ホーム > くらし・安全・環境 > 生活と自然環境の保全と改善 > 開発規制・生活環境の保全 > かながわの水源環境の保全・再生をめざして > 水源環境保全・再生かながわ県民会議の概要 > 第37回(第4期第10回)水源環境保全・再生かながわ県民会議審議結果
更新日:2023年5月8日
ここから本文です。
次の審議会等を下記のとおり開催した。
第37回(第4期第10回)水源環境保全・再生かながわ県民会議
平成28年11月24日(木曜日)14時00分から17時15分
産業貿易センター地下1階 B102号室
淺枝 隆【副座長】
青砥 航次、太田 隆之、金森 厳、北村 多津一、倉橋 満知子、坂井 マスミ、鈴木 雅一、中門 吉松、西 寿子、服部 俊明、前田 裕司、増田 清美、森本 正信
未定
水源環境保全課調整グループ 担当者名 角田、葉山
電話番号 045-210-4352
(淺枝副座長)
本日は、雪が降って大変な中、お集まりいただきましてありがとうございます。
それでは早速ですが、議題1(1)について、鈴木委員長からご説明をお願いします。
(資料1-1から資料1-4により、鈴木委員長から説明)
(淺枝副座長)
ただ今の説明について何かございますか。
よろしければ、続いて、議題(2)について、増田委員長よりお願いします。
(資料2により、増田委員長から説明)
(淺枝副座長)
5月の県民会議の時に市民事業も少し見に行かれたらというご意見を受け、2つの団体について見に行かれたとのことでしたけども、しっかり活動がされているというご報告をいただきました。
色々現場でご意見をいただき、これからますます市民事業も活発に進められるかと思います。
ただ今の説明に関しまして何かございますか。
(森本委員)
新規団体掘り起こしについてですが、かながわトラストみどり財団は、緑関係の所管をしているところですので、結構、零細な団体と話が通じます。
そこと上手く連携していく仕組みがあるとお互いにいいと思いますがいかがでしょうか。
また、他の大きな助成団体に比べればロットが小さいということも書いてありますが、約1年間、立替えなくてはいけないという事が理由なのではないでしょうか。
どこの助成団体でも、資金を直ぐに支給してくれます。ある程度資金を持ってないと活動出来ないという事もあります。
税金をバックにしているのでなかなか難しいかと思いますが、その辺りの商品性の改善をした方が良いと思います。新規団体掘り起しはロットだけが問題ではないと思います。
9月末に中間報告を求めているけど、補助金は支給していない。すぐに制度変更は出来ないかと思いますが、早めに支給して欲しいと思います。
(増田委員)
ご指摘ありがとうございます。
この2点に関しまして、委員会での議論や事務局との意見交換をしておりますが、29年度も引き続き検討する事項かと思います。
(倉橋委員)
今回、現地見学をした団体の補助金の額を教えていただきたいのと、今まで支援事業を行ったおかげで活動が活発に出来たとの事でしたが、支援が終了した際、自立して活動出来る力を持てたのでしょうか。
(増田委員)
今回見学した2団体の方にお聞きしたところ、自立に向けて今後も活動していくという答えを得られました。
シートに書いてありますが、県の土木事務所より土手の整備で約800mを50万円程度で請け負ったり、休耕となっている水田を自主的に作業しています。
一方、山の整備を行っている団体は、隣の山の所有者から、自分の山の整備も行って欲しいとの依頼があったとのことです。また、相模原市からイベントで相当数の竹や材木を欲しいという依頼もあり、光明が見える話もありました。
両者とも決して悲観的でありませんし、この先もずっと続けて行く事が私たちの元気の素だと言っておりました。
(淺枝副座長)
どの様に資金を確保していくのかが、大きな問題だと思います。団体によっては上手く資金確保していますが、違う団体では良い知恵が出ていなかったりしますので、継続的に資金が確保出来るのかの仕組みについて、情報交換会等を開催したらと良いと思います。
(服部委員)
仙台下クラブでは、今まではハード部分、下刈りを中心に河川敷の整備を行ってきました。現在、町との関係が少し希薄ですので、町への働きかけの中で整備した場所を多くの市民などに利用してもらうという新しいソフトのプログラムを入れていけば、財源を得る事ができると思います。
もう一つ、自遊クラブでは森林整備を行う事により、整備している隣の山の所有者から、自分の山も整備をしてほしいという希望が出てきています。所有者とボランティアの結びつきが強くなって、横にどんどん広がっていければ良いと思います。
(淺枝副座長)
これからもさまざまな工夫をしていただきたいと思います。
(事務局)
