な時間が短縮
  • 屋外労働に対して安全ではない日数、屋外での激しい運動に厳重警戒が必要となる日数が増加
  • 熱中症発生率が増加

※人間の熱バランスに影響の大きい気温・湿度・輻射熱の3つを取り入れた暑さの厳しさを示す指標

 

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