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更新日:2024年8月15日
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神奈川県の邸園文化圏再生構想の取組を紹介します。
相模湾沿岸地域一帯は、明治期から別荘地・保養地を形成し、首都圏で活躍する政財界人や文化人が滞在し交流する地域として発展し、文学・音楽・スポーツなど様々な文化を発信してきました。その邸宅、庭園などは、当時の建築技術の粋を集めた建物と風光明媚な景観を生かした庭園を融合した価値の高いものでした。
しかし、近年において、維持管理の負担が大きいことなどを理由に失われつつあります。一方で、この各地域では邸宅、庭園などの保全活用やまちづくりに取り組む団体が活発に活動しています。
邸園分布図
邸園文化圏再生構想とは、相模湾沿岸地域一帯に残る、邸宅、庭園や歴史的建造物(以下「邸園等」)について、所有者、県民、行政などの協働により、新たな文化発信の場や地域住民と来訪者による多彩な交流の場として、保全活用し、地域の活性化につなげようとする構想です。
各地の邸宅等を舞台に様々な文化的催しを行う広域的なイベントを毎年秋に実施しています。これは、湘南邸園文化祭を通して、通常非公開の会場も含めた邸園等を知り、実際の空間を体験して魅力を感じていただくことで、邸園等の存在と価値を発信し、保全活用の機運を高めることを目的としています。
平成30年は、明治元年から起算して満150年の年に当たることから、「明治150年」関連施策の一環として、特別企画も実施しました。
令和6年度は、9月から12月にかけて「第19回湘南邸園文化祭2024」として、各地の邸園で催しを開催します。
詳細は下記の湘南邸園文化祭連絡協議会のホームページをご覧ください。
大規模な邸園群が集積している大磯町では、緑豊かで歴史的なたたずまいが楽しめる公園的なゾーンを形成するため、「旧吉田茂邸の再建と公園整備」、「邸園の特別公開」を行うなど、歴史や文化を活かした魅力あるまちづくりを所有者、町などと連携して取り組んでいます。
また、平成29年11月に「明治150年」関連施策の一環として、国と地方公共団体との連携の下、「明治記念大磯邸園」を設置することが閣議決定されました。このことにより、県は邸園文化圏再生構想が一層推進され、地域の活性化に大きく寄与するものと考えています。
大磯近代歴史文化公園ゾーン
国土交通省では、地域の活性化と庭園文化の普及を図るため、平成31年4月に庭園間交流連携促進計画登録制度(ガーデンツーリズム登録制度)を創設し、庭園や公園が連携し、地域の魅力向上を図る計画を募集しています。
このたび湘南邸園文化祭連絡協議会が提案した「湘南邸園文化ツーリズム」計画が、令和元年10月7日付で登録されることになり、国土交通省都市局長より湘南邸園文化祭連絡協議会森副会長宛に登録証が交付されました。
県も正会員として参加している湘南邸園文化祭連絡協議会では、相模湾沿岸一帯の邸宅・庭園や歴史的建造物の保全活用を目的として、平成18年より「湘南邸園文化祭」を開催してきました。これらの邸宅・庭園を連携させる取り組みを「湘南邸園文化ツーリズム」計画として、国土交通省のガーデンツーリズム登録制度に応募しました。
〇「湘南邸園文化ツーリズム」計画本文(PDF:4,165KB)
〇国土交通省ホームページ「ガーデンツーリズムの推進」(外部サイト)
〇「japangardentourism」ホームページ(外部サイト)
民間等による邸宅等の保全活用の取り組みの支援を目指して、保全活用への助言や活用を核とした地域づくりを推進できる専門家を養成するため、平成21年度から平成26年度まで養成講座を実施しました。また、令和4年度から神奈川県建築士会及びかながわヘリテージマネージャー協会の共催により、再開されました。
神奈川県は、平成30年度より、神奈川県建築士会及びかながわヘリテージマネージャー協会(邸園保全活用推進員が中心となり、講習会終了後に設立した協会)と基本協定を結び、県内における邸宅等を活かした地域づくりの推進のため、連携していくこととしました。
このページの所管所属は県土整備局 都市部都市整備課です。