倉橋委員より質問がありました各団体への補助金交付額ですが、中津川仙台下クラブは平成28年度の補助金交付決定額57万4000円、自遊クラブは、17万円です。
(淺枝副座長)
次年度の市民事業支援補助金申請も始まりますので、募集や選考に関する手続き等公正な審査をお願いします。
(淺枝副座長)
次に3番目の議題について、各作業チームより報告をいただきます。
なお質問はすべての報告終了後に一括して受け付けます。
(事業モニターチームの活動について、資料3-1、3-2により北村委員から報告)
(県民フォーラムチームの活動について、資料4により森本委員から報告)
(コミュニケーションチームの活動について、資料5により坂井委員から報告)
(淺枝副座長)
それでは、3つのチームの活動に対してのご意見、ご質問を伺います。まず事業モニターチームについて何かございますか。
(北村委員)
今回の事業モニターは、第1回は東京農工大学の五味准教授、第3回では鈴木委員長にレクチャーしていただきました。
資料3-2、一番後ろの現場写真でもわかるように、鈴木委員長に分かりやすく説明していただき、モニターチームの方にも好評でした。ぜひ今後も続けて欲しいと思います。
(淺枝副座長)
続いて、県民フォーラムチームの活動についてご意見ありますか。
(鈴木委員)
大変丁寧に行っていただき、色々なところとタイアップして行うことは大変結構だと思います。これは、委員の方々が調べて探しているのか、または事務局が行っているのか。まだ色々策はあるのか。その辺りは如何でしょうか。
(森本委員)
事務局の支援が大きいものですが、アピタで行われたものについては、去年、私がたまたま出くわしまして、旧城山町のお囃子などもあり、当時の土地水資源対策課のグループリーダーに話をし、同じ事を行っているのでぜひ一緒に行いましょうと伝えました。
この様なイベントを、今後も探していけたら良いと思います。
例えば山から海と連続性を考えた場合、流域海岸企画課などと何か良い企画があれば検討するに値すると思います。山だけではなく、川と海との連続性を考える必要があるのかなと思いました。
(事務局)
補足です。4月29日四季の森公園まつりで共同開催しましたフォーラムにつきましても、北村委員のご提案で行っております。
(倉橋委員)
行った側の感想なのですが、今までは大体事務局からの提案で、各委員が手伝いするという感じで動いていたように思います。
ですが、これまでフォーラムを行った中では、各委員からの提案が採用され、その結果盛り上がったものもあったと思います。
一方方向ではなく、折角チームがある訳ですから、検討や話し合いをする機会を持ち、市民でなければ得られない情報なども含めて実施していけば、より効果のあるフォーラムになると感じました。
(淺枝副座長)
県民会議の元々の意味合いはボトムアップがねらいではないかと思います。
その様な話も後で議論する時間を設けますので、ご意見いただければと思います。
先日も第3期計画に向けての大規模フォーラムを行いました。私個人的には大勢の前で講演するのは苦手だったのですが、参加をさせていただきました。チームの皆さんもお疲れさまでした。
次に、コミュニケーションチームへの質問はありますか。
(倉橋委員)
一般の方からこの様な具体的な意見が多く出されているので、このままではなく生かす方法を考えて欲しいと思いました。
(淺枝副座長)
県民からの意見というのは、大変重要ですので、後ほど議論したいと思います。
それでは、チームリーダーの皆さん、報告ありがとうございました。
各チーム、次期に向けての報告と、次期委員への引継ぎをまとめていく中で、課題の整理など、よろしくお願いします。
(淺枝副座長)
次の議題に移りたいと思います。議題に委員からの提案「県民会議のあり方」がありますが、進行上、2の報告を先にいたします。
(資料7により斉藤水源環境企画担当課長から説明)
(資料8により自然環境保全センター山根研究企画部長から説明)
(資料9により角田副主幹から説明)
(資料10-1、資料10-2及び参考資料により角田副主幹から説明)
(鈴木委員)
資料10-1、10-2、参考資料についてご説明いただきましたが、資料10参考資料は、元は5月17日の県民会議の資料4-3で、この時の県民会議の資料として、議事録やホームページで公表されているという理解でよろしいでしょうか。
それで、今回の提案は、今度の点検結果報告書に、この「県民の意見」をまとめ、その経緯については、資料10-1に書かれていると。
また、聞き落としたかもしれませんが、この件は元々座長預かりという事でしたが、座長のコメント等は今のご説明の中にありましたか。座長の指示という理解で良いのでしょうか。
(矢崎水源環境保全課副課長)
資料については、ホームページに公表しております。
