更新日:2024年7月1日
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神奈川県計量検定所では、計量制度の普及や社会全体の計量意識の向上を図るために、「展示室」を一般公開しています。
私たちのまわりには、いろいろな計量があります。
高くそびえる超高層ビル、目にも止まらぬ新幹線、夏のプールや心安らぐ温泉、気になるウエストサイズ、これらはまったくの別のことのようですが、実は共通点があります。
そう!すべてが計量です。「はかる」にもいろいろ(重さ、長さ、速さ、温度等)あります。
その中でも水道やガスの使用量、スーパーの商品の重さ等、「量」は私たちの生活に密着しています。
正しい計量ができるように社会の基盤を支えているのが計量検定所です。
神奈川県計量検定所では、展示室の見学が可能です。
いろいろなはかりや器具類、検査を行うための基準器などを展示しています。
年末年始(12月29日から1月3日)を除く、平日午前9時から午後4時まで自由に見学できます。
ご来所お待ちしています。(見学無料、予約不要)
※ひょう量とは最大に計れる質量のこと
※感量とは反応することができる質量の最小の変化のこと
20kgと10kgの分銅の検査に使用していました。
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日本のメートル原器は、1885年にメートル条約加盟に伴い、1890年に国際度量衡局から配布されたもので、1890~1960まで日本の長さの国際基準でした。日本に配布されたメートル原器はNo.22でした。その後、基礎物理定数による定義へと変わっていきましたが、日本のメートル原器はその歴史上及び学術上の価値が認められ、2012年9月6日に重要文化財に指定されました。
メートル原器は、1メートルの基準となる長さを刻んだもので、白金90%、イリジウム10%の合金でつくられ、表面の2線間の距離が1mになっています。
1メートルは、地球の子午線の北極から赤道までの長さの千万分の1を実測し、基準のものさしをつくったのですが、その後、精度が問題となり、1983年に1メートルは「光が真空中を進む距離」(光が約3億分の1秒間に進む距離)をもとにして決められました。
重さの単位は、4℃の水1000cm3の重さを1kgと決めました。
キログラム原器は、メートル原器と同じ、プラチナ(白金)90%、イリジウム10%からなる合金でできており、直径・高さと39mmの円柱になっています。
1キログラムの質量を示すものとして、1889年に国際的に定義された基準です。
本物は、フランス・パリ郊外のセーブルにある国際度量衡局(BIPM)で、二重の気密容器の中に真空中に保護された状態で厳重に保管されています。
日本には1890年に40個の複製の内の一つ(No.6)が配布され、以来、日本国キログラム原器として日本国内のキログラムの基準となっています。茨城県つくば市にある独立行政法人産業技術総合研究所において2個の副原器と共に群管理のもとに保管されており、約30年ごとに国際キログラム原器と特殊な天びんにより比較校正され、その質量値が確保されてきました。
配布時(1890年)の校正値は1.000000169kgであり、最新(1992年)の校正値は1.000000176kgとなっています。
2018年11月16日 フランスで開催された国際度量衡総会において「キログラム」の定義改定が採択され、2019年5月20日より新定義が発行されました。
旧定義:キログラムは質量の単位であり、国際キログラム原器の質量に等しい。
新定義:キログラムの大きさは、プランク定数(h)の値を正確に6.62607015×10-34Jsと定めることによって設定される。
これまでの日本国キログラム原器は、呼称を変え、引き続き国内の質量標準の維持・管理に大きな役割を果たすことになっています。
長尺やはかり、天びん、温度計、一合升など様々な展示があります。
ガソリン量器の展示も有り、ガソリン計量器の変遷も見所です。
このページの所管所属は 計量検定所です。