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更新日:2020年10月2日
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次の審議会等を下記のとおり開催した。
水源環境保全・再生かながわ県民会議 第34回施策調査専門委員会
平成27年7月10日(金曜日)13時30分から15時40分
産業貿易センター3階 302号室
鈴木 雅一【委員長】
伊集 守直、田中 充、中村 道也
オブザーバー委員 青砥 航次、坂井 マスミ
平成27年10月29日
水源環境保全課調整グループ、担当者名 高乘
電話番号 045-210-4352
<水源環境保全課高乘副主幹から【資料1-1】から【資料1-4】までにより説明。>
(鈴木委員長)
ありがとうございました。それでは、お気付きの点、ご意見などありますでしょうか。
(田中委員)
全体的なことで、先日の県民会議勉強会の意見はこの中に反映されていますか。
(水源環境保全課)
先日の勉強会の意見は反映しています。
(田中委員)
それでは、資料1-3にそのことは明示的でないのですが、出来るだけ入れ込んだ方が良いと思います。
個別の話で、2ページの「2.現行の施策・税制の継続」について、初めに趣旨の記入はあっても良いですが、現行施策の継続の5つの項目が重複しているところがあります。現行施策の継続を基本として、水源環境保全税で引き続き取り組むというこの項目は、「基本的考え方」になるのではないでしょうか。「はじめに」よりも、2の5つの柱立ては基本的な考え方と重複していますので、これを整理して、10年の取組の中で一定の効果が上がっているが継続していくことが必要で、そのために財源を安定的に確保していくためにも水源環境保全税の継続を行うことが大切、との文章を整理して統合したらいかがでしょうか。
(鈴木委員長)
ご指摘のとおり同じことが書かれています。「現行の施策・税制の継続」と「基本的考え方」は、まとめて一つなのかも知れません。
もう一つは、全体的には従来どおりの継続ですが、個々の事業については検証結果を踏まえて新たに力を入れるものや、入れ替えるものがあることについて以下に述べるという文章が入るのかも知れません。田中委員のご指摘を受けてもう一度読み返すと、統合することを十分検討し、整理する必要があると思います。
3ページ目、「1-2 施策大綱」は当初作成されたもので、20年間の方向性を示したもので今回基本的な考え方の変更はない、ただし細部の見直しはあり得るという認識です。期間や対象地域は従来どおりとのことです。事業規模は、現行計画と同規模の水準を基本として検討し、必要な事業費を確保すべきとの言い方でよろしいかということです。同規模の水準というのは、捉え方によって広がったり、狭まったりします。県全体の予算に対してのパーセントで同規模というのか、金額で同規模というのかでも違ってきますので、ここの言い方は議論が必要かと思います。
(伊集委員)
前回の意見書では、具体的に5年間で約190億円、年額約38億円程度と出していますが、今回は現時点では書いていません。現行計画と同規模というのは、前回はその前の現行計画と同規模で190億円です。このまま解釈すると190億円となりますが、税制自体は変更しておりませんので、経済成長と一緒に変動してきます。第1期の5年間と最近を比べますと税収は上がっていく動きがありますので、ここで述べている現行計画と同規模で190億円と想定すると、今の現行税制ですと収入が入り過ぎということになります。
(鈴木委員長)
事務局はこの様に記載する以外にないと思います。ここの箇所をどう書くかは、県民会議委員がどう書くかということになります。伊集委員のお話のとおり、均等割と所得割で税が出来ているので、所得が上がれば総額も上がります。均等割も人口が変われば変わります。その様な議論をするのかどうかですが、いかがでしょうか。
(中村委員)
事業計画が5か年計画で決まりますので、年度ごとに税収が増減しても変えることは出来ません。元々この事業を5か年計画できっちり決めるのはどうかと考えています。事業の内容によっては1年でも見直す事業も出て来ると思います。例えばシカ管理に関する成果と検証は、他の事業よりも早く出る場合もあります。そうしますと、それに伴った事業の見直しがされるべきだと思いますが、5か年計画だからということがあります。個別の事業というのはもう少し柔軟な見直しがあっても良いと思いますが、5か年計画で全体の枠を決めるのであれば、税収が増えた場合は何らかの形でその分をストックしておく制度の見直しがあっても良いと思います。
(鈴木委員長)
一つの考え方は、あまり世知辛く言うよりもトータルで無駄遣いはしないようにきちんとしておく方法もあります。金額ありきで、先に決めた金額を埋めるのは我々の希望ではありませんので。ここでは、その様な課題があるということで先に進みたいと思います。
(田中委員)
2点あります。1点目は施策大綱のなお書きの意味ですが、今後の検討によってはというのはどの様な意味合いでしょうか。必要な細部の見直しはあり得るというのは良いと思いますが、今後、施策大綱を検討するのかどうかということです。