資料10-1経緯に書かれておりますが、5月17日の県民会議の際、先ほどの資料4-3の報告があり、その中で委員からここに記載のとおり「チームがこれまでの意見を集約したことについては評価できるものであり成果として受けとめるべきではあるが、分析の結果が、県民意見とは必ずしも結びつかない」、「県民会議の総意としては精査が必要である」等の意見がありましたので、座長がひとまず預からせていただくということになりました。
その後、事務局と座長がお預かりした報告をどの様にしていくかと言う事を調整し、今回この様な形で補正をしたらどうかいうのが、この提案になります。
(淺枝副座長)
4つ説明いただきましたが、最初に第3期計画についてご意見を伺います。
(坂井委員)
資料7の説明は、県民会議の内容が分かる委員に説明しているのか、フォーラムで一般の方に説明しているのか、県民会議の委員にはきちんとした説明をお願いしたいと思います。例えば、県有林についてもお金を入れるということですが、それについて、県民にも県民会議にもどこにどれぐらい使うのでしょうか。
本来、一般会計で行うべき県有林に使うことになるのですから、どこにどの位、どの様に使うのかという説明が必要です。
そのことについての説明は何時、どの様に県民にされるのでしょうか。
(斎藤水源環境保全企画担当課長)
県有林について資料7の15ページ、資料番号29番をご覧いただければと思います。
森林の保全・再生から水源環境保全・再生を支える取組まで11の事業が記載されています。
森林の保全・再生事業の3番「土壌保全対策の推進」に、第2期計画の中にもありました「丹沢大山の保全・再生対策」の中でも県有林に対して行っておりました「土壌保全対策」を切り取ってこちらに入れています。
それから、「私有林の土壌保全対策」が新たに加わりました。それ以外は、高標高域、概ね800m以上の標高の県有林でも土壌流出が続いておりますので、こちらの対策も行います。この様な事を組み込んでおります。
金額等は、詳しい資料が手元にありませんので後ほど回答させていただきたいと思います。
(坂井委員)
何故この質問をしたかといえば、他県でも森林環境税が導入され、その後一般会計の森林予算が削られているということがあります。一回県有林にお金を入れてしまうと、水源税が無くなった時、結果的に一般会計の森林予算が減り、辻褄が合わなくなるのではないかということを、今から心配しておかなくてはならないのではないでしょうか。
きちんと、金額はいくらで、実施箇所は何処と何処ということを事前に県民に説明していただきたいと思います。
(斎藤水源環境保全企画担当課長)
水源の森林づくり事業は、元々一般会計予算13.3億円で行っていた事業を加速化する為に、森林の保全対策に超過課税を活用して進めています。
一方、県有林の土壌保全対策は、一般対策事業の中に入っておりません。よって、特に激しく起こっている高標高域での土壌流出、植生の劣化に対して、新たに対策を行います。
(鈴木委員)
水源の森林づくり事業は、県有林は入れていません。それは持ち主が整備できない私有林を県がサポートするという事業だからです。
対して、山が荒れてしまった災害や防災は国が丸ごと面倒を見ると言うルールがあって、土壌保全というのは、どちらかと言えばその防災という側面があり、これは県有林といえども、後者のカテゴリーに当たるのではないかという議論があったのではないでしょうか。
本来は、その背景も含んで色々なところでの説明が必要なのだと思います。
今日ここで、細かい説明は難しいかと思いますが、長期の委員会やフォーラムの中では、その土台のところから、知りたい方には詳しいご説明が必要かと思います。
(村松緑政部長)
今回、第3期計画の目玉である土壌保全対策は別枠にいたしました。そこには、県有林の人工林の土壌保全対策も含むと、計画書に明記しております。
坂井委員ご指摘の箇所、一般財源で行っている県有林の森林整備については今まで通り一般財源で実施し、水源税は充当しません。
ただ、土壌保全対策については、鈴木委員長からもお話ありましたが、防災や治山は国のお金が入って、国有林も県有林も全部行ってきています。今まで治山等の対象にならなかった細かい土砂流出をしているところについても、水源税の対象としようと考えておりますが、あくまでもそれは土壌保全対策についてということで整理させていただいております。
堂平という水源施策を当初から行っている場所がありますが、そこは人工林ではなく自然林ですが県有林でして、この水源施策の中に位置付けて土壌保全対策をずっと行ってきています。
ですので、根幹のところを変更したものではなく、県有林については、今まで広葉樹、自然林について土壌保全対策に取り組んできたところですが、実際よく見ると、同じ県有林でも土壌保全対策が必要な人工林が結構あるとの認識に基づき、今回新たに事業化させていただきました。
