更新日:2024年10月19日

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沿岸(高潮・高波)への影響と適応策

神奈川県における沿岸域(高潮・高波)に関する気候変動の影響と適応策

気候変動の影響

 気候変動に伴う海面水位の上昇は、高潮や高波による浸水リスクを増大させる可能性があります。また、高潮をもたらす直接の原因の多くは台風であり、台風の特性(数、強度、経路等)が変化すれば、沿岸域における高潮・高波の発生動向に影響を及ぼします。
 神奈川県では将来、海面水位の上昇による高潮のリスク増大や、高波のリスク増大が予測されています。また、港湾及び漁港防波堤等への被害が予測されています。

影響に対処するための県による施策(適応策)

 海面上昇や台風の強度の増大等による高潮・高波が懸念されることから、越波被害への対策工事や海岸整備を行うほか、水防法改正に対応し、想定し得る最大規模の高潮を前提とした、高潮浸水想定区域の指定及び水位情報の提供等のソフト対策に取り組みます。

現在県で取組んでいる具体的な事例

  • 漁具被害の防止のため、城ヶ島沖浮魚礁ブイの常時観測により黒潮系暖水波及による急潮予測を行い、定置漁業者に情報提供
  • 発達した低気圧に伴う吹送流が引き起こす急潮に関して、気象情報を判断基準とした予測を実施

【参考】日本全国における気候変動による影響(概要)

出典:気候変動影響評価報告書(別ウィンドウで開きます)(2020年12月、環境省)

現在の状況

  • 1970年以降、極端な高潮位の発生が全世界的に増加している可能性
  • 有義波高の最大値が、冬季は日本海沿岸で、秋季は東北太平洋沿岸で増加傾向(気候変動の寄与は不明確)

将来予測される影響

  • 海面水位の上昇による高潮の浸水リスク増加
  • 台風の挙動変化による高潮偏差や高波のリスク増加
  • 河川の取水施設や沿岸の防災施設、港湾・漁港施設等の構造物などでは、海面水位の上昇や台風や冬季の発達した低気圧の強度が増加して高潮偏差や波高が増大すると、安全性が十分確保できなくなる箇所が増加

 

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