2点目は、「(2)ア 対象施策」のところと「(3)構成事業の考え方」のところで、この切り分けは難しいと感じました。両方の主語が同じですが、対象施策と構成事業の考え方を別立てにする意味は何かあるのでしょうか。
(伊集委員)
構成事業の考え方は、超過課税でやることに対応した事業の決め方です。一方、対象施策で書かれていることは、最初の基本計画を立てる際に、議会から直接的な効果があるものに制限しなさいと縛られて、38億円に絞っていった時の施策の選び方の基準として、おそらくこうした考え方によって施策を絞ってきた。要するに2つの流れが並存している関係なのだと思います。
(鈴木委員長)
最終的に実施するのは事業ですが、複数の事業が合わさった施策という説明もあるかも知れません。ご指摘のように、ここだけを見ると意味が書き分けられていないこともあって、意見書として外に出して伝えようとの意図を持っているものですから、前回や前々回であれば県職員、県議員も経緯を理解しており、この表現でも理解出来たのかも知れません。しかし10年経てば変わってきますので、今のご指摘を踏まえて対象施策、構成事業をもう少し分かりやすく記載する。場合によっては、背景を脚注で説明する必要もあるかと思います。
(伊集委員)
現状でまとめるのであれば、対象施策、構成事業の考え方は一般行政水準を超えるもので、新たな取組を要するもの、しかも直接的な効果が見込まれるものになると思います。ただ、両方に論点があって、特別会計と一般会計と切り分けることにより分断されて、効率的な事業が出来ないのではと言う議論の中で、一般会計で行っているものプラスアルファの考え方で良いのかという話があります。
直接的効果については、資料1-2の3ページ目にあるように、将来のために子供たちの理解促進が十分ではないので、仮にこのような事業を行っていくのが課題だとすれば、子供への森林環境教育は直接的な効果とは見なされない事業になりますので、もしその施策を入れるのであれば、今の事業の記述とはずれてしまいます。そもそも直接的な効果が見込まれる取組に限定するとの考え方を外すのかどうか、この点もしっかり検討して、残すのか変えるのか示す必要があると思います。
(中村委員)
私は別立ての方が良いと思います。対象施策は、制度が始まった時の基本的な考え方に入ってくると思います。構成事業は、伊集委員がおっしゃった超過課税のところをきちんと分かりやすい表現にした方が良い。この書き方だと一つになるのではとの意見は分かりますが、基本的な考え方が忘れられるのではないかと思います。無くなった財源のところにこれを持って行って、そこも水源保全地域だという理屈も出かねません。別立てにして、文章の表現方法を変えていく必要があると思います。
(田中委員)
5か年計画の基本的枠組みを(1)から(4)までで説明しており、構成事業と言うのは対象施策の中に構成されているものです。対象地域は、計画が対象とする地域なので面的な広がりのことです。事業費規模は、予算がどのくらい必要かということで、ここでは期間や対象地域、取組事業を記述しているわけです。
これを読んだ時に、対象施策と構成事業が同じことを別の箇所で述べているのがやや気になるところです。対象施策と構成事業をまとめて(2)にして、対象施策は直接的効果が見込まれる事業とする。その上で、構成事業については一般的水準を超える事業であると整理すれば、大きな枠組みとしては対象施策があり、その中に各論としての構成事業があるという整理がつくのではないでしょうか。
伊集委員が指摘された直接的効果と言った時に、環境教育が含まれるかどうかは微妙だと思います。県民会議の運営費も事業費として出していますが、これも直接的効果が見込まれる取組かと言われればこれも微妙だと思います。
(鈴木委員長)
無駄遣いしないためには必要な経費ではないでしょうか。
(伊集委員)
昔の経緯を見ると2003年に出された研究会報告では、水環境教育の推進は入っています。これが2005年の5か年計画では削られています。その時の判断としては、直接的な事業ではないという判断があったのだと思います。それを直接的かどうかで見るか、直接的に限定するかどうか、どちらもあると思います。
(鈴木委員長)
委員の皆さんのご議論で決まっていく話ですが、私の考えでは、この税金で何でもフリーハンドでやるのはまずくて、厳しい規律で行うとの考えが必要です。そのためにも、県民会議の仕掛けがあるのだと思います。
もう一つは、特別税で行う事業と一般会計で行う事業とを合わせてベストな結果が出ることが必要です。それが色々な仕掛けで分かれているので、別々にやってバラバラになっては元も子もないので、それを何とか工夫し、一体化してベストなパフォーマンスでやってくださいと言うのが、県民会議の役目ではないかと思います。文言で個々にということではなく、そのようなことを反映した総論を作成しなければならないと思います。
(水源環境保全課)
今の議論について補足させていただきます。対象施策について、教育関係に関して当初その様な議論がありました。第1期、第2期5か年計画の対象地域、対象施策等の項目が最初にあり、これに対する次の第3期に向けての意見ということでご検討いただいているところです。対象施策は、主として水源環境保全に直接的な効果が見込まれる取組であるとしています。