決して、森林整備の造林事業や国のお金も活用した県の一般財源で行っている森林整備事業を取り込んでしまい、水源税がなくなった時に何もなくなってしまうような事がないよう、その仕訳についてはきっちりとさせていただいております。
(淺枝副座長)
機会を見て、一般財源について分かりやすい資料を出していただくと理解しやすいかと思います。
では次に、4番目の報告について議論します。
5月に座長預かりとなっていて、預かったままにしておくわけにもいかないので、座長と事務局が調整して修正版の案として提出されました。改めてご意見をいただきたいと思います。
(坂井委員)
県民意見の重要意見と分析結果報告書は、昨年度1年かけてコミュニケーションチームがまとめ、私が発表したものです。こんな言葉は使いたくありませんが、これでは欠席裁判です。今回、この会議にこの資料が出てきた経緯がさっぱり分かりません。私はこの書面を、この会議の資料が送られてきて初めて見たわけですが、当事者の私を呼ばずに私の名前で出した書類を他所で修正して、出来が悪いから直しましたと言われて嬉しい人はいるでしょうか。それでやる気が出る人がいますか。少なくともこの資料を5月に出した段階で、私の名前で、私の責任で出しており、コミュニケーションチームのメンバーにメールで送信した際は、その部分を踏まえて各委員に了承いただいて出したものです。
これを県民会議の総意として出したとは全く思っておりません。私の名前で出しており、私の責任で出しております。
また、個人的な意見が入っているのではないかというご意見がございましたが、では、この意見を聴取しているのは誰なのか。それはフォーラムチームとコミュニケーションチームです。
フォーラムやもり・みずカフェで、県民に資料をお渡しして、お客様の表情や反応を見ながら説明をし、意見を書いていただき、その時の気持ちを受けとめながらこの文章を書きました。
その場に居合わせなかった方々が、一方的にこの様な書き方は駄目だと、心を込めて作った料理が気に食わないからと、私のいないところで味噌や醤油やソースをどばどば入れて勝手に作り変えてしまうようなことは、会議の運営として良くない段取りだと思います。
5月17日から数ヶ月経ち、何故突然この資料が出てくるのかが私には全く理解できません。直した方が良いというご指摘があれば、私も考える用意もありますし、コミュニケーションチームを招集し、新たに議論を募りその結果の報告を今日の会議で提出する事も出来ます。あまりの稚拙な段取りに、これだから困るのだという気持ちでおります。
(中門委員)
私もコミュニケーションチームに入っており、この案をまとめるのに際し、他のメンバーと共に関わっておりました。最終的にはメールでやりとりをして、坂井委員がまとめて提出したものですが、私どもも一緒にやって来たものと思っております。
この補正案資料にある様に、数多くの意見がありまして、その中には書いていただいた方の思いがありますが、それを全て出していくのは難しいことだと思い、メンバーがその中から、必要だと思ったものを数の多い意見からまとめていきました。最初に資料10-2にあるとおりの1から8の項目にまとめ、県民の方が言いたい事は要約して資料を出しております。
ただ、回数を重ねているうちに、もっと増やしたい等、坂井委員の思いもありそれが入ったかとも思いますが、私としては、この補正版の資料で我々がまとめて来たところはかなり入っていると思っております。
ただ、大きなテーマとして、県民の意見はすぐ反映できるようにしていきたい、当初は1年単位で反映しているものを出来るだけ1ヶ月位で、ホームページ等で公表したいという思いがあります。
せっかくまとめていただいておりますので、県民会議の案として提出するなら、平成24年度からいただいた意見を第2期計画のまとめとして提出し、第3期に反映していっているという形が見えれば、県民の意見が生かされていると思います。そして、我々のコミュニケーションチームがまとめた内容も生きると思います。
(坂井委員)
本来、この意見を集計する仕事はコミュニケーションチームの仕事ではありません。事務局と施策調査専門委員会がするべき仕事です。今まで誰もそれをやる人がいなかったのです。フォーラムや委員会で出た意見について、整理や話し合う機会がなく、誰かがきちんとまとめなくてはいけないとの責任感から、県民との間に入る役割がコミュニケーションチームにあるとの思いで取り掛かりました。
今ここで、コミュニケーションチームの出来の良し悪しの話で時間を使うことはこの会議にとってよいことではありませんので、次回のコミュニケーションチームを開催した時に委員の意見を聞きますので、今回の県民会議での議論はしないでいただきたいと思います。
