更新日:2024年9月12日

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出張理容・出張美容について

このページでは出張理容・出張美容についての情報を掲載しています。

理容師法及び美容師法では、公衆衛生の観点から、原則として理容行為は理容所で、美容行為は美容所で行わなくてはならないとされています。
ただし、法令で定める特別の事情がある場合に限り、理容行為又は美容行為を出張して行うこと(出張理容、出張美容)ができます。

不明な点がある場合や、衛生上の問題が生じた場合には、必要に応じて出張理容・出張美容を行う場所を管轄する保健福祉事務所等に相談してください。
なお、横浜市、川崎市、相模原市、横須賀市、藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町(寒川町域の窓口は茅ヶ崎市保健所)については各市で条例等を制定しています。神奈川県とは出張理容・出張美容の取扱いが異なりますので、各市の保健所にご確認ください。

 

出張理容、出張美容を行うことができる場合

1 疾病その他の理由により、理容所又は美容所に来ることができない者に対して施術を行う場合

疾病その他の理由により理容所又は美容所に来ることができない者とは、次に該当する者又はこれと同等であると判断される者です。

(1)疾病の状態にある場合のほか、骨折、認知症、障害、寝たきり等の要介護状態にある等の状態にある者であって、その状態の程度や生活環境に鑑み、社会通念上、理容所又は美容所に来ることが困難であると認められるもの

(例)

  • 病院等に入院している者(施設から出ることができない者)
  • 医師から自宅安静を指示されている者(自宅から出ることができない者)
  • 身体の障害や高齢等のため身体を動かすことができない者(身体を動かすことが困難な者)
  • 認知症や記憶・意識障害等のため理容所又は美容所の椅子にじっと座っていることができない者(理容所又は美容所において、施術を完了することが困難な者又は営業に支障を及ぼす可能性がある者)

(2)刑務所、留置場、拘置所等において拘置等されている者(施設から出ることが不可能な者)

(3)自宅等において、常時、家族である乳幼児の育児又は重度の要介護状態にある高齢者等の介護を行っている者であって、その他の家族の援助や行政等による育児又は介護サービスを利用することが困難であり、仮に、自宅等に育児又は介護を受けている家族を残して理容所又は美容所に行った場合には、当該家族の安全性を確保することが困難になると認められるもの

2 婚礼その他の儀式に参列する者に対してその儀式の直前に施術を行う場合

次の点について留意して判断します。

  • 儀式の直前であるため、施術を行う場所は、儀式を行う場所又はその付近であること。
  • 催事場又は撮影を目的とする写真館において理容・美容を行う場合は、これに含まないこと。

3 養護老人ホーム、児童養護施設その他これらに類する施設において施術を行う場合

「これらに類する施設」とは、社会福祉法に規定する第1種又は第2種社会福祉事業を行う施設です。出張理容・出張美容の対象となるのは、原則としてこれらの施設に入所している者及び通所している者であり、次に該当する者は対象としません。

  • 社会福祉施設等の従事者
  • 社会福祉施設等の来訪者
  • 社会福祉施設等に入所又は通所する者で、自ら理容所又は美容所に行くことができる者
  • 社会福祉施設等に入所又は通所する者で、家族又は介護者等の援助・協力により理容所又は美容所で施術を受けることができる者

4 港湾に停泊中の船舶において、船舶の乗組員に対し施術を行う場合

船舶から出て理容所又は美容所に行くことが出来ない者を対象とします。

5 興行場等において、演芸を行う者等に対し、出演等の直前に施術を行う場合

「2 婚礼その他の儀式に参列する者に対してその儀式の直前に施術を行う場合」と同様に判断します。

参考

理容師法施行令第4条第1号及び美容師法施行令第4条第1号に基づく出張理容・出張美容の対象について(平成28年3月24日)(生食衛発0324第1号)(厚生労働省通知)

 

出張理容、出張美容を実施するにあたって注意すること

1 出張理容・出張美容を行う際には、理容師免許又は美容師免許を取得した者であることを証明するもの(免許証の本書又はその写し。)を持参し、利用者等から求めがあった場合にはそれを提示すること。

2 出張理容・出張美容を行う場所は、利用者等の居室、病院、介護施設、式場等であるため、理容所又は美容所と同等の衛生措置を講じることができない場所であることから、衛生確保のために必要な器具等を十分量携行すること。

3 施術中は、理容師法第9条及び同法施行条例第1条又は美容師法第8条及び同法施行条例第1条に規定する衛生上必要な措置を講ずること。

<理容師法第9条、美容師法第8条の概要>

理(美)容師は、理(美)容の業を行うときは、次に掲げる措置を講じなければならない。
一 皮ふに接する布片及び皮ふに接する器具を清潔に保つこと。
二 皮ふに接する布片を客一人ごとに取り替え、皮ふに接する器具を客一人ごとに消毒すること。
三 その他都道府県が条例で定める衛生上必要な措置

<神奈川県 理容師法施行条例第1条、美容師法施行条例第1条の概要>

理容師法第9条第3号(美容師法第8条第3号)の規定による衛生上必要な措置は、次のとおりとする。
(1) 作業中は、清潔な作業衣を着用し、顔面作業をする際には、マスクを使用すること。
(2) 手指は、常に清潔に保つこと。
(3) 毛をそるために用いる石けん液は、客1人ごとに取り替えること。
(4) 客用の被布及び洗髪器その他客の皮膚に接しない器具で客1人ごとに汚染されるものは、常に清潔に保つこと。
(5) 消毒液は、適宜交換すること。
(6) 医薬部外品及び化粧品を用いる場合は、安全衛生に留意し、適正に使用すること。
(7) 皮膚に接する布片は、消毒済みのものを使用すること。
(8) 皮膚に接する布片に代えて紙製品を用いる場合は、清潔なものを使用し、客1人ごとに廃棄すること。

【参考】出張理容・出張美容に関する衛生管理要領について(平成19年10月4日)(健発第1004002号)(厚生労働省通知)

4 実施者は、1年に1回以上健康診断を受診し、結核・皮膚疾患その他厚生労働大臣が指定する伝染性疾病の有無について確認するとともに、これらの疾患に罹患している場合には、出張理容・出張美容を行ってはならないこと。

5 出張理容・出張美容を行う場合に届出は不要であるが、必要に応じて、事前に出張理容・出張美容を行う場所を管轄する保健福祉事務所又はセンターに相談すること。

このページに関するお問い合わせ先

このページの所管所属は健康医療局 生活衛生部生活衛生課です。