もう一つは、水源環境保全・再生を進めるために必要な仕組みに関する取組は、全県を対象に取り組むとしております。普及啓発や県民会議もそうですが、いわゆる水源地域だけではなく、横浜、川崎も含めて県全体で行うと計画上はなっております。
ただ、意見書では細かい部分を割愛させていただいて、主として取り組む地域は水源保全地域ですとか、直接的な効果が見込まれるものというところを、主なものとしてこの意見書には記載させていただいております。
細かいところまで書き込んだ方が良いということであれば記載しますが、現行の2期計画を継続するという意味で、趣旨は含まれていると考えております。
(鈴木委員長)
行政的には、主としてと記入されているので、従たるもので何があるかは別途含むものがあるということです。ただ、県民会議として提出するものはもう少し分かりやすくても良いのではということからすると、この部分は補筆するか脚注を書くか、あるいは後ろに補足するか、何か対応をしても良いと思います。そうすることが県民会議としての独自性というか、意思表示につながるのかも知れません。
(田中委員)
副課長の発言のことがあるのならば、追記をした方が良いと思います。意図的にこの意見書では落としたというように読めます。もし書かないのであれば、書かないとの価値判断をしていると思うかもしれません。そういうことが含意されていて、県民会議のような仕組みを作ることも対象施策であると記載すれば良いと思います。
(鈴木委員長)
個別の各論では出てくる項目ですから、前との整合性を考えれば、主ではない部分はこのようなことだと分かるようにした方が良いと思います。その点を念頭において正文化したいと思います。
次に4、5ページの各論についてです。各論はここに出ていることだけではなくて、資料1-2やこれまでの点検報告書、今までの議論の中で各委員が発言されたコメント、事業モニターのコメントなど、何故ここに各論が出て来るのかの根拠であります。資料1-1の森林関係では、森林の総合的管理の推進があります。
Aでは、水源保全地域内の水源かん養等の公益的機能の向上ということで、これまで重点的に取り組んできた私有林だけでなく、県有林等も含めた森林全体のあり方、面的な対策と言う意見があります。
それからB、シカ管理と森林整備の連携、土壌保全対策を組み合わせながらより広範囲に取り組みが必要としています。
さらにC、台風等による災害の発生状況があり、土壌の保全、森林の崩壊地対策の取組ということで3点あります。このことについて書き方、項目の出し方についてご意見ございますか。私有林だけでなくとか、県有林等も含めたというところが、今回出て来たところかと思います。
(田中委員)
1点目は前回の懇談会で出た話に関する質問ですが、高齢化、少子化が進む中で森林の担い手がいなくなる、森林管理が弱体化していくといった議論があったかと思いますが、そのようなキーワードがどこかに入れば良いと思いました。例えば、森林管理の新たな仕組みづくりのDなのかAかもしれません。
(鈴木委員長)
森林はあと2つ、公益的機能を維持するための対策の推進。立地条件に応じた森林の誘導、森林資源の有効利用、民間主体の森林管理への誘導などがあります。今の担い手についてということになると、DとかEになると思います。
もう1つは森林全般の意見をいただきました。森林関係事業のところ、地域の特性に応じたきめ細かい森林整備の推進のところです。これが先ほどの水源林整備の直接的と言うところにどこまで該当するか。あるいは一般会計での森林政策との切り分けがこの書き方で出来ているかということも気になります。そのことを念頭に置いた書き方になっているか。
それからもう1つは、丹沢上流部のブナ林の管理の話が、この中から読めるのかどうかについてです。
(田中委員)
分かりました。2点目は、上流部のブナ林の話もありましたが、高標高の地域をどうするかについてキーワードがあまり出ていないようですので、その点を盛り込めると良いと思います。
3点目は、Cの台風等による災害の発生状況についてです。私が専門としている気候変動の問題ですと、ますますこれから激化していく中で、中長期的には水災害が各地で起きています。その様な事態に予め備えておくことは十分にあり得ることなので、今後の激化する気候変動への対応のキーワードを入れたら良いと思います。
森林生態系のキーワードでは、森林と生態系を結び付けることを検討してきたと思います。これは公益的機能に入るかも知れませんが、生態系のキーワードをどこかに入れたいと思います。
(鈴木委員長)
ここの項目立ては、基本的に5年前のものを引き移してマイナーチェンジしている作りになっていまして、その後で生態系の評価が入り、それは巡り巡っては水環境の評価に繋がることになりますが、その議論の経緯は5年前の項目のままだと入っていません。ご指摘のように、どこかでそれを入れたいと思います。5年前だと森林の公益的機能との言い方だけですが、人間側から見ると公益的機能となり、生態系から見ると生態系サービスという言い方になります。生物多様性の条約を見ると、生態系サービスという言葉が使われています。2つは見る方向が違うだけで同義だと思います。10年前の大綱から項目立てをしているので、その後で議論された言葉は使われていないことはあるかも知れません。