(淺枝副座長)
わかりました。もう一度コミュニケーションチームで議論を行ってください。
今、坂井委員がおっしゃったような事についての議論が、この後予定されていますので、その中でもう一度議論しましょう。
(淺枝副座長)
それでは議題にも戻りたいと思います。委員からの提案議案についてです。
今回、3名の委員から提案議案が提出されました。四者協議会にて、県民会議に提案するべきか検討した結果、倉橋委員、坂井委員から提出されました「県民会議のあり方」については議題として、この後ご意見いただきたいと思います。
中門委員から提出されました「桂川清流センターのリン除去状況」については事務局より説明をお願いします。
(事務局)
桂川清流センターの平成28年度の状況表として、中門委員の議題提案書の後ろに添付しています。
(市川水源環境保全課長)
上部に月別の表、下部に折れ線グラフのある資料で、平成28年4月から9月までの「桂川清流センター放流水リン濃度」になります。
1段目は平成22年度平均の放流水とリン濃度で、桂川清流センター上流域対策を検討した際、桂川清流センターから桂川へ流れ出る処理水のリン濃度が1.25ありました。この数値に対し目標数値を1.25の半分、0.6に設定しました。
0.6にするべく清流センターにリン除却装置を平成25年度に設置し、平成26年度から運転をしております。
何分、新しい取組で、リン除去装置に添加する凝集剤の結果薬の調整が不安定な状況が続いていましたが、試運転を行い、平成26年度から本格稼動し、落ち着いてまいりました。
平成28年度は4月から9月の間で0.6を概ね下回っています。
6月に0.96、8月に0.91となっていますが、水温が上昇しますと放流水のリン濃度が上昇するとのことで、原因については山梨県の担当局と確認をしていますが、原因の解明はなかなか難しい状況です。
では、上昇した際にどういう対応をするのかといいますと、投入する凝集材の量の調整をしていきます。例えば9月ですと凝集剤の添加量を215から241に引き上げる事により、放流水のリン濃度が0.51に下がりました。
ただ、添加量を増やしますとベトベトの汚泥が貯まり清流センター本来の機能が失われてしまいますので、微妙なバランスの中で運転をしております。
全体的には、山梨県と毎月調整させていただき、リン濃度の安定化に努めております。それで目標の0.6を概ね達成している状況でございます。
(中門委員)
提案した背景としまして、論議をするつもりはなく、私が公募委員になった平成26年度に装置が動き始めてから事業モニターをする機会がありませんでしたので、ずっと気にしておりました。
清流センターから出されている実績報告書では、平成26年度も0.6の目標に対して下回っております。
ただ月によって若干のばらつきがあり、平準化する事が平成26年度の課題になっておりました。
平成27年度、その課題について対策がされておりますが、なかなか安定せず、入ってくる水量と有機物の量によって若干変動はあるのではと書かれておりました。有機物が減っていくのは、桂川清流センターが上野原より上流にあり、下流である上野原の処理水は一度貯めて、そこからポンプアップしているのですが、設備を老朽化させない為に酸素を供給しているために、有機物が減り、リン濃度に影響が出るのではと書いてありました。
そういうことを考えると添加剤を入れての対策という以前に、この処理設備自体に問題があるのではないかと思いました。
その辺が少し気になりましたので、今後その様な事も含めて神奈川県としても清流センターに目を向けていただきたいと思いました。
課長の話の中にもありましたが、流入水は平成26年度は4.38、平成27年度は4.73で、放流水は0.47ぐらいまで下がっておりますので、清流センターは非常に努力されていると思います。
ただ、月ごとのばらつきが大きいので、目を向けていただき一緒に対策をしていただければと思います。
(淺枝副座長)
ここでどの位処理出来るのかが、津久井湖のアオコにかかってきますから、これは委員の方に資料として提供されるといいと思います。
この数字は、かなり努力されているというのが私の印象です。
(中門委員)
相模湖は湖沼類型II(ローマ数字の2)類型になっておりまして、平成30年度目標0.8に対し、暫定目標0.6となっています。0.6をクリアしてるから良いのではなく、相模湖を見ますとまだかなりハードルが高いと思いますので、その辺りも一緒に見ていただきたいと思います。
(淺枝副座長)
相模湖、津久井湖はもともとの環境基準は満たす事は到底できなくて、暫定で目標を設定しているぐらい、大変なのです。
