ホーム > 電子県庁・県政運営・県勢 > 県土・まちづくり > 海岸・港湾 > 第7回山・川・海の連続性を考える県民会議
更新日:2021年4月7日
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本県では、山間部から河川を通じて沿岸までの土砂の流れを健全な環境とするため、総合的な土砂管理に向けて取り組んでいます。土砂の流れの健全化を図るためには山・川・海の連続性をとらえた取組みが必要です。そこで、「山・川・海の連続性を考える県民会議」を開催し、県民参画と情報公開を積極的に行い、地域と一体となった総合的な土砂管理の実施を目指します。
一般財団法人土木研究センターなぎさ総合研究所の宇多所長から、養浜事業の効果や台風第21号による被害について説明を受けながら、茅ケ崎海岸の砂浜を見学しました。
宇多所長から、台風第21号による湘南海岸の被害について説明をいただいたのち、参加者の皆様と意見交換を行いました。
座長
柴山 知也 早稲田大学理工学術院教授
討論者
宇多 高明 (一財)土木研究センターなぎさ総合研究所所長
木村 英雄 茅ヶ崎市漁業協同組合代表理事組合長
重田 孝一 茅ヶ崎市漁業協同組合理事
服部 敦 国土交通省関東地方整備局京浜河川事務所長
前川 千尋 神奈川県環境農政局水産技術センター相模湾試験場主任研究員
鶴木 拓也 神奈川県県土整備局河川下水道部河川課長
峯村 徹哉 神奈川県県土整備局河川下水道部砂防海岸課長
【主な意見】
〈参加者〉
中海岸ではヘッドランドができた関係で、海岸侵食が制御できているが、菱沼海岸では逆効果で海岸侵食が進行するという部分もあると思うので、養浜にお金がかかることはわかるが、何としても養浜の実施をお願いしたい。
〈討論者〉
菱沼海岸については、維持養浜ということで、対症療法的な対策となっている。菱沼海岸の侵食が進行しているという課題は認識している。
〈参加者〉
ダムに堆積した土砂を使って養浜を行っているということだが、砂の価格はどのようになっているのか。
〈討論者〉
本日見学していただいたところは相模ダムの土砂を使用している。ダムの管理者としては、堆積した土砂は不必要なもので、処分しなければならない。一方で、海岸管理者は土砂が欲しい立場で、運搬費を折半することでうまくいっている。
本来、海岸の土砂は川が運んできてくれていたが、今は人がお金を出して運んでいる。ある意味、この取組みを未来永劫続けなければならない。現在は、持続可能なシステムを作るためにトライアルの途中にあり、このような場で皆様からご意見をいただき、改善していければ良い。
〈参加者〉
砂は常に動いていて、砂浜はどんどんやせていく。一方、植生でおおわれているところは砂が残っている。植物も含めて、総合的に養浜していくことを考えていくべきではないか。
〈討論者〉
植生には砂が飛ぶのを抑制する機能がある。ある程度広い浜にはちゃんと植生があって、そこは砂が飛ばない。むき出しの砂山ではなくて、そこにハマヒルガオなどがあったのが元の姿。
〈参加者〉
構造物を作れば作るほど、いたちごっこになってしまう。全体の流れとして、できるだけ構造物を作らない方向に向かうべき。
〈討論者〉
構造物を作ると色々な副作用が後から出てくるということは工学の分野として把握している。それに代わる手法を模索しつつあり、そのひとつが養浜であり、山・川・海の連続性を考えた砂の移動である。
このページの所管所属は県土整備局 河川下水道部河港課です。