評価の方でも生態系評価を行っていて、県の文書にもいくつか事例があると思いますので、その中身の文言を参考にしてD、Eに文言を入れることはあるかも知れません。
もう少し議論が要るのは、私有林だけでなく県有林等を含めたとか、森林所有者に返還した森林の公益的機能の維持のためにとかいうことは、書く場合には皆さんで議論し、中身まで了解した上で書くということで進めていく必要があると思います。
(中村委員)
表現としては、概ねこれで良いかと思います。ただ生態系については森林の公益的機能の一番最後の部分に盛り込めればと思います。
それから担い手についてですが、この事業の基本的な考え方は、林業を保護するための税制度ではありません。水源環境を整備するための税制度であり、あまりそこを主体にすると、将来10年間が終わった後、この制度を継続するのかとなった際、当初県民に訴えていたことがあって、林業という特定の職業が入ると、一般の県民に理解されるかと言えば厳しいものがあると思います。林業も継続していかなければならないことは理解しますが、この中に盛り込む時は、そこをあまり前面に出さない方が良いと思います。
私は、担い手の不足よりは、行政が業者に発注する仕方の見直しをするとか、森林に関わる事業を見直していく方が、担い手は出て来ると思います。丹沢の森林組合の平均年齢がかなり下がって来ていて、この制度の効果の部分だと思いますが、ある程度のお金を出してそこに仕事を下ろしていくと、もちろん森林組合は国からの補助金もありますし、一般財源からの事業もありますが、事業が安定していけば携わる人は自然に集まると思います。今までのような林業のあり方では、不安定で若者は集まりませんが、ここに敢えて盛り込むよりは事業が継続していく仕組みを作っていけば、敢えて担い手をここに載せる必要はないと思います。
(鈴木委員長)
担い手のために事業をしているのではないということですね。
(中村委員)
林業支援ではなくて、私有林だけではなくて県有林ということが盛り込まれて、しかも面的な対策ということを表現として入れて、土壌保全も表現してあるわけです。そうしますと、ブナ林の対策も当然ここに入ってくるわけです。個別の表現は後ろの方で具体的に盛り込んでも良いと思いますが、前段は端的な表現にした方が逆に理解出来るのではないかと思います。
(鈴木委員長)
次に、水関係についての審議です。河川・水路における自然浄化対策、地下水の保全、ダム集水域の生活排水対策、ダム湖下流域への支援エリア拡大といった項目があります。資料1-2をご覧いただくと、自然浄化対策や地下水保全対策は現行の取組を継続、ダム集水域、公共下水道の整備促進が各論で次期計画に盛り込むものとして記載がございます。
資料1-1の水の部分に特にコメントはありませんが、資料1-2の2ページ目、水源水質の負荷軽減の課題として、平成38年までに生活排水処理100%の達成が厳しい状況とあります。100%の達成というのは、いかなる場合でも困難なので、書きぶりは少し考えた方が良いと思います。いくら頑張ってもなかなか100%はいきません。スローガンとしての100%は良いですが、事業計画として100%は達成出来ないというのは、何も言っていないことと同じではないでしょうか。
それから写真6で、狭い道路がたくさんあるという写真ですが、脈絡でいくと道路が狭い、だから下水道が作りにくい、だから苦労があるという脈絡かと思いますが、道路が狭いことと、事業が困難だということは、風が吹くと桶屋が位の距離があると思います。ここももう少し工夫が必要かと思います。その他にご意見ございますか。
(田中委員)
資料1-1の5ページ目、Iのダム集水域における生活排水対策の加速化に向けたきめ細かな支援ですが、きめ細かい支援とは何を指しているのでしょうか。資料1-2ですと、下水道区域と浄化槽の整備計画の見直しを踏まえた整備促進の継続とあります。事業所等における大規模合併浄化槽整備への転換促進はJに引き継がれていますが、Iは何を指していますか。
(水源環境保全課)
浄化槽整備につきましては、支援の対象になっているのが相模原市と山北町で、相模湖と丹沢湖のそれぞれの状況が全く違う中で、現在は同じスキームで動いている状況です。相模原市は目標も大きく、難しい問題もあってなかなか進まないという実情がございます。
丹沢湖の山北町につきましては、第1期で大分進み、後は高齢者世帯や別荘が残っている状況です。
同じ制度の中で第1期と第2期では状況が変化しておりますので、今後事業を進めに当たっては、それぞれの状況に応じたスキーム、やり方を考えた制度に組み換えることが必要との趣旨でございます。
(鈴木委員長)
きめ細かい支援の中身は、一律で行うことが段々馴染まなくなってきているということですね。その辺りの表現を分かりやすくしていただきたいと思います。この文章表現だけでは、その状況まで読み込めないかも知れません。お答えとしては十分理解出来ました。
(田中委員)
資料1-2の2ページ目に、今説明されたことがあまり書かれていません。地域によって浄化槽の整備が遅れている理由があまり明示的ではない。それから、これからこのように進めていくという、意見書で受け止めるべき項目が、下水道区域と浄化槽整備計画の見直しを踏まえた整備促進の継続となっており、このことがきめ細やかな支援とは読めません。書くならばこのようなところを整理して記入してください。