それでもこう努力していただいているのは感謝しなくてはいけないと思います。
それでは次に、倉橋委員、坂井委員から提案いただきました議題についてです。まず、倉橋委員より趣旨について説明してください。
(倉橋委員)
第4期も終わりに近づき、また新たに委員が決まります。
この10年間の中で森林整備を中心とした事業は進んできて、見るからに変化してきていますが、市民の目で分からないところや現場はどの様になっているか等、現場的な視点で細かいところを見る機会がなかなかありませんでした。
木は良くなっているが、現場は良くなっているんだろうかという事等、「私達が知る機会が欲しい」という事と、それらをどうやったら知ることができるのかという「知り方が知りたい」と思います。
一生懸命活動されていて、各方面に行っている方は詳しく分かると思いますが、その他の委員はなかなか現場を歩く事は難しいと思います。
率直に委員が「これを知りたい」と思った時の学習会が必要だと思います。モニターの際に勉強会がありますが、それ以前の前提となる勉強会がもっと必要だと思います。
その様な事を含めて、委員の中で、話し合うことが今までありませんでした。
委員が感じている事、もっとこうあるべきではないかとか、その様な事を委員同士で話し合う場が必要だと思います。その様な場を作るシステムを作成して欲しいと思います。
それから、現在3つの作業チームがありますが、事務局が主体的に提案するのではなく、私達の中から主体的にこの様なことを進めて行きたい等、自分達で企画運営出来る方法が必要だと思います。
100%は難しいと思いますが、委員同士でまず話し、各自の持ってる情報の中から「この様なモニタリングをしてみたい」等これからは提案して行かなければならないと思います。
「現場の事が分からない」そこが一番の難点だと私は思っています。
「県民会議のあり方」「委員のあり方」を検討する機会を作っていただき、そこでの結果で進めて行きたいと思います。
昔、木平委員とモニタリングの検討を行い色々な意見がでましたが、10年経ちましたのでもう一度見直す機会が必要かと思い提案いたしました。
(坂井委員)
私も倉橋委員と同じ「県民会議のあり方」という議題を提出いたしました。
県民会議とは一人ひとりがそれぞれの社会経験を持って委員となっており、公務員や先生などでは無い県民の多数派である私たちが、子ども扱いされているように感じるところが多々あります。
先程のコミュニケーションチームの報告書についても、ある程度の見識を認められてリーダーとなったと思っていますが、その見識を持って書いた意見が黙って書き換えられるような事はそもそも県民会議委員とは何なのかと思います。
東北の津波被災地で最も復興事業が早く進んだ女川町ではまず、前の町長が発災と同時に「若い人に事業を行わせないといけない」と言って禅譲してしまいます。その後、町の合言葉が「還暦過ぎたら口を出すな」でした。それで50代半ばの人が50代はどうしたらいいのだと言ったら先輩が「口は出しても手を出すな」と言ったそうです。
いかにそこにいる人達を有効に、かつ成果を最大限発揮する為にはどの様な言葉をかけたら意欲が出るか考えて欲しいと思います。
一番意欲が出るのは、発言した意見に対して誠実に対応することだと思います。
色々書きましたが、一人ひとりの委員や職員の個性を大切にしていない為、混乱や停滞が起きていると思います。
長く大きい組織に勤めていると「あなたの代わりはいくらでもいる」というようなことを言われているところを見聞きしていると思いますが、この場ではそういうことはないようにしたい。
ここに居る一人ひとりが一生懸命働いて、考えた成果が最大になるように、有機的に結びつける仕事になるようにしていただきたいと思い、これを書きました。
(淺枝副座長)
県民会議の最大の問題は時間が足りないという事です。
本当は、お二人が発言いただいたような事を議論しなくてはいけないのですが、時間が取れません。
どうですか。他の委員の方も同じようなご意見をお持ちなのではないでしょうか。
(服部委員)
お二人の話を伺って思ったのですが、報告の時間があまりにも長すぎると思います。
時間がいつも押してしまい、議論をする時間がなくなってしまう。報告は報告で必要なのでしょうが、専門チームがあるわけですからそこに任せていただき、事前に資料を配布することで報告は省略して結構だと思います。 ただ、専門チームからの報告の中で、議論が必要だと提案された事項は時間を取らなくてはいけませんが。
それをしていない為に、形式化、形骸化した県民会議となっているのだと思います。
会議が終わると今日は何のために来たのだろうと思いながら帰ることが多いです。
(鈴木委員)
議事の持ち方ですが、服部委員がおっしゃったところは大きくあると思います。それと、倉橋委員の意見でもう一つ違う考え方があるのかなと思います。
