更新日:2023年12月25日
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大和市郷土民家園の旧小川家では、茅葺屋根の葺き替え工事が行われています。4月24日「古民家屋根葺き替えデー」の様子を紹介します。
茅葺き職人さん
茅葺き職人さんは、岐阜県の高山から来られています。
現在日本におられる茅葺き職人さんは約200人。トタン屋根の普及、高度経済成長期、バブル経済期などの時代背景で、一時期100人くらいまで減りましたが、現在は徐々に増えているとのことです。
屋根葺き替えの様子
今回、旧小川家の葺き替えに使う茅は、御殿場産のススキです。
材料は地方によって様々で、稲わら、麦わら、ヨシなどが使われます。大和市周辺でも、麦わらを使っていたという記録があるそうです。使う茅の量は約2,200束の予定で、古い茅も再利用します。
茅葺屋根は大体20年くらい持つそうですが、最近の大型台風により、棟が飛んだり茅が抜けたりする被害が出ているそうです。
職人さんの道具
作業に使う道具は、すべて職人さんの手作りで、ホームセンターには売っていません。職人さん同士、技術を共有しながら自分なりに改良を重ねています。
茅の束を造形していく「ガンギ」、屋根の内外を結びつける「縫い針」、茅を刈り揃える「ノキバサミ」や「ヒラバサミ」など。
茅葺き用のハサミは、反り刃が必須で、反りを出す技術が難しく、写真のハサミは新潟県三条市の鍛冶屋さんに打ってもらったとのことです。
葺き替え前の旧小川家(2021年2月19日撮影)
葺き替えは6月ごろまで続き、その後養生期間を経て、公開は8月ごろの予定です。
美しく葺き替えられた旧小川家を見るのが楽しみです。(2021年4月24日)
※本記事は、旅たび相模スタッフが書き起こしたもので、文責は県央地域県政総合センターにあります。
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