(鈴木委員長)
相模川水系上流域対策の推進、水環境モニタリング、県民参加の仕組みについては何かございますか。県民参加の仕組みでは、教育の部分の書き方が課題になってきます。資料1-2の3ページ目、次世代を担う子どもたちの理解促進が十分でないとありますが、意見書素案にはそこまで踏み込んで書いていません。資料1-2に書かれていることは背景説明なのか、それとも実際に5か年計画を実施する時に資料1-2が関係してくるのでしょうか。それとも意見書の中身に記入されていないと、何も無かったのと同じになるのでしょうか。
(田中委員)
資料1-1の5ページ、上流域対策について、第2期から始めた対策を継続することは良いと思いますが、その上で上流域ですので効果を見ていく必要があると思います。資料1-2には、リン濃度が大きく削減されているとありますが、このような効果をきちんと確認していくことが必要です。意見書には、長期的に継続していく、モニタリングを行いつつ効果を見極めていくというキーワードを入れていただきたいと思います。
(鈴木委員長)
県外域には山梨県と静岡県があり、静岡県が山梨県との共同事業に比べると課題があることは分かるのですが、ここで何も触れないで済むことなのか。それ故に相模川水系上流との見出しになってはいますが、県民会議としてそれで良いのでしょうか。難しいから何も触れないというのは、触れないことが我々の一つの判断にもなります。つまり、県内で水環境に関わる水系は、源流の奥の奥まで、源頭部まで考えるという原則なのですが、その辺りについてはいかがでしょうか。
(中村委員)
そこまで考える必要があるのでしょうか。例えば新潟県民は、長野県全域の森林の面倒を見なくてはならないことになりますが、それは不可能だと思います。ただ、相模川の水を飲んでいる立場として、上流域の方から何かを言われたら協力しましょうというのは分からないではありませんが、山梨県と神奈川県では森林や野生動物に対する意識が全然違います。実際に山梨県に入りますと、森林管理、動物管理については、正直言って何をやっているのかなという程度です。その様な所に、神奈川県民が超過課税として出した税金を注ぎ込むということは、少なくとも山梨県に対して超過課税を注ぎ込む流域だけでも神奈川県と同じ様な意識共有をしてもらうとか、モニタリングも水だけでなく、森林環境がどう変化したかとか、植生の回復が進んだか、シカ管理が行われているかどうかの結果を評価として出していかないと、県民の税金を注ぎ込んでいく以上、それが必要ではないかと思います。
(鈴木委員長)
元々、県の税金を他県に出すのかという意見があって、ただ、水源環境は流域単位で対策を行わないと、県内だけで対策をしても仕方がないという二律背反がある上で出来ています。県外まで事業をすることは、この施策の先進的なことでもあります。最初は入っていなかったものが、段々と出来るようになったことは凄いことだと思います。この事業をどの様に評価して書くかは大事なところです。相模川上流の方は実態のある事業が進み、チェックの議論もある。ただ、静岡県はどうするかということです。
(中村委員)
どうするかと言っても丹沢湖の一部分ですよね。
(鈴木委員長)
面積も小さいです。小さいですし、わざわざ意見書の中には入らないということで、相模川水系上流域対策に限定することは、それはそれで説明が付くと思います。
(中村委員)
静岡県の方は、多分国有林ではないかと思います。
(鈴木委員長)
それだけでは無いかと思います。
(中村委員)
もし私有林に限定すると、かなり少ない面積になるのではないかと思います。
(鈴木委員長)
優先度からすると、小さい事項にはなるとの評価は変わらないと思います。
(中村委員)
県外上流域に対して超過課税を使った事業を進めていく上で、相模川だけではなく、丹沢湖上流もここに盛り込むかどうかについてでしょうか。
(鈴木委員長)
何らかの記述をするかどうかです。従来の事業対象地域の地図には両方の流域が書いてあります。相模川だけではなく酒匂川もということですが、この書き方で問題がなければ結構です。
(田中委員)
県民参加について、県民に対して認知度が低い、理解を得ていく必要があるということで、まだ行き届いていない部分の指摘がありました。その部分は強調した方が良いと思いました。各論のNとかOのところです。一案では、県民参加型の事業を、県民が主体となって、県民事務局などを考えたらどうかということです。現在行っている県民会議の広報チームやフォーラムチームの形を、もっと県民事務局的なところで県民参加型の事業を積極的に進めていく。新しい仕組みを作ることでより理解の促進を図るということです。時期尚早で大変だということであれば考えますが、一つの案として県は温暖化対策協議会を持っていて県に事務局がありますが、そこに県民が事務方スタッフとして入っている例があります。そうした共同事業的に広報事業を担うことになれば、それがある種の強化になるのではないかと思います。
(鈴木委員長)
意見書にどこまで書けるかということはありますが、その辺りのことですね。国の水循環基本計画が、今日、閣議決定されたようで、その中には水に絡んで流域ごとに流域協議会をNPO等も含めて作るということが盛り込まれている様です。