本来の議事をしっかりと行う会議を開催する事はおっしゃるとおりですが、例えば色々な委員会がありまして、審議委員会等では委員はそれぞれの分野で、そのことについて詳しく分かっています。
しかしこの県民会議は、全部を詳しく分かっているという事は要求しておらず、それよりも第三者として、広く議論をいただくという性格が入っています。
倉橋委員の意見は、ある程度の共通の理解があり、さらに服部委員のおっしゃったその先の議論を、この会で精査したいというものでした。
坂井委員が施策専門委員について書かれているところを見ますと、施策専門委員会というのは、もっと有効に議論する道を委員会で考える必要があるという事でした。
具体的には、この点検結果報告書を論ずる時に、中身の評価をするところと4年間か5年間の表を出すのか等形式を評価するところを議論するのと色々時間が掛かります。そこは、出来るだけ分けて、会議の前に書面で議論する等しなくてはいけないと思います。
倉橋委員の勉強会、企画運営管理をどの様にするのか、皆さんのご意見をいただきたいと思います。
県の予算もありますので、何回も勉強会を行うのは考えにくいと思います。今の1年間のサイクルを考えると、県民会議が5月と9月ぐらいに間が空いていますので議案処理ではなく、倉橋委員がおっしゃっていた勉強会を企画出来ないか、事務局とも相談が必要ですが、他の委員のご意見をいただければと思います。
その時には、折角、学識委員が在籍されていますので、それぞれの専門の立場から順番に情報をいただいたり、あるいはこの企画をされる方が、この様な話が聞きたいと提案する等があるとよいと思います。
(淺枝副座長)
どうでしょう。事務局では今、提案があった事は実現可能でしょうか。
(市川水源環境保全課長)
可能かどうかについて発言する前に、これまでも事務局としては事業モニターチームよりご意見をいただきまして、有識者の先生方に参加していただくとか、また市民事業の現場訪問等、第3期計画が佳境を向かえている中で工夫を重ねてまいりました。
しかし、委員の方々が言われるように、定例の県民会議や専門委員会では議論を深める状況には至っていないということは事務局としても認識しております。
色々ご意見いただいており、それが尻切れトンボになっている事も認識しております。
来年度から、第3期計画の後半10年の最初の5年間がスタートしますが、個々の評価ではなく、総合的な評価が求められていく段階に入りますので、実質的な議論が出来る「県民会議のあり方」自体を見直したいと思っております。
ただ、その中で色々と濃密に議論を重ねていく事は理想的ですが、委員の皆様のお忙しい時間を割いていただくという事情もございますし、事務局のマンパワーの問題もあります。
会議を何回も増やし、行っていく形は難しいというのが正直なところです。
今の会議の進め方については、先ほど鈴木委員や服部委員よりご指摘いただきましたように、資料の事前配布、メールでの意見交換等する事により、集まらなくても省力化出来る方法もあるかと思いますし、それぞれのチームの活動の見直しもセットで検討する事が必要になると思います。
今後、第3期に向けて、委員の皆様と相談させていただきながら、今期の課題という形で受け止めさせていただき、相談させていただければと思っております。
(坂井委員)
現在、私達は3年目ですが、次期の公募委員の任期が2年間で、2年間の任期ですと1年目で雰囲気が分かり、2年目でお互いが分かり、これから仕事しようと思った矢先に任期が終了してしまします。
3年目になりますとお互いどういう人か何を行っているかが分かり、この人に頼めばこれをやってくれるだろうという相互作用が働きます。
またその3年の中でも、事務局の大規模な人事異動があります。慣れるまで半年位待つしかありません。忙しいと言っている人を苛めたくないので、半年待っているわけですが、それでも忙しいからと言われてしまうこともあります。
フォーラム等でも、過去の教訓を生かしてくれれば、公募委員の意見を取り入れていれば、もっとお客様が増やせたのではないか、もっとお客様の若返りが図れたのではないか思うところは沢山あります。
今の県民会議は、こういう蓄積がしにくい仕組みだと思います。
(市川水源環境保全課長)
坂井委員から厳しいご意見をいただきましたが、昨年度の後半から今年度にかけてフォーラムや、それ以外の活動について公募委員の方からご指摘受けましたが、例えば10個指摘を受けて10個お答えすることは難しいものです。
出来るところからの次のフォーラムに反映するという工夫はさせていただきました。
フォーラムチームやコミュニケーションチーム委員の方の求める水準にまで辿り着いたかどうか分かりませんが、我々としては、次の回、また次の回と指摘された事をクリアして行く形で準備を重ねさせていただいたところでございます。