もう一つ、8月1日は水の日ということであるそうで、温暖化絡みのこともあるかも知れませんが、水の日に関わるイベントは、河川・水辺の管理があるかも知れませんが、この様なことも含めて県民の運動を考えるのかも知れません。
(田中委員)
意見書の取りまとめですが、施策調査専門委員会で整理して、次の県民会議が8月31日です。提案ですが、7月26日の県民フォーラムに県民会議メンバーが多数出席しますので、その後で前回6月に行った勉強会を行い今日の修正案を一度見ていただき、そして意見をいただく。当日あるいは後日にメール、FAXで意見をいただく。もう一段階、県民会議のメンバーに発信できる会を設けていただければと思います。
(鈴木委員長)
専門委員会ではなく、県民会議全員の会議ということですね。私も必ず必要だと考えていますが、ただ、フォーラムの時に時間がありますでしょうか。
(田中委員)
1つの案は、今日の施策調査専門委員会で出した意見を、鈴木委員長に見ていただき、バージョンアップさせて7月の県民フォーラムの終わった後に皆さんに見ていただきたいと思いますが、時間と場所はいかがでしょうか。
(水源環境保全課)
30分程度の時間の中で議論していただくのであれば、フォーラムの終了予定が16時50分ですので、委員の皆様に別室に行っていただいてご議論いただくことは可能です。
(中村委員)
水源環境保全税の認知度が低いですよね。先日もトヨタの取材が来ましたが、丹沢の自然再生の取材をしている時に水源環境保全税を知っているのはトヨタの職員だけでした。200人規模のフォーラムではなく、1,000人位集めるフォーラムを行わないと駄目だと思います。私が参加している温暖化の「あじぇんだ」イベントのブースでは、野生動物のはく製を展示するとたくさんの方が見えます。神奈川県に住んでいても、丹沢に熊がいるとか動物がいることを知らない人が多い。ここから水源環境という森に繋がっていくという仕掛けをした方が人は集まると思います。森の大切さは生態系にあると思います。それをしないと10年やっても認知度は上がらないと思います。
(鈴木委員長)
施策を作る時には、認知度が高かったということがあります。その意味でおっしゃることは一つあると思います。
8月に意見書をまとめる際に、もう一つプロセスを設けることの田中座長からのご提案ですので、事務局は手配をお願いします。あまり長い時間を取らず、20から30分位で行いたいと思います。
<水源環境保全課高乘副主幹から【資料2-1】及び【資料2-2】により説明。>
(鈴木委員長)
資料2-1の総合的な評価報告書については、半年以上にわたりご検討いただき徐々に出来上がって来まして、最終的に評価を書き込む段階になりました。資料2-1の34ページからになります。各事業の総合的評価の総括は46ページや97ページになります。先般勉強会がありました、経済価値の評価は118ページ、全体の評価は121ページです。まだ少し手を加えられますが、資料2-2の方は、評価の概要までを26日のフォーラムにお示ししたいと思っております。
3月のフォーラムでは、資料2-2に当たるものは24ページ位のパンフレットでした。今度は50ページ位のパンフレットとして準備していて、評価がないといけないので48ページに記載しています。
評価の考え方、数量としての量的指標、質的指標で評価する。2次的アウトカムで水源かん養、生態系の健全化を評価し、河川の生態系の健全化、水質の維持向上を調べて現状を評価したものです。資料2-2は校正段階で、今日コメントが上がらないと間に合いませんのでお諮りをしたいところです。
その他に以前ご議論いただいた資料2-1の122ページ、将来世代に引き継ぐために必要なこととして書かれていて評価のまとめとなります。
118ページの経済評価については、評価結果として一世帯あたりの支払額が10,644円だったということと、経済的な価値は1年あたり365億円ですというのがポンと出て来ますが、ここをもう少し説明がないと独り歩きをしかねないと思いますので、どこかに防御壁を入れた方が良いかと思います。ボリュームを増やす必要はありませんが、最後の結論がシンプル過ぎるのではないかと思います。
森林モニタリングや、生態系効果把握モニタリングもある程度のページを使ってはいますが、本来的には懐が深い背景があるのだけれども、結果だけが出て来ている様にも思います。今回はこれでということだと思いますが、背景には膨大な調査や評価、モニタリングがありますので、そこともう少し繋がる様な作り方が将来は必要かと思います。これは意見書と同じで、今年の夏には出さないといけませんが、出来上がってきた全体を見てみると、折角調査したバックデータに繋がる書き方があったかも知れないとも思います。
(伊集委員)
117ページの経済的評価の表現の仕方で、目的の3行目、特別対策事業(税充当事業)と書いていますが、税充当事業と言う表現はこの報告書を通して所々に使われていますか。正確に言えば、水源環境保全税充当事業ではないかと思います。施策大綱事業も税を充当している事業ですので。
(鈴木委員長)
ここだけに使われている言葉であれば、全体で語句の統一をご対応ください。