(淺枝副座長)
どうしても限られた時間、限られた期間では大変なのかなと思います。
(倉橋委員)
先程も鈴木委員から5月から夏の間に開催したらどうかとありましたが、この3年間の委員の中である程度まとめないと、新しい委員がまた慣れるまでに2年掛かってしまいます。
この期の間に、私たちが課題として持っている物を話し合って、ある程度まとめて次期委員に渡す形にしないといけないと思います。新しい人は何だか分かりませんから、次回の3月までの間に1回でもいいですから、反省会の様な形で開催できると良いと思います。
(村松緑政部長)
水源環境保全課長が、このようなお答えをする事自体が今の議論の趣旨に合ってない様に思います。
どういうことかというと、事務局が何か企画立案してやるのではないという前提で今回の提案はされている訳ですので、また事務局が用意をしていたらあまり変わらないのではないかと思いました。もちろん、こういうことが必要だという時にどの様にしたら上手く出来るか等の話は一緒にさせていただきたいと思いますが。
そういうことも含め、これから公募委員の募集が始まりますが、今度の新しい委員の方々に何を求めるか、人が変わる中でどの様に変えていくのかにも繋がっていくかと思います。
委員の選考に面接もありますので、例えば年間何日ぐらい活動が出来ますか、何か企画立案のイメージとかありますか等の質問も、するかしないかを含めてアイデアやご意見等を集約していただければ、承っておきたいと思いました。
よろしくお願いいたします。
(鈴木委員)
今のご意見、次期公募委員は、従来型で粛々と選ばれればよいと思います。
問題は、我々のこの第4期の終わりをどの様にし、より良い提案を次に引き継げるかと言う事だと思います。
今、ご意見を伺った中では、各チームや部会で会議をする機会は限られるかと思いますが、それぞれの担当の方が中心になり、次への引継ぎ事項をまとめ、今の予定ですと3月下旬には県民会議が予定されていますので、その時に各チームからご報告いただき、議論が出来れば、少しでも次に進めるかと思います。
本来はそれを踏まえて県民会議全体として、座長、副座長で纏めて次の県民会議へ引継ぎとなるかと思います。
(淺枝副座長)
今年の最終的な報告書はこれから作っていくというプロセスになりますので、これまでの反省と、将来に向けての改革等の提案を、入れていただければと思います。
それで次期に向けて、変えていくところは変えていく、というような段取りかと思います。
これまでの反省は必ず必要だろうし、そこから出てくる新しいアイデアもあると思います。その様な形でやってみましょう。
(増田委員)
色々なご意見を伺いまして、県民フォーラムに関しては委員発案の企画があったとの事で、過去から比較しますと意見が吸い上げられ反映されていると感じました。
それぞれのあり方の考えがあり、勉強会等の必要性はお二方のご意見に賛同いたしますが、元々この県民会議は、超過課税をいただいて県が実施している11事業の点検が本来の役目であり、それに付随してよりブラッシュアップするための勉強会であるべきだと思います。
私たち県民会議委員は、そのために選ばれているということを認識しておかなくてはならないと思います。
(淺枝副座長)
はい。ありがとうございました。
色々ご意見をいただいた中からこれから改良、改革の方向を、次回の会議までに作っていければと思います。
時間が過ぎましたので、閉会といたします。
開会
(会議終了)
資料1-1 第37、38回施策調査専門委員会の検討状況について
資料1-3 特別対策事業の点検結果報告書(第2期・平成27年度実績版)(案)その1
資料1-3 特別対策事業の点検結果報告書(第2期・平成27年度実績版)(案)その2
資料1-4 特別対策事業の点検結果報告書(第2期・平成27年度概要版)(案)
資料4 第28~33回水源環境保全・再生かながわ県民フォーラム結果概要
資料5 「森は水のふるさと」リーフレット改訂(案)※著作権の関係でホームページ掲載なし
資料5 「支えよう!かながわの森と水」リーフレット改訂(案)※著作権の関係でホームページ掲載なし
資料7 第3期かながわ水源環境保全・再生実行5か年計画について
資料9 水源環境保全・再生かながわ県民会議公募委員の募集について
資料10-1 「県民フォーラム等における県民意見の取りまとめ」(仮称)県民会議補正版(案)について
資料10-2 「県民フォーラム等における県民意見の取りまとめ」(仮称)県民会議補正版(案)
資料10参考資料 平成28年5月17日水源環境保全・再生かながわ県民会議資料
このページの所管所属は環境農政局 緑政部水源環境保全課です。