資料2-1は評価ということですから、もう少し評価した結果を記載したい。先ほどの意見書の背景として、全体としては概ね予定どおりに進捗している、ただ、気になっていた内容がしっかりと書けているかがチェックポイントになります。34、46、97、117、121ページに書けているかということです。基本的には資料2-1を作成しているので整合は取れていると思いますが、気になる箇所はまだあるかも知れません。
(田中委員)
資料2-2の評価結果の部分です。一番下の(4)施策全体の目的による評価の黒丸の3つ目、水質や生態系に大きな変化はなく、これまでの環境を維持している状態ですということで、データから見るとそのような評価ということでしょうか。これだけを見るとあまり成果が出ていないように読めます。
(鈴木委員長)
本来的には、そのままにしておくと悪くなる心配があるが、努力の結果維持されていますと表現したいのだと思います。
(水源環境保全課)
部分的には生態系が良くなった所もありますが、部分的な表現を全体的なものに加えても良いのかというところで、全体的な調査結果ですとこれまでの環境を維持しているということになります。
(田中委員)
10年間事業を行ってきて、これだけを見ると、下水道や合併浄化槽の整備で一生懸命事業を行ってきたが目立った変化が出ていない、それで良いのかということです。
(鈴木委員長)
最終的なアウトカムと言うのは、従来の評価からすると20年経った所で完結するような評価であり、今答えを出すのではなかったようにも思います。(4)は黒丸1つ目と、黒丸4つ目の2つで、この取組を続けていくことによって安定確保につなげていくことが重要ですということになるかと思います。これが評価と言えるのかということはあるかと思いますが。
(中村委員)
この事業に関して、評価を出したいと言う気持ちは分かりますが、計画はきちんと進捗しているが、水源環境の評価となるともう少し時間がかかって、お金もかかるものであるとはっきり書いた方が良いと思います。例えば植生が回復するとか、個別の事業で部分的なことは評価出来る結果を残しているけれども、そこから果たして良質な水が安定的に出ているかどうかは、50年経たないと分からないと思います。
(鈴木委員長)
50年とは言いませんが、最終的なアウトカムは20年位した時に分かってくる、その結果はちゃんと分かって進めていきたいと言う絵なのです。今の段階では、ここはある程度調査が進んで目途が立っている、こちらの事業はまだこれからで時間がかかるという記述なのかと思います。
(中村委員)
期待が持てるといった表現で良いのではないでしょうか。
(鈴木委員長)
ここまで最終的な評価までやりましたとなっているのは、もう少し考えた方が良いかも知れません。
(田中委員)
(3)ですが、水源かん養、森林生態系の話と水の話と大きく2つあり、森林の方は水源かん養機能、生態系の健全化は維持向上の方向にあると考えられるとなっており、少しずつ改善されつつある状況が最後にまとめられています。
水関係は3つあり、大きな変化は無いというところもありますが、環境基準非達成地点は減少傾向にあるとか、公共用水域の環境基準達成率は向上しているが、湖では依然として高い富栄養化状態となっています。この3つのことが、(4)の3番目の項目に結びついている訳ですが、これは行政的にはもう少し書き方を工夫した方が良いと思います。
(水源環境保全課)
例えば、水源水質を維持していることは事実なのですが、その事実をもう少し前向きな表現にしたら良いと言うことでしょうか。
(田中委員)
例えば環境基準の達成率が少しずつ向上していますが、といったキーワードを入れるなどしてはいかがでしょうか。
(水源環境保全課)
例えば、負荷軽減の取組を行ってきた結果、この水質環境を維持出来ている等の表現ですね。
(田中委員)
ここに記載されているとおり、環境基準非達成地点は減少傾向にある、あるいは公共用水域の環境基準達成率が向上していると言っており、プラスの側面もあるわけです。プラスの側面を書きつつ、しかし全体としてはまだまだ遅れている、達成出来ていない状況があるということであれば良いのですが、単に達成出来ていない状況だけを記載するのでは、10年間取組を行ってきて効果が無かったものと取られないでしょうか。
(水源環境保全課)
例えば田中委員のおっしゃったところで、123ページに将来に向けてということで記載されていますが、中段の辺りに、これまで10年間取組を行って来た中で、自然浄化機能が発揮されるような河川等の整備をはじめ、地下水の保全や生活排水対策などさまざまな取組を行っているとあり、現状では県内の水源河川の水質は良好な状態を維持していると記載しており、表現は工夫させていただきますが、これまでこの様なことをやってきて、その結果、良好な状態を維持しているといった書き方にしていきたいと思います。
(鈴木委員長)
ご指摘ありがとうございました。48ページの(3)までは基本的にこのままの表現で、(4)は文言を作成して早急に送っていただき、確認するということでご了解ください。
(中村委員)
生態系の健全化のところで、生えているものによってかなり改善されているとの表現は分かりますが、実際に丹沢の水は、水温が昔に比べて夏になると5度位上がっています。昔、見なかった藻類や水生昆虫が増えて来ていて、そうすると生態系の健全化というのは、水源環境の事業とは別に、果たしてこのままの書き方で良いのかということがあります。
(鈴木委員長)
生態系と言うと少し振りかぶり過ぎているのではないか、そんなことが全て分かるのかというのは多分あると思います。今調べている生態系調査は、生態系のある一部分を調べているので、生態系を丸ごと評価出来ているかと言えば課題は色々あるかと思います。ただ、全体の向きとしては、生態系など幅広くモニタリングを行い、答えを20年位の内にはきちんと出していきたい。しかし、それは大変なことなのだと言いつつ諦めずに評価を行っていく。決定的に後ろ向きのおかしなことは出て来ておらず、そして行っている事業は機能しているとの内容になるのではないかと思います。それで書き過ぎているところが無いか、誤解を生むところは無いかという部分の確認だと思います。
(中村委員)
当初、事業のテーマとして掲げたアオコの発生を抑えるといったことに関しては、改善されてきました。水の切り口に関する事業は進んできましたが、生態系に関しては、また新しい問題も発生していることを書き込んだ方が良いのかなと思います。
(鈴木委員長)
今日、明日にどこまで対応出来るかは難しいと思いますが、森林にシカが増えている、裸地ができて土壌が流れているような箇所は対策でかなり減らしているとか、アオコも減ったとかいうのは1次的アウトカムですね。
それが流域としてどうかとか、県土全体ではどうかということは2次的アウトカムになるので、その意味で、本当に現時点で評価出来ているのは(2)までで、(3)は途上のことが書かれてあります。この書き様で良いかという考えもありますが、ここまでは書けるのではないかと思います。
そこで(4)を見た時に、ここで言う最終アウトカムは、まだ評価方法自体が定着しておらず、学問的にも検討課題であるといった背景もあると思いますので、そうしたことも含めて工夫いただけると良いと思います。つまり、今の段階で(3)や(4)が全部出来ている訳ではないとのご意見かと思います。(3)まではご了解いただくということでいかがでしょうか。
それではオブザーバーでご出席の方で、何かご意見はございますか。
(坂井オブザーバー委員)
6月30日の閣議決定で、我が国において自伐林業が林業の中核として改めて確認されました。国として、林業が個人の所有する森林に関しては、自伐型、つまり本人がやるかどうかは別として、地域の中で助け合って、地域に密着した施業団体により、高コストの林業機械を入れず、こまめな手入れをして長期的に維持していくことが今後の我が国の林業の方針であると確認されました。
神奈川県も少なくともこの決定を受けて、今後どうするのかという議論がされなければなりません。ここで言う自伐林業とは、平成15年に高知県で始まった地域支援企画員の制度の1期生が、現状において、林業が地域にとって一番の課題と考えて、自分達の退職金を注ぎ込み基金を積み立てて、林業再生の挑戦をしてきた結果が今回の閣議決定に繋がっています。ですから、自伐林業の新しい形はすでに12年の歴史と実績があります。それに対して神奈川県は、今後の林業のあり方を考える必要があります。今日その話題が出ないのは、施策調査委員会の中に、最新の情報を常に提供出来る林業の専門家がいないからです。
神奈川県では、大量の予算を森林に投じているにもかかわらず、津久井、清川、山北という森林率9割の林業がなければ暮らせない地域から県が林業を取り上げている状態にあります。森林再生課の資料には、搬出促進の目標は、平成28年に3万立米と記載されていました。それだけの数量を搬出したところで、山の下で働く人達がほとんどいない公的管理の状況下でそれをやると、神奈川県の材だけが異常に安くなるという歪んだ形になります。
これは長野県の社会福祉法人アンサンブル会が作っている檜の畳床です。特許を取得した上で、林野庁長官賞を受賞しているものですが、この技術の普及に助成しているのは長野県です。つまり、社会福祉法人が行う新しい林業の技術開発についても長野県が支援して、材価を維持する工夫をしています。神奈川県には県産材の価格決定を主導する力がありません。林家が苦労していても、県の手助けはありません。その意味でも、経済評価の中で出てくる、個別意見を含めて有効に活用するという意見は重要ですので、もっと林業に関して個別意見を拾っていただきたいと思います。
(鈴木委員長)
それでは、以上で本日の委員会を終了いたします。
【会議終了】
資料1-1 水源環境保全・再生かながわ県民会議 「次期5か年計画意見書素案」について
資料1-2 次期計画に盛り込む水源環境保全事業の考え方の検討案
資料1-3 第2期5か年計画における県民会議意見、委員意見について
資料1-4 次期「かながわ水源環境保全・再生実行5か年計画」に関する意見書(平成22年5月)
資料2-1 かながわ水源環境保全・再生施策これまでの歩みとこれから 総合的な評価(中間評価)報告書(案)(その1)
資料2-1 かながわ水源環境保全・再生施策これまでの歩みとこれから 総合的な評価(中間評価)報告書(案)(その2)
資料2-1 かながわ水源環境保全・再生施策これまでの歩みとこれから 総合的な評価(中間評価)報告書(案)(その3)
このページの所管所属は環境農政局 緑政部水源環境保全課です。